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ベンガルのお正月 現場も、ベンガル最大の秋の大祭、ドゥルガ・プジャ(ドゥルガ=破壊と再生神シヴァの奥さん、プジャ=供養&お祭り)に突入し、これが、ベンガル地方のお正月のようなものですから、今週は、のんびりムードが現場全体に漂っています。スタッフたちの大半が、ドゥルガのボーナス(一ヶ月分の基本給がベンガルの相場です)を貰って、ベンガルの故郷に、嬉々として引きあげて行っていますので、現場も閑散としています。この村のスタッフたちは、新しいシャツを下ろして、正月気分で、事務所へやって来ます。プジャでも休みも取れずに勤務しているうちのアドミのスタッフたち(食堂班、洗濯班、掃除班)には、HP(ヒューレットパッカード)社のおまけの腕時計を配ってあげました。
台風23号 日本の皆さんは、台風の連続襲来で、またも今週は、23号で、もの凄い被害が各地で発生しており、NHK衛星で、インドから、日本の状況を見ていた所員たちからも、これはひどい、信じられない、まるでアッサム州だとの声が上がっていました。もし、このカワ通の読者で、ご実家とか、ご親戚とかが、台風の被害に会われた方が居られましたら、謹んでお見舞い申し上げます。
乾期に虫の大量発生 さて、乾季入りしたこの時期は、ベンガルは、虫の大量発生の時期で、夜には、ウンカ、コオロギ、バッタ、カゲロウ、その他諸々虫が、次から次から、蛍光灯の光目掛けて飛んできますので、パソコンも、キーボードに透明のカバーを掛けておかないと、キーの隙間にどんどん虫が、はまり込んでいきます。もちろん、ドアや窓は閉めていますが、それでも、各所の隙間から、入りこんで来て、机の上が、虫だらけで、とても賑やかになります。こうなってくるともう手の打ち様がありませんので、マグカップにバッタが誤って落ちても、生きたバッタを、息で端に吹きながら、コーヒーを飲んでいます。
チキンラーメンと卵 最近、一人で感動したのが、日本から輸入して、うちの食堂で副食で出している日清食品さんのチキンラーメンに、インドの生卵が実に合うことを発見してしまったことです。パッケージの絵柄にも、生卵を載せるようになっているし、麺にも、卵ポケットなる窪みがありますので、もっと早く試せばよかったのですが、今回、生卵を落とすことで、ラーメンの味が全く変わることに気づき、非常に得した気分になっています。
現場の食堂の棚には、袋ラーメンの出前一丁とか、サッポロ一番、チャルメラ、うまいっしょ、麺の達人などを、自由に食べれるように並べていますが、やはり、熱湯で3分間という簡便さのせいもあるのでしょうが、チキンラーメンが、他の袋麺の3倍ぐらい早く掃けていくように思います。うちの呑み助たちが、呑んだ後の、一杯で、手にするのも、このチキンラーメンのようです。呑み助たちが言う理由は、ずばり、チキンラーンは美味い!山の中の現場で、周りに何もありませんので、このラーメンだけが、食事の唯一のオプションでして、袋ラーメンだけは切らさないで下さいよねなんて、定期的な食事改善委員会で、意見が出たりします。可愛いうちのエンジニアたちです。
喰い物ついでに、これは、まだ企業秘密なんですが、村で買って来た干ブドウをまず頬張って、そして、ただのクラッカーを、ばりばり齧ると、これが、東鳩のオールレーズンそっくりの味になります。クラッカーは、8ルピー(20円)ですし、干ブドウは、40ルピーも出せば、両手に山盛り買えますので、これを、今度、うちの所員に広めてみようと思っています。
ネパール短粒米 ドゥルガプジャ明けには、ネパールのカトマンズから、今年の新米400kgが入って来ます。一人当たり、月に6キロぐらい使いますので、30余名で、これで大体2ヶ月分です。こちらでは、米袋は、50kg袋が当り前ですが、日本では、今はもう30kgでしょう。30kgなら私も昔担いでましたが、50kgはちょっと自信がありません。しかし、うちの現場が、一人も病人を出さないで、ここまで来れているのは、実は、この日本米そっくりのネパール短粒米のお陰では・・と思っているアドミのマネージャーでした。はい。 |
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さてさて、食の話は、尽きることがありませんので、この辺りでおいて、色シリーズの今回は、灰色です。画像的に、うっ、これって、灰色・・?と思われるものもあるかと思いますが、何事も気持ちと気合ですので、眼を凝らして、これが、灰色なんだあ〜と、インドのグレーを味わって下さい。 |
