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インド通信笑うカワセミ編 1/4

 

今 日

 

昨 日

♪ジュグニー / 歌:グルミード・バワ  
インド通信笑うカワセミ編@(画像を介したネット網)

KF読者各位

インドから夜分、突然失礼します。

1月の西ベンガルは、朝3度、昼23度と、朝はなかなか冷えますが、昼はインディアンサマーで快適です。しかし、乾季も3ヶ月目で、さすがに身体が痒いです。

今年は、うちの現場も着工2年目になりますし、なかなか出来高も上がらず、正直インド(苦戦)してますが、今年の目標は出来高30%越えです。

インド人に日々苦しめられながらも、「宝の山、インド」で仕事が出来る幸運を皆様にお裾分けしたいと思い、拙文での通信を思い立ちました。

 何かのご縁という奴で、既登録のアドレスに送らせて頂きますが、お邪魔と思われる方は、送付無用の返信メールをお願いします。迷惑メールは送る側の責任ですから、すぐ外します。

今回のみ380KBありますが、次回からは、100KB以下にまとめます。重い画像が迷惑となる方も、当然いらっしゃると思います。

初回は、うちのキャンプの裏に住む、笑いカワセミです。
声をPCに入れる技がまだ無いのですが、きゃあきゃあきゃあと赤ん坊が笑うように、飛びながら鳴きます。

一枚目で、笑いカワセミを発見出来た人には、インド座布団一枚、お送りしましょう。
2枚目はわかりますよね。3枚目で、やっと、ケツが・・・でも、これは、まだ子供のカワセミです。コバルトブルーが美しい!

英語では、KING FISHER。この川で、水浴びしているのしか見たことがありませんが、あの太い嘴で、メダカでも銜え取っているのかもしれません。

以上、笑うカワセミ編@(画像を介したネット網)でした。

★BCCの機能を使い、配信しております。BCCですので、誰に届いたかは、お互い見えない機能で、配信しています。大丈夫かな・・・???

では、夜分失礼しました。

2003年1月15日

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インド通信笑うカワセミ編A(衛星64KB)


KF読者各位

インド乗り込みから早や一年半、ここバグムンディ村でも、もう一年。
我が現場の涙の通信環境の改善にて、笑うカワセミ編第2弾を。

インド=IT国家を目指して爆走中!と聞いておりましたので、9年ぶりの海外勤務も、カルカッタは携帯も繋がるらしいし、もう海外勤務も日本並み!楽勝みたいやなあ!!、沢木耕太郎や藤原新也や妹尾河童の時代とは、もういくらなんでも違うよな・・・と思いながら、カルカッタに降り立ち、仕事を始めましたが、それが甘い幻想であることにはすぐ気づかされました。

カルカッタは、やはりバンガロール(南インドで、トヨタや電通も進出しているIT都市。アメリカを相手に商売しているソフト製作請負会社が多い)とは全然違って、相変わらずカルカッタのままだったのです。
バングラデッシュからの難民スラムはまだカルカッタの風物詩としても、街のインフラ自体がもうボロボロで、停電は頻繁、電話もすぐ断線したりと、非常に不安定な状態で、プロジェクトを立ち上げたのでした。
でも、それも、このカルカッタから北西350キロに位置するバグムンディ村に比べたら、まだ繋がるだけ天国でした。

ここバグムンディ村には、一年前の1月に乗り込んだのですが、立ち上げの大事な時期に、落雷の度に電話局の交換基盤が燃えたり、地中に埋めてある光ファイバーがネズミに食い千切られたり(光と鼠のアンマッチがインド!)、あるいは、大雨で電話線が一緒に流されたり、電話交換手がPBXの電源を入れ忘れて帰宅したりとかで、1〜2週間の不通はザラで、最長は5週間の不通状態も記録しました。
その度に、26キロ先、58キロ先、93キロ先の街に、パソコン抱えて、電話やメールをしに走る始末でした。
インド天竺地獄とはこのことか・・・とつぶやきながら、片道30分から2時間掛けて、ジープで凸凹道を、街の電話屋(インドには電話屋がまだあります)に走っては、そこでも断線する電話と戦いながら、重いKBメールはサーバーに侵入して削除を繰り返しながら、苦しい闘いを続けておりました。

