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へつり |
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はじめに |
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平成21年(2009)3月8日(日)9日(月)の両日、家内と二人でクラブツーリズムのバスツアーに参加し、早春の会津路を旅した。初日は東北自動車道から那須塩原に入り、塔の岪(へつり)と大内宿を見学し、会津高原・高杖(たかつえ)温泉で一泊。二日目は会津若松市の武家屋敷や鶴ヶ城を観光し、最後に猪苗代湖から帰途についた。 |
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資料:Google Earth |
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会津(会津地方)は、福島県の西部、かつての陸奥国会津郡(会津四郡)をいい、福島県を南北に連なる奥羽山脈と阿武隈高地の2つの尾根を境界とした「会津」「中通り」「浜通り」の3つの地域のうちの西側の地域を指す。 |
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福島県西部に広がる会津盆地を中心として、東は奥羽山脈、北は飯豊(いいで)山地、西は越後山脈、南は下野(しもつけ 栃木県)の山地に囲まれる地域で、中心地は会津若松市である。 |
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「へつり」を広辞苑で引くと、「東日本で、山中の岨道(そばみち)、絶壁や川岸などの険岨(けんそ)な路などをいう。福島県会津に「塔の岪(へつり)」という名勝がある。」と解説されていた。「岪」をコピーしてみたが、広辞苑が作成した特殊文字のようで、画面に取り込むことが出来なかった。 |
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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ざんせつの みずものみどり いわのとう |
The green surface of remaining snow, the towers of rocks. |
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調べてみると、「へつり」には、山の冠に弗と書く漢字「岪」があるが、JIS規格のJIS X 0213には含まれるがJIS X 0208には含まれないため、かな表記が一般化している。 |
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ホームページでは「岪」と書き込むことで「岪」が表示されるが、読者の全てのパソコンで表示されるかどうかは分からない。いずれにせよ、「へつり」は東北地方の方言だという説明があったが、JIS規格の漢字があるので、立派な日本語であることが分かった。 |
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説明を受けながら見学するツアー客たち
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塔の岪(へつり)は、かつて会津下郷(あいづしもごう)と呼ばれた福島県南会津郡下郷町(しもごうまち)にある景勝地で何百万年もの長い歳月をかけて浸食と風化を繰り返して作り上げられたもの。大川(おおかわ)が形成する渓谷、大川ラインにあり、昭和18年(1943)、河食地形の奇形を呈する好例として、国の天然記念物に指定された。大川はやがて阿賀川と名前が変わり、新潟県に入ると阿賀野川と呼ばれるようになる。 |
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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パノラマ写真(1250X1600)479KB
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塔の岪(へつり)の近くには、会津鉄道会津線の無人駅「塔のせつり駅」がある。会津下郷は江戸時代、幕府の直轄領とされ、交通の要衝であった。会津線・会津下郷駅の北側を走る国道121号の道筋に会津西街道がある。 |
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そうしゅんの つりばしみゆる へつりもち |
Hetsuri rice cakes, looking a suspension bridge in early spring. |
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「 |
岪 |
だんご」と「あゆの塩焼」を売るお婆さん |
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会津西街道は、かつては南山通り(なんざんどおり)や下野(しもつけ)街道とも呼ばれ、城下町・会津若松と下野国(しもつけのくに)(栃木県)今市(いまいち)を結ぶ重要な街道で、数万俵の廻米*(かいまい)や生活物資、参勤交代の大名行列、旅人などがこの街道を通った。その宿場町として栄えたのが大内宿(おおうちじゅく)である。 |
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*廻米:江戸時代、江戸や大坂へ回送する年貢米や商人米のこと。またその行為。 |
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誰も知らない岪という漢字
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一帯は凝灰岩*1(ぎょうかいがん)、凝灰角礫岩*2(ぎょうかい・かくれきがん)、頁岩*3(けつがん)などが互い違いになっており、その軟岩部が長年の歳月による浸食と風化によって形成された柱状の断崖である。大川羽鳥(おおかわ・はとり)県立自然公園の一角を占める。 |
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*1凝灰岩:火山から噴出された火山灰が地上や水中に堆積してできた岩石。
*2凝灰角礫岩:火山灰と角張った礫(岩石が壊れてできた直径2mm以上の破片や粒子)が堆積した岩石。
*3頁岩:堆積岩の一種。1/16mm以下の粒子(泥)が水中で水平に堆積したものが脱水・固結してできた岩石のうち、堆積面に沿って薄く層状に割れやすい性質があるもの。 |
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全長200mにわたって大規模な奇岩が整列している様は見事である。主なものには屏風岩、烏帽子岩、護摩塔岩、九輪塔岩、櫓塔岩、獅子塔岩、鷲塔岩などがあり、揺れる吊橋・藤見橋をわたって奇岩の下部を巡ることができる。一帯は樹木に覆われており、新緑や紅葉の頃は特に美しいという。 |
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川に突き出た冠雪の土俵岩
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この地一帯は、かつて修験者たちによる修験道場として使われていたようで、烏帽子岩(えぼしいわ)の基部にある岩窟には、虚空蔵尊(こくぞうそん)が祀られている。中を覗けるが、撮影するほどのものではない。 |
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パノラマ写真(1800X900)476KB
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