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和田義男

 旅紀行ジャパン

2004年9月19日改訂

♪木陰 BGMの小箱

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2004年8月19日作成

白糸の滝の女

白糸の滝(長野県北佐久郡軽井沢町)

高原の避暑地

  軽井沢の夏<前編> 軽井沢の夏<後編>

芭蕉の句碑

 旧軽銀座の直ぐ北に芭蕉の野ざらし紀行(甲子吟行)の句「馬をさへながむる雪のあした(朝)哉」の句碑が立つ。この石碑は天保14年(1843)の芭蕉150回忌に建てられたものだという。    野ざらし紀行
 冬の中山道・軽井沢宿の雪の朝は馬のしぐさも何かおかしく、普段はそんなに眺めることもない馬でさえ、つい気になって眺めてしまう、と芭蕉は詠んだ。中山道の宿場町の冬の風情が目に浮かんでくる。

芭蕉の句碑

拡大写真(1200x900)259KB 【E-1  40mm   F11.0 1/650秒 ISO200】

聖パウロ教会

正午の鐘

正午の鐘

拡大写真(900x1024)261KB

 賑やかな旧軽銀座を一本裏手に入ったところに、70年近い歴史を持つ三角屋根の聖パウロ教会がある。
 昭和10年(1935)の創建以来、旧軽井沢のシンボルとして愛されてきた。この教会で結婚式をあげたカップルは1万組以上にのぼるという。
 正面の扉を開けて中に入ると、木組みの梁(はり)や天井に窓からさし込む光が優しく映り、敬謙な気持ちになる。
 丁度正午となり、私服の神父が十字を切りながら鐘を鳴らした。

鐘を鳴らす神父

鐘を鳴らす神父

拡大写真(1024x768)121KB

旧軽井沢銀座

拡大写真(1200x900)259KB 【E-1  40mm   F11.0 1/650秒 ISO200】

落葉松からまつ

の並木道
   旧軽井沢から白糸の滝に至る三笠通りは、中央分離帯に落葉松*が植えられた見事な並木道が続く。
 *マツ科の落葉高木。日本の中部山地に特産。高さ20mに達する。5月頃単性花を開く。雌雄同株。卵形の球果を結ぶ。材は樹脂に富み、耐久・耐湿性があり、家屋の土台や電柱・鉄道枕木・屋根板・船舶に用いる。樹皮はタンニンを含み染料にする。唐松。フジマツ。ニッコウマツ。

北原白秋の「落葉松」

 落葉松といえば北原白秋が軽井沢の落葉松を見て詠んだ「落葉松」という詩が有名である。中軽井沢から鬼押し出し方面に向かって国道146号線を北上すると星野温泉に至るが、大正10年(1921)8月、そこで催された講習会の講師として訪れた時の印象をもとに創られた。
 「からまつの林を過ぎて からまつをしみじみと見き からまつはさびしかりけり たびゆくはさびしかりけり・・・」
(水墨集より)   北原白秋の「落葉松」

カラマツの並木道

拡大写真(1200x900)278KB

旧三笠ホテル

  三笠通りを北上すると、右手に旧三笠ホテルが現れる。国の重要文化財に指定されたこのホテルは、現存するわが国唯一の木造純西洋式のホテルで、明治時代に日本人職人の手で建てられた。明治39年(1906)に開業し昭和45年(1970)に64年の営業の幕を閉じた。
 軒を支える湾曲したブラケット、有島生馬(ありしまいくま 1882〜1974)デザインによる三笠のマークに松と鶴を浮き彫りにした木製のカーテンボックス、幾何学模様のガラス窓など、デザイン的にも優れていることから「軽井沢の鹿鳴館」といわれた。保存状態が良好で、軽井沢を代表する洋式建築物として観光のシンボルとなっている。

旧三笠ホテル

拡大写真(1200x900)259KB 【E-1  40mm   F11.0 1/650秒 ISO200】

御膳水

ごぜんすい
 旧軽銀座の西方、旧軽井沢ゴルフクラブのそばにホテル鹿島ノ森があり、その敷地内の小さな渓谷に御膳水と呼ばれる清冽(せいれつ)な泉が湧いている。
 明治天皇が軽井沢に行幸(ぎょうこう)されたとき、この御膳水が炊飯とお茶に供せられたという。この泉の清水は、やがて雲場川(くもばがわ)となり、スワンレイクとして親しまれる雲場池(くもばのいけ)となる。

 御膳水を訪れる人は殆どおらず、ここで私たちは旧軽銀座で求めた峠の釜飯の昼食をとった。30分ほどいたが、ヤブ蚊の襲撃もなく、緑の木々と爽やかな冷気に包まれて、リフレッシュすることができた。
  揺籃の杜より出ずる草清水   北舟 

御前水

拡大写真(1600x1200)327KB

 

雲場池

くもばのいけ
 旧軽井沢の鬱蒼とした森の中にあるこの池は、かつて冬に白鳥が飛来したことから、軽井沢を開拓した外国人たちによってスワンレイクという愛称がつけられた。
 近くの雑木林から湧き出る清水や御膳水の清らかな水をたたえ、せり出すように繁る木々の緑と空の青さが水面に美しい影を落とし、四季を通じて軽井沢に住む人々のオアシスとなっている。

