2007年7月3日(火)曇 |
■■■ 遂に出た! 手ぶれ補正・小型軽量・ライブビュー搭載の E-510 ■■■
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I GO TO THE WORLD WITH OLYMPUS E-510. |
完成度No.1のデジタル一眼レフカメラ 2007年6月29日(金)オリンパスからボディ内手ぶれ補正・小最軽量・フルタイム・ラ
イブビュー搭載1000万画素デジタル一眼レフカメラ E-510(いー・ごひゃく・じゅう)が発売され、筆者の手元に届いた。E-500の後
継機のようなネーミングであるが、その関連性は少なく、新しい機種と考えた方が良い。主な特徴は次の4点である。 |
1 最大4段分の手ぶれ補正効果を実現するボディ内手ぶれ補正機構 E-510は、小型軽量なカメラボディーに手ぶれ補正機
構を搭載。カメラの振動や揺れを正確に検知して独自開発の超音波モーターが受光機構全体を動かし、シャッタースピードで
最大4段分の補正効果を実現する。ボディ内手ぶれ補正なので、全てのフォーサーズ対応レンズで補正が可能。三脚が必要
な暗いシーンや望遠撮影、マクロ撮影でも手ぶれを抑えた手持ち撮影が可能となった。 |
なお、E-510は、電源を切ると、どんなレンズを装着していても、レンズが振動してカカカカッと音が出るようになったが、これ
は手ぶれ補正機構を初期化する動作なので、故障ではない。 |
ちなみにニコンはレンズ内補正機構を採用しているため、補正機構を内蔵していないレンズは手ぶれ補正ができない。しか
し、レンズ内補正は、補正された効果をファインダーで確認することができるという優位点がある。ボディ内手ぶれ補正は、フ
ァインダーには補正されていない(手ぶれの影響を受けたままの)画像が表示されるので、撮影結果を確かめないとその効果
を知ることができないが、その点はレンズ内補正でも同じである。どちらを取るかは、メーカーの戦略であるが、オリンパスの
路線は、全てのレンズの手ぶれ補正が出来る点で、優っていると思う。レンズ毎に手ぶれ補正機構が必要なシステムは、コス
トがかかり、撮影資材の重量化にもつながる。筆者の経験では、手ぶれ補正済みの画像を見てその御利益を実感できるケー
スは、超望遠撮影のときだけで、標準ズーム程度の倍率ではその差は分からないので、さほどの不便はないと思われる。 |
なお、E-510は、ライブビュー中にISボタンを押している間は手ぶれ補正の効果を液晶モニターで確認することができ、その
ままシャッターボタンを全押しすれば、撮影することができる。しかし、ファインダーから手ぶれ防止の効果を確認できないの
は他のメーカーと同じである。 |
なぜそうなるかというと、E-510は手ぶれ補正をオンにしていても、シャッターを切ったときしかその機能が働かない。そこで、
ISボタンを押して作動させ、ライブビューに反映させているのである。手ぶれ補正が働いていると電池が消耗されるので、余り
長い間作動させないようにしたい。ちなみに、ニコンのレンズ内補正機構の場合、手ぶれ補正をオンにすると、作動しっぱなし
となり、電池を消耗するので、こまめなオンオフを心がけないと、電池寿命が短くなってしまうので要注意である。 |
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完成度No.1の一眼レフ・デジタル・カメラ OLYMPUS E-510 |
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2 進化した新ライブビュー機能 背面液晶モニターを見ながらフレーミングできる“ライブビュー機能”により、一眼レフ・デジカ
メでは不可能だった液晶モニターを見ながらの撮影が可能となった。E-330、E-410に続いての搭載だが、小型軽量化にこだ
わったためか、液晶モニターはE-410同様背面に固定されており、E-330を使い慣れてきた筆者にとっては、液晶モニターが
前に倒れないので若干見難くなったが、液晶モニターの視野角が広いため、これまでどおりハイアングルやローアングルの撮
影が可能なので、他社にない大きな魅力である。特に祭りでは、脚立が無くても人垣の後ろから万歳スタイルで頭越しに撮影
できるので、私の大きな戦力となっている。 |
3 新開発1000万画素LiveMOSセンサー・画像処理エンジンTruePicIII搭載 E-410に搭載されたものと全く同様の低ノイズ・省
電力の1000万画素LiveMOSセンサーと新画像処理エンジンTruePicIIIによって、プロユースにも耐えうる最高画質による写真
表現が可能となっている。特に、ISO800や1600といった高感度撮影でもほとんどノイズが乗らないので、手ぶれ補正機構と併
用すれば、暗い被写体でも自然光のみの自然な味わいをフラッシュで壊すことなく撮影することができるようになった。 |
4 オリンパス独自の高性能ダストリダクション デジタル一眼レフのゴミ問題は、撮像センサーに付いたゴミが写真に写りこん
でしまうことで、他社のカメラの弱点とされてきたものであるが、オリンパスのダストリダクションシステムは、スーパーソニック
ウェーブフィルターを超音波で振動させる技術で、付着したゴミを強力にはじき飛ばすので、E-1以来、ゴミ問題は一度も発生
したことがない。最近、他社のカメラにこれに追従する動きが見られるが、手ぶれ防止機構を利用して、撮像センサーを高速
に振動させてゴミを落とすようにしただけのものは、完全にゴミを落としきれないので、表示に惑わされないようにしたい。 |
★☆★彡 |
十字ボタンの改良 E-330やE-500は背面の十字ボタンを二度押しすることで測光・ホワイトバランス・AF方式・ISOの設定を簡
単に変更することが出来た。しかし、ときたま誤ってバックルなどで十字ボタンが押されることがあり、続けてボタンが押される