ところが、昨年8月末に、天使のようなVーSAT(衛星)と出会えたのです(添付画像)。
64KBではありますが、常時接続で、これで、飛躍的に通信環境が向上し、いつでも、現場からメールを送れるようになりました。ホームページにもアクセス可能ですが、64KBですから、誰か一人がHPにアクセスすると他の人がメールを使えなくなるので、一応、建前はHP禁止としております。
機器が165000ルピー(約43万円)、接続料が一年で260000ルピー(約68万円)。これで、40人近い所員(インド人含む)が、各自自由にメールを打てるのですから、業務の効率を考えたら、安いもんです。もちろん、英語も、日本語も、このパラボラから送れます。
あっ、モデルは、デリー出身のパイエルシンちゃん。日本語も堪能なこれも天使のような才媛ですが、僕らの土建屋日本語にびっくりしてか、もっぱら、きれいなインド英語でコミュニケートして来てくれます。担当は工務です。

では、皆さん、笑うカワセミ編A、今から、この自慢のパラボラで、送ります。
(教訓)インド僻地の現場は、電話線では闘えない!

2003年1月17日


インド通信笑うカワセミ編B(あすなろ)


KF読者各位

都会で仕事をする読者が多いせいか、@の返信メールで、自然に癒しを求める動物好きが多いことがわかりましたので、この通信Bも、西ベンガル州のこの現場に生きる動物たちを紹介したいと思います。・・・・・癒されて下さい。

1)ベイビー
これは、一昨日に、うちの事務所の中で発見された子供です。
事務所や宿舎にうようよ居るという訳ではなくて、これは、多分、山から戻ったエンジニアのズボンの裾とかに噛み付いてきて、人間世界に潜り込んだベイビーだと思います。
毒性を試そうと、うちのスタッフに協力を頼みましたが、皆、嫌がりましたので、なんぼのもんかは、わかりません。(バンドエイドの瓶で飼育してましたが、環境の変化に耐え切れず、1日で、死んでしまいました・・・・あすなろ)

2)親
これは、上ダム(標高500m)の辺りにうじゃうじゃ居ます。バケツ一杯分ぐらいなら、簡単に取れます。8本足を使って、高速走行出来ますので、油断なりません。手の2本も使うと、もっと早く這うことが出来ます(嘘!)。ただ、尻尾の刺(とげ)さえ、無ければ、海辺のカニみたいなもんです。
毒性は、まだ、誰も刺されてないので、なんぼのもんかは、わかりません。
(A課長の飼育箱で、コオロギを餌に約2週間、悪童ぶりを発揮していましたが、このところの気温の低下?で、死んでしまいました。)

インドも西は砂漠地帯があるですが、東のベンガルのほうも、ちょっと意外な生き物がおります・・という、ご紹介でした。
砂漠=サソリ、ジャワ=カレーの先入感自体が、おかしいのかもしれません。インドネシアとか東南アジアにも、サソリ一杯居ましたもんね。


2003年1月19日


インド通信笑うカワセミC(かなりベジタリアン)


KF読者各位

毎回カレーを食べてるの?系のご質問が多いので、Cでは、我らのキャンプの夕食をご紹介したいと思います。これは、一昨日のメニュー。キャンプの34名の日本人に給食しています。
仕事で、日々インドしてますので、食事は、基本的に日本するようにしています。
(  )は、産地情報など。

ご飯(ネパール藤田農園産のコシヒカリです。カトマンズから陸路で500km。インドは、米が輸入禁止なので、早い話が○輸米。1kg=150円、輸送費が50円/kg。温かいうちは、粘りもあり、なかなかいけます。)

わかめ味噌汁(味噌もネパールから陸送。結構しょっぱいのですが、汗かく仕事なので、丁度良し。ワカメは、日本からの乾燥若布です。)

つくねハンバーグ(鶏は、ここバグムンディ村産。生キャベツも、この村産。インドの鶏は、超地鶏ですので、美味い!A型肝炎を気にして、インドネシアの時は、生野菜を控えさせましたが、インドでは気にせず出してます。A肝程度では、ケツに一発注射される程度で帰任は無理なことは、皆重々承知しています。)

マーボー豆腐(豆腐は、ハウスの本とうふ。ハウス本とうふの発明者には大感謝!冷奴も出来るし、大変に重宝!)

