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2004年7月31日(土)
インドの黒 |
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別に受けを狙っているわけではありませんが、シリーズの立ち上がりは、読者の声を特に気にしてしまいます。今回は、インドの色がテーマですが、これが、迷惑メールになると、出すほうも、ばつが悪いので、興味をもって見て頂ける(だろう)インド画像で、組むことを心がけています。でも、こんなもん、届いても、しゃ〜しいな〜という人は、ご遠慮なく、メール下さいね、あっ、と返信していただければ、うん、と、すぐ対応しますから。
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今回の色のシリーズを組むに当たって、日本で、配色本を、買って来ています。80色の色見本から出来たこの配色本は、各ページが、青(シアンC)と赤(マゼンタM)と黄(イエローY)と黒(ブラックBL)の4色のインクの濃淡の組み合わせで印刷されており、その4色の混色の%まで表されていますので、おお、この組み合わせで、なんと、この色が出来るのか・・と、びっくりしています。例えば、私の好きな色の一つ、トルコ石の青を表すターコイズブルーなら、C80%,M10%,Y25%,BL0%という混色で印刷がなされています。こういう配色の知識は、ファッションとかのセンスにも結びつくのでしょう。 |
画像も撮りためて参りますと、インドにある色、ない色に気づかされます。インド人の好む色は、私は、まだ研究が足りませんが、たぶん、彼らの宗教観とも関係しているように思います。この辺りは、今後、おいおいご紹介していきます。さて、今回は、インドの黒です。 |
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1) 焼きとうもろこし 雨季になり、カルカッタに、とうもろこしが出回り始めました。日本のスイートコーンが、改良に改良を加えられた芸術品なら、インドのは、原型中の原型というか、非常に懐かしい味がします。顎が痛くなりますが、噛めば噛むほど、寂れた味がしみ出てくる感じです。このとうもろこしの焦げた黒。炭は、ネパールの国境のビハール州産が有名ですが、西ベンガル州でも、ごく簡単に手に入れることが出来ます。この子供は、学校なんか行ってないと思います。ちょうど、火を起しているところを、パチリと撮らせて貰いました。 |
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2) 仕立て屋 うちのバグムンディ村キャンプから出た街道のすぐ左で、店を開いている仕立て屋さんです。うちの女房の嫁入り道具に、ミシンがあったな〜と思い出しながら、インドでは、ミシンを使っているのは、男しか見たことがありませんし、仕立て屋さんも男の店しか見たことがありません。先の休暇で、南大沢のアウトレットの店で、コロンビアというアウトドアのシャツを千円で買いましたら(定価は6千円・・インド人もびっくりの定価です)、Made
in
Indiaになってまして、インドでは女工哀史ではなく、男工哀史かな?と思いましたが、まだ、インドの縫製工場は見学したことがないのです。多分、男の世界なんでしょう。もちろん、うちの村には、足踏み式の黒いミシンの仕立て屋しかありません。これだったら、停電でも仕事できますから。
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3) かわうお これは、カルカッタ市内のどまん中にある池で、子供が、簡易リールで、投げ釣りをしてまして、ちょうど、糸を巻き上げた時に、20cmぐらいの美味そうなのが、釣れてましたので、撮らせて貰いました。私が、ガキの頃に、瀬戸内の堤防で、釣ってました子グレ(この海魚を、関東の人は、なんと呼んでいるのでしょうか?)のような、てかっと光る黒い川魚です。魚篭(びく)も見せて貰いましたが、この黒いのが、すでに2匹入ってました。この子の家のおかずになるのだと思います。あるいは、売るのかな?ベンガル人は、川魚をカレーに入れるか、揚げるかして、食べますが、内陸のインド人は、魚を食べる習慣がなく、ベンガル人を変な目で見る人もいると聞きました。 |
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4) 水袋 カルカッタのニューマーケット裏の肉屋の、ポンプ前での一枚です。虎は死ぬと皮を残すそうですが、インドのヤギも、皮を残します。人間も、死んでからも、このように使われたいものです。足の穴の位置の、4つのパッチワークが、なにか、哀れ感を誘って来ます。黒ヤギさんの皮だと思いますが、白ヤギさんは、何色の皮なのか、今度、研究しておきます。肉屋の飾り窓に吊るされているのは、ヤギのお肉です。インドでは、肉は、吊るして売られています。ヤギ肉なら、イスラム教徒も、ヒンドゥー教徒のノンベジも、食べれますが、大抵、カレーの具として食卓に登場して来ます。 |
