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ワット・ボウォニウェート Wat Bovonniwet |
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バンコクのバンランプー商業地の西側にワット・ボウォニウェート(英文:Wat Bowon ボウォン寺)がある。安宿街として有名なカオサン通にも近い。 ワット・ボウォニウェートの英文サイト |
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この寺は、戒律の厳しさで知られるタマユット派の総本部で、ラーマIV世がモンクット王子時代、1825年から1851年までの26年間、この寺で出家生活を送ったことで知られる。現プミポン国王もここで修業したという。 |
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カオサン通り |
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安宿で有名なバンコクのカオサン通りは、夜零時を過ぎてもまだ宵の口。ストリートは歩行者天国状態となり、バーはどこも満杯で、世界中からやってきたバックパッカーで満ち満ちている。こゝはバンコクの国際都市としての顔がある。 |
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カオサン通り |
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2004年10月28日、出安居(であんご)のこの日、ワット・ボウォニウェートで年に一度の一般公開が行われた。安居(あんご)は雨期の三ヵ月間のことで、その初日を入安居(いりあんご)という。 |
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雨季の間、僧侶は外出せずに寺院の境内で修行に励む。雨季に外出すると、虫などの生き物を踏みつけて殺生する恐れがあるからだという。この期間が明ける日を出安居(であんご)という。 |
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ワット・ボウォニウェートの入口
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帯状につなげた喜捨(タンブン)の紙幣が風に揺れている。 |
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出安居(であんご)には、晴れて僧侶が外出でき、全国で僧衣贈呈式(トートカチン)の行事が行われ、信者はボートやバス、トラックに乗って、太鼓や鐘を鳴らし、歌を歌いながら行列をつくって目指す寺に向かう。 |
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ワット・ボウォニウェート案内図 |
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モンクット王子 |
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ラーマIII世時代、出家したモンクット王子は仏教改革に尽力し、新たな宗派・タユマット派を創設した。この改革は、西洋文明を取り入れながらもタイ文化の独自性を追求したものであるという。王子は住職にも就任した。 |
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巨大な黄金の仏塔 |
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境内に入ると、巨大な黄金の仏塔が目につく。仏塔の下には仏像や守護神、馬や象の金像、シヴァ神の象徴・リンガ(男性の生殖器)などがその回りを取り囲むように配置されている。インドのヒンズー教との混淆がみられる。リンガにお祈りをすると、子孫繁栄や子宝祈願が叶うという。 |
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仏 像 |
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守護神 |
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黄金の馬 |
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黄金の象 |
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楽器を持つ像 |
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リンガ(男性の陽根) |
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ラーマIII世の死後、王子は還俗(げんぞく)し、1851年、ラーマIV世として即位した。彼はバンコク在住のキリスト教宣教師たちと親交を結ぶなどヨーロッパ文明に強い関心を持ち、イギリスと修好通商条約(ボーリング条約)を結び、タイの貿易自由化を規定し、社会の近代化の基礎をつくった。 |
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小仏塔とラーマIV世の黄金像
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ラーマIV世の黄金像
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タイでは金は不滅の輝きを表す聖なる色である。 |
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国王指導による近代化への動きは、ラーマIV世に始まり、ラーマV世に継承されて、今日のタイ社会の原型をつくることになった。王室ゆかりのこの寺院は、多くの市民の参拝が後を絶たない。 |
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本堂正面 |
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本堂横で参拝する人々 |
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伝統の中で西欧文明を導入したラーマIV世は、ミュージカル映画「王様と私」でよく知られる。ラーマIV世に招かれて王室の英語教育に当たったイギリス女性アンナ・レオノーエンスの手記をもとにして書かれた小説「アンナとシャム王」(マーガレット・ランドン著)からこのミュージカルが生まれた。 |
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高貴な精神を持つが短気で粗暴なシャムの国王・ラーマIV世(ユル・ブリンナー)とイギリス人女性家庭教師・アンナ(デボラ・カー)の間に信頼関係が生まれ、徐々に王が啓蒙されてゆく。 |
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エキゾチックなシャムを舞台に、ヨーロッパ社会の聡明なレディが野蛮なアジア社会を教化してゆくという先進国サイドから見た胸のすくようなミュージカルがブロードウェーで大ヒットし、映画化され、世界中で上映された。 |
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資料 |
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しかし、ドラマではラーマIV世は未開社会の気ままな専制君主として戯画化されて描かれているため、タイ国内では上映禁止となったままである。 |
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資料 |
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この寺院にも涅槃仏があった。涅槃仏はタイの寺院に必ずといっていいほど存在する。1788年、 学問修行施設としてラーマ I 世により建立された仏教寺院の最古にして最大級のワット・ポーは、巨大な涅槃仏(ねはんぶつ 大寝釈迦仏 Great Reclining Buddha )があることで有名で、涅槃仏寺と呼ばれる。 黄金の涅槃仏 |
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