なす田楽(Eggplantは、バグ村産。巨大ナスですが、柔らかくてなかなかいけなす。)

大根煮付(Radishも、バグ村産。日本のように太いのは、インドでは見かけません。ヒンディー語には、大根足という言葉はないはずです。)

ホーレン草(Spinachも、バグ村産。スピナッチカリーがインドにはあり、インド人も結構ホーレン草が好きみたいです。削り節は、伊予市米湊ヤマキ製の業務用を日本から。)

ビール(ブラックラベル。一瓶650mlで、40ルピー(約100円)。インドは、アルコール類が比較的簡単に手に入るので、その点は助かります。)

ネパール人コックが5名で、朝は6時から夜10時まで、うちの食堂を守って呉れています。一応、食堂の責任者は私なんですが、この鶏、美味いなあ、丹下さん、それ豚ですよ!のレベルですので、メニューは、君臨すれども統治せずで、コックにすべて任せています。食中毒の注意ぐらいでしょうか・・・しかし、これも、結構丈夫な腹なもんでして・・・

今、海外事務半年研修をうちの現場でやっていますが、次は、海外食堂半年研修で、社内公募を掛けると、うちの会社の女性社員の皆さんで応募して下さる方がわんさか出てくるでしょうか?
3食昼寝付、蚊帳付ベッド個室完備、村市場へは運転手付き(但し、チャリンコの後ろ席)、給与応談(但し、全額ルピー払)ぐらいの好条件で、どうでしょうか?

2003年1月23日


インド通信笑うカワセミD(福来る!)


KF読者各位

早いもので、1月も4週経過。今週もお疲れ様でした。

1月23日は、インド独立戦争の英雄、西ベンガル出身のチャンドラボースの誕生日で旗日でしたので(新宿中村屋に寄宿していた将軍です。インパール戦争を日本軍と一緒に戦った将軍!と言っても、若い人は知らんか・・・)、何か良いことがあるかな〜と思ってましたら、朝、村人が、キャンプに、縁起物を、売りに来てくれました。

いつもは値切りに値切るのですが、今日は、言い値で買ってやりました。500ルピー(1300円)。

穿山甲。

山を削り、ダムやトンネルや地下発電所を造っている我が軍に、ピッタリの名前でしょう。
「センザンコウ」と読みます。蟻が主食だそうです。

一枚目「ちょっと、放して〜!」
二枚目「え〜い、死んでやる〜!」
三枚目「え、飯塚さんの手って、案外、温かい・・・」


穿山甲を、英語で言えたら、TOEICは多分900点以上でしょう。
(うちのインド人スタッフなんかは、さらりと、あっ、○ン○○ンと言いますからね。インド人、恐るべし!)

では、皆さん、Have a nice weekend!

2003年1月24日


インド通信笑うカワセミE(のら)


KF読者各位

今回は、我々が工事をしている西ベンガル州の西のほうのイメージをちょっと持っていただこうと、県都プルリアの街での2ショットをお届けします。バグムンディ村の現場からは、58キロ先にあり、ジープで、凸凹道を約2時間というところです。

西ベンガル州は、今でも、インド共産党マルキスト派が州政権を握っており、人口は約1億2千万人。プルリア県は、15余の県のなかで、最も貧しい県のひとつと言われております。
ビザ延長とかの役所仕事は、県都でとなるのですが、建設物資とかはほとんどなく、カルカッタや隣のジャルカンド州から調達するようにしています。


日本では、野良犬とか、野良猫は、めっきり少なくなりましたが、インドは、もう、至るところに、野良牛が居ます。

インドは・・と、一括りで話すと、余りに多様過ぎて、すぐボロが出るのですが、野良牛に関しては、4大都市とパンジャブ見聞経験から、まず外れていないと思います。

ミルクを取ったり耕作に使われたりの労働牛とは違い、野良牛は、街でゴミを漁るしかありません。でも、堂々と、人間以上の感じで、街を徘徊しています。

ヒンドゥー教の聖獣ですから、インド人も牛を殺すに殺せず、牛はどんどん増え続けるばかりですが、牛を掻き分け、ジープを走らせていると、来世は牛の人生、元ひ、牛生・・も良いかな?と思ったりもしてしまいます。輪廻の世界です・・・・

2003年1月26日

インド通信笑うカワセミ編F(ドービーボーイズ)


KF読者各位

昨晩から急に空気が緩んで来ました。毛布3枚を2枚にした所員も多かったようです。先週までは、朝、3度ぐらいまで下がっていたのですが、これからは気温も上がってきて、4〜5月には、また、プルリア名物の50度の世界だね・・!と、皆と囁き合っています。

このプルリア県は、以前は、お釈迦様が悟りを開いたビハール州に属していて、乾燥や灼熱、砂塵で有名です。雨無しで、こうも乾くと、皮膚がパリパリになって、インド象のような肌になってしまいます。


さて、海外工事では、食事と並んで、洗濯も、所員のペースを作るうえで、大切です。朝出せば、夕にはアイロンが掛かってきちんと戻って来ているというペースが、所員の仕事のペースを生んでくれます。

