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 特集!旅紀行

2004年10月23日改訂

今 日

昨 日

♪Song of India (Rimsky-Korsakov) Flute MIDI by Kasuga

                   田植え

2004年3月12日制作

田植え

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インド西ベンガル州プルリア

第 15 集

2004年10月23日(土)  
インドの灰色
ベンガルのお正月 現場も、ベンガル最大の秋の大祭、ドゥルガ・プジャ(ドゥルガ=破壊と再生神シヴァの奥さん、プジャ=供養&お祭り)に突入し、これが、ベンガル地方のお正月のようなものですから、今週は、のんびりムードが現場全体に漂っています。スタッフたちの大半が、ドゥルガのボーナス(一ヶ月分の基本給がベンガルの相場です)を貰って、ベンガルの故郷に、嬉々として引きあげて行っていますので、現場も閑散としています。この村のスタッフたちは、新しいシャツを下ろして、正月気分で、事務所へやって来ます。プジャでも休みも取れずに勤務しているうちのアドミのスタッフたち(食堂班、洗濯班、掃除班)には、HP(ヒューレットパッカード)社のおまけの腕時計を配ってあげました。

台風23号 日本の皆さんは、台風の連続襲来で、またも今週は、23号で、もの凄い被害が各地で発生しており、NHK衛星で、インドから、日本の状況を見ていた所員たちからも、これはひどい、信じられない、まるでアッサム州だとの声が上がっていました。もし、このカワ通の読者で、ご実家とか、ご親戚とかが、台風の被害に会われた方が居られましたら、謹んでお見舞い申し上げます。

乾期に虫の大量発生 さて、乾季入りしたこの時期は、ベンガルは、虫の大量発生の時期で、夜には、ウンカ、コオロギ、バッタ、カゲロウ、その他諸々虫が、次から次から、蛍光灯の光目掛けて飛んできますので、パソコンも、キーボードに透明のカバーを掛けておかないと、キーの隙間にどんどん虫が、はまり込んでいきます。もちろん、ドアや窓は閉めていますが、それでも、各所の隙間から、入りこんで来て、机の上が、虫だらけで、とても賑やかになります。こうなってくるともう手の打ち様がありませんので、マグカップにバッタが誤って落ちても、生きたバッタを、息で端に吹きながら、コーヒーを飲んでいます。

チキンラーメンと卵 最近、一人で感動したのが、日本から輸入して、うちの食堂で副食で出している日清食品さんのチキンラーメンに、インドの生卵が実に合うことを発見してしまったことです。パッケージの絵柄にも、生卵を載せるようになっているし、麺にも、卵ポケットなる窪みがありますので、もっと早く試せばよかったのですが、今回、生卵を落とすことで、ラーメンの味が全く変わることに気づき、非常に得した気分になっています。

現場の食堂の棚には、袋ラーメンの出前一丁とか、サッポロ一番、チャルメラ、うまいっしょ、麺の達人などを、自由に食べれるように並べていますが、やはり、熱湯で3分間という簡便さのせいもあるのでしょうが、チキンラーメンが、他の袋麺の3倍ぐらい早く掃けていくように思います。うちの呑み助たちが、呑んだ後の、一杯で、手にするのも、このチキンラーメンのようです。呑み助たちが言う理由は、ずばり、チキンラーンは美味い!山の中の現場で、周りに何もありませんので、このラーメンだけが、食事の唯一のオプションでして、袋ラーメンだけは切らさないで下さいよねなんて、定期的な食事改善委員会で、意見が出たりします。可愛いうちのエンジニアたちです。

喰い物ついでに、これは、まだ企業秘密なんですが、村で買って来た干ブドウをまず頬張って、そして、ただのクラッカーを、ばりばり齧ると、これが、東鳩のオールレーズンそっくりの味になります。クラッカーは、8ルピー(20円)ですし、干ブドウは、40ルピーも出せば、両手に山盛り買えますので、これを、今度、うちの所員に広めてみようと思っています。

ネパール短粒米 ドゥルガプジャ明けには、ネパールのカトマンズから、今年の新米400kgが入って来ます。一人当たり、月に6キロぐらい使いますので、30余名で、これで大体2ヶ月分です。こちらでは、米袋は、50kg袋が当り前ですが、日本では、今はもう30kgでしょう。30kgなら私も昔担いでましたが、50kgはちょっと自信がありません。しかし、うちの現場が、一人も病人を出さないで、ここまで来れているのは、実は、この日本米そっくりのネパール短粒米のお陰では・・と思っているアドミのマネージャーでした。はい。

