2001年1月28日制作 |
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01 |
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フランス南西部,ジロンド県およびアキテーヌ地方の主都で、フランス5番目の都市ボルドー。人口21万3000(1990)。大西洋にそそぐジロンド川の河口より120km上流のガロンヌ河口近くの河港により、貿易で栄えた都市である。おもに左岸に市街が発達している。 ローマ時代から良港を持つ町として栄え、一時はイギリス領になったこともある。フランス革命の引き金となったジロンド派を生み出したり、モンテスキューやモンテーニュを世に送り出したり、と歴史的にも興味深い町だ。長い歴史を物語るかのように汽船の煙で黒ずんでしまったガロンヌ川沿いの町並みは、塗り替えが始まり、新世紀にはすっかり新しくなるという。 |
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02 |
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新旧さまざまな話題があるが、ボルドーの魅力といえば、ワインに尽きる。本ツアーの目玉は、ワインの里、ボルドーのシャトー見学だ。有名なメドック地区にあるシャトー・モーカイユ Chateau Maucaillou を見学する。 1999年11月1日、ツアー専用バスでボルドー市内に入ると、軍艦が1隻停泊していた。ガロンヌ川に架かる橋は、ナポレオンにちなんで橋桁の数が17個にしてあるという。日曜なので店は閉まっている。町並みは煤けていてこれまでの綺麗なイメージからは少し外れてしまった。汽船の煙で建物が煤けてしまったのだという。既に当時から公害の街だったのだろう。イギリスでは寒くて葡萄が育たないので、ワインはフランスのボルドーからイギリスに輸出されていたという。ブルゴーニューのワインはフランス皇室御用達だったが、ボルドーのワインは、イギリス皇室御用達なのだそうだ。(1715年からはフランス皇室もボルドーを飲み出した。) ワインは樽に詰められ、ボルドーから船でイギリスに運ばれた。船の大きさを表すのにトンという単位が使われているが、フランス語でトノという言葉は樽を意味するという。どれだけ多くのトノを積めるかということから、トノが船の大きさを表すのに使われるようになり、それが現在のトンの元になったのだそうだ。 |
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03 |
港に面した商工会議所の側でバスを降り、昼食を予約していたレストランに歩いて向かった。 セックスショップ「A」の前にレストランがあった。1230から昼食。野菜とカモのレバー、カモの肉にフレンチフライドポテト、パリパリのアップルパイ。ボルドー産の赤ワイン。まあまあの味か。 シッカリと腹ごしらえをした後、いよいよ葡萄畑とシャトー見学のため、バスでボルドー郊外に向かう。 |
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04 |
ボルドーからジロンド川の河口の方向、つまり北北西に走るワイン街道がある。1農家当たりの葡萄の作付け面積は平均40ヘクタールという。かなり大きい。それは各農家の跡継ぎには代々子供一人しか作らず、零細化を避けてきたからだという。 ブルゴーニューは、そういうことをせず、子供の代になるに従って畑を分けていったために、小規模農家が多くなったそうだ。 メドック地区に入ったところで、道ばたにバスを止めてもらい、延々と地平線の向こうまで続いている葡萄畑に下りて畑を見学。既に収穫は終了しており、葡萄の葉が色づいている。意外と低い葡萄の樹に触ったり、残された葡萄を食べたり、葉っぱを拾ったり、写真を撮ったりした。 |
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05 |
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我々が見学するシャトーは、博物館があり、一般公開しているボルドー・メドック地区のシャトー・モーカイユ
Chateau Maucaillou というところだ。ワインの里でいうシャトーとは、城館ではなく、葡萄農園といった意味だ。
メドック Medoc 南西フランス,ジロンド湾(川)と大西洋に挟まれた三角形の半島状の地域。内陸の砂地の平野には19世紀後半から植林された松林が広がっているが,とりわけ,この地方が有名なのは,ジロンド湾沿いの段丘で産出する赤ブドウ酒によってである。とくに上流ボルドー寄りのオー・メドック地方には,マルゴー Margaux,ポーイヤックPauillac,サンテステーフ Saint‐Estephe の町を中心に,マルゴー,ベシュベル Beychevelle,ラトゥール Latour,ムートン・ロトシルド Mouton‐Rothschild,ラフィット Lafite など最高級の赤ブドウ酒を産するシャトーが点在している。この地方は,地形上,大西洋からの西風が松林で遮られ,ジロンド川の豊かな流れにより寒さを和らげられ,さらにやせた石灰質の砂利状の土壌はよく太陽熱を吸収,放射するため,収量は少ないが,きわめて良質のブドウを産出するのである。 |