インドのカーストでは、洗濯人のことを、ドービーと呼びます。
洗濯=Laundryは、インド英語では、ローンドリーと聞こえます。

うちのキャンプの34名の日本人の洗濯は、この5人のドービーが担当して呉れています。土日もなく現場が動いていますので、ドービー達も、週一のペースで交代で休みを取らせています。約200枚の洗濯物を毎日こなしてくれています。
裏の川で洗っていると想像された方も居られると思いますが、そこはどっこい、インド製の4台の二槽式の洗濯機に、インド製の合成洗剤で、がんがん洗ってくれています。女のドービーも、インドに、もちろん居るのですが、なぜかうちは、運悪く、ボーイズになってしまいました。

いつも、現場の共同生活で問題になる、誰のパンツかわからなくなる事件は、油性のマジックで、衣服に小さく部屋番号を入れることで、解決しています。番号で仕分され、夕方には、この部屋番号が書かれたバスケットに、アイロンがかかった状態で、パンツ達が、きちんと収納されて戻って来るわけです。

それでも、番号を書き忘れる所員が数多く居て、持ち主不明の洗濯物が日々どんどん溜まってくるのですが、これは、定期的に、バグムンディの村市場(日本のフリーマーケットみたいなもんです)で、売って、その収益を近くの小学校に寄付するよ!
という計画で、所員のOKは取っているのですが、現場が忙し過ぎて、まだ出店は実現はしていません。

最後に、うちのドービーボーイズ、ベンガル語しか出来ませんので、Wash(洗う)とかFold(折りたたむ)、Detergent(洗剤)とか、One・・・ Nine(いち・・・きゅう)とか、ほとんど、手話で、教えて、やっと5〜10語ぐらい、英語を覚えた状態です。でも、朝から晩までまじめに働く、可愛い奴らです。朝も、昼も、夕も、いつもGood morning!なのは、ご愛嬌です。

2003年1月27日

インド通信笑うカワセミ編G(日清四兄弟)


KF読者各位

現場で、突貫工事になってくると、所員の小腹を満たすエナジーフードが必要になって来るのは、国内も海外も変わりません。朝は6〜7時から、夜は10〜12時までの勤務が連日続く訳ですから、稼業とは言え、つらい渡世のインドです。

そういう時に、僕らを、つかの間、幸福にしてくれるのが、ニッシン軍団!!

日本のは、おなじみ元祖カップヌードル。77g (140円)
インドのは、80g。20ルピー(52円)
タイのは、60g。17バーツ(50円)

待ち時間は、夫々、日&印は3分、タイは1分となっています。(タイ人は、我々より、3倍せっかちなんでしょうか?)

インド製は、ITで有名なバンガロールにインド日清の工場があり、このTange ・・ではなくて、Tangy Chickenと、Spicy Vegetables の2種のカップ麺が作られています。
もちろん、ともに、後味がヒリヒリしてくるカレー味です。疲れた身体にインドが染み渡ります。

タイ製は、青は、日本と同じく、シーフード味。緑は、ご想像つきますか??


今、うちの現場では、日本のJES(ジェス)社さんから送って頂いた「ラ王」も、残業食で出していますが、日本のカップ麺を、美味い、美味いと、深夜に啜っている社員を見ていると、つい、日本製エンジニアのあはれを感じて、ご苦労様!と思ってしまいます。

東南アジアの優しさは、あの湯麺文化にあり、それが、日本人の身体に合うのかもしれません。湯麺文化のない南アジア=インド勤務のきつさを、この辺りにも、つい感じてしまいます。

でも、しばらく、日本に居ると、今度は逆に、インドのカレー味が恋しくなる。印度スパイスには、中毒性があるのかもしれません。

2003年1月28日

インド通信笑うカワセミ編H(藤原紀香)


KF読者各位

今、日本から研修生を2名、預かって、半年間の実務研修中です。カルカッタと、ここバグ村で分かれてインド修行させています。

名前は彼の名誉の為に言えませんが、うち一人が、インドに来て、まだたった4週間しか経ってないのに、「丹下さ〜ん、スチブラタって、藤原紀香に似てますよね〜?」と振って来るもんですから、思いっきり、昔の九州下川端時代に戻って、「お前、インドのこの村で、毎日、牛やヤギや羊ばかり眺めて生きとうから、頭が、もうどうかしたんやないと〜?大丈夫と〜〜?!」と、思わず大きな声を出してしまいました。

スチブラタ、一番背の高い娘(左から2番目)です。一応、この画像の紹介をしておきますと、左から、スシミタ(カルカッタ出身)、スチブラタ(カルカッタ出身)、パイエルシン(デリー出身)で、幼児の頃からインド英語で養育された良家の子女達です。右の5人はその他大勢で、カーストは不明ですが、人種的には、左から、神奈川人、デリー人、カシミール人、ケララ人、ベンガル人です。