さてさて、食の話は、尽きることがありませんので、この辺りでおいて、色シリーズの今回は、灰色です。画像的に、うっ、これって、灰色・・?と思われるものもあるかと思いますが、何事も気持ちと気合ですので、眼を凝らして、これが、灰色なんだあ〜と、インドのグレーを味わって下さい。
1) インド象 南のスリランカの現場では、象で、資材を運ぶこともあるようですが、うちの現場は、そんなことはありません。ちゃんと機械と人で、工事してます。まっ、人が頭に資材を載せて運んでいますが。うちの現場も、乗り込み時には、野生の象が出没してましたが、最近は、発破の爆発音を嫌がり、奥地に入ってしまい、現場に出て来ることはありません。野生の象は怒ると、この長い鼻で、人間も軽くつまんで、放り投げるのだそうで、とても危険だそうです。これは、ジャムシェドプールで、撮影しました飼い象で、私に、こんにちわのポーズを取ってくれてます。モデル料で、100ルピー、象使いに、上げました。
インド象

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2) 土壺 焼かれる前の土器の壺です。農家の庭先で、藁で焼かれて、こんがりとした茶色になって、村の市場に売られていきます。農家の副業です。水甕として使われます。うちの現場のあるバグムンディ村での撮影ですが、ちょっと路地を入ると、こんな風景が、各所で見られます。村を歩いていると、なんか、こちらも、逸る気も落ち着いて、時間がゆったりして来ます。

土壺

3) 路上喫茶 カルカッタです。オヤジさんが作っているのが、サモサ。カレー風味のジャガイモの揚げギョーザです。この前の出張で、西新宿のヨドバシカメラの近くで、インド料理屋を見かけ、ショーウインドウの料理サンプルを覗いてみましたら、サモサが、1個で、500円でした。でかいサモサでしたが。私は、今、村の1ルピー(2.5円)のサモサを、余りの辛さに、鼻の頭に汗を掻きながら、食べています。

路上喫茶

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4) 上ダム 大分出来てきました。茶色に見えるのがコア材の粘土、灰色がフィルター材と呼ばれる岩です。上ダムの長さは、約1500m。タイガーウッズなら、この堤のようなドロー系の玉を、かっ飛ばすのでしょう。私は、もう2年半、ゴルフとはご無沙汰ですが、いつか暇になったら、気持ちは、こんなドローボールを飛ばしたいと・・・。ひょろひょろのしょんべんスライスが持ち球の私ですので、私の弾道なんかのイメージですと、ダムも簡単に決壊しそうです。この撮影している場所辺りまで、ダム堤が上がります。左手が、湖水側となります。湛水は、来年の7月からですが、完成がとても楽しみです。

上ダム

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5) ペンストック これは、三菱重工さんが製作中の導水管(Penstock)です。径が、7.2m。筒のスパンは、6mです。現在、地下工事の48度の斜坑を、下から、続々と組み上げられています。これは、外の組立ヤードでの一枚ですが、導水管が並んだ様は、なかなかに壮観です。神戸造船所から皆さん来られていますので、昨年は、ターガースで元気が良かったのですが、今年は、仕事が忙しすぎて、お互い野球の話題をすることもなく、気がつくと、シーズンが終わっていました。

ペンストック

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6) 下ダム 上ダムの水が、導水管を下って、発電で使われ、この下ダムに下りてきます。で、夜間に、同じ管を使い、ポンプアップ(揚水)して、上ダムに水を返します。画像の右手が湖水側になりますが、右下に、今の川の水面が少し見えます(緑茶羊羹のような色)。下ダムも、ロックフィル型ダムですが、この倍、岩(ロック)が上がり、こちらも来年7月から湛水が開始され、1600万トンの湖となります。この川に住むカワセミも、近々、引越しです。

下ダム

以上、インドの灰色で、6点、お送りしました。たまには、現場も紹介しておかないと、故郷松山の仲間にも、あいつ、インドで何しよるんや・・となってしまいますので、宣伝も兼ねて失礼しました、灰色は、ちょっとこじつけぽかったかな。

空気も美味いし、不満はないのですが、なんせ、ダムの現場は、工期が長い。海外をやっていると、浦島太郎状態必至なんで、所員で、日本に戻った時のギャップの埋め方を、語り合う日々です。石の上にも3年、インドには6年です。しかし、あと、2年半で、送電を開始します。ドゥルガ女神様、日本の家族の下に、うちの所員たちを、早く帰してやって下さいな。

