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はじめに |
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▼ 平成22年(2010)10月17日(日)、
兵庫県姫路市井ノ口(いのくち)に鎮座する荒川神社で「小芋まつり」と呼ばれる秋季例大祭が開催されたので、取材した。 |
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【凡例】
▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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「小芋まつり」が行われた荒川神社と氏子6町 /
兵庫県姫路市井ノ口
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Google Earth |
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▲ 姫路市井ノ口は、かつて夢前川(ゆめさきがわ)の本流が流れ、水害の多かった土地であった。そのため、荒川神社には、治水の神である水波能女大神(みずはのめのおおかみ)・彦左知大神(ひこさちのおおかみ)・手置帆負大神(たおきほおいのおおかみ)が祀られている。 |
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馬場 |
に集結した氏子6町の |
太鼓屋台 |
/荒川神社 2010.10.17 |
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社殿は、以前は川沿いに祀られていたが、水害で何度も流失し、約300年前に現在の場所に移設されたという。現在の神社は、小高い山を活かして造られており、城壁のような石垣が特徴である。また、敷地内に寺が建立されており、神仏習合の歴史が顕著に残されている。 |
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荒川神社の秋季例大祭は、町坪(ちょうのつぼ)、中地(ちゅうじ)、玉手(たまで)、岡田(おかだ)、井ノ口(いのくち)、西庄(さいしょう)の氏子六町の大幟(おおのぼり)と大人屋台(おとなやたい)六基を中心に、宮神輿と、氏子六町に西町坪(にしちょうのつぼ)を加えた子供樽神輿(こどもたるみこし)七基が繰り出す賑やかな裸祭である。屋台には4人の太鼓打(たいこうち)の乗子(のりこ)が乗っていることから、太鼓屋台とも呼ばれる。 |
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拝殿に向かう |
西庄 |
の |
子供樽神輿 |
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荒川神社の秋季例大祭は、別名「小芋祭」と呼ばれて親しまれている。これは、拝殿から馬場で練る屋台を見下ろすと、すり鉢の中で小芋を洗っているように見えることから名付けられたもの。 |
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坂道を登る |
西庄 |
の |
子供屋台 |
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各地区の屋台はそれぞれに特徴があり、シデ
と鉢巻は、地区ごとに色分けされており、町坪は白、中地は緑、玉手は青
と白、岡田は赤と白、井ノ口は桃、西庄は黄で統一されている。 |
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清楚な白シデの |
町坪屋台 |
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平成16年(2004)9月1日、都市化が進んだ現代社会に、稲作過程に応じた祭礼行事が残っているとして、7月の「田休みの祭(夏祭)」、9月の「八朔祭(田の実の節句)」、10月の「秋祭(小芋祭)」が一括されて、「荒川神社例祭風流」として姫路市重要無形民俗文化財に指定されている。 |
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てんたかく やたいをかざす ふどししゅう |
Guys of
loincloth, holding a wagon
to the high sky.
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小芋祭の概要
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小芋祭は、午前8時から子ども樽神輿の宮入(みやいり)、9時から屋台の宮入が始まる。宮入は、町坪、中地、玉手、岡田、井ノ口、西庄の順。馬場に宮入した屋台は、順に練合せを行い、所定の位置に据えられる。 |
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屋台を高く持ち上げる |
町坪 |
の氏子たち |
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午前11時になると、屋台の石段登(いしだんのぼり)が始まる。各地区の屋台は宮入順に拝殿に続く石段を上がり、拝殿の手前で屋台の屋根の擬宝珠(ぎぼし)と露盤(ろばん)を外し、拝殿に入って拝殿練(はいでんねり)を行ったのち参拝する。 |
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拝殿を出た屋台は、山頂の御旅所に向かって急な坂道を登ってゆく。屋台の拝殿練が終わると、宮神輿が出御(しゅつぎょ)し、御旅所に到着すると御旅所神事が行われる。 |
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午後2時頃、屋台が御旅所を出発し、上りとは別の「いろは坂」と呼ばれる坂道を馬場に向かって下る。この道は上り以上に急勾配で、荒川の秋祭り最大の難所である。馬場に下りた屋台は、練合せを行い、所定の位置に据えられる。すべての屋台が馬場に揃うと、子供樽神輿の宮出(みやだし)が行われる。 |
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子供屋台が境内を出ると、祭のクライマックスが始まる。町坪、中地、玉手が三台練(さんだいねり)を行い、続いて岡田、井ノ口、西庄が三台練を行う。続いて六台練が行われ、万歳三唱ののち、午後6時頃、屋台の宮出となって、お開きになる。その後屋台は町内を練り歩きながら午後7時15分から町内二箇所で三台練を披露した後、各町に帰還する。 |
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大幟 |
を囲んで気合いを入れる |
玉手 |
の氏子たち |
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▼ 現在の玉手屋台(たまでやたい)は、昭和56年(1981)に新調され、昭和63年(1988)に漆が塗られた。現在は、氏子六町で唯一の白木造(しらきつくり)の屋台となっている。荒川神社の屋台で唯一屋根の紋章が四面とも三つ巴になっている。 |
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