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はじめに |
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平成21年(2009)10月23日(金)24日(土)の両日、一泊二日の日程で、家内と二人で、神奈川県横浜市の秋深む横浜港を散策した。 |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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横浜港中心部の衛星写真
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資料:Google Earth |
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▲▼ 横浜港は、神奈川県横浜市の東京湾岸にある港湾で、横浜市が港湾を管理する。港則法上は京浜港(けいひんこう)横浜区と称し、横浜海上保安部長が港長(こうちょう)を務める。京浜港は、他に川崎区(川崎港)と東京区(東京港)がある。 |
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安政6年6月2日(1859年7月1日)に開港以来、日本の生糸・絹貿易の中心地として発展してきた横浜港は、今年開港150周年の節目を迎え、「開国博Y150」が開かれるなど、祝賀行事で賑わった。 |
横浜港は、絹とともに「黄金の水(ゴールデン・ウォーター)」と呼ばれる良質な水を供給していたので、かつては「金港(ゴールデン・ポート)」と呼ばれていた。 |
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横浜港散策エリア
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資料:Google Earth |
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▲▼ 横浜港は、関税法上の開港で、東京、名古屋、大阪、神戸と並ぶ日本の主要な国際貿易港(五大港)のひとつに数えられ、東京港と共に東京湾のスーパー中枢港湾の指定を受けている。また、千葉と名古屋と共に日本三大貿易港のひとつでもある。 |
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横浜港中心部の案内板
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▼ 横浜港の観光は桜木町(さくらぎちょう)から始めるのが良い。JR桜木町駅前広場から横浜港の主要スポットを時計回りに巡回する観光バス「あかいくつ」が土日祭日は15分毎、平日は20分毎に出発している。 |
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横浜港中心部に限定した市バス・地下鉄1日乗車券「みなとぶらりチケット」が大人500円、小人250円で発売されており、我々はこれを使って観光した。このパスを見せれば、入場料やレストランなどの代金が10%ほど割引になるのも魅力である。 |
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▼ 観光循環バス「あかいくつ」は、大正11年(1922)、野口雨情(のぐち・うじょう)作詞・本居長世(もとおり・ながよ)作曲で発表された童謡「赤い靴」にちなんだもの。赤い車体は、直ぐに目について分かりやすい。 |
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赤い靴 はいてた 女の子 異人(いじん)さんに 連れられて 行っちゃった
横浜の 埠頭(はとば)から 船に乗って 異人さんに 連れられて 行っちゃった
今では 青い目に なっちゃって 異人さんの お国に いるんだろう
赤い靴 見るたび 考える 異人さんに 会うたび 考える |
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1. O' little girl nice on you pretty "Red shoes"
She has gone far away with a foreigner
2. From the port of Yokohama, over the waves
She has gone with him to his home
3. I wonder, if she is happy and have nice days
I wonder, if her eyes are blue like foreigner
4. I remember her when I see pretty "Red shoes"
I wonder how she is when I meet a foreigner
Translation by Tsuruta Kiyoko |
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観光循環バス「あかいくつ」
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▼ 山下公園には、「赤い靴はいてた女の子」像があるが、この歌のモデルは「岩崎きみ」という実在の人物である。 |
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「きみ」は100年ほど前に静岡で私生児として生まれた。母は周囲の視線に耐えきれず、二人で函館に移り住み、開拓のため留寿都(るすつ)に入植することになったが、幼子を連れて行くには余りにも過酷な環境のため、アメリカの宣教師夫妻に養子として「きみ」が託され、異人さんに連れられていった。後に札幌でこの話を聞いた野口雨情が「赤い靴」を作詞した。 |
「きみ」は、しばらくは幸せに暮らしたが、結核を煩い、帰国命令を受けた宣教師夫妻が船に乗せてアメリカに連れて行くだけの体力がないため、孤児院に預けられ、横浜から船に乗ることもなく、僅か9歳で亡くなった。今も東京の青山墓地に「きみ」の名が刻まれた墓が残っている。この事実が判明したのは、この歌が生まれてから50年以上も経ってからのことだったという。 |
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あかいくつ しってみにしむ えぴそーど |
Red shoes, sympathizing with the newly known episode. |
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「赤い靴はいてた女の子」像/山下公園
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▼ 「横浜みなとみらい21」は、横浜都心部の再生をめざしたウォーターフロント都市再開発によって建設された街で、横浜市西区と中区にまたがる臨海地域をいう。略称は、「みなとみらい21」、「みなとみらい」、「MM21」など。都市景観100選受賞地区で、面積は1.86km²(186ha)、埋め立て部は0.76km²(76ha)。 |
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高層ビルが建つ横浜みなとみらい21地区
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▼ 日本丸(にっぽんまる)は、日本の大型練習帆船。昭和5年(1930)に進水した初代の日本丸は約半世紀にわたり活躍し、昭和59年(1984)に引退し、航海練習船としての役割は日本丸II世が引き継いだ。姉妹船として海王丸がある。 |
初代日本丸は、退役まで約183万km(地球約46周)を航海し、約11,500名の実習生を育てた。現在、横浜市みなとみらい地区の日本丸メモリアルパークにて展示公開されている。 |
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しゅうてんに にっぽんまるの ゆうしあり |
Brave-looking Nippon-maru towards the autumnal sky. |
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日本丸II世/横浜港 2009.7.20
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写真:フリー百科事典 |
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▼ 横浜ランドマークタワーは「横浜みなとみらい21」の中核を構成する三菱地所保有のオフィスビル。高さは296mで、日本一高い超高層ビルである。世界では第53位の高さ(2009年8月時点)。平成2年(1990)3月20日着工、平成5年(1993)7月16日に開業した。 |