皆、完全に退屈してますので、コンクリートのテニスコートに増設する形で、バスケットボールのゴールを設置することになって、図面も出来上がりました。気分だけ、スラムダンクの桜木花道です。あれっ、インドで、バスケットのボールって、手に入るのかしら・・・無い時は、日本で買ってきましょう。

では、よい秋を!しかし、日本は、また、台風が来るんですかね?もういい加減、堪りませんよね。農作物の被害とか、ほんと心配です。
2004年10月16日(土
インドの水色
あっという間に、月半ばです。プルリアの現場とカルカッタを、忙しく行き来して、身体が3つぐらい有ったらなあ・・の毎日が続いています。しかし、インド人スタッフが、私の両手両足になってくれ(時には、頭脳にも・・)、ほんと、全員に助けられて、現場も進んで行っているなと感謝の毎日です。

三省堂の携帯辞書 忙中閑有りで、移動の列車で(片道4〜8時間)、本はたっぷり読めますので、身体は流石にきついですが、精神のストレスはそうでもありません。昔から、私は、眼乞食ですので、なんか手元に読むものがないと、そわそわと落ち着かず、最近は、読めもしない英書まで購入し、GEMの携帯辞書を片手に、時間潰し読みをしています。英書は、私の睡眠薬代わりですので、読んでいると、すぐに寝てしまっていて、列車のガタンで目が覚めて、涎を拭きながら、床に落ちているGEMに気づく有り様です。

電子の時代の今どきに、三省堂のGEMなんていう辞書を使ってます!と言うと笑われるかもしれませんが、海外勤務10年で、もう4冊目のGEMです。使い潰したと言えば、カッコ良いのですが、いずれも、移動の過程で紛失してしまっています。この皮装丁の4千円、もう第7版目の英和・和英ミニ辞書ですが、今流行りの電子辞書の魅力に、まだまだ勝っています。なぜかというと・・・それは、皮の手触りの良さ、小型さと軽さ、そして、出てきた単語に、赤ペンで、マーク出来るからでしょうか。やはり、紙のほうが、なんか、辞書を使った気になれますよね、自己満足ですが。

インドの携帯電話 携帯と言えば、3年ぶりで、携帯電話を持つことになりました。インド英語では、モバイルと言ってます。うちの会社も、世界展開の一環で、BRICs(ブリックス。ブラジル、ロシア、インド、チャイナ)などの海外に、攻勢をかける中、インドも、プルリアだけでなく、今回、デリーに店(営業所)を構えましたので、私も、プルリアの山篭りだけでは済まされず、時々、山を下りて、カルカッタでも、携帯電話を片手に任務をこなすことになりました。

もちろん、うちの山の現場は、いまだに、携帯の圏外です。プルリアからの送電が始まったら、さすがに、携帯の圏内に入るのかなあ〜と思いつつ、でも、工事が終われば、私たちも消え去るわけで、その時点では、余り意味がありません。ほんとは予定では、2年前には圏内になるはずだったのですが、もうちょい、もうちょいで、インド的に全く進捗していません。インドは寝て待て!取らぬインドの皮算用!で、ここは、のんびり待つしかありません。

私の携帯は、インド最強のノキア製ですが、3年ぶりで、持った携帯は、デザインはカッコ良いのですが、余りに不親切な表示で、操作方法がわからず、丸一日、鳴っている電話の取り方がわかりませんでした。従い、全部、電話が掛かってくる度に、切ってしまってました。今日びの携帯は、キーが小さ過ぎて、私の指にはとても合いません。でも、とても小さいので、早速、ストラップを買って、首に吊るして、左胸ポケットに入れて見せびらかしてましたら、インド人のスタッフから、丹下さん、心臓に悪いので、右胸ポケットにしな!とのアドバイスを早速貰いました。なるほど、確かにその通り。ノミの心臓で、へこへこでインドで仕事してますので、着信音で、心臓に影響が来るといけません。着信音は、キツツキが樹をこずく、とんとんとんとん・・という、ノキア特製サウンドを選択しておきました。

さてさて、色シリーズも13本目、今回は、インドの水色をお届けしたいと思います。この水色は、インドで、実によく見かけます。ハイジーン(衛生)を、表しているのか、都会でも、田舎でも、ほんとよく目にする色です。昔、インドで疫病が流行った時の、予防の色ではないかなと、俄かインドウオッチャーの私、一人合点しています。

1) 子供5人衆 うちのバクムンディ村にて。このインドの色シリーズも、残すところ4回で終了ですので、前から、どこかで使おうと思っていたこの一枚をここで使わせて頂きます。10億2千万人のうちの5人ですが、なんか、いかした村の悪ガキどもです。