と、知らないうちに設定値が変わってしまうというトラブルがあった。E-410は、十字ボタンから設定変更ができないようにしてこ
の問題を回避したが、E-510は、十字ボタンによる設定変更という便利な機能を継続させているものの、設定をロックする機
能を追加してこの問題を解決した。そのため、知らないうちに設定が変わっていたという事故が起きる恐れはなくなり、安心し
て使えるようになった。また、ロックしていてもOKボタンを押すことで設定変更画面があらわれ、十字ボタンかOKボタンを押す
ことで設定変更モードに入り、3度目にいずれかのボタンを押して初めて設定変更が行われるので、便利さと事故防止を両立
させている。 |
ちなみに、十字ボタンから直接設定変更ができる機種は、他にキャノンの一眼デジカメ(キスデジ)があるが、最新機種を含
めて十字ボタンを2回押すだけで簡単に設定が変わってしまい、ロック機構が備わっていないので、いつの間にか設定が変わ
っているという事故が発生する恐れがあるので、注意する必要がある。 |
E-510は十字ボタンの改良だけでなく、随所に細かなチューンナップが施され、これまでの懸案が全て解決されている。 |
★☆★彡 |
オリンパスのグレード戦略 オリンパスが発売しているフォーサーズ規格の純正レンズ「ズイコーデジタル」は、STANDARD シ
リーズ、HIGH GRADE シリーズ、SUPER HIGH GRADE シリーズの三つのグレードに分けて販売されている。先日、ビックカメ
ラ新宿西口店に行って店員にE-510のレンズキットに付いている「レンズの性能はどうですか」と尋ねたところ、「ズイコーレン
ズはどれも良いレンズです」と答えた。しかし、グレード的にはSTANDARD シリーズのレンズが付いている。 |
当然、ランクアップするにつれて性能が高くなり、その分値段が跳ね上がる。HIGH GRADE シリーズから上は、軽量性を犠
牲にして、高性能・堅牢性を追求したプロ仕様になっており、接合部にはパッキンが施されて耐水・防塵性能が格段に高くなっ
ている。ブルーのリングが付いているレンズは、E-410やE-510用に開発された小型・軽量を重視したSTANDARD
レンズで、
レンズキットに付いてくる。小型軽量を重視する女性やビギナーなら十分といえる性能だが、私のように画質を重視するので
あれば、HIGH GRADE 以上のレンズをお勧めする。 |
ちなみに、私は次々と新機種を乗り継いでいるが、全てボディのみを入手し、主力レンズは、HIGH GRADE の11-22mmか
14-54mmを使用している。プラチナラインが入っている最高級のSUPER HIGH GRADE シリーズは、プロ用に明るさを求めた
大口径レンズであるが、E-510が発売されて手ぶれ補正や高感度撮影が可能となった現状では、明るいレンズは全く不要で
あり、また、とても高価で重いので、よほどの芸術写真や精密写真を撮るのでなければ必要性は感じられない。 |
ボディも種類が増えてきたので、そろそろグレード化が打ち出されると予想されるが、今のところ明確なものはない。オリン
パスの説明では、E-410は入門機、E-510は中級機だとしている。今も販売されているEシリーズ初代のE-1は、フラッグシッ
プ・モデルのプロ仕様機であり、今年中に発売される後継機は最高グレードのプロ仕様機となることは間違いなく、とても楽し
みである。 |
★☆★彡 |
総 括 グリップも元通りとなって片手で保持することが可能となり、手ぶれ防止機構を付加しても僅か100gの重量増となった
だけで、E-510はE-410に次ぐ世界第2位の小型軽量を誇る一眼デジである。これだけ完成度の高いデジカメが発売されたの
は初めてのことである。ボディのみが11万円+10%ポイント還元、標準ズーム付きのレンズキットが1万円増しの12万円+10%
ポイント還元(ビックカメラ、ヨドバシなどの量販店)という予想外に安い価格設定は魅力的で、E-410が発売と同時に飛ぶよう
に売れ、キャノンと1~2位を争ってきた現状に鑑みると、売り上げNo.1のベストセラー機になることは間違いないだろう。 |
オリンパスのE-510は、完成度とコストパフォーマンスがとても高く、ビギナーからハイエンド・ユーザーに至るまで幅広いデジ
カメ愛好者に筆者が自信を持ってお勧めできる逸品である。 |
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4ギガの高速コンパクトフラッシュ(CF) E-510の発売にあわせ、高速CF SanDisk SDCFX3-4096-903 (4GB) をアマゾンに出店しているアメリカのエレクトロニクス社から13,300円(税・送料込)で購入した。1年半前に同製品の2ギガ版を25,567円(税・送料込)で購入したことを考えると、単純計算しても1/4の値段である。 |
この永久補償のCFは、プロの写真家による厳しい環境下での撮影に要求されるスピード、パフォーマンス、信頼性を備える究極のメモリーカードで、革新的なEPS ( Enhanced Super-Parallel Processing ) 技術を搭載し、読み書き速度:20MB/sec以上を達成しているという。 |
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オリンパスのE-510のカタログには、EXtreme III 2ギガ版が掲載され、このメディアを使うと、HQモード(1/4~1/12のJPEG
圧縮)では「カード容量一杯まで」(正確には「電池が切れるか、カード容量が一杯になるまで」)連写ができると記載されてい
る。E-510だと4ギガで1600枚余り撮影出来るので、連写モードを頻繁に使っても容量不足は起こさないだろう。和田流は、ま
たひとつ戦力がアップした。 |
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