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5) ヨーグルトを買いに来たムスリム母娘 インドは、10億2千万人の人口がありますが、イスラム教徒が約1割の1億2千万人居ると言われています。ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の争いは、西ベンガルではそうでもありませんが、西へ行くと激しくなるようです。過去に何度も流血の闘争を繰り返しています。インドでは、ヒンドゥー教のカーストに入れなかった人が、イスラム化して行ったという説もあります。カルカッタのニューマーケット裏の路地で、ヨーグルトを買いに来た母子を、撮らせて貰いました。お母さんの着ているブルカ服の黒色。娘さんも、敬虔なイスラム教徒になることでしょう。 |
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6) インドサソリ 今年、すでに3匹、うちのキャンプ内で捕獲し、アドミ(事務)の水槽で、飼っています。えさは、こおろぎです。うちのスタッフによると、刺されても死ぬほどではないそうですが、どれくらい腫れるか試してみて呉れたら、給料アップするから・・と頼んでも誰も嫌がって、触って呉れません。最近でこそ無くなりましたが、キャンプの中で、蛇が取れたり、サソリが取れたりする度に、うちのガードマンたちに、夜中でも、ドアをノックされ、起されていました。夜盗に備えたガードマンたちなんですが、任務を勘違いしていたようです。このサソリの、黒さが、悪の権化のようで、たまりません。 |
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ヒンディー語の勉強 インドで、何か足りない。丸3年になるのに、何か、足りない。この空腹感が、最近、やっと、謎解けました。ベンガル語や、ヒンディー語の、文字が読めないことのモヤモヤガスが、腹の中にあったのです。英語がわりと通じることに甘えて、現地語というか、海外で現場をやる基本である現地語の習得を疎かにしていたことに、3年経って、やっと気が付き、今、猛反省しています。で、まず、ヒンディー語から、マスターすべく、日本で買って来た簡単なヒンディー教本から始めました。「あ」をヒンディー語では、「3-T」と書きますが、まず、45音あるヒンディー文字の書き取りからスタートしています。先生は、周りにわんさか居ますので、書き順から教えて貰っています。文字は、覚えるしかねえ〜と、当たり前のことを、スタッフたちに言われて、遅まきながら、45歳の手習いという奴で、暇があれば、文字を紙に書いています。ベンガル文字は、ヒンディー文字の次に、覚えたいのですが、これが、また全く違った文字なんで・・・考えて見れば、私の人生、トライ&挫折の繰り返し・・・・えらそうなことは言いますまい、まずは、ヒンディー語からマスターです。
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まだカメラが珍しいインドの田舎 カワ通の画像に関しては、撮影で嫌がられた写真は、載せないようにしています。インドの田舎では、まだカメラが珍しいので、ぶら下げて歩いていると、すぐ撮影してくれと言われます。デジカメは、もっと珍しいので、撮った後、画像を見せてあげると、自分が写っているのに、大げさに驚いてくれる人が多いのも事実です。どうしても、カメラ目線になってしまうのは、カメラが珍しい国なので、これは、仕方がないのかもしれません。また、撮影で、魂を抜かれると思っている人も多いようで、あからさまに拒絶する人も居て、反応は、両極に分かれると思います。女性の撮影も、村長(むらおさ)が出てくる大騒ぎになることもあり、要注意です。撮影したから娘と結婚しろ!とか迫られたら、私は重婚になって、もう大変です。 |
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福井の2億円当選の宝くじの義捐金 27日のNHKのニュースで報道されていた、福井県の水害義捐金に当てられる、2億円当選の宝くじ券送付の話には、久しぶりに、感動してしまいました。一万人以上の方に、見舞金の形で、県から配られるそうですが、匿名で、人を思いやる感性が、素晴らしいと思います!俺たち日本人だって、まだまだ捨てたもんじゃあないな・・と、思いましたね。水害の損害の大きさは、経験した人でないとわからないと思います。水の力って、人力をはるかに越えてますから。 |
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もう、明日から8月です。うちの神棚を掃除して、無事故継続です。こちらは、今、雨季なんで、朝晩、涼しいんです。日本の皆さんのほうが、暑くて、きっと大変だと思います。では、夏バテされませんように! |
