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防府・春日神社(佐伯博祥
宮司)は、山口県防府市牟礼に鎮座している。JR
防府駅から「阿弥陀寺行き」のバスで30分、タクシーで15分ほどで着く。 |
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文治2年(1186)、藤原氏が周防の国司としてこの地に下向された際、藤原氏の祖神である奈良の春日神社の分霊をお祀りして創建された。境内には太鼓楼(たいころう)、神庫(しんこ)、社務所の他、禊所(みそぎしょ)がある。 |
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暦の上で最も寒い日とされる「大寒」の日に、冷水に浸かって心身を清め、無病息災を祈る「大寒みそぎ」が山口県防府市(ほうふし)の春日神社(かすがじんじゃ)であった。みそぎは大寒の1月20日から3日間、計8回行われる。
平成18年(2006)1月21日(土)、正午から行われた4回目の禊ぎ行事を撮影した。この日は小学生も含み、37名の男女が禊を行った。気温は5℃、水温は10℃。男性は褌一丁、女性は白装束姿で冷たい水槽に入り、一年間の無病息災を祈った。この行事に参加すると、その年は風邪をひかないといわれている。 |
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「大寒みそぎ」は、毎年大寒の1月20日から3日間、朝06:30、昼12:00、夕18:00の1日3回ある。最終日は朝と夕の2回のみの開催となり、合計8回、老若男女がみそぐ。禊所(みそぎしょ)は、社殿の横にあり、縦4m、横2.5m、深さ0.9mの水槽に冷たい水が張られている。 |
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正午前になると、男性は越中褌、女性は白装束に身を包み、社務所の前に姿を現した。しばらく焚き火にあたり暖を取って体をほぐす人も見られた。 |
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焚き火にあたり暖を取る人たち |

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正午になると境内の中央に全員が集合して、宮司を先頭にランニングが始まった。準備運動を行い、いきなり冷水に体をさらさないようにしているのだろう。境内を3回ほど「わっしょい、わっしょい」の掛け声で周回する。 |
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裸の行者たちは、境内をランニングし、社殿の前を通って禊所にやって来た。まず、佐伯宮司が一番に禊場に上がりその後、水槽を取り囲むようにして、全員が整列する。私語は最後まで厳禁。全員が正面の神祠(しんし)に向かって参拝した。 |
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禊所の前には禊行法(みそぎぎょうほう)の大きな掲示板があり、『みそぎは「身を削ぐ」ともいい自分を厳しく鍛えることによって強く健全な心身をつくる「行」である。まなけ心をたたきだせ!頑張りの限界を自分で作り出せ!「禊場」では道彦(指導者)の指示で行動すること』と書かれていた。 |
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禊行が始まった。最初に「鳥船(とりふね)の行」が行われる。この行では、みそぎ歌を歌いながら櫓(ろ)漕ぎ運動を繰り返す。左足を前に踏み出し、両手を軽く握り大きく櫓を漕ぐ動作を繰り返す。この動作は古代日本人の海上における雄飛を忍ぶとともに、心身を強化させる働きがあるという。 |
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続いて雄健(おたけび)。両手を腰に、足は開脚し、道彦(指導者)に続いて腹の底から「いくたま(生魂)・たるたま(足魂)・たまたるたま(玉溜玉)」と大声で発声する。神の御名を叫ぶことで、心を晴れ渡らせるのだという。 |
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ちなみに生魂は創造・発展・完成の神・高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、足魂は豊かに充実させる神・神産巣日神(かみむすびのかみ)、玉溜玉は遊離した魂を再び静め、死者の魂を復帰させる神・玉留魂神(たまつめむすびのかみ)である。 |
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次に雄詰(おころび)。左手を腰に、右手人差しと中指を眉間(みけん)に当てて構え国常立命(くにのとこたちのみこと)と唱え、左足を半歩前に踏み出し「イエーィ」と右手で空を切り下ろし、「ヤーッ」の気合で元に戻る。右手を勢いよく切り下ろすことで、災害・凶事を引き起こす悪霊を排除するのだという。 |
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