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関東の南に梅雨前線が停滞し、東京は朝から梅雨空が広がっている。毎年繰り返される日本の雨季の花と云えば紫陽花(アジサイ)。2007年6月29(金)〜30日(土)、JR東海道線、小田急ロマンスカー、そして箱根登山電車を利用して、見頃を迎えている箱根の紫陽花を切り取ってきた。 |
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最初はJR湯河原(ゆがわら)駅の紫陽花。毎年この時期、上り線のホームに沿って色とりどりの丸い花が咲き、乗降客の目を楽しませてくれる。 |
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箱根の玄関口で知られる小田急・箱根湯本駅は、新宿からロマンスカーが乗り入れてくる。小田原でJR東海道線と接続しているので、交通の便はすこぶる良い。駅構内では、紫陽花がロマンスカー「特急はこね」を出迎えてくれる。 |
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小田急のロマンスカー「特急はこね」を出迎える紫陽花(箱根湯本駅)
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箱根は、東京、横浜に近い景勝地にあることから、明治以降多数の外国人や観光客が訪れるようになり、交通網の整備に伴って国際的観光地として発展した。箱根湯本駅から強羅(ごうら)までは、箱根登山鉄道の登山電車が三箇所のスイッチバックを経て40分かけて箱根の山を登ってくれる。 |
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箱根湯本〜強羅 |
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資料 |
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箱根登山鉄道では、沿線に約1万株の紫陽花を植え付けており、麓から順に見頃を迎えるので、6月中旬から7月下旬にかけて、紫陽花を楽しむ行楽客で賑わう。箱根湯本駅を出発すると、案内が流れ、間もなく右手に紫陽花の群生が見えてくる。このあと終点の強羅まで、右に左に紫陽花が見られ、箱根登山鉄道の名物となっている。 |
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箱根湯本駅の次がトンネルの間にある無人の塔ノ沢駅である。ここで下車し、直線にして北方500mの阿弥陀寺(あみだじ)に向かった。箱根湯本駅からでも1300m余りなので、帰りは歩いて箱根湯本駅に戻った。 |
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暗くて急な山道を30分ほど歩くと、あじさい寺として知られる浄土宗の箱根・阿弥陀寺に着く。車道が狭く、タクシーに頼むと断られるので、歩くしかないが、塔ノ沢駅からの案内標識が不十分で、とても苦労した。 |
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途中で、古代インドを統一したアショカ王に因んだ山号「阿育王山(あしょかおうざん)」の扁額(へんがく)がかかる山門を通った。滝廉太郎が作曲した箱根八里の歌詞にあるように、まさに「昼なお暗き」急峻な参道である。住職によると、この山号のつく寺院は、日本には三箇所しかなく、そのいわれは不明だという。 |
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予想外に険しい参道を汗だくで上ると、箱根でもこんな秘境があるのかと思うほど山奥の草深い場所にぽつんと建つ古風な佇まいの本堂に辿り着いた。境内では白や青の清楚な紫陽花が見頃を迎えていた。 |
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阿弥陀寺は、悲劇のヒロインとして有名な皇女和宮の位牌を祀る皇女和宮香華院を兼ねる。開山は木食遊行僧(もくじき・ゆぎょうそう)として知られる弾誓上人(たんせい・しょうにん)で、上人が慶長9年(1604)から慶長14年まで6年間修行した洞窟・奥の院は、本堂の裏山を350mほど登った所にあるという。 |
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竹の杖を片付ける住職・第三十八世 |
水野賢世 |
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和上 |
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弾誓上人(たんせい・しょうにん)は小田原城主・大久保忠隣(おおくぼ・ただちか)より境内地山林24町(238,000m2 7万2千坪)の寄進を受け、阿弥陀寺を創建した。本尊は阿弥陀三尊で、本堂の須弥壇(しゅみだん)に安置されている。 |
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本堂入口の頭上に、箱根町(はこねまち)の重要文化財に指定されている大きな「百万遍転法輪」が掛かっている。一周回すと般若心経を千回唱えたのと同じ功徳(くどく)があるといわれている。その下に賽銭箱が置かれているが神社の鈴と賽銭箱を真似たのだろうか。お寺の転法輪と賽銭箱の組合せは初めて見るもので、興味深い。 |
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パノラマ写真(2650x800)502KB |
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500円の茶菓子(抹茶)をお願いすると住職が琵琶を弾いてくれる。琵琶の音と紫陽花の取り合わせも趣がある。お寺に咲く蓮(はす)の花は、極楽浄土の花として知られるが、こうして見ると、紫陽花も特に白・青・紫の丸い花が仏に手向ける花として、清楚でよく似合う。紫陽花は蓮とともに心の安らぎをもたらす花と云えるだろう。 |
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