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本丸に残る天守閣 |
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犬山城は、高台にある本丸から南に四つの曲輪 (くるわ/土や石のかこい) を配した小規模な城であるが、城地北側の崖下を木曾川が流れる要害の地にある。 |
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昭和2年(1927)に天皇陛下が登閣され、昭和10年(1935)に国宝に指定された。昭和34〜40年(1959-1965)に解体修理されたが、その面影は築城時のままであるという。 |
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見上げる天守閣 |
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拡大写真(1200x900)212KB 【E-1
76mm F7.1 1/400秒 ISO200】
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天守閣の「高欄の間(こうらんのま)」と呼ばれる四階は、正面3間(5.4m)奥行き4間(7.2m)で周囲に幅約半間(90cm)の回廊と高欄をめぐらす。正面側に火灯窓(かとうまど)、三階正面に唐破風(からはふ)がある。二階は外壁漆喰塗、一階は漆喰壁と腰羽目板張り。石垣内に入口と階段がある。 |
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拡大写真(1200x900)146KB 【E-1
184mm F4.5 1/500秒 ISO200
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本丸には、高さ5mの石垣の上に高さ19mの天守が築かれ、天守閣は地上24mの高さに聳える。石垣が低いのは室町時代の特徴だという。 |
瓦に刻まれている家紋は、丸に片喰(かたばみ)。酢漿草(かたばみ)の花を象った紋である。 |
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天守閣のすぐそばに、大杉様と呼ばれる屋根がつけられた御神木がある。犬山城建築以前からある樹齢約650年の老木で、落雷の際に天守閣の身代わりになったり、台風の風除けになって、城を守ってきたという。 |
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伊勢湾台風の被害を受け、傷んだ上部が切り落とされた。長年にわたり天災から天守閣を守りぬいたこの御神木は、現在でも新芽をつけており、大切に保護されている。 |
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拡大写真(1200x900)324KB 【E-1
38mm F5.0 1/125秒 ISO200
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石垣の入口 |
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天守閣の石垣に入口があり、中に入ると太い梁が張り巡らされ、石垣に木の階段がかけられている。右側通行の急な階段は窪み、手すりや板間はピカピカで、歴史を感じる。 |
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石垣と階段 |
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急な階段 |
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小部屋 |
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拡大写真(800x600)54KB |
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拡大写真(800x600)77KB |
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最上階の四階は、高欄の間。廻廊からの展望は素晴らしく、戦国時代は、見張台と司令塔に使われたという。 |
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高欄の間を取り囲む回廊に立つと、木曽川が眼下を洗い、四方をくまなく見渡すことができる。対岸は岐阜県・美濃の国で、自然の断崖を巧みに利用した山城であることが分かる。 |
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拡大写真(1200x900)118KB 【E-1
34mm F8.0 1/320秒 ISO200】
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木曽川上流と犬山大橋を望む |
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拡大写真(1200x900)165KB 【E-1 28mm F7.1 1/250秒 ISO200】
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鵜飼や日本ライン下りで知られる木曽川は、犬山城の北を西に流れている。下流の方を眺めると、右に蛇行する手前に大規模な取水堰が設けられ、左岸の用水路に導かれていた。 |
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木曽川下流 |
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拡大写真(1200x700)145KB 【E-1 28mm F8.0 1/250秒 ISO200】
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緑の城内 |
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拡大写真(1200x900)258KB 【E-1 28mm F6.3 1/200秒 ISO200】
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記念撮影 |
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回廊の高欄は低く、気をつけないと転落する恐れがあるが、要注意の掲示しかしていない。母親は、我が子の腕をシッカリと握りしめ、夫のカメラに笑顔をつくっていた。 |
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注:文中の表記は全て35mm換算によるもので、28mmは14-54mmズームレンズの14mmで撮影したという意味である。
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撮影 2004年5月23日
《 OLYMPUS E-1 》
14-54mm
50-200mm EC-14
500万画素
270枚 290MB
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生憎の曇り空で、午後から雨が降ってきた。しかし、瑞々しい新緑に囲まれた犬山城の初夏の佇まいは素晴らしかった。 |
本丸門の前に芭蕉四哲の一人・内藤丈草(ないとうじょうそう)の句碑があった。 |
涼しさを見せてやうごく城の松 |
犬山城は、財団化することが検討されているという。いずれにせよ、水と緑に囲まれた美しい城で、国宝に値するものであることには変わりがない。〈 完 〉 |
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