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観音殿(銀閣)[国宝]
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波紋を表現した銀沙灘(ぎんしゃだん)と白砂の富士山型の向
月台(こうげつだい)とのコントラストが人々を魅了して止まない。
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2001年10月27日、京都の東山(ひがしやま)を散策し、世界文化遺産や国宝に指定された三つのお寺を訪ねた。 |
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東 山 |
東山は、京都盆地の東側の山地又は鴨川東岸の山麓部一帯を指す。山地をさす場合、北は比叡山から南は稲荷山までとするのが一般的であり、京都市左京区、東山区、山科区、伏見区にまたがる。 |
南北に連なる東山の峰々は〈東山三十六峰〉とも称される。山腹で送り火がたかれる大文字山(466m)とその東の如意ヶ岳(474m)をほぼ中心に、北側は花コウ岩、南側は古生層からなり、概して南側の方はなだらかで、嵐雪の句〈ふとん着て寝たる姿や東山〉はよく知られる。 |
銀閣寺 |
銀閣寺は、正式には東山慈照寺(とうざんじしょうじ)といい、金閣寺と同様、臨済宗相国寺(りんざいしゅうしょうこくじ)派に属する禅寺である。1994年(平成6年)12月、世界文化遺産に指定された。 |
1482年(文明14年)、室町幕府足利八代将軍義政(よしまさ)は、隠栖生活を送るため、祖父・三代将軍足利義満の北山殿金閣(鹿苑寺)にならい、山荘・東山殿(ひがしやまどの)を造営。これが銀閣寺のルーツである。 |
義政の没後、臨済宗の寺院となり、義政の法号・慈照院にちなんで慈照寺と名付けられた。 |
若くして権力の頂点を極めた義政は、権益うごめく政治の
世界から退き、8年の歳月を費やし、自らの美意識の全てを投影し、
東山文化の真髄たる簡素枯淡の美を映す一大山荘を作り上げた。 |
銀 閣 |
銀閣は正式には観音殿(かんのんでん)と称し、宝形造、柿(こけら)葺き屋根をもつ2層の殿閣で、初層を心空殿(しんくうでん)、上層を潮音閣(ちょうおんかく)と称する。 |
初層は東を正面とし、腰高障子を用いて書院造住宅風につくり、上層は南を正面として桟唐戸(さんからど 桟で組んだ扉)と花頭窓(かとうまど)を構え、高欄つきの縁をまわすなど禅宗様仏堂の形式を備えている。 |
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本堂と銀沙灘 |
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住宅の上に仏堂を重ねる構成は鹿苑寺(ろくおんじ)金閣にすでに先例があるが、下層は寝殿造風の金閣とは異なり、それぞれつくられた時代の住宅形式が反映されている。 |
なお、銀閣の名称は江戸初期の名所案内記に登場し、義満の金閣にならって銀箔をはったとされるが、その形跡はないという。 |
東求堂[国宝]
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東求堂(とうぐどう)は、義政の持仏堂(じぶつどう
平生信仰している仏像を安置した堂)である。一層の入母屋造・檜皮葺き(ひわだぶき)で、現存する最古の書院造りだといわれている。手前の池は錦鏡池(きんきょうち)。
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義政は、諸芸道の達人を東求堂に集め、芸術三昧の晩年を過ごした。その舞台となったのが東求堂内の同仁斎(どうじんさい)と呼ばれる小室で、四畳半茶室の原型と伝えられている。
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天下第一の名園
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特別名勝・特別史跡の庭園は、西芳寺(さいほうじ
苔寺)の庭園を模して義政と善阿弥(ぜんあみ)の指導によって作庭された。
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庭園は観音殿(銀閣)や東求堂と見事に調和し、人の心をとらえ、天下第一の名園といわれている。
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緑の中の銀閣
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苔むす庭園
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庭園は上下2段に大別され、上段は枯山水庭園、下段は池泉回遊式庭園で、中央に錦鏡池が広がっている。
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義政は、その生涯を山荘・東山殿の造営に託した。そこには四季折々が取りなす自然空間を巧みに取り入れた深い精神文化の造形が伺える。
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金閣寺・北山文化の華やかさに比べて、ここ銀閣寺は、東山文化の「わび・さび」の世界を漂わせている。
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