2003年5月10日(土)、神田祭(かんだまつり)の神幸祭(しんこうさい)に出かけた。今年は徳川家康が慶長8年(1603)に江戸幕府を開いてから丁度400年になる。 |
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JR東京駅の日本橋口(にほんばしぐち)から歩いて10分ほどで日本橋に着く。 |
日本橋が初めて架けられたのは家康が幕府を開いた年だという。幕府は東海道をはじめ5街道の起点を日本橋と定めたので、重要な水路であった日本橋川に架かる日本橋は、江戸経済の中心となった。 |
麒 麟
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現在の日本橋は、明治44年、当時の東京市により石造二連アーチの道路橋としてに完成した。橋銘(きょうめい)は15代将軍徳川慶喜の筆による。青銅の麒麟
きりん(国の重要文化財)は東京市の繁栄を表したものだという。 |
神幸祭
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日本橋を渡ると三越デパートが見えてくる。今年は開府400年と本祭(ほんまつり)が重なり、午後3時半になると、神幸祭(しんこうさい)の豪華な行列が神田神社を目指して出発した。
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万燈山車(御鉾)
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江戸の天下祭
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江戸時代、本社の神輿を氏子総出で江戸城内まで担ぎ、氏子でもある将軍の上覧を得たことから、神田祭は天下祭(てんかまつり)・御用祭ともいわれた。
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各町が競う山車(だし)や練物(ねりもの
屋台や仮装行列)は華美を尽くし、本社の神輿を中心とした行列は数キロに及んだといわれる。 |
しかし、行列を出す費用がかさむことから、天和元年(1681)、幕府の命により、神田祭と日枝(ひえ)神社の山王祭を隔年に行うようになった。 |
天下祭の当番の年の祭りを本祭(ほんまつり)、当番でない年の祭りを陰祭(かげまつり)と呼ぶ。 |
三柱の神の鳳輦
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神幸祭は、神田神社に祀られる大黒様・恵比寿様・平将門命の三柱の神の鳳輦(ほうれん)による渡御祭である。
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鳳輦の鳳(ほう)は鳳凰(ほうおう)の雄(雌は凰)、輦(れん)は天子の乗り物で、鳳輦とは、屋形の上に雄の鳳凰をつけた輿(こし)のことで、神(御神体・御霊代)の乗り物である。
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神輿も神の乗り物であるが、鳳輦の方が高級感がある。見物客も「ほうれん」という言葉を頻繁に使っており、東京では普通の呼び方のようだ。
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