七管海上総合訓練（下巻）

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松本浩文


	人命救助
	高速船隊運動のあと、ヘリコプターで遭難者を救助する人命救助訓練が行われた。ヘリコプター「はまちどり」から海猿でお馴染みの潜水隊員が一本のロープを伝ってリペリング降下し、遭難者を確保したあと、吊り上げられてヘリに収容された。
	普段、テレビでしかお目にかかれない光景を生で見ることができ、ヘリと潜水隊員とが連携することで、時化の海上でも遭難者が救助されることを嬉しく思った。

遭難者をヘリが吊り上げる人命救助訓練

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	展示放水
	続いて、消防艇が赤・青・黄に着色した海水を空高く放水するカラー放水が行われた。消防艇の放水能力は目を見張るほどで、放水銃（ノズル）が自由にコントロールされ、消防艇の姿が見えなくなるほどであった。

「消防艇きよたき」によるパワフルな展示放水

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	密輸容疑船捕捉
	救難訓練の後は警備訓練。ヘリと船艇とが連携して密輸容疑船を発見・追尾・挟撃捕捉する訓練が行われた。

密輸容疑船捕捉訓練

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	密輸容疑船は海賊旗を付けた巡視艇。覆面をした密輸容疑者が本物の自動小銃を構えて海上保安官を挑発。

本物の自動小銃を構える密輸容疑者

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	2隻の巡視艇が容疑船の後方から接近し、挟み込むように強行接舷して、鉄兜に防弾チョッキで身を固めた海上保安官が容疑船に飛び乗り、容疑者を取り押さえて逮捕した。

強行接舷して犯人逮捕に向かう海上保安官

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	黄色と黒のチェック模様の旗は国際信号のL旗で、「直ちに停船せよ」という意味。訓練であることを示すため、赤と白のチェック模様のU旗と赤と黄の縞模様のY旗（UY旗）が上下に並んで掲げられていた。

犯人を制圧して逮捕する海上保安官

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	見送り
	約30分ほどで訓練が終わり、見送りのため、船艇・航空機が次から次へと我々に接近し、手を振ってくれた。

海賊旗を掲げた巡視艇「はやなみ」の見送り

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高速走行する税関艇げんかい

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	ヘリコプター「はまちどり」が至近でホバリング。濡れたままの服を着た遭難者も元気よく手を振ってくれた。海上保安官と観客との交歓がしばらく続いた。

ヘリから手を振る海上保安官

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対馬周辺の国境警備にあたる巡視艇「むらくも」の見送りに感激！

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撮影・原作：

松本浩文まつもとひろふみ

　昭和47年（1972）生まれ

お便り大歓迎！

住居：福岡県北九州市

趣味：サイクリング・写真・読書

海上保安官との交流

　今回、毎年恒例の第七管区海上保安本部主催の総合訓練を取材しました。幸い天候にも恵まれ、『海猿』効果もあってか、1500名もの参加者がありました（特に女性が目立ちました）。私は、幸運にも巡視船「ちくぜん」に乗船でき、愛機E-300を抱えて右舷船首部から巡視船艇・航空機を追いました。

　普段目にすることのできない訓練の様子や海上保安官との交流は新鮮で、昼夜を問わず海上交通の安全確保・海難救助・海上防災等、様々な業務に従事する海上保安庁の姿を本作品を通じて皆様にも伝えることができれば幸いです。〈完〉　　　　　2006年2月21日　　　　松本浩文

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写真をクリックすると新しい窓が開き拡大写真（1600x1050）350KBが表示されます（以下同じ）。	2006年2月21日作成

密輸容疑船捕捉（七管海上総合訓練/福岡県北九州市）