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バラナシは、大小1,500近いヒンドゥー教寺院と270以上のモスクがある宗教都市である。年間100万人を超える参拝客が訪れ、ガンガー(ガンジス川)の西岸約5kmにわたってのびる階段状のガート(沐浴場)で身を清め、市内の寺院に参拝する。 |
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バラナシの街角風景 |
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ガート沿いには、寺院や参拝客用のホテルや民家がさまざまなデザインで立ち並び、ガンガーの川面と美しい調和をみせる。なかでも17世紀に建立されたビシュワナート寺院(黄金の寺)とドゥルガナ寺院が有名である。 |
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1ton の黄金でメッキされているというヴィシュワナート寺院は、ヒンドゥー教徒以外の立ち入りはできない。「異教徒は神聖な牛を殺して作った牛革のベルトや財布を身につけているから」というのがその理由のひとつらしい。 |
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路地の野良牛(♂) |
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市の中心部は、狭い道路に商店街がひしめき合い、とりわけ、黄金の寺に向かうビシュワナート小路には、小規模な各種みやげもの店が集中する。狭い路地には野良牛や野良犬が目につく。雌牛は乳を出すので、飼育されているが、雄は役に立たないので、野良牛となって、ゴミを漁っている姿が哀れである。 |
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三輪自転車と野良犬 |
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町の南端にインド六大国立大学の一つバラナシ・ヒンドゥー大学(1916年開学)があり、アジア最大といわれる広大なキャンパスに1万人を超える学生が学ぶ。キャンパス中央には、ビルラー寺院があり、近代ヒンドゥー教寺院の代表的建築物として参拝客が絶えないという。 |
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喧噪のバラナシ |
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オリッシーダンサー |
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資料 |
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バックに流れる ♪ Pallavi は、ヒンドゥーの神々への讃歌オリッシーの有名な曲である。オリッシー舞曲 Orissi Dance Music は、インドの寺院と彫刻の国・オリッサ州の古典舞踊で、流れるような動きと優雅なポーズは、オリッサの寺院彫刻の息を呑むような美しさを想起させる。 |
寺院彫刻の端正な美が舞踊を生み出したのか、あるいは彫刻が舞踊を表現したものなのかは、よく分からない。クリシュナ神と関係している「トリバンギ」すなわち身体の三ヶ所を曲げるポーズ、ジャガンナート神に関連する「チョウカ」という角ばったポーズは、多くの優美なポーズとともに寺院の彫刻に刻まれており、ダンサーが美しくそれらのポーズをとるのが、インド舞踊の真髄である。 |
舞踊は動く彫刻であり、彫刻は凍てついた舞踊である。両者は計り知れない歓喜と驚異をもたらす。加えてオリッシーの音楽はその軽快さと叙情性において右に出るものはないといわれる。 |
オリッシーはインド最古の古典舞踊であるとされ、考古学的に立証されている。その最も有力なものは、オリッサ州ウダヤギリにある前2世紀のラーニー・グンパー洞窟で、その時代の彫刻の中から完全な編成の楽団を伴った最古の舞踊シーンが発見されているという。 |
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真っ赤に塗られたヒンドゥー教のドゥルガー寺院は、猿が多いので別名「モンキー・テンプル」とも呼ばれている。ドゥルガーとは、破壊神という恐ろしいシバ神の妻・ドゥルガー神のことで、やはり恐ろしい神だという。 |
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ヒンドゥー教のドゥルガー寺院(女神) |
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インドでは神々が大人気で、家や店の中や道端、更にはリクシャの運転席にまで飾られている。街角の露店では映画スターの写真と一緒に神々の絵が売られており、ヴィシュヌ神とシヴァ神の二大神が人気を圧倒する。 |
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いつも満員のオートリクシャ(タクシー) |
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町は、金糸銀糸をちりばめた絹の手織サリーの生産で世界に名高い。市内各所で、1台〜数台の手動織機によるサリーの賃織が盛んである。手工業の各種真鍮(しんちゅう)容器も伝統的特産品で、宗教的用具として発達した。また、1950年代末に操業を始めた国営ディーゼル機関車工場は、町の新しい顔である。 |
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雑踏の町 |
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