私は、彼女たちとは、もう半年以上一緒に仕事してますが、いっ回たりとも、うちの現場に藤原紀香が居るなんて、思ったこともありませんでした。九州支店から来た奴は、なんて海外での適応力があるんだ、村の乳牛見ても、小池栄子とか想像出来るんじゃあないか、本当に安上がりな奴だと思いました。

ところが、です。

先日、カルカッタの有力日刊紙テレグラフ(公称140万部)を読んでましたら、チャイ(お茶)の国インドにも、最近、珈琲ショップが流行り始めて、カルカッタもその例外ではないという特集があり、美男美女のカップルがカラーで一面を飾っているではないですか?

思わず、お〜〜、カルカッタに出張に出た際には、二町君には内緒で、この珈琲ショップへ行って来よう!と、オジサンは、その新聞を大事に保管して、時々、休憩時間には、辞書を片手に読んでいたのです。

で、この写真、じっと見ていたら、横に座っている僕の右腕のインド人が、「丹下さん、これって、スチブラタですよ・・・」と。

そういやあ、似てる・・・・

で、彼女呼んで、次のような会話を(一応、上司ですから)。

Suchi, is she yourself ?
Yes, she is myself.
Who is he ? Is he your boyfriend ?
No! No ! He is a only model.
Oh! He is a model. OK! OK!  So, you are also model ?
No!  I was a model.

このBe動詞過去形が聞き取れる辺りが、僕のこの一年半の進歩です。


最近、スチブラタが、藤原紀香に見えて仕方ない不肖43歳。


しかし、研修生28歳、恐るべし!さすが、九州で鍛えた眼力、若者、侮れず!!

2003年1月28日

インド通信笑うカワセミ編I(井川遥)


KF読者各位

今月から、現場に、型枠大工さんが2名、ダム工事の応援で来て下さっています。62歳と61歳のオヤジですが、2名ともとても明るく、非日本をものともせず、ごく当たり前に対応していく海外向きなタイプです。戦歴も海外20年以上で、サウジ、アルジェリア、ネパール、タンザニア、ザンビア、インドネシア、タイ、パキスタン、ニカラグア、グラテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、イエメン、ミャンマー、モンゴルと、地図でどこにあるのかすぐに言えないような国を、数多く渡り歩
かれています。
日本では元々工務店を経営してたんだそうですが、日本で大工やってるよりは、現地人に大工作業教えることに生きがいを見出したんだそうです(僕も60歳過ぎてもあれぐらい元気でいたいなあ!)
最近,、ちょっとショックだったのが、一人のオヤジから、「丹下さ〜ん、ひどいとは聞いていたけど、インドは、ホント、物がないねえ〜。ここまで無いと凄いねえ。ここに来る前はモンゴルだったけど、モンゴルのほうがはるかに物が多かったよ。鉄筋でも、ベニヤでも、釘でも、モンゴル、簡単に手に入るからね!」
え〜っ!、うちって、朝青龍の国より、遅れてるの〜〜!!

インド、物はある、あるけど、日本の国土の9倍の広さで、どこかにその物がある。インド、出来る人はいる、でも、10億2千万人いるから、どこかにその出来る人がいる。その「どこかに」、辿り着くまでが、もう大変です。天竺修行は、今日も続いていきます。


さて、前回は、藤原紀香さんに、登場して頂きましたので、今回は、癒しの女王、「インドの井川遥さん」に登場して頂きます。

愛称、カメ吉。身体の色もちゃんと変わるホンマモンのカメレオンです。おっとり型で、そののんびりした動作には、思わず、和んでしまいます。

うちの現場は、揚水式発電なので、2つのダムと地下発電所を1つ作る工事なのですが、昨年秋に、標高250mの下ダムから標高500mの上ダムに向かう丁度中間地点の仮設道路を、よちよち歩いて横切っていたのを、ダムエンジニアのA課長が拾って来てくれました。放っておくと、重ダンプにひき殺されてしまうところだったそう
です。
環境の激変で、拒食症となり、餌の蝿とかを食べれなくなり、結局、山へ戻しましたが、暖かくなれば、また再捕獲され、うちの事務所へ戻って来て呉れることと思います。

インド通信、現在170名の方に配信しており、カメ吉も、昨秋、既に約1割の方にお送りしておりますが、今回、癒しの女王、井川遥さん役で、再登場して頂きました。日本の皆さんも、カメ吉で和んでやって下さい。

決して、ネタ不足からの再登板ではありませんので、次号も、ご期待?下さい。

2003年1月29日

インド通信笑うカワセミ編J(エースで4番!)


