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木曽路の旅三日目の10月13日(月)も秋晴れに恵まれ、朝食後、国道19号を南下し、福島宿の次の宿場町・上松宿(あげまつじゅく)の寝覚めの床から最終日の観光を始めた。 |
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俳人正岡子規が「誠やここは天然の庭園にて・・・仙人の住処とも覚えて尊し」といい、木曽八景の中で最も有名な国の史跡・名勝・天然記念物に指定されている景勝地である。 |
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あきのかわ ねざめのとこの たろうかじゃ |
The autumn river, Taro waked up on the bed. |
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ここは浦島太郎が最後にたどり着いた土地だという伝説がある。ある日、竜宮城から土産にもらってきた玉手箱を開けてみると、あっという間に三百歳の老人になってしまい、ビックリして目を覚ました。夢から目を覚ましたということで、ここを「寝覚めの床」というようになったとか。 |
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上松宿を通る国道19号の山側(東)に廣重が木曽海道六拾九次之内「上ヶ松」に描いた小野の滝がある。現在はその真上にJR中央本線の鉄橋が架かっているために景観が著しく損なわれており、気に止める観光客は殆どいない。 |
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浮世絵「上ヶ松」に描かれた「小野の滝」(木曽八景)
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妻籠宿は、中山道42番目の宿場で、長野県木曽郡南木曽町(なぎそまち)にあり、」蘭川(あららぎがわ)東岸に位置する。
中山道と飯田街道の分岐点にあるため、古くから交通の要所として栄えた。隣接する馬籠宿(まごめじゅく)と共に木曽路を代表する観光名所として名高い。 |
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妻籠宿は室町時代末期には、既に宿場として成立していたと考えられ、慶長7年(1602)に徳川家康が中山道67宿を定めたとき、妻籠もその一つとなった。 |
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天保6〜8年(1835-1837)頃、江戸時代後期に活躍した浮世絵師・渓斎英泉(1790-1848)と歌川廣重(1797-1858)が中山道69次の宿場や峠の風景を「木曾街道六拾九次*」として描いている。 |
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*木曾街道六拾九次:表題は木曾街道(岐阻街道、木曽海道とも)としているが、内容は中山道を描いたもの。 |
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妻籠で生まれた「お六ぐし」の店↓ |
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経済成長に伴い全国の伝統的な町並みが姿を消していく中で、妻籠は、いち早く地域を挙げて景観保全活動に取り組んだことが評価され、 昭和51年(1976)、国の重要伝統的建造物群保存地区の最初の選定地の一つに選ばれた。 |
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国の重要文化財に指定されている脇本陣の「奥谷」は屋号で、代々脇本陣を務めた林家の建物で、問屋と庄屋も兼ねていた。現在の建物は明治10年(1877)にそれまで禁制であった檜をふんだんに使い、当時の粋を集めて建て替えられたものである。島崎藤村の詩「初恋/若菜集」に詠われたおゆふさんの嫁ぎ先であった。 |
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妻籠宿の本陣は、代々島崎氏が務めた。馬籠の島崎氏とは同族で、幕末にも妻籠から「ぬい」が馬籠の正樹のもとに嫁いだ。正樹は、島崎藤村/しまざきとうそんの「夜明け前」の主人公・青山半蔵のモデルである。「ぬい」は7人の子供をもうけ、末っ子が春樹(島崎藤村)であった。 |
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藤村(とうそん)の次兄・広助(ひろすけ)は妻籠宿本陣の養子となり、最後の当主となった。その後本陣は取り壊されたが、平成7年(1995)に江戸後期の間取図を元に忠実に復元された。 |
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妻籠宿は、中央の下嵯峨屋あたりで二分されており、北方350mほどにわたり約60軒の伝統家屋が並ぶ「下町・中町・上町」地区と、南へ続く約150mに28棟が立ち並ぶ「寺下」地区がある。 |
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寺下地区は、光徳寺の門前町の形態をなし、総じて間口が狭く、建物は小規模なものが多いが、屋根に石を載せた下嵯峨屋など、江戸時代の雰囲気を良く伝えている。下嵯峨屋は、建造当初長屋であったものの一戸分を昭和43年(1968)に解体復元したもので、妻籠宿の庶民の住居を代表するものである。 |
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あきふかむ つまごのやどの やねのいし |
Late autumn, stones are on the roof of Tsumago inn. |
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木曽街道六十九次之内 妻籠 安部保名葛葉狐 國芳画
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妻籠の建物は、出梁(だしはり)により二階を張り出した切妻造平入が特徴で、江戸時代から明治にかけて再建されたものが多く、往時の宿場町の雰囲気を今に伝えてくれる。 |
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約500mの町並みは江戸時代にタイムスリップしたと思わせる家屋ばかりで、懐かしさと郷愁を感じさせてくれる。 |
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