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和田義男

 旅紀行日本の花

2009年9月14日改訂

今 日

昨 日

メドレー「夏の思い出(/歌)」

パノラマ写真(2300X1200)621KB

残雪の至仏背に尾瀬に入る   北舟

2009年9月13日制作

Entering Oze,
leaving the Mt. Shibutu with remaining snow behind.

至仏山と尾瀬ヶ原 2009.06.14 10:50

至仏山(2,228m)と尾瀬ヶ原(1,400m)(群馬県片品村)

尾瀬の水芭蕉

鳩待峠

 

はじめに

   平成21年(2009)6月13日(土)・14日(日)の2日間、家内と共にクラブツーリズムが主宰する「〜ハイグレード列車「なごみ(和)」で行く〜ミズバショウ咲く尾瀬(おぜ)を歩こう」というツアーに参加した。JR上野駅から「なごみ(和)」に乗車し群馬県の水上(みなかみ)駅まで2時間半の列車の旅を楽しんだあとツアーバスで水上高原・上の原温泉に行き、そこで1泊した。
 翌日、午前7時半にホテルを出発、1時間ほどで鳩待峠(はとまちとうげ)に到着し、午前9時から午後2時ころまで約5時間13kmの尾瀬の散策を楽しんだ。

【凡例】  ▲:上の画像の説明文  ▼:下の画像の説明文  〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 

ハイグレード列車「なごみ(和)」/JR上野駅 2009.06.13 10:15

ハイグレード列車「なごみ(和)」/JR上野駅 2009.06.13 10:15

拡大写真(1400X1250)263KB
JRのハイグレード列車 なごみ(和)
▲▼ JR東日本E655系電車は、平成19年(2007)に登場した交直流特急形車両で、5両編成1本が在籍し、「なごみ(和)」の愛称を持つ。これまで天皇・皇族の乗用車両として昭和初期から中期に製造された「お召し列車」(皇室用客車「1号編成」)が製造から40〜70年を経過し老朽化が進行していたことから代替車輌として製造された。
 従来の「お召し列車」は天皇・皇族と随伴員のみ乗車可能だったが、本系列では天皇や国賓などが専用に利用する特別車両ではなく、ハイグレード車両とすることで一般客の利用にも対応しており、「お召し列車」だけでなく、団体専用列車(ジョイフル・トレイン)としての役割も兼ねている。
 5両のうち4両が定員107名の一般車グリーン席で、国際便旅客機のビジネスクラスに似た設備を備えている。全席に専用モニターを備え、走りながら衛星テレビなどを鑑賞できるが、プログラムが少なく、トンネルなど場所によって映像が乱れたり、途切れたりするので、まだ完成の域に達したとはいえない。
全てグリーン席の「なごみ(和)」車内

全てグリーン席の「なごみ(和)」車内

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特別天然記念物・

尾瀬おぜ

 尾瀬は群馬県・栃木県・新潟県・福島県の4県にまたがる標高1,400m〜1,660mの高地にある盆地状の高原で阿賀野川水系最大の支流・只見川の源流域となっている。中心となる尾瀬ヶ原(おぜがはら)は約 1万年前に形成されたと考えられる盆地で、日本最大の高層湿原である。
鳩待峠(1,591m) 2009.6.14 08:45

鳩待峠(1,591m) 2009.6.14 08:45

パノラマ写真(2550X1200)602KB
 昭和9年(1934)に日光国立公園の一部として国立公園に指定され、昭和31年(1956)に天然記念物(天然保護区域)に、昭和35年(1960)には特別天然記念物に指定された。平成19年(2007)8月30日に日光国立公園から独立し、尾瀬国立公園となった。また、日本百景にも選ばれている。
尾瀬入山入口

尾瀬入山入口

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 自然の宝庫である尾瀬は、活火山である燧ヶ岳(ひうちがだけ)の噴火活動によってできた湿原で、ミズバショウやミズゴケなど湿原特有の貴重な植物群落が見られる。ほぼ全域が国立公園特別保護地域と特別天然記念物に指定されており、既設の道以外の場所への立ち入りが禁止されている。
尾瀬案内板

尾瀬案内板

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主な登山口に種子落しマットが設置され、外来種の侵入により脆弱な生態系が破壊されないよう配慮されている。
靴底をマットで良く拭って入山 09:00

靴底をマットで良く拭って入山 09:00

 尾瀬は、至仏山(しぶつさん)(2,228m)、燧ヶ岳(2,356m)、荷鞍山(にくらやま)(2,024m)などの2,000m級の山に囲まれた盆地である。東側の上流域に尾瀬沼(1,660m)、西側の下流域に尾瀬ヶ原(1,400m)があり、その一帯に湿原が広がる。沼や湿原は只見川の源流となっており、東西約6km、南北3km。特別保護地域の面積は、約8,690ha。