KF読者各位

今朝のバグムンディ村は明け方に約一時間、外を歩けないぐらいの砂塵の嵐がありました。そのあと、空気が一変し、朝から急に暖かくなり、もわっとした霧のような空気に包まれ、太陽も見えず、異常な暖かさで、夕方には、久し振りにお湯無しで水のみで行水出来ました。この激変ぶりが、インドです。


さて、このインド通信にベンガルタイガーの登場を期待する声が余りに多く、不肖43歳、手下のディポック君(32歳妻1子1)の単車の後ろに跨り、今日は一路西へ、虎刈りに行って来ました。

インド全土で、もう1500頭、この絶滅の危機に瀕している貴種と出会える確率は、決して高くない。でも、今年の阪神の優勝確率を占う上で、きっと、日本で地道な地下活動を続けておられる大成猛虎会の編集長や会長のご参考にして頂けるはずと、ホンダ100ccの二人乗りで、更に山奥に入って参りました。

途中で、道をにょろにょろ渡る黒ヘビを一匹、ホンダは引いてしまいましたが、約10分後、隣村に、到着。

いや〜〜、ぎょうさん、虎が、居ました、居ました。今年は、阪神、行けますよ!

ディポック君が抱える2頭のベンガル虎はまだ子供ですが、なかなか愛嬌があります。次は、ライオン2頭。インドにライオン?西のグジャラート州には、インドライオンがちゃんと居ます。ライオンの右隣は、ベンガル人のマスクです、目が可愛いでしょう?!

うちのバグムンディ村は、ヒンドゥー教徒8割、イスラム教徒2割の混成ですが、この隣村は、完全にヒンドゥー教徒の村で、こうした仮面作りを生業にしています。偶像崇拝は、日本と似てますよね。

どうも読者に阪神ファンが多いような気がしてなりません。来週日本に休暇で帰る僕のスーツケースにはまだまだスペースがあります。この隣村の虎面を優勝祈願で希望される阪神ファンの方がもし居られれば、30日(木)中に、インドまでメールを下さい。また、黒ヘビを踏んづけながら、ディポック君と、虎、買って(勝って!)来て、送って上げましょう。

今年からは、金本、達川がお世話になりますので、こうしてインドでも、媚を売ってしまう、悲しい広島ファンでした。


さて、嬉しいニュースというか、広島ファン歴20年の小生、今年からは、この新人投手が投げる時だけは、巨人を応援することにしました(但し、広島の求道者こと前田と対決する時だけは除く)。

久保裕也。
ん、22歳?首都リーグで33勝?凄いやんけ・・また、巨人はええピッチャー採ったもんや、金あるからなあ・・東海大か?原監督の後輩か・・期待されてるんやろな・・ん、沖学園、福岡の沖学園・・えっ!久保さんの息子さんやんけ!!

なんと、下川端再開発で3年余り一緒にJVして共に汗流していた清水建設九州支店(建築)の久保さんの息子さんでした。わしは、思わず、インド椅子から転がり落ちてしまいました。

沖学園3年の時は、もちろんエースで4番。県大会のベスト8(4?)で、確か、もう大量得点差で劣勢だったけど、最後に、久保君が気を吐き、あわやホームランという3塁打で、オヤジさんと手を叩き合った岩久ビル1階の食堂を、昨日のことのように思い出してしまいました。(久保さんを仕事で球場に行かせなかったのではなく、久保さんとしては、この試合は楽に勝てると思っていたはずです。ね、久保さん?)。

177cm74kgなら、高3当時と余り変わらないかも。148km出る直球と高速スライダーが武器とある。う〜ん、しかし、これは、今年が楽しみだ。巨人、独走、間違いなし!!


あっ、最後に恐縮ですが、我がカープも、せめてGWまでは、Aクラスに踏み留まれるように、今年は頑張ります。インドのクリケットの選手をスカウトして、カープに入れるかな・・・


2003年1月30日

インド通信笑うカワセミ編K(梵我一如)


KF読者各位

釈迦が、隣のビハール州のブッダガヤで悟りを開いたのが、BC480年で、日本に仏教が伝来したのが、その1000年後のAD538年。飛鳥時代のことです。

飛鳥、奈良、平安と、幾多の神様が、このインド天竺から、唐を経て、日本に渡って行かれて、日本で神々を演じています。
吉祥天、帝釈天、大黒天、毘沙門天、閻魔天、水天、鬼子母神、弁才天などなど・・・皆さんのお住まいの近くにも、これらの神々が住む神社やお寺がありませんか。

インドの神々の起源は、BC1200〜2000年ぐらいまで遡れますから、日本の倍の歴史です。ですから、少々では、全く動じないインド思想です。

この猿神様は、バグムンディ村とプルリア街の丁度中間の辺りの道路端に、鎮座しています。神社(といっても煉瓦の屋根付き囲い)には、ちゃんと、僧侶もいます。
写ってはいませんが、お皿を両手で持っていて、こちらは、シャッター押しながら、2ルピーのお賽銭を入れておきました。

この猿神様は、Bajrangbaliと言われ、健康の神様と言われています。
(日本の皆さんが、この週末、ご健康で過ごされますように!)

