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和田義男

 旅紀行ジャパン

2005年8月13日改訂

♪瞼を閉じて TAM Music Factory

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2005年8月12日作成

石川啄木像

石川啄木像(北海道函館市)

函館初夏の旅

啄木

 

立待岬たちまちみさき

   函館山南東部の津軽海峡に突き出た立待岬は、晴れた日には南東方に青森県下北半島の大間埼が見え、また左手・東方には、石川啄木ゆかりの大森浜、湯の川温泉、そして先端の汐首岬を望む大パノラマが楽しめる。

立待岬

パノラマ写真(1400x790)341KB

 立待岬は、アイヌ語のヨコウシ(魚を獲ろうと立って待つ)に因んで名付けられたといわれ、第二次世界大戦が終わるまで、函館山とともに軍の要塞として使用されており、一般市民の立ち入りが禁止されていた。

蒲公英たんぽぽ

浜茄子はまなす

の咲く岬 

蒲公英と浜茄子の咲く岬

拡大写真(1200x1050)349KB

 その結果自然が保たれ、今では津軽海峡を望む景勝地として多くの観光客が訪れる観光スポットとなっている

自然のままの立待岬

自然のままの立待岬

パノラマ写真(1600x850)386KB

 函館山の海峡に面した側は、断崖絶壁が延々と続いており、函館山西部の外人墓地の方に通じる道がない。厳しい大自然の様相がそっくり残されており、雄大で男性的な景観が広がっている。
  浜茄子や山塊海になだれ入る   北舟 

はまなすや さんかいうみに なだれいる

海に落ち込む函館山

海に落ち込む函館山

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石川啄木一族の墓

   函館市街から立待岬に向かう一本の道路に隣接する見晴らしの良い墓地に、啄木・節子婦人・3人の子供・両親が眠る石川啄木一族の墓がある。
 啄木が函館で暮らしたのは明治40年(1907)5月から9月までの短い期間だったが、その間、離散していた家族を呼び寄せるなど、「おれは死ぬときは、函館で死ぬ」というほど函館を愛していたという。

石川啄木一族の墓

パノラマ写真(2000x920)313KB

 明治45年(1912)4月、東京で27歳の短い生涯を閉じた啄木の遺骨は、節子夫人の希望で大正2年(1913)函館に移され、大正5年(1916)啄木の愛した立待岬のそばに義弟により墓碑が建てられた。墓前からは啄木が好んで散歩した大森浜が見渡せる。

墓碑に刻まれた一握の砂の冒頭歌

墓碑に刻まれた一握の砂の冒頭歌

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一握の砂いちあくのすな

 

東海の  小島の磯の  白砂に  われ泣きぬれて  蟹とたはむる    啄木

   向かって右から左に「啄木一族墓」の文字が刻まれた墓石の中央に墓碑が嵌めこまれており、啄木の代表的歌集「一握の砂」の冒頭歌が刻まれている。

函館山中腹からの眺望

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函館山中腹からの眺望

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石川啄木小公園

   石川啄木小公園は、大森浜(おおもりはま)と国道に挟まれた細長い公園で、東屋(あずまや)と北海道出身の彫刻家・本郷新の啄木座像がある。座像は函館山に背を向け、左手に詩集を持ち、瞑想しているような銅像である。

浜茄子が咲く小公園

浜茄子が咲く小公園

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   座像の台座には、啄木の歌が浮き彫りにされている。
 

潮かをる北の浜辺の 砂山のかの浜薔薇(はまなす)よ 今年も咲けるや   啄木

   北の浜辺は啄木が終生愛して止まなかった大森浜のことで、砂山も浜薔薇(浜茄子・浜梨)も今は浜辺には見あたらない。ハマナスを浜薔薇と書く用例はなく、広辞苑にも存在しない。彼の造語だろう。

石川啄木像

石川啄木像

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啄木が愛した

大森浜おおもりはま

 
 啄木一族の墓碑に刻まれた「一握の砂」は、北海道から上京して二ヵ月ほど経った明治41年(1908)の夏に大森浜をイメージして創られたという。彼のいう東海は津軽海峡であり、それに続く太平洋である。日本の東の海ということなのだろう。

もの思いにふける啄木

もの思いにふける啄木

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   大森浜で生れて初めて水泳を習い、散策を楽しんだ啄木は、大森浜がとても気に入ったようで、「海といふと予の胸には大森浜が浮ぶ。・・・」 と書いている。  

大森浜の寄せては返す白波

画面左のビル群は湯の川温泉、半島の先端部が汐首岬。

大森浜の寄せては返す白波

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  浜薔薇の浜啄木の散歩道   北舟 

はまなすの はまたくぼくの さんぽみち

   ・・・ 然し予の心に描き出されるのは、遠く霞める津軽の山でもなく、近く蟠(わだか)まる立待岬でもなく、水天の際に消え入らむとする潮首の岬でもない。唯ムクムクと高まって寄せて来る浪である。寄せて来て惜気もなく、砕けて見せる真白の潮吹である。砕けて退いた後の、濡れたる砂から吹出て、荒々しい北国の空気に漂ふ強い海の香ひである。・・・  啄木  「汗に濡れつゝ」  

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