ビル全体の制振装置として、上層部にコンピュータ制御で揺れを抑える巨大な振り子を備えており、ビル自体も4本を柱とした耐震性の高い構造をとっている。平成16年(2004)2月には、横浜高速鉄道みなとみらい線の「みなとみらい駅」がタワーに隣接するクイーンズスクエア横浜の地下に開業し、アクセスが便利になった。 |
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あきたかし にっぽんいちの びるたかし |
Autumnal high sky, the highest building throughout Japan. |
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高さ295.8 mの日本一高い超高層ビル「横浜ランドマークタワー」
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よこはまコスモワールド |
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よこはまコスモワールドは、みなとみらい地区にある泉陽興業株式会社が経営する遊園地である。入園料は無料。コスモクロック21と呼ばれる観覧車の外周直径は100mで、定員480人は日本最大級だという。 |
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海辺の観覧車/よこはまコスモワールド
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横浜赤レンガ倉庫 |
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▼ 横浜赤レンガ倉庫は、「横浜みなとみらい21」地区にある歴史的建築物の愛称で、正式名称は新港埠頭保税倉庫である。 |
2号館は明治44年(1911)、1号館は大正2年(1913)に竣工。保税倉庫としての役割は平成元年(1989)までに終え、しばらく放置されていた。平成14年(2002)に1号館は展示スペースやホールなどの文化施設に、2号館は商業施設となり、付近一帯は広場と公園を備える赤レンガパークとして整備され、「横浜みなとみらい21」の代表的な観光施設となっている。 |
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観光名所になった横浜赤レンガ倉庫1号館
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しおのかを はこぶあきかぜ あかれんが |
Red brick house, autumnal wind carrying the sea smell. |
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赤レンガ倉庫の洒落たテナント店
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横浜海上防災基地 |
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▼ 横浜海上防災基地は、赤煉瓦パークの北方に隣接する海上保安庁の大規模施設で、第三管区海上保安本部横浜海上保安部と工作船展示館(海上保安資料館横浜館)がある。 |
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赤レンガパークに隣接する海上保安庁の横浜海上防災基地と工作船展示館
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▼ 平時は、横浜港や東京湾の警備救難防災航行安全業務を担う横浜海上保安部や各種訓練を行う施設として使用されているが、首都圏に於ける大規模災害発生時には、巡視船艇・航空機を利用した緊急対策活動の中核拠点としての機能を発揮する。 |
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みなとみらい21地区と横浜海上防災基地
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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巡視船しきしま |
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▼ 横浜海上保安部に所属する巡視船しきしま((JCG Shikishima、PLH31) は、海上保安庁が保有する世界最大の巡視船で、ヘリコプターを常時2機搭載している。全長150m、総トン数7,175トンは、自衛隊の護衛艦こんごう(イージス艦)に迫るサイズ。英仏から日本までのプルトニウム運搬船護衛用として建造され、平成4年(1992)に就役した。 |
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2009年6月19日に成立した海賊対処法により、ソマリア沖などの海賊対策は海上保安庁が一義的役割を負うこととなり、航続距離が長く、遠洋での長期活動が可能な同型船の建造が検討されている。 |
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巡視船しきしま/横浜海上保安部(横浜海上防災基地)
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工作船展示館 |
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▼ 工作船展示館は、正式名を海上保安資料館横浜館という。海上保安資料館は、広島県呉市にある海上保安大学校の構内にある。工作船展示館と表示があるように、平成13年(2001)に発生した九州南西海域工作船事件で沈没・揚収した北朝鮮の工作船を展示している。 |
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赤煉瓦パークから入れる工作船展示館(海上保安資料館横浜館)
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▼ 九州南西海域工作船事件は、平成13年(2001)12月22日に発生した不審船追跡事件のことで、不審船は巡視船と交戦の末、自爆・自沈し、工作員全員が死亡した。 |
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後に船体を揚収し、調査した結果、北朝鮮の工作船であったことが確定し、一連の拉致事件は北朝鮮の仕業であることが明らかとなり、キム・ジョンイル総書記もこれを認めた。この事件以後、日本はこの種の不審船を北朝鮮工作船と呼ぶようになった。 |
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屋内で永久保存されている北朝鮮工作船
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▼ 工作船の船体には激しい銃撃戦を裏付ける生々しい弾痕があり、北朝鮮の工作員が使用していた水中スクーターや潜水スーツ・ボンベを始め、搭載艇や武器など、北朝鮮の不法な活動を裏付ける多数の証拠品が並べられている。無料で公開されているので、時間がある人は、是非ご覧いただきたい。 |
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生々しい弾痕と工作員の資器材/工作船船首部左舷
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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神奈川県警察本部 |
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▼ 赤レンガ倉庫の南に神奈川県警察本部の堅固な高層ビルが建っている。神奈川県警は、神奈川県を管轄する全国有数の大規模警察本部で、本部長は警視監。警察署は54、警察官は約1万5千名を擁する。 |
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神奈川県警察本部の高層ビル
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横浜税関 |
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▼ 県警本部の西隣に横浜税関ビルが建つ。安政6年(1859)の横浜開港と同時に「神奈川運上所」として開設され、今日に至る。 昭和9年(1934)に竣工した本関庁舎にある緑青色のタワー・ドームがシンボルで、「クイーンの塔」として親しまれている。 |
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横浜税関
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