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諏訪大社に奉納されている雷電像 |
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諏訪大社 |
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NHKの大河ドラマ「風林火山」の舞台となっている信州の諏訪地方に鎮座する諏訪大社は、信濃国一之宮と呼ばれ、諏訪市の上社本宮と茅野市の上社前宮、下諏訪町の下社秋宮と下社春宮の二社四宮からなる巨大な神社で、氏子は諏訪地方の6市町村にわたっている。 |
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本宮一之御柱(長さ17m、直径1.2mの樅木(もみのき)) |
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4宮は、それぞれ神域の四隅に御柱(おんばしら)と呼ばれる神木(しんぼく)を立てるしきたりで、7年に一度、八ケ岳山麓から数千人の氏子により20数キロを旅して運ばれてきた樅木(もみのき)が神木となる。 |
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長さ17m、直径約1m、重さ12tの巨木16本を伐り出し、木遣り唄にあわせて人力だけで曳き下る諏訪大社最大の神事が有名な御柱祭(おんばしらさい)と呼ばれる奇祭で、ときには死者も出るという壮絶な大祭である。 |
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身体を浄める大関 |
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現在では分社だけでも沖縄県を除く全国46都道府県に5,000社以上あり、摂社・末社を加えると1万余社になる。 |
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拝殿に向かう力士たち |
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十五夜相撲 |
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十五夜相撲は、正確には「諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲」という。前日の15日(土)午前10時から上社拝殿前斎庭で相撲踊りを奉納する神事がある。奉納相撲は、16日(日)午前9時30分から午後3時まで上社境内で執り行われる。 |
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神前に整列した十五夜相撲の力士たち |
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延文元年(1356)の「諏訪大明神画詞」には、上社の神事には古くから相撲がつきものであったと記されており、現在諏訪大社で行われている十五夜相撲は、190年ほど前には行われていた記録が残っており、江戸時代に上社の辻で若者たちが行っていたものが起源とされている。地元の神宮寺区には保存会が結成され、区民全体が一体となって歴史的文化の保存に取り組んでいる。 |
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全国唯一の胸を叩く「相撲踊り」 |
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午前9時ころ、力士など奉納相撲参加者たちは、上社拝殿前斎庭において神前参拝を行った。午前9時半から奉納相撲が始まり、保存会会長挨拶、神宮寺区長挨拶、諏訪市長等来賓挨拶、一番太鼓賞品授与、子供相撲練習皆勤者表彰が行われた後、相撲踊りが奉納された。 |
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行司を中心にした踊りのフィナーレ! |
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相撲踊り |
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諏訪市の無形民俗文化財に指定されている「諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲」の最大の目玉は、地元氏子の力士たちが化粧まわしを着けて踊る相撲踊りで、「奥甚句」「名古屋甚句」「胸たたき」の三つで構成されるが、相撲の攻めと守りを表す「胸たたき」は全国で現存する相撲踊りの中で唯一上社のものだけが伝承しているという。 |
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青年相撲の開始 |
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この十五夜相撲は、2006年、「長野県無形民俗文化財」の指定に向け、県文化財保護審議会委員による視察が行われ、2007年秋にも指定通知が届くのではないかと期待が高まっている。 |
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残った、残った! |
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原晴美・神宮寺区長と名刺交換をして、相撲を観戦しながら苦労話を聞かせて頂いた。十五夜相撲は、日本相撲協会との交流があり、参集殿には元横綱「千代の富士」と「貴乃花」から寄進された優勝額がある。立行司の茶色の装束は、第26代式守伊之助から寄贈されたものを代々着用しているという。 |
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勝負あった! |
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自前のまわしで参加する子供相撲 |
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また、今年も相撲協会から名入りのタオルと子供用まわしが寄贈されたという。大人用のまわしは保存会が保管しているが、子供まわしは個人に与えているという。自前のまわしを持つことで、相撲を取る自覚が生まれるのだろう。 |
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吊り出し! |
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区長の最大の悩みは、後継者不足で、裸になって相撲を取るのは恥ずかしいという男子が増えているという。船橋大神宮子ども相撲は、肌に直接まわしを締めないと参加できないが、ここでは、パンツの上にまわしを締めた子や、上半身すら裸にならず、パンツにシャツのままで相撲を取る子がいる。私はそのような子にはカメラを向けないので、写真には登場しないが、それを認めないと、参加者がいなくなるという。 |
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背中を取られて大ピンチ! |
