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和田義男

 旅紀行日本の花

2009年9月14日改訂

今 日

昨 日

メドレー「夏の思い出(/歌)」

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夏山を宿す池塘や尾瀬ヶ原   北舟

2009年9月13日制作

Oze-ga-hara, a moor pond reflecting a summer mountain.

水辺の散策

水辺の散策/尾瀬ヶ原(群馬県片品村)

尾瀬の水芭蕉

尾瀬原

 我々100人ほどのツアー客は、体力に応じて第1班(研究見本園一周 3.5時間)、第2班(牛首(うしくび)往復 3.5時間)、第3班(竜宮(りゅうぐう)往復 5時間)に分けられ、我が夫婦は、第3班20名のグループに入った。
木道と小川のせせらぎ

木道と小川のせせらぎ 10:45

  清流の底より萌ゆる水芭蕉 北舟 

せいりゅうの そこよりもゆる みずばしょう

Skunk cabbages, prouting from the bottom of the clear stream.

小川に咲く

水芭蕉みずばしょう

小川に咲く水芭蕉

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 木道は追い越しができず、撮影で停まったり、老人や幼児の歩行が遅いと渋滞が発生するが、それを解消する手段がない。この日は日曜日とあって人出が多く、予想通り渋滞したため、当初予定していた片道4.4kmの竜宮までの行程を諦め、片道2.2mの牛首で引き返し、余った時間で研究見本園を一周することになったが、結果的にはそれが正解で、初夏の尾瀬を心ゆくまで堪能することができた。
水脈に添って群生する

水芭蕉みずばしょう

水脈に添って群生する水芭蕉

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 この日の尾瀬ヶ原の天候は、曇りがちで、時々日が照る不安定な状況だった。地球温暖化の影響か、既に水芭蕉の最盛期のピークが過ぎており、葉っぱだけになってしまったところもあった。

可憐に咲くタテヤマリンンドウ(立山竜胆)

可憐に咲くタテヤマリンンドウ(立山竜胆)

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可憐に咲く

立山竜胆たてやまりんどう

▲ ハルリンドウの高山型変種で尾瀬ヶ原周辺や尾瀬沼、至仏山、燧ヶ岳などに広く分布しており可憐な姿に心安らぐ思いがする。花期は6〜7月で淡紫(青)色、白花もあるという。天気の良い日だけ開花し、夕方には閉じる。北アルプスの立山に多く見られたことからこの名がある。

尾瀬のワタスゲ(綿萱)

尾瀬のワタスゲ(綿萱)

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尾瀬のワタスゲ(綿萱)
▲ ワタスゲは、日当たりの良い湿原に群生し、尾瀬ではミズゴケ湿原にみられる。本州中部地方以北に分布しており、花期は5〜6月。黄色いワタスゲの花が終わると、白色の綿毛をつける。
木道に寄り添うリュウキンカとミズバショウ

木道に寄り添うリュウキンカとミズバショウ

  木道の果てなき原や水芭蕉 北舟 

もくどうの はてなきはらや みずばしょう

Skunk cabbage, a field of the endless wood trails.

燧ヶ岳ひうちがたけ

(2,356m)と

池塘ちとう

(湿原の水溜まり)

燧ヶ岳と池塘(湿原の水溜まり)

パノラマ写真(2500X1200)479KB
▲ 尾瀬に木道(もくどう)があるお陰で、老若男女が気軽に散策を楽しむことが出来るが、木道1mを敷設するのに付帯費用を含めて4〜5万円かかるというから驚きである。総延長が60kmほどあるというから、その費用は莫大で、入山料もなく、誰でも観光できるのは、大変有り難いことである。
湿地に芽生える

水芭蕉みずばしょう

湿地に芽生える水芭蕉

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水芭蕉みずばしょう

▲▼ ミズバショウ(水芭蕉 Lysichiton camtschatcense )は、サトイモ科の多年草。湿地に自生し、発芽直後の葉間中央から純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞を開く。これが花に見えるが、仏炎苞は葉の変形したもの。

水芭蕉みずばしょう

の素顔

水芭蕉の素顔

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▲ 仏炎苞の中央にある円柱状の部分が小さな花が多数集まった花序(かじょ)である。開花時期は、低地では4月〜5月高地では融雪後の5月〜7月。葉は、花のあとに根出状に出て立ち上がり、長さ80cm、幅30cmに達する。
ほぼ残雪が消えた

燧ヶ岳ひうちがたけ

ほぼ残雪が消えた燧ヶ岳

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水辺に咲くミツガシワ(三槲)

 ミツガシワは、尾瀬沼や尾瀬ヶ原などの沼や池、湿原の水辺に生えており北海道本州、九州などに広く分布している。花期は、6〜7月で、水中に生え、白色か淡紫色の花をつける。葉の形が三つ柏(みつがしわ)の紋に似ているところからミツガシワと名付けられた。
 尾瀬の湿原や池塘(ちとう)と呼ばれる池を飾るにふさわしい個性豊かな植物で、尾瀬の植物の中でも特に印象に残る花である。

水辺に咲くミツガシワ(三槲)

尾瀬の水辺に咲く三槲(ミツガシワ)

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▼ 幹線から外れた迂回路には、複線化されていない木道も残っており、予算不足なのか朽ち果てたままの箇所があり、注意して通らないと踏み外す恐れがある。
朽ちた木道と

池塘ちとう

朽ちた木道と池塘

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  夏山を宿す池塘や尾瀬ヶ原 北舟 

なつやまを やどすちとうや おぜがはら

Oze-ga-hara, a moor pond reflecting a summer mountain.

至仏山しぶつさん

(2,228m)と

尾瀬ヶ原おぜがはら

(1,400m) 10:50

至仏山(2,228m)と尾瀬ヶ原(1,400m) 10:50

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夏の思い出

 毎年5〜6月になると、季節の名曲として良く聞かれる「夏の思い出」は、昭和24年(1949)に一週間、石井好子(いしい・よしこ)の歌で放送されたNHKのラジオ歌謡だった。当時の尾瀬はわずかに植物学者や地質学者が訪れるだけの静かな湿原だったが、この歌のヒットでたちまち有名になり、多くの人々が訪れるようになった。

水芭蕉の咲く川

水芭蕉の咲く川

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 フリー百科事典の解説では、「歌の中に出てくる水芭蕉が尾瀬沼で咲くのは実際には5月末ごろで、尾瀬の春先にあたるがこれは作詞をした江間章子が夏でも水芭蕉を見ることのできる土地で幼少を過ごしたため起きた誤りであるとされている。」とあるが、筆者は誤りではないと考える。
 我々が水芭蕉を見るために尾瀬に行くのは、5月下旬から6月中旬頃で、その季節は日本では夏である。また、俳句で「水芭蕉」の季語は夏となっている。

初夏の尾瀬を歩く

初夏の尾瀬を歩く

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アカハライモリ(赤腹井守)

▼ 尾瀬の池塘(ちとう)には、アカハライモリが棲息している。有尾目イモリ科トウヨウイモリ属に分類される両生類の一種で、日本で単にイモリと呼ぶ場合は、本種を指すことが多い。
 全長は10cm前後で2対4本の短い足と長い尾をもつ。サンショウウオ類と異なり皮膚がザラザラしている。背中側は黒-茶褐色で、腹は赤地に黒の斑点模様になっている。
尾瀬の

池塘ちとう

に住むアカハライモリ

尾瀬の池塘に住むアカハライモリ

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Wa☆Daフォトギャラリー

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