1) インド象 南のスリランカの現場では、象で、資材を運ぶこともあるようですが、うちの現場は、そんなことはありません。ちゃんと機械と人で、工事してます。まっ、人が頭に資材を載せて運んでいますが。うちの現場も、乗り込み時には、野生の象が出没してましたが、最近は、発破の爆発音を嫌がり、奥地に入ってしまい、現場に出て来ることはありません。野生の象は怒ると、この長い鼻で、人間も軽くつまんで、放り投げるのだそうで、とても危険だそうです。これは、ジャムシェドプールで、撮影しました飼い象で、私に、こんにちわのポーズを取ってくれてます。モデル料で、100ルピー、象使いに、上げました。 |
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2) 土壺 焼かれる前の土器の壺です。農家の庭先で、藁で焼かれて、こんがりとした茶色になって、村の市場に売られていきます。農家の副業です。水甕として使われます。うちの現場のあるバグムンディ村での撮影ですが、ちょっと路地を入ると、こんな風景が、各所で見られます。村を歩いていると、なんか、こちらも、逸る気も落ち着いて、時間がゆったりして来ます。 |
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3) 路上喫茶 カルカッタです。オヤジさんが作っているのが、サモサ。カレー風味のジャガイモの揚げギョーザです。この前の出張で、西新宿のヨドバシカメラの近くで、インド料理屋を見かけ、ショーウインドウの料理サンプルを覗いてみましたら、サモサが、1個で、500円でした。でかいサモサでしたが。私は、今、村の1ルピー(2.5円)のサモサを、余りの辛さに、鼻の頭に汗を掻きながら、食べています。
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4) 上ダム 大分出来てきました。茶色に見えるのがコア材の粘土、灰色がフィルター材と呼ばれる岩です。上ダムの長さは、約1500m。タイガーウッズなら、この堤のようなドロー系の玉を、かっ飛ばすのでしょう。私は、もう2年半、ゴルフとはご無沙汰ですが、いつか暇になったら、気持ちは、こんなドローボールを飛ばしたいと・・・。ひょろひょろのしょんべんスライスが持ち球の私ですので、私の弾道なんかのイメージですと、ダムも簡単に決壊しそうです。この撮影している場所辺りまで、ダム堤が上がります。左手が、湖水側となります。湛水は、来年の7月からですが、完成がとても楽しみです。 |
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5) ペンストック これは、三菱重工さんが製作中の導水管(Penstock)です。径が、7.2m。筒のスパンは、6mです。現在、地下工事の48度の斜坑を、下から、続々と組み上げられています。これは、外の組立ヤードでの一枚ですが、導水管が並んだ様は、なかなかに壮観です。神戸造船所から皆さん来られていますので、昨年は、ターガースで元気が良かったのですが、今年は、仕事が忙しすぎて、お互い野球の話題をすることもなく、気がつくと、シーズンが終わっていました。 |
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6) 下ダム 上ダムの水が、導水管を下って、発電で使われ、この下ダムに下りてきます。で、夜間に、同じ管を使い、ポンプアップ(揚水)して、上ダムに水を返します。画像の右手が湖水側になりますが、右下に、今の川の水面が少し見えます(緑茶羊羹のような色)。下ダムも、ロックフィル型ダムですが、この倍、岩(ロック)が上がり、こちらも来年7月から湛水が開始され、1600万トンの湖となります。この川に住むカワセミも、近々、引越しです。 |
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以上、インドの灰色で、6点、お送りしました。たまには、現場も紹介しておかないと、故郷松山の仲間にも、あいつ、インドで何しよるんや・・となってしまいますので、宣伝も兼ねて失礼しました、灰色は、ちょっとこじつけぽかったかな。
空気も美味いし、不満はないのですが、なんせ、ダムの現場は、工期が長い。海外をやっていると、浦島太郎状態必至なんで、所員で、日本に戻った時のギャップの埋め方を、語り合う日々です。石の上にも3年、インドには6年です。しかし、あと、2年半で、送電を開始します。ドゥルガ女神様、日本の家族の下に、うちの所員たちを、早く帰してやって下さいな。
皆、完全に退屈してますので、コンクリートのテニスコートに増設する形で、バスケットボールのゴールを設置することになって、図面も出来上がりました。気分だけ、スラムダンクの桜木花道です。あれっ、インドで、バスケットのボールって、手に入るのかしら・・・無い時は、日本で買ってきましょう。
では、よい秋を!しかし、日本は、また、台風が来るんですかね?もういい加減、堪りませんよね。農作物の被害とか、ほんと心配です。 |
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