雲場池

拡大写真(1600x1200)328KB

 

軽鴨カルガモ

鴛鴦

オシドリ
 雲場池には、カルガモやオシドリが棲息している。餌を漁ったり、羽根を繕ったり、木陰でまどろむ姿を見ていると、一日飽きることはない。
カルガモ:カモの一種。大きさはマガモぐらい。体色は雌雄類似で大体褐色。水辺の草地に繁殖し、主に夜間活動。夏も日本に留まり繁殖するから夏鴨とも呼ばれる。東アジアの特産。黒鴨。泥鴨。デロガモ。カルガモ。
オシドリ:カモ目の水鳥。雄(オス)は繁殖期には大きな銀杏羽(いちょうばね)をもち、とても美しいが、雌(メス)は非常に地味な灰褐色である。目の後ろに伸びた白い線が雌の特徴である。
 繁殖を終えた雄はエクリプスと呼ばれる地味な羽色にかわるが、嘴(くちばし)が赤いことで雌と区別できる。アジア東部に分布し、日本では全国的に分布し、北海道、本州、九州で繁殖する。水辺の樹洞に巣をつくるが、巣箱もよく利用する。ふ化した雛(ひな)はすぐ巣穴から出て、親についていく。

カルガモ

エクリプスのオシドリ(雄)

カルガモ エクリプスのオシドリ(雄)

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  軽鴨のまどろむ池の木陰かな   北舟 
 

バ ン

 赤と黄色の派手な嘴(くちばし)に赤目の水鳥が泳いでいた。初めて見るので、internetで図鑑をあたってみると、バンと呼ばれる鳥であることが分かった。この日は1羽しか見えず、雲場池はカルガモの天下であった。
バン:ツル目クイナ科の水鳥。キジバト大で湿原や湖沼に棲息。額板と嘴は鮮やかな赤で嘴の先端は黄色。目は赤い。全身は青みがかった黒で、風切羽と尾羽には白が混ざり、脚は黄色い。泳ぎながら動物質から植物質まで何でも食べる。全国で広く繁殖し、関東地方以西では冬も残る個体が多い。クルルッなどと鳴く。

バ ン

拡大写真(1600x800)182KB

 

雲場池の遊歩道

サワヒヨドリ

サワヒヨドリ

資料

 南北に細長い池の周囲には一周20分ほどの遊歩道があり、落葉松(からまつ)、白樺(しらかば)、紅葉(もみじ)などの林を散策することができる。7〜9月には池にクレソンが生育し、8〜9月にはサワヒヨドリ*が白い花をつける。
*さわひよどり【沢鵯】 キク科ヒヨドリバナ属の多年草。高さ約60cm。葉は無柄、長楕円形で対生。秋、淡紅紫色の小頭花を集散花序につけ、花後、痩果(そうか)を結ぶ。
鵯(ヒヨドリ)が鳴くころに花が咲くことから付けられた鵯花(ヒヨドリバナ)に似て、湿地帯や畦道に生えることからこの名がある。この種類はどれも藤袴(フジバカマ)によく似ている。さわあららぎ。

緑 陰

緑 陰

拡大写真(1600x1200)340KB

 

白糸しらいと

の滝
 三笠通りを北上すると白糸の滝に至る。JR軽井沢駅から草津行きの草軽交通バスに乗れば25分ほどで着く。湯川の水源に当たるこの滝は、高さ3m、幅70mの苔むした岩肌を数百条もの清水が白糸のように落下し、清楚でとても美しい。日光が当たると絹糸のような煌めきを放つ。水は透明度が高く、冷たくて気持ちが良い。
 この滝は川の水が落ちているのではなく、浅間山(あさまやま)の伏流水が崖の途中から噴き出しているもの。
白糸の滝

パノラマ写真(2000x550)301KB

緑の樹木がたくわえた 浅間山の地下水が 白糸の滝となってこの景観をつくり  休むことなく 千曲川に流れて 信濃の国土をうるおしています。    軽井沢町
   春は付近の林でウドやタラノ芽などの山菜類が豊富にとれ、夏の季節には滝しぶきと涼風が訪れる人々を楽しませる。秋はまばゆいばかりの紅葉が滝を覆うという。付近に熊が棲息する旨の注意標識があった。
白糸や滝の

飛沫しぶき

の中に居る  

北舟

白糸の滝の女

白糸の滝の女

拡大写真(1600x1200)345KB

和田義男

 
  撮影 2004年8月11・12日
 
《 OLYMPUS E-1 》

 
14-54mm 50-200mm EC-14

500万画素


 550枚  514MB
 

 軽井沢は森の中にあった。今回、自転車とバスを利用して、緑と清水の町・軽井沢を探訪した。
 この時期、車で行くのは最悪である。首都圏から乗り込んできた車が碓氷峠から珠数繋ぎとなり、軽井沢は都会並みの渋滞で、路線バスが1〜2時間遅れるのは当たり前の状況であった。
 文明の利器からしばし離れ、自転車や徒歩で大自然の中に入り、森林浴に徹するのが、夏の軽井沢を満喫する最良の方法である。〈 完 〉
  軽井沢の夏<前編> 軽井沢の夏<後編>
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