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Wa☆Daフォトギャラリー

 特集!旅紀行

2004年7月3日改訂

今 日

昨 日

ガンジス川の朝 Music Palette

2004年3月12日制作

第 9 集

2004年7月3日(土
8本の樹 カワ通も、これで、100本目です。皆さんには、呆れられながらも、懲りずに一年半の通信となりました。インドの樹シリーズも、今回で、最終回。人間よりはるかに長く、何百年と生きる樹々たちの、樹霊を信じる私としては、撮影した各樹の、わしらもカワ通に載せてくれとの情念を感じてしまいますので、今回は、8本の樹を、まとめてご紹介したいと思います。

1)ベンガル名 グレチ (英名フランジパニ)
春に白い花を咲かせ、花弁の中央は黄色。画像に写ったジープタクシーは、乗れるまで何人も乗せますが、たぶん25名は、いけます。このジープには、荷物のほうが多いですね。バグムンディ〜バラランプール間の26キロで、10ルピー(25円)です。屋根でも、料金は同じです。落ちたという話はまだ聞いたことがありませんが、そんなことは、話題にならない国だと思いますね。

グレチとジープ

グレチとジープ

2)ベンガル名 クスン (英名不明)
高さは15m、田んぼの一本樹。この樹も村に多く、春にゼリー状の甘酸っぱい実を付けます。プルリアは台地なので、風が強いのですが、こうして、吹きさらしにも耐え、一本で、大地に、どっしり。威風堂々、九州男児のような・・という形容詞がぴったりの樹だと思います。

田んぼの一本樹

田んぼの一本樹

3)ワタノキ
プルリアは、荒野も多く、至るところ、こんな感じです。灼熱の大地(僻地か・・)と言われる由縁です。花崗岩(グラナイト)の山が、地面から、もっこり隆起しています。良い表土が少なく、耕作には向かない土地も多いです。うちの現場の山は、岩質がよくて、掘削工事的には恵まれていると、トンネル屋さんたちがよく言ってます。このワタノキは、板根が少し見える青年木ですね。

一本樹と禿山

一本樹と禿山

4)ナイトジャスミン
バグムンディ村の外れにて。日本人は余りこの辺りまでは入っていないでしょう。私は、最近、散歩が趣味になり、村人に、ジャパニ、ジャパニと声かけられながらも、一人で、村の奥まで入るのですが、それでも、危険という感じではありません。インドは、これが、ありがたいです。向こうに見えるのは、ヒンドゥー教の寺院です。

ナイトジャスミン

5)ハイビスカスと小学校の校舎と校庭
校舎の左に見える鉛筆に乗った少女少年(前におんなの子だから)が、小学校のマークです。ベンガル語の小学校です。この校舎に、この校庭。この日は、学校はお休みでした。赤のハイビスカスの小木ですが、地から染み出たような赤色です。こうした学校の授業風景を見ていても、先生という職業は、インドでも聖職だと思いますね。

ハイビスカスと小学校の校舎と校庭

6)ブーゲンビリア
今、大統領選挙中のインドネシアではブンガ・クルタス(紙の花)と呼ばれているブーゲンビリアです。これも、大地から染み出した色ということで、薄赤が緑に映えます。葉っぱが、花の色なんですね。バリ島は、至るところにブーゲンでしたが、インドではそう多くはありません。ま、土地に寄るのでしょうが。

ブーゲンビリア

7)バンブー
インドの竹は、こんな按配です。お釈迦様の修業地の一つに、お隣のビハール州ラジギールの王舎城の竹林精舎がありますが、たぶん、その竹林精舎の竹も、当時はこんな風だったのでしょう。ここプルリアも、1956年までは、ビハール州に属していました。

竹と子供たち

竹と子供たち

拡大写真(1229X820)236KB

8)ウドンゲの実
イチジク(Fig)の一種です。インドではカレーに入れて、煮て食べます。もう30年くらい、日本のイチジクを食べていない私ですが、昔は、野山で遊ぶ時、よく喰ってましたね。今は、日本の子供たちは、川遊びとか、野焼きとかしないようですが、日本は何でもあって恵まれているようですが、なんか子供が可哀想なところもありますよね。

ウドンゲの実

アクセス4千突破! カワ通も、和田義男理事のご好意で、 Wa☆Daフォトギャラリー の一部として、ホームページ化して頂け、さらに広い世界とも繋がることが出来、前号のワタノキで、アクセス数も、4千本を越えました。
この前も、このプロジェクトの関係先の先輩の方からメールが来て、「たまたまネットサーフィンをしていたら、君のインド通信が出てきたよ、面白い企画だね」、『いやいや、所内には内緒で、こんなもん出してますので、ただでさえ、給料泥棒と言われてますから、ばれたら、即、現場クビになりますので、内緒にしといて下さいね』、「い〜や、こちらも仕事中にネットサーフィンばかりしていると思われるといけないので、誰にも言わないよ〜(笑)」という会話もありました。組織を越えて繋がる、IT時代の面白さです。
( Wa☆Daフォトギャラリー )          (インド通信)
 http://wadaphoto.com/              http://wadaphoto4.web.infoseek.co.jp/india.htm

