ホームページお知らせお便りコーナー徒然日記俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィールリンク
 

Wa☆Daフォトギャラリー

 感動写真集

2004年7月4日改訂

今 日

昨 日

♪島の祭り KasedaMusicLabo

    写真をクリックすると新しい窓が開き拡大写真(1200x900)267KBが表示されます(以下同じ)。

2004年7月3日作成

外国人参加者たち

おしぐらんご(岡山県笠岡市)

 

紅白褌

四丁櫓

五月丸

椀飯振舞

金浦祭りのポスター

拡大写真(1360x1360)306KB

 
源平の

舟戦ふないくさ

   平成16年(2004)6月20日(日)岡山県笠岡市金浦(かなうら)地区で船漕(ふなこぎ)競争「おしぐらんご」が開かれた。
   「おしぐらんご」は、「金浦祭り」として「ひったか*」と共に開催されるもので、源平合戦の舟いくさを起源とし、約800年前から伝わる伝統行事である。
 毎年旧暦5月5日の端午の節句に近い日曜日に金浦湾で行われる。
  *「ひったか」は「おしぐらんご」と共に源氏と平家の戦いに端を発し、約800年前から伝えられている伝統行事で、源氏方が行者山、平家方が妙見山に登り、300個の提灯で絵模様を競い合う。笠岡市の無形文化財に指定されている。

おしぐらんご会場

会場の南方には金浦橋(かなうらばし)が見える。更に南下すると瀬戸内海に至る。

おしぐらんご会場

拡大写真(1200x740)158KB

   

行者山ぎょうじゃやま

妙見山みょうけんやま

 「おしぐらんご」会場の北側に二つの山がある。右(東)の山がかつて源氏が立てこもった行者山、左(西)の山が平家が陣取った妙見山である。山肌が見えるところで「ひったか」の提灯が掲げられる。
  「おしぐらんご」の船漕(ふなこぎ)競争は、左の海面を南(手前)から北(奥)に向かって繰り広げられる。

行者山と妙見山

拡大写真(1200x600)123KB

   
紅白

の褌 ふんどし

 「おしぐらんご」は、白幟(しろのぼり)の源氏方を表す東の行者山軍と、赤幟(あかのぼり)の平家方を表す西の妙見山軍の二手に分かれ、それぞれ6人の男たちが各々紅白の褌を締め、四丁櫓(よんちょうろ)の和船(わせん)に乗り組み、海水を掛け合いながら速さを競う勇壮な行事である。
 最初は漁師たちが出入港の時に先陣を競っていたものが、年中行事として定着したものといわれる。

会場へ向かう人たち

会場へ向かう人たち 1 会場へ向かう人たち 2

拡大写真(1200x900)256KB

拡大写真(1200x900)279KB

   

喧嘩ぐらんご

 かつては漁師としての腕が問われ、勝てば大漁・豊作になるという作占いの意識も強く、激しい競争が展開されたという。 競技船にはその年の新造船が使用され、勝てば船主から椀飯振舞(おうばんぶるまい)を受けるので、喧嘩も珍しくなく、「喧嘩ぐらんご」の異名を持つ。喧嘩がエスカレートして、結局ゴールしないことも希ではなかった。
 漁業の近代化に伴い、和船の新造と漕ぎ手が減少したため、昭和35年(1960)に一旦中止されたが、地元有志が保存会を結成し、笠岡市など関係者の尽力により、昭和62年(1987)に復活した。

外国人参加者たち

外国人参加者たち

拡大写真(1200x900)267KB

赤褌の大学教授
 最近は地元民だけではなく、外国人の参加もあり、国際色豊かな行事となっている。
 赤褌の外国人は、豪州人で、広島修道大学・経済学部教授のクリス・チェルカフスキー Chris Czerkawski さん(52歳)。日本の伝統文化に心を惹かれ、3年前から参加しているという。
  教授の影響で、門下生も参加するようになり、今年はドイツ、メキシコ、インドネシアの留学生が参加した。

