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Wa☆Daフォトギャラリー

 感動写真集

2006年10月12日改訂

♪ムガール音楽 《 四種のバイラヴィ 》

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2006年3月13日制作

王侯貴族たちの像

                         王侯貴族たちの像/第9窟(アジャンタ遺跡/インド)

アジャンタ遺跡〈上巻〉

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アジャンタ遺跡最古の第9窟
 第1期窟です。紀元前1世紀頃に開窟されていますので、アジャンタで最も古い遺跡です。それ故、描かれた壁画もアジャンタ最古のもので、インドの数少ない貴重な絵画遺品です。入り口は、馬蹄形の窓で飾られています。

第9窟

入り口回りの彫刻は、第2期に、彫られたものといわれています。

第9窟入口の彫刻

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 中に、仏塔(ストゥーパ)が鎮座。紀元前の第1期では、仏塔(ストゥーパ)が本尊として、祀られていました。この時代のストゥーパには、釈迦の浮き彫りはなく、シンプルな造りです。

第9窟の仏塔(ストゥーパ)

 この白いターバンの男たちの壁画は、ストゥーパを礼拝する王侯貴族たちの像と呼ばれています。ストゥーパの回りの柱にも、仏様の像が沢山描かれています。こうした壁画を眺めていると、濃密な時間の世界の流れの中に自分を置くこと出来ます。

王侯貴族たちの像

拡大写真(1800x1200)383KB

 壁画の彩色ですが、玄武岩の下地に、泥土を塗り、平坦にして、さらにその上に、石灰が塗られ、壁画が描かれています。顔料は、煤の黒を除き、すべて鉱物質系の顔料が使われています。赤、黄、緑は、鉄分を多く含んだ赤土、黄土、緑土で、白は石灰や白土、青は、ラピスラズリ(鉱物)です。青以外は、すべてアジャンタ周辺で採取できる色だそうです。青は、アジャンタ周辺では採取できませんので、アフガニスタンから運び込まれたものといわれています。

フォトショップで原色を再現した王侯貴族たちの像

フォトショップで原色を再現した王侯貴族たちの像

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 なぜ、紀元前の壁画から、紀元後5〜6世紀まで、1500年間以上も、これらの壁画が無事残ってこれたのか。それは、壁画のある窟が、発見されるまで、各室の入り口が土砂崩れのような状態で、各窟の入り口が塞がれていたためだそうです。

第9窟の柱に描かれた仏画

第9窟の柱に描かれた仏画

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 現在でこそ、各窟を横に歩きながら見学しながら歩けるように整備されていますが、昔は、窟を見る毎に、一度谷底に下りて、また、次の窟に上がっていたのだそうです。しかし、人里離れていて、また、崖崩れに守られて、異教徒や後の世の人に荒らされなかった幸運で、現代でも、このように良好な状態で、我々は、当時の仏教の隆盛を知ることが出来るわけで、この遺跡の辿った偶然性に感謝しなければなりません。

仏画の数々

仏画の数々

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プロフィール

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撮影・原作 : 
 

丹下誠司たんげせいじ

 

職業:大成建設(株)勤務

住居:東京都国分寺市
趣味:インドの神像収集
  (前任地のインドネシアの絣(イカット)も100枚ほどのコレクションがあります)

旅行後記

 ルート的には、私の担当だったダム現場のある西ベンガル州プルリアのバグムンディ村からジープで120キロ北に走り、ジャルカンド州の州都ランチから一日一便だけあるサハラ航空のムンバイ行に乗り、空路で約1400キロを、2時間半。マハラシュトラ州の州都ムンバイで、エレファンタ島のヒンドゥー遺跡、ビクトリア駅舎の両世界遺産を撮影したあと、インド航空で同州東部のアウランガバードへの約450キロを1時間弱で飛ぶコースで、インド亜大陸を東西に往復して来ました。
 私の旅行は一人旅のエコ系(単なる切り詰め型)ですので、インド国内の往復の航空運賃で約10万円(インドの国内線は日本並みに高いのです)、あとは、ホテル代や食事代、車のチャーター代とかで、総額13万円を目安に、この不良中年インド世界遺跡放浪の旅を組んでみました。
 この旅の結果を、興奮冷めやらぬ間の8月にまとめればよかったのですが、私の帰任月の9月には、隣国のパキスタンにも急遽飛んで来ましたので、バタバタのうちに画像の選定や文章の構成のタイミングを逃し、結局、帰任後3ヶ月経って、やっと今年の正月休みから、昨年夏のインド・パキスタン旅行をまとめる余裕が出来、約2ヶ月の作業でしたが、今回、まずアジャンタ遺跡がやっとまとまりました。
 和田さんからは、4年ぶりの日本で、まず落ち着いてからで良いとのアドバイスも頂いていましたので、のんびりペースで、日本での仕事の合間の時間を使いながら作文し、昨年9月で終わってしまったインド通信以来になりますが、やっとWa☆Daフォトギャラリーに、「インド世界遺産」シリーズの企画物で、再登場できることになりました。 〈 上巻・完 〉
インド美術の至宝
 インド美術の歴史は、紀元前二千年を中心に栄えたインダス文明に始まるという。民族の興亡による創造と破壊が繰り返されてきた波瀾万丈の歴史の中で、現在インドに残された絵画遺品は、主として石窟壁画と細密画に限られ、なかでも壁画はほぼアジャンタのそれにつきるという。アジャンタ第9・第10窟の壁画は紀元前後にまでさかのぼる仏教絵画最古の遺品であるが、御覧のように褪色や落書による損傷が著しい。
 今後、インド政府の修復・保存が期待され、入場制限も予想される中、インド通信でお馴染みの丹下誠司さんが、転勤の慌ただしい時機に時間を捻出され、インド美術の至宝といわれるアジャンタ遺跡の全容を取材され、本日、その上巻の発表に至ったことは誠に喜ばしい。丹下さんの多大なる御労苦に対し、心から御礼申し上げたい。
 フラッシュ撮影や三脚の使用が禁止され、見学時間も制約がある中で、これだけ素晴らしい画像を切り取ってこられたことは、凄いの一言に尽きる。
和田義男
 手持撮影のため、ピンぼけになった写真もあるが、敢えて掲載させて頂き、アジャンタ遺跡の全ての雰囲気や醍醐味をお伝えすることを編集方針とした。特に著名な遺産は、巨大な画像をリンクし、隅々までタップリと鑑賞できるように配慮した。
 この作品は、丹下さんのインド勤務を総括する感動巨編の幕開けであり、丹下さんが帰国前にインド各地を旅行して撮り溜めた大量の画像をもとに、今後、「インド世界遺産」シリーズとして、作品を発表してゆきたい。
 本作品は、巨大な作品となったため、上下2巻に分割した。完成した上巻をごゆるりとお楽しみ願いたい。既に下巻の原稿も完成しているので、下巻の発表も時間の問題であり、乞うご期待! 2006.3.13 監修 和田義男
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