カワ通の配信者数 カワ通も、現在の配信者数が、570名です。インドの山奥から64KBの衛星回線を使い配信していますので、全員に送るのに2時間ぐらい掛かってしまうのが、玉に瑕(きず)ですが、このスピード感もベンガルならではということで、最近はもうすっかりこちら感覚で、ながら仕事しながら、送っています。
休暇 来週、さ来週と、休暇で日本に帰ります。会社内をとぼとぼ歩いていて、おっ、また、帰っとるのか!の言葉には、結構、海外勤務者は傷つきます。4ヶ月ぶりの日本で、4ヶ月ぶりの休みだからです。そうですね、おっ、また一段と痩せたんじゃないか!?とか、おっ、また背が少し伸びたんじゃないのか!?とかの言葉が、嬉しいです。(よ・ろ・し・く!)
はい、では、カワ通シリーズXインドの樹も、これにて、お仕舞いです。ご愛読(?)、ダンニャワード(ありがとうございました)!シリーズYも、考案中、(まだやるの〜?!)、カメラも、イオスに変えたし、まだやるわ!!
2004年6月26日(土
トラブル仲裁 インド人スタッフ間のトラブルが続く時も、仲裁は、私の役目です。もちろん、実際は、仲裁なんて、出来ませんので、入れ墨を抜いた、遠山の金さんみたいな気持ちで、おいおい、おまえら、どないしたんや〜で、事に臨んでいます。
奴ら、感情を内に秘めた、呪いを掛け合うような闘いをしていますので、内容は、結構、激しいものもあります。聞くと、そんなん、どうでも、ええやんけ〜というような内容もあれば、カーストの上下の問題が絡んだり、あるいは、根深いヒンドゥー教徒とイスラム教徒の憎しみ合いのような内容の争いもあります。そんなのを、でも、わしらの目的は、工事の完成それのみ、喧嘩は、工事が済んでから自分らで好きにやんなと、収めさせるしかありません。大成とこれからも長くやりたいんなら、ここで、協調性のある、ええとこ見せいな!うちは、世界中で仕事やっとるで〜!と、海外雄飛の気持ちの強いインド人たちのプライドをくすぐるわけです。
他人の幸せは自分の不幸 インドには、他人の幸せは、自分の不幸という諺があるのだそうです。これは、日本の道徳の教科書には出てこないような諺ですが、インドでは、結構、本気で信じられています。幸せの総量は決まっていて、自分に幸せが少ないのは、他人が幸せを持ち過ぎだからだと、本気で、言いやがります。インド人と話すと、おっとととと、思うような精神世界に踏み込みますので、なかなか楽しいです。しかし、実は、世界の幸せの総量は決まっているのかもですね・・・
通行料を出せ! 今週も、ジャムシェドプールから帰りに、交通事故(人身事故)でまたも道路封鎖があり、横道迂回を余儀なくされたのですが、道も途中で切れる原野ですから、四駆で川を渡って、また道を探すのですが、やっと戻った山道で、突然、長い棒(本人、槍のつもり)を持った、腰巻だけの裸の男が立ちふさがり、なんだと思えば、通行料を出せ!で、両手を広げて、通せんぼして、通してくれません。トライバル(部族)エリアがあるんですね。並んでいた車3台で計15ルピー(40円)を払い、この男に、先導して貰いましたが、彼に先頭を走って貰いながら、ここは、アフリカ・・・け?(まだ行ったことないけど)と、思いました。これなんかも、他人の不幸(道迷い)、自分の幸せ(15ルピー)の例みたいなもんですよね。
幸も不幸も輪廻する 遡れば、12年前、鹿児島県庁舎警察棟建設工事を担当してた時代に、うちのT所長が、20代の若い頃、インドのゴアの工事で苦労して、夕方になると、砂浜で、アラビア海に沈む夕陽を見ながら、泣いていた話を、一日会の度に、焼酎呷って笑いながら聞いていたバチが、今、当たっているのかもしれません。人の不幸を笑うものではありません。幸も不幸も、輪廻する・・・

