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柳津福満虚空蔵尊 |
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柳津の福満虚空蔵尊は、茨城県東海村の大満虚空蔵尊、千葉県天津小湊町の能満虚空蔵尊と共に日本三大虚空蔵尊の一つに数えられており、圓蔵寺よりも虚空蔵尊としての知名度が高い。 |
「虚空蔵さまに年3回お詣りするとお金に不自由しない」といわれ、年間約100万人の参拝客が訪れるという。 |
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圓蔵寺本堂より只見川を見る |
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魚 淵 |
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圓蔵寺は、只見川のダム湖に面しており、奇岩をかさねた崖の上に建つ。本堂西側の展望所に立つと、眼下には満々と清水を湛えた魚淵(うおぶち)が広がり、ウグイ(別名:アカハラ、ハヤ)の繁殖地として国の天然記念物に指定され、禁漁区となっている。 |
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ウグイ伝説 |
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かつてこの地を訪れた弘法大師が本尊・福満虚空蔵菩薩を刻んだおり、残った木屑を只見川に投げ入れると、たちまち無数のウグイとなって泳ぎ出したという伝説があり、ウグイは虚空蔵尊の霊魚として敬われてきた。 |
魚渕の地名もこの伝説に由来するといわれ、今でも繁殖期になると水面が黒く見えるほど沢山のウグイが道路からでも見られるという。 |
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堂内の大鰐口と真新しい麻綱 |
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圓蔵寺の本堂・菊光堂では、毎年正月7日に裸詣り(はだかまいり)が行われる。その日だけは、行事の舞台となるため、本堂は七日堂(なのかどう)と呼ばれる。 |
七日堂裸詣りは、正式には午王祭(ごおうさい)という。午王祭は、如意宝珠(にょいほうじゅ)信仰に由来している。今から千年ほど昔、この地方に疫病や不作が長く続いて人々が苦しんでいたとき、虚空蔵尊のお告げにより、美しく利口な弥生姫が只見川の底の龍宮に住む龍神から如意宝珠を借り受け、疫病等を退散させることができた。 |
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本堂と雪深い前庭 |
マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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数年後、1年で最も静かな1月7日の夜、龍神が宝珠を取り返しに虚空蔵堂(菊光堂)に来ると聞いた信者たちは、堂内に集まり、宝珠を囲んで龍神に宝珠を渡してなるものかともみ合い、騒ぎ立てたところ、さすがの龍神も驚いて姿を消したという。 |
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このようにして人々は団結の力を知り、信仰の強さを悟って、お互いの心と力を合わせれば苦難や災厄を乗り切ることができるという自信を持った。 |
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以来、毎年正月七日の夜、八時半の一番鐘(いちばんがね)を合図に、褌一本の裸男たちが、「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声のもと、大鰐口(おおわにぐち)を目指して麻綱(あさづな)を登る裸詣りが行われるようになり、参加者には一年間無病息災の御利益(ごりやく)があるという午王(ごおう)の矢が贈られるようになった。 |
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虚空蔵尊の境内には、「開運撫牛」がありる。本堂再建の折、境内に赤牛が集まり、資材等の運搬などを手伝ったことから、この大牛を撫でながら願い事をすると成就するという信仰が生まれた。会津の「あかべこ」はこの由来によるもので、柳津発祥の民芸品である。ちなみに「べこ」は牛のこと。 |
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柳津発祥の民芸品「会津のあかべこ」(観光案内所) |
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圓蔵寺の境内で、米国ネブラスカ州からやってきたというジェイソンさん(32歳)に出会った。今宵裸男になり、NHKが密着取材するという。カメラマンとジェイソンさんの目線を貰い、夜の再会を約した。 |
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NHKカメラマンとジェイソンさん(32歳)
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無料休憩所「まちなか」
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圓蔵寺の下見を終え、長谷川さんの定宿「民宿そめや」に向かった。途中、銀山川に架かる赤い欄干が印象的な「中の橋」を渡ったところに、ビニールシートで雪囲いした無料休憩所「まちなか」があった。この日は、あまざけ、おしるこ、こづゆなどが無料で提供される。 |
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銀山川「中の橋」そばの無料休憩所 |
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無料休憩所を過ぎ、右に曲がってしばらく進むと、左手に築100年を超える「民宿そめや」があった。先祖が染め屋で、その後旅館となり、今は民宿となった長谷川さんの定宿(じょうやど)である。 |
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長谷川さんの定宿「民宿そめや」
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チェックインの後、カメラを抱えて再度圓蔵寺を訪れ、境内を巡った。夕暮れの太陽が只見川の向こう岸の山際に沈む頃、赤く照らされた七日堂と残雪が美しく輝いた。 |
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夕日の圓蔵寺本堂 |
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午後6時ころ、「民宿そめや」の炬燵(こたつ)を囲んで心づくしの夕食を取った。以前は多くの客を取っていたが、経営者が老齢のため、最近は長谷川さんと彼の友人しか泊めないという。今年は裸詣りがウィークデーになったため、例年にくらべて参加者が少なく、そめやの宿泊客は我々3人だけである。 |
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「民宿そめや」の夕食で出陣前の乾杯! |
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