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平成21年(2009)6月13日(土)・14日(日)の2日間、家内と共にクラブツーリズムが主宰する「〜ハイグレード列車「なごみ(和)」で行く〜ミズバショウ咲く尾瀬(おぜ)を歩こう」というツアーに参加した。JR上野駅から「なごみ(和)」に乗車し、群馬県の水上(みなかみ)駅まで2時間半の列車の旅を楽しんだあと、ツアーバスで水上高原・上の原温泉に1泊した。 |
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翌日、午前7時半にホテルを出発、1時間ほどで鳩待峠(はとまちとうげ)に到着し、午前9時から午後2時ころまで、約5時間16kmの尾瀬の散策を楽しんだ。 |
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ハイグレード列車「なごみ(和)」/JR上野駅 2009.06.13
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尾瀬は、群馬県・栃木県・新潟県・福島県の4県にまたがる標高1,400m〜1,660mの高地にある盆地状の高原で、阿賀野川水系最大の支流・只見川の源流域となっている。中心となる尾瀬ヶ原(おぜがはら)は約 1万年前に形成されたと考えられる盆地で、日本最大の高層湿原である。 |
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至仏山 |
(2,228m)と |
尾瀬ヶ原 |
(1,400m) 2009.06.14 10:50 |
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ざんせつの しぶつそびらに おぜにいる |
Entering into Oze, the Mount Shibutu with remaining snow behind. |
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水芭蕉 |
の群生/ |
尾瀬植物研究見本園 |
2009.06.14 |
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尾瀬は、昭和9年(1934)に日光国立公園の一部として国立公園に指定され、昭和28年(1953)に国立公園特別保護地域となり、昭和35年(1960)に特別天然記念物に指定された。平成19年(2007)8月30日には日光国立公園から独立し、尾瀬国立公園となった。日本百景のひとつ。 |
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尾瀬は、歩道以外への立ち入りが厳しく制限され、ごみ持ち帰り運動の発祥地であるなど、日本の自然・環境保護運動の象徴となっている。上高地と同様、マイカーでの乗り入れ規制やトイレに1回100円程度の献金が求められるなど、脆弱な環境を守るにはそれなりのコストがかかる。 |
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我々100人ほどのツアー客は、体力に応じて第1班(研究見本園一周 3.5時間)、第2班(牛首(うしくび)往復 3.5時間)、第3班(竜宮(りゅうぐう)往復 5時間)に分けられ、我が夫婦は、第3班20名のグループに入って行動を共にした。ネイチャー・ガイドは、写真下のストックを持って説明する中島さん。ガイディング・レシーバーが無いので、後ろの方にいては説明が聞こえないのが難点だったが、一列縦隊の隊列を保持しながらゆっくりと歩き、要所で詳しい説明と写真タイムがあった。 |
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毎年5〜6月になると、季節の名曲として良く聞かれる「夏の思い出」は、昭和24年(1949)に一週間、石井好子(いしい・よしこ)の歌で放送されたNHKのラジオ歌謡だった。当時の尾瀬は、わずかに植物学者や地質学者が訪れるだけの静かな湿原だったが、この歌のヒットでたちまち有名になり、多くの人々が訪れるようになったという。 |
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フリー百科事典の解説では、「歌の中に出てくる水芭蕉が尾瀬沼で咲くのは実際には5月末ごろで、尾瀬の春先にあたるが、これは作詞をした江間章子が夏でも水芭蕉を見ることのできる土地で幼少を過ごしたため起きた誤りであるとされている。」とあるが、筆者は誤りではないと考える。我々が水芭蕉を見るために尾瀬に行くのは、5月下旬から6月中旬頃で、その季節は日本では夏なのである。また、俳句で「水芭蕉」の季語は夏となっている。 |
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燧ヶ岳 |
(2,356m)と |
池塘 |
(湿原の水溜まり) |
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もくどうの はてなきはらや みずばしょう |
Skunk cabbage, a field of the endless wood trails. |
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尾瀬に木道(もくどう)があるお陰で、老若男女が気軽に散策を楽しむことが出来るが、木道1mを敷設するのに付帯費用を含めて4〜5万円かかるというから驚きである。総延長が60kmほどあるというから、その費用は莫大で、入山料もなく、誰でも観光できるのは、大変有り難いことである。 |
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尾瀬ヶ原の木道は平坦なので、老若男女が気軽に散策できるが、尾瀬入口の鳩待峠(1,591m)から尾瀬ヶ原西口の山ノ鼻(1,400m)までの3.3kmは、標高差約200mの石段や木道を1時間ほど歩かなければならず、体力のない人は尾瀬ヶ原に着くまでにダウンしてしまう。また、疲れた帰りに登りの1時間が待っているので、トレッキング・シューズなどそれなりの装備に加えて、元気でないと尾瀬を散策することはできない。ガイドによると、たまにハイヒールで来る非常識な女性もいるというから笑ってしまった。 |
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なつやまを やどすちとうや おぜがはら |
Oze-ga-hara, a moor pond reflecting a summer mountain. |
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木道は追い越しができず、撮影で停まったり、老人や幼児の歩行が遅いと渋滞が発生するが、それを解消する手段がない。この日は日曜日とあって人出が多く、予想通り渋滞したため、当初予定していた竜宮までの行程を諦め、牛首で引き返し、研究見本園を一周して帰ってきた。結果的にはそれが正解で、初夏の尾瀬を心ゆくまで堪能することができた。 |
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昼食を山ノ鼻で取ったあと、ツアーバスの待つ鳩待峠までの登り3.3kmは大変で、午後2時に着いたときには、全身汗だくだった。幸い、ツアーバスで水上温泉に戻って入浴し、着替えることができたので、東京に帰る新幹線では快適に過ごすことができた。翌日は家内共々筋肉痛も大したこともなく、元気な身体に感謝した次第。後日、「尾瀬の水芭蕉」として発表する予定なので、ご期待願いたい! |
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