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石川県金沢市は一級の観光地で、中でも兼六園は大変有名な庭園である。毎年、多くの観光客が訪れ、年に数回、ライトアップが行われる。春の桜は見事だが、有名な徽軫燈籠(ことじとうろう)の秋の紅葉も素晴らしい。 |
冬は、観光客もまばらになり、特に午後は人影が途絶えることが多いが、兼六園の醍醐味は雪景色にあり、全国の名園の中でも兼六園の冬の美しさは群を抜いているのではないかと思う。 |
この私の持論を証明しようと、冬の兼六園に何度も足を運び、撮影を続けてきた。このたび、Wa☆Daフォトギャラリーの「感動写真集」に発表する機会を得たので、ごゆるりとご覧いただき、私の持論が間違いでないことを知って頂ければ幸甚である。 |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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曲水の虹橋と |
徽軫燈籠 |
2004.12.30 |
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撮影:和田義男 |
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▲▼ 兼六園は金沢城公園に隣接する池泉回遊式庭園で、水戸・偕楽園と備前・後楽園と共に日本三大庭園に数えられ、昭和60年(1985)に文化財保護法による特別名勝の指定を受けている。 |
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延宝4年(1676)五代藩主前田綱紀(つなのり)が金沢城の南東側に面した傾斜地に別荘・蓮池御亭(れんちおちん)を建て、瓢池(ひさごいけ)などからなる蓮池庭(れんちてい)を造ったのが始まりという。 兼六園公式サイト |
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斑雪と |
徽軫燈籠 |
2004.12.30 |
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撮影:和田義男 |
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文政5年(1822)十二代藩主斉広(なりなが)は隠居所・竹沢御殿を建て、辰巳用水を取り入れた曲水を作り、各種の石橋を架け、本格的な庭園を造った。 |
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斉広は奥州白河藩主・白河楽翁(しらかわ らくおう)に命名を依頼し、楽翁は中国宋時代の詩人・李格非(りかくひ)の書いた洛陽名園記の文から採って、宏大(こうだい)・幽邃(ゆうすい)・人力(じんりょく)・蒼古(そうこ)・水泉(すいせん)・眺望(ちょうぼう)の六勝を兼備するという意味で兼六園と命名した。 |
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拡大写真(1200X900)223KB |
撮影:和田義男 |
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竹沢御殿建設後2年にして斉広(なりなが)が死去したため、天保8年(1837)、十三代斉泰(なりやす)は竹沢御殿を取り壊して霞ヶ池を大きく掘り広げ、今に見る雄大な庭園の骨格が完成した。 |
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雪の虹橋と |
徽軫燈籠 |
2009.12.19 08:25 |
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▲▼ 兼六園北側の桜ヶ岡口から入園すると、霞ヶ池(かすみがいけ)の虹橋(にじばし)と徽軫燈籠(ことじとうろう)が目に入る。錢屋五兵衛と並ぶ豪商・木谷藤右衛門(きやとうえもん)*が12代藩主斉広(なりひろ)に献上したものと伝わる。 |
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*木谷(木屋)藤右衛門: 日本海側の大名金融で活躍、各藩の財政を支援した。加賀藩からは80石だったが、福井藩からは300石、津軽藩からは100石の知行を受けていたという。天明期には29隻の北前船を所有していた。 |
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雪化粧した |
徽軫燈籠 |
と唐崎松の雪吊 2009.12.19 08:26 |
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ひっそりと ことじとうろう ふゆこかげ |
All's still, Kotoji Lantern in the shade of a winter tree. |
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徽軫燈籠 |
の薄化粧 2009.12.19 08:45 |
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石川県といえば、県の南西に位置する加賀市の加賀温泉郷(山中温泉)が有名だが、1200年前に開かれたというこの湯の里には、情緒漂う山中節があり、古く元禄の頃より唄われ、かつての盆踊唄がお座敷唄になって広まっていったという。
石川県には、全国的に知られた有名な民謡は少ないが、この山中節だけは日本中に知られた県下一の民謡で、加賀市指定無形民俗文化財として、現在も愛唱されている。 |
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○ ハァー 忘れしゃんすな山中道(やまなかみち)を 東ゃ松山 西ゃ薬師 (チョイ〜 チョ〜イ チョイ)
○ ハァー 主の傍(そば)とこおろぎ橋は 離れともない 何時までも (チョイ〜 チョ〜イ チョイ)
○ ハァー 夕べ習うた山中節も 今朝は別れの唄となる (チョイ〜 チョ〜イ チョイ) ・・・ 早坂光枝
○ ハァー 忘れしゃんすな山中道(やまなかみち)を 東ゃ松山 西ゃ薬師
○ ハァー 谷にゃ水音峰には嵐 あいの山中 湯の匂い ・・・ 加戸珪子 |
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徽軫燈籠 |
と冬鴨 2009.12.19 08:47 |
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降雪に霞む |
徽軫燈籠 |
2009.12.19 08:55 |
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雪が消えた |
徽軫燈籠 |
2010.1.13 14:15 |
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▼ 御影石でつくられた徽軫(ことじ)燈籠は、燈籠の足が琴の糸を支える徽軫/琴柱(ことじ)に似ていることからこの名がある。その前にかかる虹橋を琴に見立てて、兼六園のシンボルとなっている。 |
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徽軫燈籠 |
とアオサギ 2010.1.13 14:50 |
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雪が積もった |
徽軫燈籠 |
と唐崎松の雪吊 2010.1.16 08:25 |
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▲▼ 前日にまとまった降雪があり、兼六園は雪とシャーベットの世界となっていた。徽軫燈籠には、綿帽子のように雪が降り積もり、重たそうである。霞ヶ池もシャーベット状に厚く凍りついており、ときおり枝から雪が落ちる音が聞こえるほかは、静寂に包まれている。この光景の何と素晴らしいことか。 |
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冬の太陽と |
徽軫燈籠 |
2010.1.16 09:03 |
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ふゆばれや ことじとうろう わたぼうし |
Winter sunshine, Kotoji Lantern capping with snow. |
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徽軫燈籠 |
の綿帽子 2010.1.16 09:05 |
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徽軫燈籠 |
と |
内橋亭 |
2010.1.16 09:06 |
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ライトアップされた |
徽軫燈籠 |
1/2 2010.2.06 18:10 |
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▲▼ この日の夜、ライトアップされると聞き、足を運んだ。昼の銀世界が、夜は黄金の輝く極楽浄土と化していた。ライトアップの光源が効果的に配置されており、光と影のハーモニーが美しい。 |
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上下の写真は、同じシーンを撮影したものだが、僅かに視点が移動しただけで、これだけ印象が変わる。とちらも捨てがたい魅力があるので、両方とも掲載した。誌面に制約のないWa☆Daフォトギャラリーだからできる贅沢である。 |
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ライトアップされた |
徽軫燈籠 |
2/2 2010.2.06 18:11 |
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▲▼ 賢明な読者は、既にお気づきのことと思われるが、この「徽軫燈籠」の頁には、徽軫燈籠が写っている写真だけを選び、時系列的に17枚並べている。皆さんは、どの写真が一番だと思われただろうか。 |
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対岸から見た夜の |
徽軫燈籠 |
2010.2.06 18:45 |
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