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2004年7月24日(土)
インドの赤 |
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インドの色 私のインド勤務も4年目に入りまして、カワ通も、これで、シリーズ第6集となります。第1集は、笑うインド、第2集は、現場運営、第3集は、天竺職業、第4集が少年H、第5集がインドの樹と来ましたので、カワ通読者の皆さんに、さらにインドに浸って頂くために、今回は『インドの色』で、シリーズを組んでみたいと思います。
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使用カメラは、キャノンのEOS Kiss
Digitalですが、タムロンの交換レンズ広角の17−35ミリに加え、今回、望遠の28−300ミリを、日本で仕入れて来ましたので、このインドの色編では、広角&望遠を組み合わせた、面白いインド画像を、お届けできるかもしれません。 |
では、初回は、赤をテーマに、インドを撮ってみましたので、お楽しみ下さい。あっ、失礼、インドって、どでかい亜大陸ですから、インドの一部のベンガルのさらに一部を撮ってみたが、正しいですね。では、始まりです。 |
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1) ハイビスカスの蕾のガーレン(花輪) カルカッタのアルメニアン花市場での一枚です。咲かせてやれば良いものをと思いますが、赤のハイビスカスの蕾が、こうして惜しげもなく摘まれ、花輪にされて、どんどん売られています。ガーレンは、ヒンドゥー教の神様へのお供えとして、使われます。 |
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2) バグムンディ村の郵便ポスト うちの現場からの郵便物は、この郵便局から送られています。ポストの赤を狙っていたら、郵便局に住む職員の子供たちが出てきたので、入って貰いました。今年の暑中見舞いは、カワ通画像を、キャノンのプリント紙で、この郵便局から送りますから、楽しみにしていて下さいね。
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3) 夫婦コブラの道祖神 隣のジャルカンド州に走った際、線路横のインドボダイジュの下に、この夫婦(めおと)のコブラが鎮座しているのを見つけました。ヒンドゥー教では、蛇は、神様の使いなんで、インド人は、まず殺しません。うちのキャンプにも、毒蛇が紛れ込みますので、獲れたら殺せと命じてますが、棒の先に引っかけて、田んぼに逃がしてしまう、心根の優しいうちのスタッフたちです。本ちゃんのコブラは、まだ対峙したことはありませんが、赤のハイビスカスを口に銜えるような洒落者では、きっとないと思います。 |
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4) サンダル修理屋 カルカッタには、路上の職業人が多く、これは、サンダルの修理屋さんです。サンダルも、切れたら、ゴムの部分を熱で溶かして、また、くっつけて、履きます。日本人がびっくりするぐらい、物を擦り切れるまで大事に使いますので、器用にボロサンダルを直すオヤジさんを見ていると、自分のぜいたくさを反省してしまいます。で、オヤジさんの持つ赤いバケツ。でも、サンダル修理で、バケツって、どう使うんでしょうか? |
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5) スイカ屋台 これも、カルカッタでの一枚です。日本の缶ジュースの自動販売機に相当するような役割を、この路上のスイカ売り屋は、果たしています。ラグビーボールのようなスイカも、よく熟れて、赤。インドでは、生水は、やばくて、果物は、大丈夫だ説がありますが、蝿と埃が舞っている中の切りスイカですので、果物とは言え、私は、ちょっと引いてしまいますが、インド人たちは、平気で、オヤツです。 |
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6) 路上の花屋のバラの花束 インドボダイジュの下で、花屋が開業されています。ロータス(蓮)の蕾に、ナイトクイーン、ひまわり、そして、赤いバラです。インドのバラは、赤が濃いいと思われませんか?壁にはシバ神と、猿神(ハヌマン)のポスターが。商売繁盛の意味というより、売り子の心の平安を、この神様ポスターが作っているように思います。 |
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