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今から11年前に祭を主催する「とやま山王市運営委員会」が発足した頃は、黒褌(くろふん)一丁の裸神輿として最盛期には100人を超える力者(りきしゃ)たちが二基の御輿を担ぎ上げ、「100年続く裸祭」をめざし、富山県最大の御輿として意気揚々と市内を巡回していた。 |
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資料:Google Earth |
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しかし、順風満帆かに見えたこの裸祭は、その後、現職の富山市長の「褌一丁は見苦しい」との偏見による横槍(よこやり)が入り、市長の意向に従わないと富山市の補助金がもらえなくなるという弱みから、運営委員会は、現在のように力者に法被(はっぴ)を着用させ、名称も「裸御輿」から「男御輿」に変更した。 |
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立山連山と麦の秋/「特急はくたか」車窓からの眺望 2014.06.01 |

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ところが、このような経緯で変質を余儀なくされたことに落胆した多くの参加者たちが次々と去ってゆき、昨年は力者が26人にまで落ち込み、これ以上減ると御輿が担げないという事態になってしまった。 |
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筆者は、昨年、運営委員会の担当者が「往年の裸御輿の盛況を取り戻したい」と熱く語る心意気にパルピテーション(ときめき)を感じ、この先細りの現状を打破し、往年の裸御輿を復活させて、去っていった人たちに復帰してもらうべく立ち上がり、取材2年目の今年、Wa☆Daフォトギャラリーに
黒褌御輿のご案内
を掲載し、全国各地からボランティア(自費応援者)を募った。 |
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その結果、東京、神奈川、愛知、大阪など全国各地から心強い賛同者が多数現れ、現地参加者を含めて16名による全国連和田グループ第一期(代表:和田義男 世話役:長谷川昇司)を編成することができた。この作品では、和田グループの活動を中心に日本古来の裸褌文化が息づく粋な黒褌御輿の魅力をタップリと紹介したい。 |
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資料:Google Earth |
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本作品における解説は最小限に止めているので、詳しい解説は、昨年発表した
黒褌御輿
をご覧頂きたい。なお、黒褌御輿は男御輿の別称で、昨年の取材時に運営委員会担当者の賛同を得て私が勝手に呼称するものである。 |
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富山市役所前を南下する和田グループ一行 2014.06.01 11:48
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▲ 当初の予定通り、富山駅南口の改札を出たところで合流した和田グループ約10人は、土地勘を養うために徒歩で歩行者天国の会場に向かった。
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▲ 富山市役所前に立てられた案内板を見ると、北が左(西)に向いている不思議な地図に気付いた。外国から来る観光客が多い国際観光都市では、北が上という万国共通のルールがある。これにあえて従わない地図を県庁所在地で見たのは初めてだ。私でさえまごつくこの地図は、どういう意図があるのだろうか。 |
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
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資料:Google Earth |
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本部テントでエントリーする和田グループ参加者たち 12:15
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▲▼ 和田グループ一行は、本部テントでエントリーを済ませ、祭装束一式をもらってから更衣室の地場もん屋三階会議室に行き、古参者らといっしょに裸になって祭衣装に着替た。私も彼らに混じって一人で黒褌を締めた。 |
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黒褌 |
を締める和田グループ参加者たち/地場もん屋三階更衣室 12:32 |
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▲▼
褌の長さは3m、幅36cmで、これを前袋式六尺褌として締める。和田グループは、全幅のまま締めるのを原則としているが、半幅でも良しとしている。人によって褌の長さが変わるので、ハサミやカッターを使って布の先端を切り取り、自分の体格にあわせて調整する。私は、30cmほど切断した。 |
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
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▼ 褌を幾重にも巻き締めると紐のようになって見苦しいので、私は江戸時代と同様に立褌(たてみつ)は二重にするだけで一度も巻き締めない。余った布の両端は、横褌(よこみつ)に巻きこむが、私は数回巻いた程度で、先端を横褌の中に納めて両端が見えないようにしている。普段は面倒なので端を出したままにするが、祭のときは、褌を見栄え良く整えるためにそうしている。 |
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初めて黒褌を締めた和田グループ代表 12:48 |
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撮影:中田清志 |
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当初の裸神輿が男御輿となって法被を着用するようになったが、貸与された法被の丈が長く、そのままだと臀部が隠れて格好良いTバックが見えなくなるので、裾を内側に折り曲げて褌が見えるように調整する。褌(締め込み)水法被の博多山笠スタイルである。博多では丈の短い水法被を前で結ぶので、褌が丸見えとなる。黒褌御輿では帯で上衣を止める。裾を折り曲げたまま帯で止めるだけでは、直ぐに乱れて垂れてくるので、ホッチキスで留めている人が何人もいた。 |
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私は、internet 通販のアマゾンで黒い布テープを買ってきたので、和田グループは、全員、布テープで裾上げした。我々以外にも貸して欲しいという人がいたので喜んで使ってもらった。和田グループが法被を返納するときは全員テープを剥がし、綺麗に畳んで返納した。 |
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褌が隠れないよう黒いの布テープで法被の裾上げをする
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▲
ちなみに、長年、力者頭を務めておられる高柳章雄さんにどうしているのかお聞きしたところ、彼は、毎回、面倒なので、自費で法被を購入し、糸で縫って裾上げをしているという。 |
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和田グループ第一期の記念撮影/地場もん屋三階更衣室前通路 13:08 |

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拡大写真(2000X1700)410KB |
撮影:中田清志 |
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▲▼
日本人が発明した褌は、江戸時代には、高温多湿の気候風土を乗り切るのに最適な下着として定着し、また、屋内外での夏の労働着ともなった。今回、このスタイルで4時間半、都心を歩き回って撮影したが、前袋式六尺褌は、越中褌と違って全く緩むことがなく快適だった。これからも裸祭の取材には、参加者と同じ祭装束に身を包み、祭のロマンと感動をともに体感しながら取材したい。(笑) |
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更衣を済ませ本部テント前に向かう和田グループ一行 13:12
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本部テント前にて和田グループの記念撮影 13:17 |
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パノラマ写真(3000X2000)1.31MB |
撮影:中田清志 |
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男御輿の前で和田グループの記念撮影/平和通り歩行者天国 13:26 |

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パノラマ写真(2400X1260)733KB |
撮影:中田清志 |
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えっちゅうの しょかはくろふん おとこいき |
Early summer
of Ettyu, cool men wearing black fundoshi loincloth. |
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腕を組んで颯爽と!【壱】/平和通り歩行者天国 13:27 |
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パノラマ写真(2400X1260)733KB |
撮影:中田清志 |
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▲▼
今回、和田グループには、今年の正月に行われた鐵砲洲寒中水浴で初めて越中褌を締め、今回、初めて六尺褌を手にした初心者がいたので、世話役の長谷川さんに褌を締めてもらった。記念写真を御覧頂ければ分かるように、日本人男性には、褌が良く似合う。初めて褌を締めた人がどなたか分からないほど、板についている。日本人のDNAは、凄いものだとつくづく思った。 |
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腕を組んで颯爽と!【弐】 13:27 |
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パノラマ写真(2400X1800)1.14MB |
撮影:中田清志 |
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和田グループ・和田義男代表と長谷川昇司世話役 13:29 |

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拡大写真(2400X1800)974KB |
撮影:中田清志 |
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