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 旅紀行日本の裸祭り

2003年9月12日改訂

♪島の祭り KasedaMusicLabo

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2002年10月22日制作

妻鹿屋台のちびっ子(灘のけんか祭り/姫路市)

妻鹿屋台のちびっ子(灘のけんか祭り/姫路市)

   前作を見てからご覧下さい。

お祭り風景

 午前の宮入りが終わった後、休憩となった。午後の広畑の練り場における最大のイベントに備え、各々が腹ごしらえをしたり、移動したり、白浜小学校の校庭で準備したりと、人それぞれの風景が見られる。昨年はゆっくりと街角の様子を観察することができなかったので、今年はあちこちの風景をカメラに納めた。
 街角を観察すると、大人と同じ締め込み姿のちびっ子がいる。お尻を出して歩いている姿は、なんとも微笑ましい。小さい頃からまわしを締めていれば、違和感はなくなることだろう。海神社のお祭りでは、稚児の衣装が大変だった。用便を訴えるたびに袴を脱がしてやらねばならない。母親が汗だくで対応に追われていたが、ここではその必要はない。
 白浜小学校には、大勢の氏子が陣取っていた。特に妻鹿が大きな幟を建てて本拠地を構えている。お陰で屋台や獅子壇尻など、じっくりと見学することができた。本番では乗せてもらえない妻鹿の屋台にちびっ子二人が座っていた。(見出し写真)。首に巻いているのは腕守りで、ネクタイのように締めている。あちこちで散見されるので、今年の流行となっているのだろうか。
 妻鹿屋台は、他の2tonの屋台に比べ、2.5tonもある。「胴つき」と呼ばれる独特の練り上げ方のために屋台を強固な仕様にしたので、重量が増加した。そのため泥台の痛みが激しく、4年毎に取り替えるという。妻鹿屋台の胴つきは、ずしんずしんと凄い地響きがして、迫力満点である。

肩 車

肩車

撮影ほ〜り〜

宇佐崎の休憩 水分補給 楼門前の親子連れ

A 宇佐崎の休憩 (1200x900)201KB

B 水分補給 (1200x900)225KB

C 楼門前の親子連れ (1200x900)304KB

楼門前のちびっ子たち 妻鹿の獅子壇尻 松原の獅子屋台

D 楼門前のちびっ子たち (1200x900)286KB

E 妻鹿の獅子壇尻 (1200x900)196KB

F 松原の獅子屋台 (1200x900)266KB

妻鹿の陣地 妻鹿屋台 妻鹿屋台の手入れ

G 妻鹿の陣地 (1200x900)245KB 

H 妻鹿屋台 (1200x900)233KB

I 妻鹿屋台の手入れ (1200x900)240KB

腹ごしらえ 白浜町内の様子 広畑への移動

J 腹ごしらえ (1200x900)255KB

K 白浜町内の様子 (1200x900)177KB

L 広畑への移動 (1200x900)166KB

広畑への道 背中の日焼け 汗

M 広畑への道 (1200x900)221KB

N 背中の日焼け (1200x900)193KB

O (1200x900)206KB

広畑の桟敷席 広畑の練り場 八家の休憩

P 広畑の桟敷席 (1200x900)200KB

Q 広畑の練り場 (1200x900)206KB

R 八家の休憩 (1200x900)200KB

裸の美学

 練り子たちは、向う鉢巻にまわしをきりりと締め込み、短い法被をはおり、黒い地下足袋を履く。細長い腕守りはこの地特有のもので、中にお守りが入っている。お守りは神社でいただけるが、腕守り自体は神社にはない。妻や恋人が夫や彼氏のために着物の襟布を使って縫ってくれるものなのだという。祭りの朝、男衆は風呂で身体を清め、これらの装束を身につける。妻や彼女は夫や彼氏の無事を祈りながら塩をかけて送り出す。昔ながらのしきたりが現代に息づく。
 日中は暑いため、尻からげをしている人や法被を脱いでいる人が多い。昔から女子衆はこのような男衆の裸姿を頼もしく見守ってきた。明治維新以後、素肌を露出して街頭を歩くのは野蛮だとする教育がはじまり、戦後はアメリカ文化が流入し、日本人の美意識が変わってきた。
 しかし、伝統にこだわる人々は全国におり、播州・播磨の国では、現代においても高温多湿の日本の気候風土にはぐくまれた裸の美学をかたくなに守り続けている。せめて祭りの日だけでもこの伝統衣装を堂々と身にまとって街頭を闊歩してもらいたい。
ふんどし談議 去年「灘のけんか祭りではふんどしをしている」と書いたら地元の方から抗議を受け、まわしに訂正した。ふんどしは下着のことで、まわしはふんどしではないという。南澤さんの友人は「まわしは相撲まわしをいうので締め込みが正しい」とおっしゃる。
 しかし、今年の祭り当日入手した松原八幡神社宮総代会作成の交通規制図には、「飲酒運転、免許証不携帯(特に裸フンドシ姿)の運転は絶対にしないで下さい。」 と書かれていた。大量に配布された地元・宮総代会の文書であるだけに、私のふんどし説に有力な味方が現れたといえる。

腕守り

御守 龍の刺繍

御守

龍の刺繍

腕守り

姫路の鈴木さんからいただいた腕守り。125cmx7cm 袋状に縫ってあり、裏の中央に御守を入れる切り口がある。御守は南澤さんから御子息が身に付けておられたものを撮影してお送りいただいた。
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