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平成22年(2010)8月22日(日)、岩手県盛岡市で盆の送り火の行事として知られる北上川の「舟っこ流し」が開催されたので、毎年伝統の赤褌(あかふん)姿で参加している仙北二丁目自治会を取材した。 |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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資料 |
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▲
盛岡舟っこ流し協賛会が主催する舟っこ流しは、盛岡市仙北1丁目の北上川明治橋北袂(きたかみがわ・めいじばし・きたたもと)で行われる。JR東北本線・仙北町(せんぽくちょう)駅から徒歩7分ほどで着く。 |
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りゅうずぶね あかふんどもが なつがわら |
A summer boat with a dragon-head, Guys of red loincloth at the river shore. |
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北上川 |
に入水する |
流舟 |
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2010.8.22 16:42 |
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▲▼ 精霊流し(しょうりょうながし)又は灯籠流し(とうろうながし)は、8月16日の送り盆の日に死者の魂を弔って灯籠や精霊舟(しょうりょうぶね)、お盆の供え物などを川や海に流す仏教の送り火の行事である。盛岡の「舟っこ」と呼ばれる流舟(ながしぶね)も精霊舟の一種で、北上川の「舟っこ流し」は、精霊流しの行事である。 |
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本年は、例年になく北上川が増水して流れが早く、危険を回避するため、開催予定日の8月16日(月)から6日後の8月22日(日)に実施された。 |
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見事な |
竜頭 |
が付けられた |
流舟 |
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▲▼ 仙北二丁目自治会の流舟は、竜頭(りょうとう/りゅうとう)を付けた長さ5mほどの木造舟で、霊塔と町内の物故者を弔う戒名札を搭載し、吹き流しや提灯などで飾られている。岩手県盛岡市仙北2丁目の曹洞宗(そうとうしゅう)・萬峰山(まんぽうざん)長松寺(ちょうしょうじ)を基地としている。 |
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▲▼ 「舟っこ」は、船首に竜頭があることから竜頭舟(りゅうとうせん)とも呼ばれ、舟の中央部に墓石をかたどった供養塔を立て、その前後に物故者の戒名札を張り出し、南無阿弥陀佛と墨守した五色幣などで彩られる。飾りは葬儀の花輪などから集められたもの。今日では、多くが町内会単位で、一月ほど前から制作が始まる。 |
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▲▼ 午後3時半から行われた式典・法要のあと、舟っこ流しは、午後4時半から開始された。今年は16グループが参加し、仙北二丁目自治会は4番に当たったので、まだ、明るいうちの登場となった。 |
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【 平成22年度 盛岡舟っこ流し 実施順序 】
1.南大通二丁目子ども会 2.仙睦会 3.松尾町町内会 4.仙北二丁目自治会
5.南大通三丁目町内会 6.仙北一丁目第一町内会 7.南大通一丁目町内会 8.南仙北一丁目町内会
9.東仙北流舟会 10.鉈屋町町内会 11.NPOアイディング 12.南仙北二・三丁目町内会 13.青山会 14.立正佼成会 15.駒形自治会 16.仙北三丁目町内会 |
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紅蓮 |
の炎を上げて燃える |
送舟 |
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16:48 / 北上川 |
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▲▼ 流舟(ながしぶね)は、
迎え火でこの世に迎えた先祖の霊を彼岸(ひがん)に送ることから、送舟(おくりぶね)とも呼ばれ、夏の季語となっている。 |
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北上川の清流の中で点火された送舟は、瞬く間に激しく燃え上がり、川面を赤く染め、先祖の霊は紅蓮(ぐれん)の炎とともに彼岸に旅立ってゆく。精霊流しは、先祖をお送りするにふさわしい美しい行事である。紅蓮とは、紅色の蓮(はす)の花のことで、精霊舟を炊きあげることによって、霊は蓮の花に包まれるように昇天してゆくのだろう。 |
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ぐれんのひ あかふんどもが おくりぶね |
The burning flames
like a red lotus, the ancestor-sending boat by naked guys of red loincloth. |
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↓今年は長谷川昇司さんも参加 |
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▲▼ 夏の水浴といえば、戦前まで男子は水褌(すいこん)が当たり前で、盛岡では全員赤褌(あかふん)を締めて北上川で泳いでいたことから、「舟っこ流し」も全員赤褌姿で行われていたという。 |
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戦後からその風習が崩れ、現在、古式ゆかしい赤褌姿で参加している団体は、長松寺の仙北二丁目自治会だけになってしまった。斗ヶ澤祥悦(とがさわ・しょうえつ)住職(68歳)の指導で、赤鉢巻・赤褌・白足袋・草鞋(わらじ)という伝統装束がしっかりと守られている。そのほかのグループは、褌を締めるのが恥ずかしいという理由で、シャツやパンツに代えてしまったことは、日本の伝統文化をないがしろにするものであり、誠に残念である。 |
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