ぬかるんだ石段を下る

ぬかるんだ石段を下る

▼ 尾瀬は、ほぼ全域にわたって木道が整備され、木道以外の場所を歩かないようにして自然を保護している。尾瀬に最初の木道が設置されたのは1950年代といわれているが、当初の目的は、登山者を湿原のぬかるみから守るためのものであった。
 写真下にポケット・ハンドで歩く男性がいるが、転んだときに手をついて防御できないので、とても危険な行為である。トレッキングにリュックサックを使用するのは、両手をフリーハンドにしておくためである。
木道を下る

木道を下る

シラネアオイ(白根葵)
 尾瀬ヶ原周辺や尾瀬沼、至仏山、燧ヶ岳などの林の縁や木の下の陰地に生えている。花季は6月で花(萼がく)は淡紫色、まれに白色もある。以前はキンポウゲ科に分類されていたが、シラネアオイ科として独立した。日光の白根山付近に多く、タチアオイに似ていることからこの名が付けられたという。
シラネアオイ(白根葵)

シラネアオイ(白根葵)

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▼ かつては単線の木道しか設置されていなかったために行き違いが出来ず、湿原に降りた多くの登山者に踏み荒らされたことを契機に、昭和41年(1966)から尾瀬のほぼ全域で複線の木道が整備されるようになり、一部の登山道を除いて、木道以外の場所は歩けないようになり、木道の目的は湿原を登山者の踏みつけから守るものとなった。複線部分の木道は、右側通行が原則となっている。
人がいることを知らせる羆よけの鐘

人がいることを知らせる羆よけの鐘

 尾瀬ヶ原の湿原は拠水林(きょすいりん)によっていくつかに分割されている。拠水林とは湿原を貫通して流れる川の両側に生まれた林のことで、山から栄養分に富んだ土壌が運ばれて堆積し、一緒に運ばれてきた種子が発芽して林を形成したものである。
一級河川「川上川」の源流を渡る 10:10

一級河川「川上川」の源流を渡る 10:10

 尾瀬は、ごみ持ち帰り運動の発祥地でもあり、日本の自然・環境保護運動の象徴となっている。上高地と同様にマイカーでの乗り入れ規制や、トイレに1回100円程度の献金が求められるなど、脆弱な環境を守るにはそれなりのコストがかかる。
鳩待峠から3.3km下って山ノ鼻に到着 10:15

鳩待峠から3.3km下って山ノ鼻に到着 10:15

拡大写真(1400X960)220KB
 我々ツアー客一行は鳩待峠(1,591m)からネイチャー・ガイドに引率され、一列渋滞となって標高差200mの下り道を3.3km歩き山ノ鼻キャンプ場(1,400m)に着いた。普段は1時間ほどの道のりだが朝のラッシュのため、思うように進めず、1時間15分かかってしまった。ここで、トイレ休憩をとったあと、尾瀬ヶ原に入った。
山ノ鼻の広場で休憩

山ノ鼻の広場で休憩

パノラマ写真(1600X750)350KB
▲▼ 尾瀬ヶ原西端に位置する山ノ鼻は、尾瀬ヶ原の西口として知られ、50張りほどのテントが設営できるキャンプ場があるほか、山小屋や休憩所、公衆トイレなどがある。また、その北側に広がる尾瀬研究見本園の入口でもある。
至仏山荘

至仏山荘

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尾瀬の運び人・

歩荷ぼっか

さん
▼ 至仏山荘(しぶつさんそう)で休憩していると沢山の荷物を背負子(しょいこ)に積み上げて運んできたボッカさんに出会った。背負子(しょいこ)さんとも呼ばれるそうだが、尾瀬ヶ原周辺の山小屋に必要物資を運び込む人力運送業者である。富士登山では強力(ごうりき)と呼ばれるが尾瀬では荷物が歩いているように見えることから歩荷(ぼっか)といわれるようになったのだろう。
尾瀬の運び人・

歩荷ぼっか

さん

尾瀬の運び人・歩荷(ぼっか)さん

▲ ボッカさんたちは、山小屋が開く5月中旬から小屋が閉まる10月下旬まで、週1回の休日と雨天以外は毎日80〜100kgの荷物を運んでくる。尾瀬ヶ原の場合は鳩待峠からの下り道なのでかなり楽だと思われるがその分目一杯の荷物を運んでいる。
尾瀬名物「花豆ジェラート」/至仏山荘

尾瀬名物「花豆ジェラート」/至仏山荘

  残雪の至仏背に尾瀬に入る 北舟 

ざんせつの しぶつそびらに おぜにいる

Entering Oze, leaving the Mt. Shibutu with remaining snow behind.

至仏山しぶつさん

(2,228m)と

尾瀬ヶ原おぜがはら

(1,400m) 2009.06.14 10:50

至仏山と尾瀬ヶ原 2009.06.14 10:50

パノラマ写真(2300X1200)621KB
Wa☆Daフォトギャラリー

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