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和田義男

 旅紀行ジャパン

2005年6月7日改訂
♪芭蕉布・花・島人ぬ宝・ちんさぐの花 Dr.町田のホームページ

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2005年6月7日作成

95羽しかいない冠鷲(特別天然記念物)

特別天然記念物の冠鷲 (西表島/沖縄県)

八重山編

沖縄美ら海紀行

西表島

マングローブ

 紅樹林(こうじゅりん)とも呼ばれるマングローブは、熱帯、亜熱帯地方の海岸、入江、河口泥湿地で満潮時に海水に浸る場所に生育している樹木の総称で、マングローブという名の木は存在しない。

蛸足のヤエヤマヒルギ

蛸足のヤエヤマヒルギ

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ヤエヤマヒルギ  Rhizophara mucronata 

 ヒルギ科ヤエヤマヒルギ属のヤエヤマヒルギは、幹や下方の枝から蛸(たこ)の足のような支柱根を出すマングローブ独特の樹形を示し、日本では沖縄本島以南に分布する。
 葉は対生し、革質で光沢があり、長さ10〜20cmの長楕円形。花は黄白色で8〜9月に咲く。胎生種子(親木で発芽し長く伸びた胚軸)は長さが20〜40cmになる。流れのある河口部の河岸では最も河沿いに生育する。

赤い花をつけたオヒルギ

赤い花をつけたオヒルギ

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オヒルギ

資料

 

オヒルギ  Bruguiera gymnorhiza 

   オヒルギはヒルギ科オヒルギ属のマングローブの一種。東南アジアの熱帯を中心に分布し、日本には奄美大島以南の琉球列島にみられる。
   樹高は、日本では10m程度。葉は対生し、長楕円形で両端は尖る。花は5〜6月で、萼(がく)の外側が赤色であることからアカバナヒルギとも呼ばれる。花の先に胎生種子が成長するのはヤエヤマヒルギと同じ。
   オヒルギ属の支柱根は、ヤエヤマヒルギなどの特徴である蛸足型の大きなものではなく、地面で幹が箒(ほうき)状に広がる形となる。地下に潜った根は一部で膝(ひざ)のように曲がった膝根(しっこん)となって地上に顔を出す。
 漂流している赤い花の先に胎生種子が付いていると、やがて漂着して発芽する。ヒルギを漢字で書くと「漂木」と書くのは、胎生種子が水面を漂っている様子からついた名前だという。

流れてゆく蛸のようなオヒルギの花

流れてゆく蛸のようなオヒルギの花

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ノコギリガザミ

資料

 

蟹籠漁かにかごりょう

   マングローブの根元には、甲殻20cmほどのノコギリガザミが生息しており、漁師たちが蟹籠で捕獲している。マングローブの枝にペットボトルなどがぶら下がっているのは、仕掛けた蟹籠の固定と識別のためである。
   ノコギリガザミは美味なため人気があり、近年、島内外の遊漁者が蟹籠を仕掛けて乱獲していることから、資源が減少している。
   そのため、西表島の漁業者が中心となり、放流事業を行って資源を増やしており、密漁者には漁業権侵害で訴えることも考えているという。

蟹籠を引き揚げに来た漁師

蟹籠を引き揚げに来た漁師

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観光ボート・すおう21号

観光ボート・すおう21号

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蘇芳すおう

の木? 

   観光ボートの船名に使われている「すおう」。このツアーは、巨大なサキシマスオウノキを見るのが目的だった。上陸地点のポンツーンにボートが横付けされ、全員上陸した。  

上流の船着場

上流の船着場

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サキシマスオウノキ

   アオギリ科に属するサキシマスオウノキは、熱帯アジアから熱帯アフリカまで分布し、日本では奄美大島が北限とされる。昭和57年(1983)に発見されたこのサキシマスオウノキは樹高18m、胸高直径109pの巨木で、樹齢350年ほどと推定されている。  

天然記念物のサキシマスオウノキ

天然記念物のサキシマスオウノキ

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   この種類の木は板根(ばんこん)という板状の根に特徴があり、この木の板根は高さ3.10m、地際の周囲が35.10mもあって日本一の大きさといわれており、昭和53年(1978)に国の天然記念物に指定されている。  

巨大なサキシマスオウノキのパノラマ写真

巨大なサキシマスオウノキのパノラマ写真

パノラマ写真(1400X1600)566KB

   かつて板根は、手漕舟・サバニの舵や建築材などに使われた。また、この木を煎じると紅汁が抽出できるため、先島(さきしま 宮古と八重山を併せた呼称)ではマメ科のスオウ(蘇芳)の代用として、これで布を赤く染めたことから、和名はこれにちなんで付けられたという。  

帰途につく観光ボート

帰途につく観光ボート

拡大写真(1400x1050)298KB

メヒルギ Kandelia candel

   ヒルギ科メヒルギ属のメヒルギの生育地はマングローブ林内を流れる水路沿いで、樹高4〜7m、葉は対生し、長楕円形で円頭、長さ8〜15cm。樹皮は帯赤褐色で粉状にざらつき、薄い小片になって剥離する。花期は6〜7月。  
   支柱根がないかわりに、幹の根元が広くなっている。これはサキシマスオウノキの板根と同じ呼吸根の一種。  

板根が特徴のメヒルギ

板根が特徴のメヒルギ

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冠鷲かんむりわし

   八重山の古い民謡に美しい姿を謳われるカンムリワシは、日本では石垣島・西表島・与那国島(よなぐにじま)の3島に生息しているが、現在、95羽しか確認されていないという。ツアーの帰り、運良く撮影に成功した。  
   国の特別天然記念物であるだけでなく、環境省による絶滅危惧(I)類、ワシントン条約の付属書(II)類に指定されるなど、幾重にも保護されているが、年に1個しか産卵しないことなどから個体数の回復が進んでいないという。  
   ワシタカ目タカ科のカンムリワシ(冠鷲)は、カラスくらいの大きさで、ずんぐりした体型をしている。オスメス共に成鳥はチョコレート色で体中一面に白い斑点がある。尾羽には太い黒帯が2本目立つ。目と目のまわり、目先、足が黄色く目立つ。  

95羽しかいない冠鷲(特別天然記念物)

95羽しかいない冠鷲(特別天然記念物)

拡大写真(1200X900)254KB

 春の風冠鷲の羽音かな  北舟 

イリオモテヤマネコ

イリオモテヤマネコ

資料

   バスで次の観光地に移る途中、バスの窓からイリオモテヤマネコの掲示板を見かけた。夜行性のためか、このツアー中、遭遇することはなかったが、ガイドの藤原さんによると、西表島では人間様以上に優遇されているという。
   昭和42年(1967)に新種として発見されたイリオモテヤマネコは、西表島にしか生息していない山猫。体重4kg 前後で暗褐色の体毛が特徴。主に夜間活動し、巧みな木登りや泳ぎが観察されている。
   クマネズミなどの小型哺乳類のほか、キノボリトカゲ、シロハラクイナなどを餌とし、河川では魚類や甲殻類を捕食していることが明らかになっている。 
 昭和52年(1977)に国の特別天然記念物に指定されたが、生息数は100頭以下と推測され、絶滅の危機が高まっており、交通事故防止対策など、手厚い保護がなされている。

イリオモテヤマネコの掲示板

イリオモテヤマネコの掲示板

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Wa☆Daフォトギャラリー

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