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今年の小学1年生男子の参加は2名で、3人抜きができなかったのが現実の姿である。4年生以上の小学生はまわしを素肌に着用することを義務づけていると区長は説明したが、パンツの上にまわしを締めて相撲を取った高学年生がいて、徹底していない。 |
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子供相撲三役揃い踏み |
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子供相撲では、船橋大神宮と同様、女子の参加を認めている。船橋では女子も体操服の上にまわしを締め、男女の取り組みも行われているが、ここでは運動服のままで相撲を取り、男女の取り組みはない。 |
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梵天を担いで土俵入りする役付少年 |
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心配な話ばかりしたが、こゝでは役付の小学生が大人顔負けの土俵入りをする。子供相撲だけでなく、青年相撲にも役相撲があり、写真上の子のように梵天を持って土俵入りを披露するが、これだけ足を上げて四股を踏んだ青年はいなかった。股割ができるのか、この子の四股は素晴らしく、ここに絶賛したい!十五夜相撲の次代のリーダーに育っていって欲しいと思う。 |
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町内対抗相撲表彰式 |
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弓取り |
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元来相撲の最高位は大関であるので、こゝでは大関が力士の総代として式典の主役を務める。取り組みが終わると、最後に前年の大関が弓取りを披露する。この人は非常に熟練しており、豪快な技を存分に披露してくれた。 |
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大関の弓取り |
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手打ち式で閉幕 |
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最後に青年相撲の力士たちや行司など関係者一同が土俵に上がり、円陣となって手打ち式を行い、閉幕した。 |
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手打ち式 |
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テレビのビデオ撮影陣が引き揚げた後、土俵上は胴上げと水掛けで大騒ぎとなった。リュックに仕舞い始めていたカメラを慌てて取り出し、人間味溢れる貴重な光景を切り取ることができた。 |
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恒例の胴上げ! |
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相撲踊りの奉納や一人何役にもなる相撲の取り組みを終えた開放感に満ちあふれた無礼講の騒ぎで、土俵は水浸しになり、残っていた浄めの塩は全て力士の頭上に振りかけられた。かけられた人は、傷口や目に塩がしみて痛い痛いと悲鳴をあげるなど、神域での大騒ぎであったが、神様も大目に見て下さることだろう。 |
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水と塩をたっぷりかぶった男たち |
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撮 影
2007年9月16日
OLYMPUS
E-510 E-410
11-22mm
14-54mm 55-200mm
1000万画素 2600枚 5.5GB
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とても素晴らしい祭りだった。この祭りはinternetで知ったものだが、肝心の諏訪大社や観光協会のホームページでは十五夜祭相撲神事が9月15日にあることしか広報しておらず、翌朝9時から午後3時まで盛大に開催される十五夜相撲の予定は何処にも見あたらなかった。 |
そこで、諏訪大社に直接電話して応対に出た神官に聞いたところ、奉納相撲は16日だということが分かった。 |
切符の手配があるので、何時から何時までかと尋ねたところ、把握していなかった。 |
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相撲関係者以外の地元の人々の奉納相撲に対する関心が薄いのはどうしたことだろうか。この相撲を観戦していた諏訪市長は、この素晴らしい十五夜相撲をしっかりPRし、市を挙げてサポートすれば、もっと多くの観光客を呼び込むことができ、地域活性化に貢献できるのではないだろうか。 |
このような思いで、御世話になった原晴美・神宮寺区長に写真のCDを同封してお便りを差し上げたところ、原さんからお礼の電話があり、その中で、地域の祭りとして育ててゆきたいとの思いから広報を控えており、口コミで見に来てくれる程度で十分だという話しがあった。 |
祭りを観光化することによるデメリットもあるので、地域の祭りにとどめて全国区を目指さないのもひとつの行き方である。internetを通じて私がこの祭りを紹介したことで、来年から観客が増えることが予想されるが、この作品を見て足を運ばれる方は、地元の方々の思いを踏みにじらないよう、慎重な行動をお願いしたい。 |
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E-510の筆卸し |
2007年6月下旬にオリンパスからボディ内手ぶれ補正・小型最軽量・フルタイムライブビュー搭載1000万画素デジタル一眼レフカメラ E-510(いー・ごひゃく・じゅう)が発売されたが、この取材で4ギガのコンパクト・フラッシュと共に主力機として使用し、サブのE-410とあわせて2600枚5.5ギガを撮影した。 |
結果はご覧のとおりで、十五夜相撲の素晴らしさを美しいビビッド・カラーで再現することができた。いつもの手持ち・フルオート撮影の和田流で通したが、レスポンスも素晴らしく、期待通りの性能で、これから私の主力機として愛用してゆきたい。 |
このあと、じっくりと時間をかけ、7年毎に行われる勇壮な御柱祭(おんばしらまつり)で知られる諏訪っ子たちが躍動する「諏訪大社十五夜相撲」のロマンと感動を満載した名作に仕上げたい。乞うご期待! |
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日本の裸祭り/ 第37集(実質第63集) 「諏訪大社十五夜相撲」速報! |
制作・撮影 : 和田義男 |
平成19年(2007)9月17日 作品:第31作 画像:(大20+小0) 頁数:1 ファイル数:46 ファイル容量:14MB
平成12年(2000)〜平成19年(2007) 作品数:322 頁数:1,139 ファイル数:29,955 ファイル容量:4,180MB |
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