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5月8日(金)、今年第19作(通算第388作)の作品をアップした。
日本の裸祭り第95集 「靖國奉納大相撲」 / 撮影・制作 : 和田義男 |
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撮 影
2009年4月10日
OLYMPUS
E-30
E-510
12-60mm 70-300mm
1230万画素 1,350枚 3.51GB
1000万画素 250枚 0.48GB
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これまで裸祭りシリーズのなかでアマチュア力士たちによる奉納相撲を取材してきたが、その頂点に立つ大相撲を取材できないものかと思い続けてきた。 |
幸い、去年、靖國神社で奉納大相撲が無料で公開されていることをinternetで知ったが、そのときは取材できず、今年、満を持して臨み、大相撲の全容を激写することができた。 |
大相撲の本場所で、これほど土俵近くの席を取るのは難しいので、靖國神社のお陰で日本の裸褌文化の華といえる大相撲の全貌を明らかに出来たことを嬉しく思う。 |
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さすがにプロ集団の相撲は、アマチュア相撲とは格段の差があり、そのパワーに圧倒された。また、江戸時代に始まった勧進相撲の伝統を全く変質させることなく現在に伝えている大相撲の伝統美にすっかり魅了された。 |
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日本の裸祭り第95集 「靖國奉納大相撲」 |
撮影・制作 : 和田義男 |
平成21年(2009)5月08日 作品:第19作 画像:(大49+小12) 頁数:4 ファイル数:131 ファイル容量:42.4MB
平成12年(2000)〜平成21年(2009) 作品数:388 頁数:1,436 ファイル数:49,853 ファイル容量:6,608MB |
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はるびより ましろきつなの どひょういり |
Fine day
in spring, the sumo wrestler's performance with a pure white rope on the ring. |
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編集子の選ぶ傑作 |
第69代横綱・ |
白鵬翔 |
の |
不知火型 |
土俵入 |
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今回の大相撲の撮影は、晴天の昼間に暗い土俵で激しく動き回る力士たちを激写するという厳しい条件だった。おまけに後半は逆光になった。狙う被写体よりも背景が明るいので、フルオートで撮影すると、力士たちは真っ黒くなってしまう。仕方なく、今回はマニュアル露出とし、土俵の明るさに合わせたので、当然ながら背景は白飛びとなり、ひどい画像になっている。 |
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更に悪いことに、土俵の照明がカクテル光線になっていて、読者お気付きのように黄色光が土俵中央を照らしているため、折角の美しい力士たちの肌が生気のない黄色に染まっている。プロの照明技術者が設計したに違いないが、劇場ではあるまいし、自然の太陽に近い白色光が化粧廻しを含めて全てをありのままに美しく見せてくれるのに、なんたることかと、そのセンスのなさに溜め息をつきながら編集作業を続けた。 |
何度も色合いの修正を行い、本日、発表にこぎ着けることが出来たが、力士の肌の黄色化やばらつきはどうしようもなく、見苦しい点があることをご容赦願いたい。色合いは今いちながら、日本が世界に誇る大相撲の力士たちの逞しい姿や伝統美を画面から汲み取って頂ければ幸甚である。〈 完 〉 2009.5.8 和田義男 |
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はるかぜや まわしにたくす すもうどう |
Spring wind, the code of the sumo wrestling on the loincloth. |
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編集子の選ぶ傑作 |
高見盛対豊ノ島の熱戦
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千秋楽結びの三番に姿を見せた花形力士6人の内、4人が外国人という国際化された大相撲。特にモンゴル出身者の躍進が目につく。モンゴル相撲の伝統と実力が脈々と受け継がれ、素晴らしい資質を備えた力士が誕生している。 |
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角界を背負う傑出した日本人力士が少ないのは、生活が豊かになり、ハングリー精神が希薄になったためではないかともいわれるが、大相撲が身分や出身、社会的地位などに左右されず、実力ある人が頂点に立つという公平な社会であり、誰もが平等にチャンスを持つことの証しでもある。日本の相撲界が広く世界に門戸を開き、国際化されるのは好ましいことだと思う。 |
この作品を編集中の5月5日、ブルガリア出身の大関・琴欧洲が佐渡ヶ嶽部屋で記者会見して日本人女性と婚約したと発表した。挙式は来年2月の予定というが、国際親善に果たす大相撲の貢献は益々大きくなっており、大変嬉しく思う。お二人に幸あれと祈りたい。 |
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編集子の選ぶ傑作 |
朝青龍の強烈な吊り出し
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相撲は、かつて日本人男性の下着だった褌(ふんどし)が進化した相撲褌(すもうふんどし)を唯一身につけておこなう裸の格技であり、世界的にもユニークな存在である。相撲褌を「まわし」と呼ぶようになったのは、褌を幾重にも回して身につけることからそう呼ばれるようになったもの。相撲に褌が用いられるのは、自然発生的なもので、倒れると着物が汚れるため、下着だけで行うようになったからで、とても単純で素朴な遊びから端を発している。 |
江戸初期の勧進相撲では、本場所でも白麻*(はくま)の褌をそのまま使っていたが、やがて絹の緞子(どんす)や繻子(しゅす)が使用されるようになり、華美な衣装へと進化していった。 |
*白麻:アオイ科の一年草イチビの茎の繊維で作成した粗布 |
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國見山と玉の戸の取組之図 歌川国輝 画 / 相撲浮世絵 |
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当時は、関取が本場所で相撲を取るときに着用するまわし(取りまわし)は、現代のものとは違って、まわしの端(前垂れ)を短いエプロンのように垂らしていたという。それが徐々に華美なものへと発展し、やがて、土俵入という儀式を行ってその絵模様を披露するようになった。 |
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当時は取りまわしと土俵入のまわしは同じものだったが、取組中に華美な前垂れが邪魔になってきたため、現在のように、取りまわしとは別に土俵入のための化粧まわしをあつらえるようになったという。化粧まわしは、締め込み部分と巨大なエプロン状の前垂れとは一体で、一本の褌であることには変わりがない。 |
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陣幕久五郎の横綱土俵入之図 歌川国輝 画 / 相撲浮世絵 |
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化粧まわしの値段は、安いものでも80万円ほどかかるそうで、高いものは天井知らずという。明治の大横綱・常陸山(ひたちやま)の化粧まわしは、5カラットのダイヤモンドがはめ込まれた超豪華なもので、現在の価格だと数億円するというから驚く。 |
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下着の褌がまわし(相撲褌)となり、カラフルな取りまわしや化粧まわしに進化したお陰で、厳しい勝負の世界が華やかになり、美的感覚溢れる伝統文化となって今日に伝承されている。相撲褌の美しさが海外からも高く評価され、相撲人気を支える一端を担っている。 |
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大相撲興行繁盛之図(明治初期) / 相撲浮世絵 |
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