余りいい加減なことは言えませんが、この猿神様、雰囲気的に、孫悟空のモデルではないでしょうか?街を走るトラックの絵柄でも、空を飛んでるBajrangbaliをよく見かけます。

インドで仕事をしていると、次から次から難問奇問変問が怒涛の如く押し寄せて来るので、どうしても、神頼みになりがちです。私は、この国で、仏陀やガネーシャ像に必ずお祈りをして、難局を打開する癖が付いてしまいました。
私の右腕(インドでは手足が一杯居るので、蜘蛛状態ですが)は、この猿神様が守り神で、毎晩瞑想しているようです。
スチブラタも、持念仏は、Laughing Buddha(笑ひ仏陀=布袋様)で、危ない状況では、懐から出して祈っています。紀香の神様は布袋様で、美人に布袋様がよく似合います。布袋様は、弥勒菩薩の化身といわれる七福神ですので、スチブラタにデートお願いする時は、このぐらいの宗教知識は持っておきましょう。


さて、この笑うカワセミも、Kまで来ました。インドのボロサーバーと闘いながら、一日たってからメールが送られてみたり、20名以上は引っかかってグループで送れなかったりと、サーバーにもインドを感じてしまいますが、皆さんの返答メールに支えられて、なんとか号を重ねることが出来ました。

現在、約180名へ配信させて頂いておりますが、情報時代の便利な道具を使って、次の時代への活路を探ってやろうという不肖43歳の徒労のような目論見でございます。

来週から、5ヶ月ぶりで、休暇帰国しますので、笑う編は、Nで、一応、一区切りとしまして、11日間日本でリチャージの後、また、形を変えて配信してみたいと思います。(丹下さん、まだやるんすかっ?・・という声が聞こえたぞ!出て来い、次の若者たち!)

では、皆さん、おやすみなさい。


2003年1月31日

インド通信笑うカワセミ編L(ベジ&ノンベジ)


KF読者各位

急に暖かくなってしまった西ベンガルです。昼で23度、夜は毛布一枚で足ります。

英文科の読者の方が居られましたら、Indian Summerの語源を教えていただけませんか?
インドの夏?私の研究社の辞書には、@小春日和、晩秋(10月)から初冬(11月)にかけての暖かい日。A人生の晩年の落ち着いた時期としか、書かれてないのです。
なぜ、インドの夏という言葉が出来たのでしょう?


さて、今回は、Cで、ある日のキャンプの夕食をお見せしましたら、自分にも、インド現場やれそう!という有志が、数多く居られたので、ダメ押しで、我らの食事をご紹介してみたいと思います。

女性はきれいで、食事も美味!山奥の空気も最高! 言うことなしです!!


一枚目。ベジレストラン。ここのサモサ(カレー味のジャガイモを餃子のような皮で包んで油で揚げたもの)は、1ルピー(2.6円)ですが、揚げたては、なかなかいけます。油は、Sunflower(ひまわり)と言ってました。何ヶ月も同じ油を使うので、いろんな味が混じり、また、道の砂埃で、たかがサモサでも、店毎に違った絶妙な違いがあり、美味です。


二枚目。これが、名物プルリア鍋です。
さすがに、タラと、魚ボールは、バンコクから、うどんは日本から入れていますが、あとは、現地産です。
(コックの名誉のために言いますと、うどんは、手捏ねでもちろん出来るのですが、30名余の大所帯なので、日本からの乾麺うどんを使わせています。)
エビは、川エビ。白菜は、カルカッタから送って貰っています。あっ、とうふは、ハウスの本豆腐です(感謝!)。葱とかは、この村産。つまみで、さつま芋のテンプラと、焼き茄子が、いけなす!

どうですか、インド勤務、やれそうな気になってきましたでしょう・・・??