子供5人衆

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2) ベジカツ ジャムーカシミール州の屋台にて。インド人は、こうした揚げ物が大好きなんです。小麦粉に、野菜片を混ぜて、植物油で揚げる。ベジタブル・カツレツと呼ばれています。ベジカツで、インドでは通じます。インド人は、油が好きなオイリーな民族ですね。確かに、油もんは、カロリーも高く、腹持ちしますが、胸焼けもします。

ベジカツ

3) 吊橋 ヒマーチャルプラデッシュ州にて。木製の吊橋は、結構揺れますので、慣れないと、山風に吹き飛ばされそうで怖いですが、川原の色に、木(もく)の色が見事にマッチしていると思います。どうですか、足を組んだ水色のサリーの女性。日本の街中では、この色は、なんぼなんでも、全身色では、使えないでしょう。しかし、ここヒマラヤでは、インドの大自然に負けない素敵な色になってしまいます。

吊橋

4) 玄関扉 これも、うちのバグムンディ村の、民家の玄関です。ごめんくださ〜いの声で、誰が、この玄関を開けてくれるでしょうか。この扉の向こうにある、インド人たちの生活の世界、日本の侘び寂びの文化に通じていないかなと思うと、インド好き過ぎますかね。

玄関扉

5) 落石注意 ヒマーチャルプラデッシュ州チャンバ県の標識です。私も単車乗りなんで、日本でも、峠を流していて時々思うのですが、こうした表示があっても、走ってて、いざ落石を喰らった場合には、はっきり言って、逃げようがないですよね。従い、本来、注意の仕様もない標識だと。となると、事故に会わないのは運だけ・・?このインド標識、山が崩れている様が、なかなかPOPなデザインと思い、撮影しました。

落石注意

6) 集落 ジャルカンド州ジャムシェドプールにて。外敵の侵入を避けるため、集落の入り口から奥に掛けては、このように狭いです。奥に広場、集会場というか、神様を祭ったお祈りの場が見えます。手前に写っている気根が見える樹は、このカワ通で、何度がご紹介させて頂いているベンガルボダイジュです。現地では、ボドガチと呼ばれています。インドは、ヤギは、どこにでも居ます。ちなみに、インドでも、ヤギは、メエ〜と鳴きます。貴重なタンパク源、お乳とお肉ですね。

集落

以上、インドの水色で、6点描、お送りしました。

うちのカルカッタのプロジェクト事務所は、タタ製鉄で有名なタタ財閥経営のタージホテルグループの雄、タージベンガルホテルの一角に、事務所を構えています。最近、このタージベンガルホテルに、女性接客スタッフで、余りに日本人に似た若い女性が登場しましたので、ブータン人かな〜と思いながら、このサリー姿の女性に、恐る恐る声を掛けましたら、なんと、日本語が返って来ました。MIKI(みき)さんという女子大生で、ホテル業を約半年間の予定で、実地研修しているんだそうです。日本の女性は、やっぱ、逞しくて、凄いわ!と思わされました。でも、MIKIさん、このサリー姿のままだと、インド女性のように、どんどん肥えて、インド腹になってしまうのだろうな・・と、サリーの奥で、ちらっと覗いた彼女のおなかに、不遜にも感じいった中年男でした。

愛用中のこのパソコンが、不調で、まだ1年9ヶ月しか使ってないのに、上戸彩ちゃんが、あずみ役で、ばさっと敵を切ったところで、画面が制止して、その後、CD-ROM部がぱったり稼動しなくなり、今回、わざわざカルカッタのインドIBMに持ち込みましたら、エンジニアから、マザーボードがいかれてますね、交換修理で約10万円かかりますね、これだけ埃を喰らってれば仕方ないでしょうね・・との素気無い診断を貰い、すごすご帰って来ました。データのバックアップ体制も、そろそろ考えておかないと、私の右腕のひとつのこのマシンも、いつ飛んでしまうかわからんな、撮り溜めたインド画像も、パソコンのディスクだけだとやっぱ不安だな・・と、久しぶりに、パソコンのマニュアル(専門用語が多くて半分もわかりませんが)を開いて、考えています。

さあて、あと4色で、このシリーズも終わりです。今のインドを、乾季になった明るい色で、お送りしたいと思っています。では、ごきげんよう!!

プロフィール

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撮影 ・原作 : 
 

丹下誠司たんげせいじ

 

職業:大成建設(株)勤務

住居:インド共和国西ベンガル州プルリア地区バグムンディ村
趣味:インドの神像収集
  (前任地のインドネシアの絣(イカット)も100枚ほどのコレクションがあります)
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