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和田義男

 旅紀行ジャパン

2009年3月16日改訂

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♪朝もや〜ラベンダー畑にて

パノラマ写真(2300X1000)418KB

白峰を見下ろす蔵王や春浅し   北舟

2009年3月13日制作

Early spring of Zao, looking down at the white peaks.

山形蔵王の雄大な眺望/地蔵山

山形蔵王の雄大な眺望/地蔵山(山形県山形市)

早春の蔵王高原

樹氷原

   夜と朝の2回、温泉につかって疲れをとった翌日の出発は午前9時過ぎ。この日は現地ガイドとともに蔵王名物の樹氷原を散策するため、3台の雪上車に分乗して、パラダイスペアのリフト乗り場に向かった。
15人乗りの雪上車3台に分乗して出発 2009.2.27 09:05

15人乗りの雪上車3台に分乗して出発 2009.3.27 09:05

雪上車の運転席

雪上車の運転席

 

パラダイスペアリフト

   パラダイスゲレンデにある全長570mのパラダイスペアリフトに乗ると、地蔵山(じぞうさん 1,736m)のザンゲ坂・樹氷原コースの途中に出る。
パラダイスペアリフトで

樹氷林じゅひょうりん

パラダイスペアリフトで樹氷林へ

   薄曇りの天候だったが、無風で、撮影には絶好のコンディションだった。二人乗りのリフトに乗ると、厳しい雪中にも逞しく生きるウサギやニホンカモシカなどの野生動物の足跡があちこちに残されていた。四つ足のピラミッド型がウサギで、縦一直線がカモシカらしい。

ウサギやニホンカモシカの足跡

ウサギやニホンカモシカの足跡

拡大写真(1400x1050)269KB

   パラダイスゲレンデの頂上に着くと、眼下に壮大なパノラマが広がっていた。現地ガイドの説明によると、左の白い山が月山(がっさん)(1,984m)で、右の形の良い山が鳥海山(ちょうかいさん)(2,356m)だという。
パラダイスゲレンデから臨む

月山がっさん

鳥海山ちょうかいさん

月山

鳥海山

 

拡大写真(1600X1000)341KB

 

月山がっさん

   日本百名山のひとつに数えられる標高1,984mの月山(がっさん)は山形県のほぼ中央に位置し、出羽山地の南部の山で、八幡平(はちまんたい)と同じ日本において珍しい楯状火山である。豊富な残雪のため、国内では乗鞍岳や立山と共に4月上旬から7月末頃まで夏スキーが楽しめる山としても知られる。
パラダイスゲレンデから臨む

月山がっさん

(1,984m)

パラダイスゲレンデから臨む月山(1,984m)

拡大写真(1600X1200)444KB

   月山は、湯殿山(ゆどのやま 1,500m)・羽黒山(はぐろやま 414m)とともに出羽三山*(でわさんざん)のひとつに数えられ、羽黒修験者の山岳信仰の山として知られる。
*出羽三山:山形県庄内地方に広がる月山・羽黒山・湯殿山の総称で、修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在も多くの修験者、参拝者を集める。それぞれの山頂に神社があり、これらを総称して出羽三山神社という。羽黒山に三社の神を併せて祀る三神合祭殿があり、宗教法人としての事務所も羽黒山(鶴岡市羽黒町手向7)に置かれている。
冠雪の

月山がっさん

冠雪の月山

拡大写真(1600X800)239KB

   パラダイスゲレンデの左側には地蔵高原駅と地蔵山頂駅を結ぶ長さ1,872mの蔵王ロープウェイ山頂線があり最新のゴンドラが見えた。
パラダイスゲレンデと蔵王ロープウェイ山頂線 09:30

パラダイスゲレンデと蔵王ロープウェイ山頂線

拡大写真(1600X1100)312KB

   後ろをふり向くと、左から右にかけて全長8kmのザンゲ坂・樹氷原コースが走っており、スノーボーダーたちに混じって、高速で滑り降りてくるスキーヤーの姿があった。中級コースに格付けされており、一度は樹氷の間を縫って滑りたい名物コースである。
パラダイスゲレンデから見たザンゲ坂・樹氷原コース(8km)の樹氷林

パラダイスゲレンデから見たザンゲ坂・樹氷原コース(8km)の樹氷林

拡大写真(2000X950)323KB

   筆者は、宮城県塩釜市に二度ほど赴任したことがあり、山形蔵王・宮城蔵王・南蔵王のスキー場のお世話になった。その頃はまだスノーボードがなく、スキーの全盛時代だった。
高速でザンゲ坂・樹氷原コースを滑降するスキーヤーたち

高速でザンゲ坂・樹氷原コースを滑降するスキーヤーたち

拡大写真(2000X1400)469KB

   山形蔵王は、ボーゲンさえマスターすれば樹氷原コースを降りてくることができるが、さすがに狭くて急な懺悔坂(ざんげざか)は怖くて滑れず、スキーを担いで下ったことを思い出した。その頃は、樹氷をゆっくりと鑑賞することはなかったが、この年になってスキーを付けずにリフトに乗って樹氷見物に来るとは思っても見なかった。
樹氷林とゴンドラ