さらに、もう一押し。

これも、バグ村名物、牛ステーキ定食。食堂中に、日本人が涎を流すようなビーフが焼かれる臭いが充満して居る時は、インド人たちが日本人食堂には近づいて来ません。牛を食べる日本人は、インド人にとっては、やはり穢れた民族なんでしょうか?
インドビーフは、モスリム街で入手は可能ですが、硬いので、柔らかい牛肉を、バンコクから入れています。
バンコク伊勢丹で販売しているのと、同じ肉(タイフレンチが商品名)を、JESさんにお願いして空輸しています。100g250円程度ですが、柔らかくて、美味いですよ。
ただ、インドは、牛肉は輸入禁止なので、INVOICE(送り状)には、カルビ 30kgと書いて、牛肉であることを隠していれています。税関での検品の時も、この冷凍肉を、犬の肉か、ワニの肉かで説明していれてしまおうとの作戦で、臨んでいますが、未だ、税関で、ここまで追い詰められた人はいません。


これで、どうですか、インド勤務?!
食事がこれなら、あとは、健康な身体と、100語程度の英単語で、十分、闘える気になってきませんか?


2003年2月1日

インド通信笑うカワセミ編M(来世)


KF読者各位

インドは、冬だというのに、蚊が飛んできます。今、朝6時で、外気9度。事務所の中は、さらに暖かいからでしょう。

私の吐く二酸化炭素に吸い寄せられ、蚊が何匹も押し寄せてきますので、ブーゲンビリアの山本五十六長官(若い人は知らんか・・)のような気分で、蚊を叩き落としながら、Mを、打っています(明日の午後には、このバグ村をおさらばするから、Nも同時に考えながら打っています)。
蚊取り線香は3巻、1m四方で焚いていますが、インドはお香の世界と思えば耐えれます。でも、蚊取りが目に沁みる・・・


乾季の11月に、うちのインド人トンネルエンジニアが、熱帯熱マラリアで、一週間の入院で亡くなり、この昏睡を伴う劇症マラリアの脅威に、事前調査では、プルリアはマラリアの宝庫と聞いていて、それでも、雨季には全く発症例がなかったものですから、ちょっと油断していたのですが、所員全員、やはりインド舐めたらいかんぞと、思いを新たにしております。


私は、飛んできた蚊を、いつも両手で空中でバチンとやって、殺すのですが、インド人は、なぜか、そんなことはしません。殺生は、どうも、ヒンドゥー教ではダメなんだそうです。蚊取り線香も、追い払う目的みたいで、効果がありません。殺すと、来世は蚊になって生まれてくると思っているのかもしれません(えっ、わしは、来世は蚊か・・・・)。


インドで仕事をしていると、生まれ変わったら、次は、こんな商売も良いなあ〜と、彼らを見ていて、よく思います。

添付3職、いずれも、インド5ルピー(13円)の世界ですが、シャツの襟の擦り切れを補修したり、靴の破れを繕ったり、髭剃って髪を切ったりと、収入的には高くはありませんが、人の役には立っているお仕事。でも、なかなか、日々を楽しんで生きているインド人たち!という画像だと思われませんか?


2003年2月3日


インド通信笑うカワセミ編N(にしひがし)


KF読者各位

笑うカワセミ編は、このNが最終回です。お陰さまで、あっという間の3週間でした。ご愛読?、ありがとうございました。

インドは、宝の山なのです。お宝を、他人のふんどし代わりにして、相撲を取っているようなものですから、なんぼでも書けるのですが、そこは、社内アドレスを使っていますので、お調子編で終わってはいけません。次回は、若手を、海外の荒野?に目を向けさす編として、復活させてみたいと思います。


(ひがしへ、ひがしへ!)
明日4日の午後には、現場を後にして、約100キロ離れたジャムシェドプールのタタ駅(この画像)から、列車に飛び乗って、カルカッタを目指します。この線路の250km先にカルカッタがあり、その更に6200キロ先に日本があります。カルカッタで一泊、魔都バンコクはさらりとかわして、夜行で6日の朝成田です。うちは、本当に、移動で本がたっぷり読める現場です。


(にしへ、にしへ〜〜!)
笑う編の最後は、お気に入りのこの一枚、プルリアの「沈まぬ太陽」で、締めたいと思います。
この1800キロ先では、パキスタンの谷君が午後のぼ〜っとした時間を過ごしていて、、4000キロ先では、イランの江藤君が、昼飯を喰っている訳です。その先は、エジプトの朝・・・・(プルリアで朝日や夕陽を写すと、なぜか、エジプトのスフィンクスが写ってしまいます)。


はい、では、皆さん、ごきげんよう!さようなら!

2003年2月4日

 

 

インド通信笑うカワセミ編 1/4 (続く)

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