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2001年1月28日制作

BGM
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Chateau Maucaillou
 シャトー・モーカイユの倉庫

 
メドック
Medoc

 18世紀,ボルドーの高等法院貴族らにより,この地方で本格的なブドウ栽培が始められ,当時知られるようになった熟成技術により,主としてイギリスへ輸出するための高級赤ブドウ酒が作られた。19世紀には,ラフィット,ロスチャイルド,ペレールら大銀行家や貿易商の投資が盛んで,今日見られるシャトーの大部分はこの頃建てられたものである。1855年のパリ万国博覧会を機会に,ボルドー地方産出ブドウ酒の格付けが行われたが,赤ブドウ酒第1級は,グラーブ地域のオー・ブリヨン Haut Brion のほか,メドック地域のラフィット,マルゴー,ラトゥールの3銘柄(1973年にムートン・ロトシルドが加わる)により占められた。なお,この5階級の格付けは,ほとんど変化なく今日まで続いている。こうした名声により大経営は資本を蓄積し,1880年代の病虫害の危機も克服した。しかし,第2次大戦後は,多くのシャトーがあまりにも伝統墨守の経営のため,経営困難に陥り,内外の商社に買収されており,とくに197374年,価格崩落の危機後,その傾向が著しい。なお,こうしたシャトーのかたわらに,多数の中小農民の経営するブドウ畑が存在し,協同組合組織により優れたブドウ酒を製造している。

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発酵用のステンレス製タンク
 最初ワイン博物館を見学、その後倉庫に入り、タンクや樽を見学。日本人ガイドの通訳で、モーカイユに勤めている女性ガイドがワインの醸造を説明してくれた。

女性ガイドの説明

 このシャトーでは、黒葡萄のカベルネ・ソーヴィニオン63%、メルロー30%、プチ・ベルド3%を栽培、9〜10月に収穫する。一番早くメルローが熟成し、その後カベルネ・ソーヴィニオン、その後プチ・ベルドの順となる。年代物は機械で収穫、若い木は手で収穫。2.5週間で収穫を終える。

 今年の分は既に収穫を終え、3種類の葡萄を別々にしてトータル60万gのステンレスタンスに入っている。(別室に30万gのタンクもある。)このタンクで、一月ほど発酵が行われる。

 発酵を終えると、葡萄の種類ごとに分けてオーク(樫)の樽に詰め、18箇月熟成させることになる。その後瓶詰めする。新旧の樽は、6:4の比率だ。空樽は新品が3,000フラン(5万円)する。セコハンは、その40%の値段。瓶詰めした後でもワインは瓶の中で熟成するので、最低でも4〜5年は寝かすことになる。

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熟成用のオークの樽

 瓶詰めする際、テイスティングが行われ、3種類のワインのブレンドの比率を決める。専用の職人がいるが、最終的にはシャトーのオーナーが決定する。モーカイユの場合、ブレンドの種類は2種類のみ。一種は高級ワイン。もう一つは若い木のワインをブレンドしたもの。品質は若干落ちる。ここではルージュ(赤)しか生産しないが、ブラン(白)はよそから購入し、ここで瓶詰めし、モーカイユのブランとして出荷している。瓶詰めの際、公的にワインの検査が行われ、AOCワインとして格付けがなされる。

テイスティング

 フランス人女性ガイドによる説明の後、テイスティングを実施。今回テイスティングしたワインは、2年前にとれたもので今年瓶詰めにする赤ワインだった。一人づつ、モーカイユのマークの入ったワイングラスに注いでもらった。テイスティングしたところ、まだ熟成が進んでいないので、色も鈍く、渋みと苦みがあり、みんな吐き出していた。私も美味しくないので、捨ててしまった。

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シャトー・モーカイユのボーイッシュな女性ガイド

 ワイングラスは、記念に持ち帰って良いということだった。売店では一個500円くらいで売られていた。グラスは、日本まで持って帰るのが大変だったが、結局割れることなく、無事無傷で我が家にたどり着き、大事な記念品としてサイドボードに飾られている。

お薦めのフランスワイン

 帰り道、お土産にはどんなワインが良いか、マルセイユに単身赴任中という現地日本人ガイドのO氏に尋ねたところ、彼は、フランス人から招待を受けたときは、ブルゴーニュのシャンベルタンを持っていくという。ナポレオン・ボナパルトが飲んでいたワインとして有名だからだという。

 帰国後解説書で調べたところ、シャンベルタンChambertinは、ブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地区の赤ワインで、ナポレオンが愛飲しロシア遠征に持っていったワインとして有名であり、幻のロマネ・コンティ(Romanee Conti ヴォーヌ・ロマネ村にあるロマネ・コンティの畑で、年間6,000〜7,000本しか造られない、世界のワインの中の最高傑作)とともに、ブルゴーニュ・ワインの双璧をなしているとあった。

 シャンベルタンは、値段は色々あるが、150フラン(2,500円)程度で良いものが買えるという。シャルル・ドゴール空港で売っているというので、私もそこで買うことにした。

 白は、ロワールのプーイィ・フュメがお薦めだという。帰国後調べたら ミュスカデ(Muscadet ロワールを代表する辛口白ワインでボージョレーと同じく早飲みの代表的ワイン)と並んで紹介されていて、「Pouilly Fume はロワール地方の高品質ワイン」とあった。

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シャトー・モーカイユ



テイスティング

 
普段は安いワインで十分!

 フランスでは、時間があるとあちこちでスーパーマーケットに出かけた。その際、フランス市民が普段飲んでいるワインを調べた。その結果、一般の人々は非常に安いワインを飲んでいるということが分かった。750ccフルボトルのワインが一本10フラン(170円)からある。高くても50フラン(800円)程度。普通は30フラン(500円)くらいで十分だという。この中にはAOCワインも含まれているのだから驚きだ。高いワインは、彼女とデートしたり、誕生日や招待されたお礼などに買われるそうで、いわば晴れの日に飲むワインだ。そのようなワインは、スーパーでは別の棚に置いてあることが多かった。

 日本人は、1,000円程度のワインでも安ワインだと思っているふしがあるが、そうではなかった。最近、日本でも安いワインが増えてきて、フルボトルのワインが500円前後から手に入るようになった。安いワインを飲むのは気が引けるという人がいるが、その人が美味しいと思ったワインがその人にとって良いワインなのだ。ワインは値段で選ぶものではない。高い金を出して買ったワインが、その人にとって必ずしも美味しいとは限らない。高いワインはフルボディ(中身が濃くて、全てに渡ってヘビー)で個性が強く、日本人の口に合わないこともあるかも知れない。

 日本で売られているフランスワインは、シャネルやエルメスなどと同じブランド品であることが多い。シャトーものは特に高級品である。普段は自分にあったリーズナブルなワインをどんどん飲もう。安くて美味しい国産ワインや、チリやカルフォルニアワインなどもお勧めである。ボルドーワインは、晴れの日に奮発してチョイスしては如何?リッチな気分を味わえること請け合いだ。(fine)

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