赤褌の大学教授

拡大写真(800x990)181KB

 

6隻の和船

 競争に使う和船は、行者丸(ぎょうじゃまる) 妙見丸(みょうけんまる) 五月丸(さつきまる) 兜丸(かぶとまる) 龍宮丸(りゅうぐうまる) 乙女丸(おとめまる)の6隻で、白幟が源氏方の行者山軍を、赤幟が平家方の妙見山軍を表している。

和船6隻が係留されている船着場

和船6隻が係留されている船着場

拡大写真(1600x1200)310KB

金浦かなうら

ひったか・おしぐらんご保存会

会長の酒井宏侑さん

会長の酒井宏侑さん

拡大写真420x345*32KB

資料

   笠岡市などの後援を受けて「金浦祭り」を主催する金浦ひったか・おしぐらんご保存会の会長は酒井宏侑(さかいひろゆき)さん。
   保存会の発足で、30年近く廃れていた「おしぐらんご」が復活した功績は大きい。現在40名の会員がおり、今年29名の会員が紅白の褌を締めて出場した。
   「ひったか」と「おしぐらんご」の保存会が一本化されて現在の「金浦ひったか・おしぐらんご保存会」が生まれ、源平合戦に由来を持つ双方の伝統文化の存続を一元的に推進しているという。
   チェルカフスキー教授や外国人留学生の参加については、3年前、日本の伝統文化に関心の高い教授から参加させて欲しいとの依頼を受けて来てもらっているという。
                   
金浦ひったか・おしぐらんご保存会 Tel: 0865-66-1890

舟に乗り込んだ男たち

舟に乗り込んだ男たち

拡大写真(1200x800)233KB

 昔は端午の節句の日中に「おしぐらんご」があり、夜「ひったか」が行われていたが、観光化されてからは、土曜日の夜に「ひったか」があり、翌日の日曜日に「おしぐらんご」が行われるようになったという。
子供たちの練習

子供たちの練習

拡大写真(1200x700)167KB

おしぐらんごの語源

 この地方の方言で櫓(ろ)を「漕ぐ」ことを櫓を「押す」といい、競争すること「・・・くらべ」を「ぐらんご」ということから、「漕ぎくらべ」の意味の「おしくらべ」が方言で「おしぐらんご」になったという。
開会式を終えて準備する人たち

開会式を終えて準備する人たち

拡大写真(1200x700)167KB

笠岡市

 笠岡市は岡山県の西南端、倉敷市と広島県福山市の間に位置し、生きている化石・カブトガニの繁殖地として知られる。南部には大小約30の島々からなる笠岡諸島があり、古代から内海航路の要所として栄えてきた。
 これらの島々は、現在そのほとんどが瀬戸内海国立公園に指定されており、観光や海水浴・釣りなどのマリンレジャースポットとして人気がある。 面積:135.95km2 人口:58,349人(平成16年4月1日)  笠岡市公式サイト
スタート地点に向かう源氏方の五月丸

スタート地点に向かう源氏方の五月丸

拡大写真(1600x1200)320KB

スタート地点に向かう平家方の兜丸

スタート地点に向かう平家方の兜丸

拡大写真(1600x1200)338KB

競技海域

 2隻の和船は、船着場から左手奥に見える金浦橋(かなうらばし)の手前からこちらに向かってスタートし、船着場の前を通過し、右手奥の竜宮亭 (老人憩いの家)前のゴール地点まで、300m〜350mの距離を競う。
 かつては屈強の男たちが2kmの距離を競ったというが、現在ではとても漕げないので、短くしているという。

競技海域

拡大写真(1200x900)218KB

紅白褌

四丁櫓

五月丸

椀飯振舞

Wa☆Daフォトギャラリー

今 日

 和田フォトギャラリー

昨 日

 Copyright (C) 2000-2006 Yoshio Wada. All Rights Reserved. 

ホームページお知らせお便りコーナー徒然日記俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィールリンク