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和田義男

 旅紀行日本の花

2008年4月6日改訂

今 日

昨 日

メドレー元禄花見踊(曲/唄)

長老の車椅子にて花惜しむ   北舟

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Old lady staying a while longer
to see the cherry blossoms on a wheelchair.

2008年4月1日制作

車椅子のお婆さん

                   車椅子のお婆さん(鬼子母神・法明寺/東京都豊島区南池袋)

東京桜めぐり'08

法明寺

 池袋で昼食後、鬼子母神(きしぼじん)で知られる法明寺(ほうみょうじ)に行った。JR池袋駅東口(西武百貨店前)から南に歩いて10分ほどの雑司が谷(ぞうしがや)と呼ばれる江戸の風情が残る閑静な場所にある。
法明寺の航空写真

法明寺の航空写真

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資料

法明寺ほうみょうじ

 威光山法明寺(いこうさん・ほうみょうじ)は東京都豊島区南池袋にある日蓮宗の寺である。飛地境内に鬼子母神堂があることで知られる。弘仁元年(810)に威光寺という真言宗寺院として創建され、正和1年(1312)に日源上人(にちげんしょうにん)が日蓮宗に改宗し、現在名に改称した。
法明寺山門の桜

法明寺山門の桜

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桜のトンネル

 法名寺と南の鬼子母神堂の間にある参道は、丁度ソメイヨシノが満開で、桜のトンネルができていた。余り知られていないので、最盛期でも訪れる人は少なく、隠れた観桜(かんおう)スポットである。この日は、車椅子のお年寄りたちがグループで桜見物に来ていた。
車椅子の花見

車椅子の花見

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法明寺参道の桜のトンネル

法明寺参道の桜のトンネル

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法明寺鬼子母神堂ほうみょうじきしぼじんどう
 法明寺鬼子母神堂は法明寺南の飛地境内にあり、永禄4年(1561)に山村丹右衛門が現在の目白台のあたりで鬼子母神像を掘り出し、東陽坊に祀ったのが始まりとされる。天正6年(1578)に現在地に社殿を建てたという。
鬼子母神堂

鬼子母神堂

つの のない鬼
 本殿正面には「鬼子母神」の扁額(へんがく)がかかっているが、「鬼」の字の点がない。鬼子母神は、もともとは鬼神の妻で、他人の子をさらってきては食べてしまうという所業を重ねていたが、自分の子を釈迦にさらわれたことから、子を想う親の心情を知り、改心して釈迦の弟子となり、やがて安産子育ての神になった。そのため、鬼子母神の頭からは角(つの)が取れ、点のない「鬼」の字になったという。
角のない鬼の 扁額へんがく

角のない鬼の扁額

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鬼子母神を祀る寺
 鬼子母神は、法華経の守護神として日蓮宗・法華宗の寺院で祀られることが多く、「おそれいりやの鬼子母神」で知られる東京都台東区入谷の鬼子母神(真源寺)のほか、この法明寺鬼子母神堂、千葉県市川市の法華経寺の鬼子母神が有名。縁日は毎月8の付く日(8日,18日,28日)。
読経の流れる堂内

読経の流れる堂内

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大釜の防火用水

大釜の防火用水

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鬼子母神きしぼじん

公孫樹いちょう

 鬼子母神の境内に樹高(じゅこう)30m、幹周(みきまわり)8mの雄株のイチョウがある。応永年間(1394〜1428)に僧・日宥(にちゆう)が植えたと伝わる大木は、10万人以上の人々が一夜で犠牲になった東京大空襲をも生き抜き、今も都内のイチョウの中で麻布善福寺のイチョウに次ぐ巨木として元気な姿をみせてくれる。古来、「子授け銀杏」といわれ、かつては婦人がこの木を抱く光景がみられたという。
鬼子母神の公孫樹(東京都指定天然記念物)

鬼子母神の公孫樹(東京都指定天然記念物)

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天明元年(1781)創業の駄菓子屋
 強力な生命力を放つ公孫樹のそばに古めかしい駄菓子屋があった。今もお婆さんが店を守っている。観桜(かんおう)の最盛期にもかからわらず、人影もまばらな境内で昔懐かしい駄菓子屋が開店していることに何故か感動する。今から約240年も昔の江戸時代、天明元年・1781年に創業したという上川口屋だった。
創業1781年の駄菓子屋「上川口屋」

創業1781年の駄菓子屋「上川口屋」

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名代なだい 「おせんだんご」の

大黒堂だいこくどう

 鬼子母神堂の右脇の境内に「名代おせんだんご」の大黒堂がある。「おせんだんご」の名前は、鬼子母神に千人の子供がいたことにあやかり、たくさんの子宝に恵まれるよにという願いに由来しているという。江戸時代には参詣客たちが休憩に食べたり、鬼子母神詣(きしぼじんもうで)の土産にするなど、好評を博したという。
「おせんだんご」の大黒堂

名代「おせんだんご」の大黒堂

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 いつしか途絶えていた「おせん団子」の店が復活し、毎週日曜日と縁日(8日、18日、28日)にこの大黒堂で販売される。この日は29日の土曜日だったが、花見客のために臨時に開店していた。甘いのと辛いのと二つの団子の取り合わせが良く、とても美味しかった。
おせんだんご

おせんだんご

花惜しむ老婦人

 鬼子母神を後に、再び桜のトンネルを通って池袋駅に向かった。法明寺山門前で、記念写真を撮っていた車椅子のグループは解散していたが、一人、お歳を召したお婆さんが桜の名残を惜しんでいた。付き添いの女性は、親族の方か看護士さんか分からなかったが、懸命に話しかけている姿に惹かれるものがあった。
車椅子のお婆さん

車椅子のお婆さん

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 長老の車椅子にて花惜しむ  北舟 

ちょうろうの くるまいすにて はなおしむ

Old lady staying a while longer
to see the cherry blossoms on a wheelchair.

和田義男

  
撮 影


2008年3月29日


OLYMPUS  
E-3  E-
510
 

 
12-60mm 70-300mm

 
1000万画素 390枚 776MB
 

日本人の心に生きる

桜花さくらばな

 毎年桜のシーズンが来ると、今年は何処に行こうかとソワソワする。29日の土曜日は、東京では今シーズン唯一の花見の日となり、4ヵ所ほど予定を立てて出掛けたが、午後から曇り始め、夜桜は寒くて中止した。日曜日も曇空で寒く、取材を断念した。
 そのため、短編になってしまったが、最強の二刀流による撮影と渾身の編集で、必ずや満足頂いたものと思う。日本人の心に生きる桜花は、日本の美しい風景に溶け込み、場所の如何を問わず、心を打つものがある。
  花のファンの方には申し訳ない。2007年7月8日に「箱根の紫陽花」を発表して以来、今日まで花の作品がないことをお詫びしたい。(^^; 筆者の興味が低いわけではないが、最近の傾向は、日本一の人気を誇る裸祭りや海外の作品に力を注ぎ、花シリーズなど国内の作品が少なかったことを反省している。
 4月下旬に一泊二日の予定で、弘前城など東北を巡る観桜の旅を予定している。東北地方も東京と同じように例年より1週間ほど開花が早まるという予報なので、既に散ってしまった桜を見ることになるかも知れないが、天候と満開を神に祈りながら、旅行を心待ちにしている。是非ご期待頂きたい! 〈 完 〉 2008.4.1 和田義男

★☆★彡

旅紀行ジャパン第99集/旅紀行日本の花第30集 「東京桜めぐり'08」

撮影・制作 : 和田義男

     平成19年(2008)4月1日 作品:第12作  画像:(大35+小3)  頁数:3  ファイル数:82  ファイル容量:25MB
     平成12年(2000)〜平成20年(2008) 
作品数:283 頁数:982 ファイル数:33,503 ファイル容量:4,809MB
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