インドワタノキ Red silk cotton tree

さて、インドの樹は、今回は、とっておきを。スカーレット色の花をつける樹です。マビカ撮影で残念ですが、これは、ハナモツヤクノキ同様、来春のお楽しみで(えっ、そん時も、まだ、カワ通、出してるの・・・)。
和名:インドワタノキ〈パンヤ科〉
学名:Bombax ceiba
英名:Red silk cotton tree
ベンガル名: Semal (セマル)   
※落葉高木。樹皮は、コルク質で、突起がある。掌状複葉。花は大きく、赤から橙色。果実は、楕円形で、種子に長い綿毛がある。(「インドの樹、ベンガルの大地」の作者:西岡直樹さんの注釈から)

ワタノキとバス

ワタノキとバス

拡大写真(1229X820)267KB

ワタノキは、森の炎(ハナモツヤクノキ)よりすこし前の、2〜3月に咲きます。森の炎が、バーミリオン(朱)色なら、このワタノキは、スカーレット(緋、深紅)色と表現できるでしょう。
ワタノキは、25〜30mぐらいになる大木です。まっすぐ伸びて、上部で、枝を豪快に張りますので、見栄えのする樹です。枝全体に、花咲か爺さん状に、花が咲きますので、春には、非常に目立ちますが、花の無い時期は、全体の緑に溶け込み、そうでもありません。

ワタノキの葉

ワタノキの葉

ワタノキの樹は、葉と、板根で見分けることが出来ます。葉は、5〜7葉に分かれ、幹を支える根が、板のように張り出しています。板根を張り、風に倒されないように、工夫している訳です。こんな樹は、長生きします。幹も白っぽいので、これも、見分る目安になります。
スカーレット色の花の咲いた画像は、マビカ画像しかなく、まことに残念ですが、ジャムシェドプール〜ランチ間の国道33号線で、同じ樹を、撮影して来ました。

ワタノキ

ワタノキの花

ワタノキ ワタノキの花
どうです、これが、インドのナショナルハイウェーで、2桁国道のレベルです。国道整備は、BJPが政策の一番に挙げて来ましたが、今回勝利を収めたコングレスは、道路整備は後回しで、まずその資金を農村部に回そうとしているようですので、また、国の発展に滞りが生じるかもしれません。私は、速さというのは、実は、すべての発展の基になる、大きな要素ではないかと、インドで思うようになっています。でも、でこぼこ道が、インドらしくはありますが・・
花以上に特徴の、綿(わた)の撮影は出来ておりませんので、これは来春撮影し、またの機会にご紹介したいと思います。花の咲いた後に、実が生るのですが、西岡さんの解説によりますと、実は手榴弾のように、春の空に、炸裂するんだそうです。ワタノキの綿毛は、繊維が短いので、紡ぐことは出来ませんが、インドでは、枕やクッションの中身(パンヤ)にされるそうです。

ワタノキの花

ワタノ花1 ワタノキの花2
ワタノキの幹は、ここバグムンディ村で撮影しましたが、棘に特徴があります。バラの棘に似ています。ワタノキも、幼木の間は、牛やヤギに喰われるのを防ぐために、こうして棘武装をしているようです。
西岡さんの解説では、ワタノキは、サンスクリット語で、ヤマドゥルマ。ヤマ神のドゥルマ(木)という意味らしく、ヤマ神は、閻魔大王のことですから、地獄では、このワタノキの棒で、悪いことをした人は、ぼこぼこに叩かれるわけです。閻魔大王、ハッスル、ハッスル!ですね。

ワタノキの幹

幼木のワタノキの幹にある棘です。成木になると、棘はなくなります。

ワタノキの幹

花の咲く時期に、この樹の下にいますと、この花で直径15cmぐらいありますので、これが、ぼこぼこと、落ちて来るのです。なんかインドらしい風情でしょ。当たっても、痛くはありませんが、ほんと、落ちて来る花が、ぼこぼこ身体に当たりますので、インドだな〜と、今、働いている土地を、実感出来ます。こういう樹では、「同期の桜」のような歌は出来ないかもしれません。飛行機がぼこぼこ落ちて、縁起でもないからです。それでも、インドは、第2次世界大戦では、チャンドラボース将軍がインド国民軍を率いて、イギリスからの独立を目的に、日本の大東亜共栄圏構想に賛同して、英米を相手にして、日本と一緒に戦って呉れています。インドという国は、あなどれない、日本の仲間になる国の一つかもしれません。

さあて、インドの樹シリーズも、あと一本で、お仕舞いです。最終回は、ちゃんぽんで、締めたいと思います。次号で、カワ通も、ちょうど100号なんで、そうですね、愛読者サービスで、抽選で、5名の皆さんに、インド茶をお送りしましょう。インド人がごくごく普通に飲んでいる奴ですが、インド人になれたような気になれるお茶です。インドの星占いで選びますから、貴方の運を楽しみに!では、ごきげんよう。

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