樹氷林とゴンドラ

拡大写真(1600X1200)228KB

   例年、3月中は確実に雪だるま状の立派なスノーモンスターが見られるということだったが今年は暖冬で既に雨が降って樹氷が解けてしまっていた。ガイドによれば樹氷のできはじめの状態だという。
最盛期の地蔵山の樹氷

最盛期の地蔵山の樹氷

資料

   樹氷は、「アオモリトドマツ」に (1)着氷・・・雪雲のなかの「過冷却水滴が枝や葉にぶつかり凍りつく。」(2)着雪
・・・「着氷のすき間に多くの雪がとり込まれる。」(3)焼結・・・「0℃付近の雪が互いにくっついて固く絞まる。」という現象が繰り返され、風上に向かって成長する
 樹氷は、奥羽山脈中、八甲田山、八幡平、蔵王連峰、吾妻山の亜高山地帯にしか確認されず、海外でもはっきりした報告がないという。樹氷ができるためには、着氷と着雪の基になる多量の過冷却水滴と雪が常に一定方向の強風で運ばれてくるなど、特殊な条件が必要とされるからだという。
スノーモンスターと呼ばれる樹氷

スノーモンスターと呼ばれる樹氷

写真:フリー百科事典

 

鳥海山ちょうかいさん

   標高2,236mの鳥海山は、秋田県と山形県にまたがる活火山で、その美しい姿から山形県では出羽富士(でわふじ)、秋田県では秋田富士(あきたふじ)と呼ばれる。日本百名山、日本百景に数えられ、平成19年(2007)には日本の地質百選に選定された。
地蔵山から臨む鳥海山(2,236m)

地蔵山から臨む鳥海山(2,236m)

拡大写真(1600X1200)426KB

   鳥海山は、東北地方では福島県にある燧ヶ岳(ひうちがたけ 2,356m)に次いで2番目に高い山である。山形県の最高峰で、中腹には秋田県の最高地点(1,775m)がある。山頂からは条件が良ければ北方は白神山地(しらかみさんち)や岩手山(いわてさん)、南方は佐渡島、東方は太平洋まで望むことができるという。
冠雪の鳥海山

冠雪の鳥海山

拡大写真(1800X1150)219KB

  白峰を見下ろす蔵王や春浅し  北舟 

しらみねを みおろすざおうや はるあさし

Early spring of Zao, looking down at the white peaks.

山形蔵王の雄大な眺望/地蔵山

山形蔵王の雄大な眺望/地蔵山

パノラマ写真(2300X1000)462KB

   雄大で美しい山形蔵王の山岳風景を堪能した一行はパラダイス迂回コースを徒歩で下り雪上車で元来たコースを引き返し、ホテルで荷物を受け取った後鳥兜駅まで送ってもらい蔵王中央ロープウェイのゴンドラに乗って下山した。
鳥海山と三五郎小屋に見送られて鳥兜駅に向かう雪上車キャラバン 10:55

鳥海山と三五郎小屋に見送られて鳥兜駅に向かう雪上車キャラバン

拡大写真(1400X1600)390KB

和田義男

  
影・制作:和田義男 


2009年2月26・27日



OLYMPUS E-30
E-510
 
 
12-60mm 70-300mm



1.0-1.2mp 1,230枚 3.02GB
 

 蔵王の樹氷を見たいという思いは、去年からあったが、申し込んでいたツアーが中止となり、今年やっと念願を果たすことができた。
 残念ながら前日に雨が降り、スノーモンスターが幻となってしまったのが残念である。
 しかし、ホテルに5連泊していたスキー客によると、前日まで悪天候で、スキーもできず、大変だったそうで、到着した26日に初めて滑ることができたという。「蔵王は天気が悪い日が多く、あなた達は超ラッキーだった」と云われた。山は天気が悪ければどうしようもない。晴れ男の幸運は今年も健在だった。 〈 完 〉

旅紀行ジャパン第110集  「早春の山形蔵王」

撮影・制作 : 和田義男

 平成21年(2009)3月13日 作品:第14作  画像:(大43+小15) 頁数:4  ファイル数:116 ファイル容量:32.6MB
  
平成12年(2000)〜平成21年(2009) 作品数:323 頁数:1,186 ファイル数:49,041 ファイル容量:6,436MB
  入り日差す三郎岳の霧が花  北舟 

いりひさす さぶろうだけの きりがばな

The setting sun is shining on the frost flowers of Saburo Peak.

【編集子が選ぶ一枚】

霧氷林が広がる三郎岳(1,412m)

霧氷林が広がる三郎岳(1,412m)

拡大写真(1600X1630)432KB

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