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 感動写真集

2010年1月23日改訂

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♪和楽器メドレー

拡大写真(1400X1150)239KB

初春や夜川に映ゆる褌の白   北舟

2009年1月5日制作

松明を手に駅館川を渡る裸男たち

松明を手に駅館川を渡る裸男たち(鷹栖観音鬼会/大分県宇佐市)

鷹栖観音鬼会

夜の川渡

撮影原作・清原浩

はじめに
 平成20年(2008)1月4日(金)夜、大分県宇佐市(おおいたけん・うさし)の鷹栖観音寺(たかすかんのんじ)で褌(ふんどし)草鞋(わらじ)姿の男衆が駅館川(やっかんがわ)を渡り、対岸の鷹栖観音堂一帯で「どんど」を焼き、松明(たいまつ)の火の粉をまき散らす火祭り「鷹栖観音鬼会(たかすかんのん・おにえ)」があり、激写してきた。

駅館川やっかんがわ

と岩をくり抜いたトンネル

駅館川と岩をくり抜いたトンネル

拡大写真(1400X1050)355KB
 

宇佐うさ

 
   宇佐市は、大分県の北部、国東(くにさき)半島の付け根に位置する人口約6万人の都市で、全国4万社余りの八幡宮(はちまんぐう)の総本宮である宇佐神宮があり、正月には全国からの参拝客でにぎわう。宇佐神宮以外にも観光名所が多く、県内有数の観光都市である。  

駅館川やっかんがわ

の鷹栖つり橋

駅館川の鷹栖つり橋

   宇佐には、有名な都市伝説がある。戦後、日本製品は粗悪品のイメージがあって海外では売れないため、宇佐市の家電メーカーが地名の Usa にちなんで Made in USA のラベルで輸出したところ、アメリカからクレームがきた。それに対して悪びれることもなく、「宇佐は日本書紀までさかのぼる由緒ある地名。200年ほどしか歴史のない国が何を言うか」と反論したという。  

百間岩ひゃっけんいわ

中腹に建つ

鷹栖観音堂たかすかんのんどう

百間岩の中腹に建つ鷹栖観音堂

 

鷹栖観音堂たかすかんのんどう

 
   宇佐市上拝田(うさし・かみはいた)にある鷹栖観音堂は奈良時代の僧・法蓮(ほうれん)が建立したといわれ、宇佐弥勒寺(うさみろくじ)の末寺(すえでら)(分家のような寺)として1300年の歴史がある。つがいの鷹が上人の徳を慕って巣を作ったという伝説が地名の由来になっているという。  

鷹栖観音堂たかすかんのんどう

入口の

慈眼堂じがんどう

鷹栖観音堂入口

   現在、鷹栖観音堂は、駅館川(やっかんがわ)の対岸に建立された観音寺の奥の院となっており、鷹巣山上拝田の百間岩(ひゃっけんいわ)と呼ばれる岩山の中腹にある。現在の堂は絵馬などから江戸中期の建立といわれる。何本もの長い柱で舞台をつくり、その上に堂舎を乗せた懸造り(かけづくり)と呼ばれる建築様式で造られている。  

懸造りかけづくり

鷹栖観音堂たかすかんのんどう

懸造りの鷹栖観音堂

鷹栖観音寺たかすかんのんじ

の寺宝の鬼面(宇佐市指定有形文化財)

鷹栖観音寺の寺宝の鬼面(宇佐市指定有形文化財)

 

鷹栖観音鬼会たかすかんのんおにえ

 
   観音寺が建立されてから始まったという鬼会(おにえ)は、宇佐市から無形民俗文化財の指定を受けており、正月会(しょうがつえ)の最後に当たる1月4日の夜に勤修(ごんしゅう)される。  
 地元の青年や県外から飛び入りの参加者たち数十人が鷹栖観音寺に集まり、読経のあと裸になって寺宝の赤鬼、青鬼の面を持った2人を先頭に長さ約2mの松明(たいまつ)をかざしながら極寒の駅館川(やっかんがわ)を渡り百間岩(ひゃっけんいわ)の観音堂に参拝して無病息災を祈る。
祭りの開始を待つ

祭りの開始を待つ

   その後、赤鬼組・青鬼組の2手に分かれ、互いに松明を打ち合わせて悪魔払いをする。そのさまは勇壮で、近郷から多くの人が見物に集まる。  
鷹栖観音寺のテント小屋で褌を締める

鷹栖観音寺のテント小屋で褌を締める

   参加者たちは、鷹栖観音寺の境内に仮設されたテント小屋で裸になり、越中褌(えっちゅうふんどし)に晒の腹巻、草鞋(わらじ)に鉢巻という独特の祭り衣装に着替える。  
越中褌の上に晒しを巻く独特の衣装

越中褌の上に晒しを巻く独特の衣装

拡大写真(1400X930)170KB

   準備が整った裸男たちは寺宝の赤鬼・青鬼の面を持つリーダーを先頭に隊列を整え、午後8時過ぎ、松明(たいまつ)を手に駅館川(やっかんがわ)に入り、正月の冷水に身を晒しながら対岸目指して歩を進めた。  

駅館川やっかんがわ

に入る裸男たち

駅館川に入る裸男たち

 初春や夜川に映ゆる褌の白  北舟 

はつはるや よかわにはゆる こんのしろ

松明たいまつ

を手に

駅館川やっかんがわ

を渡る裸男たち

松明を手に駅館川を渡る裸男たち

拡大写真(1400X1150)239KB

法被はっぴ

松明たいまつ

法被に松明

拡大写真(1600X900)245KB

   松明(たいまつ)の白い煙が流れるなか、紅蓮(ぐれん)の炎に照らされて赤く輝く川面を渡る裸たちの行列は、他に例のない独特の雰囲気があり、古き良き時代の祭礼を彷彿とさせるロマンがある。  
暗夜の川渡り

暗夜の川渡り

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