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和田義男

 旅紀行ジャパン

2011年12月6日改訂

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♪五木の子守唄メドレー

 

秋桜や湧き立つ雲の阿蘇連山   北舟

2011年12月5日制作

Cosmoses, Aso mountain ranges producing clouds.

秋桜と阿蘇連山

拡大写真(3000X1300)879KB

秋桜と阿蘇連山(熊本県)

秋の阿蘇路

南阿蘇

阿蘇あ そ

▼ 熊本県北東部の阿蘇地方に位置する阿蘇は先史時代の阿蘇山大噴火によって形作られた東西18km、南北25kmに及ぶ外輪山を持つ複式火山であり、火山活動によってできた大きな凹地(カルデラ)である。
 世界有数の巨大なカルデラの中に5つの秀峰(阿蘇五岳あそごがく)に代表される阿蘇中央火口丘(あそ・ちゅうおう・かこうきゅう)が形成され、現在はカルデラ円心に位置する中岳(なかだけ)(1,506m)に噴火口があり噴煙を上げている阿蘇山(あそさん)という単独峰は存在せず、阿蘇中央火口丘又は阿蘇五岳を指して阿蘇山と呼ばれる。

阿蘇の航空写真

阿蘇の航空写真

Googleマップ
  ▼▲ 阿蘇は、世界でも有数の大型カルデラと雄大な外輪山を持ち、「火の国」熊本県のシンボル的な存在として親しまれている。火山活動が平穏な時期には中岳の火口に近づいて見学できるが活動が活発化したり有毒ガスが発生した場合は、火口付近の立入りが規制される。  
   外輪山の内側を中心として「阿蘇くじゅう国立公園」に指定されている温泉や観光レジャースポットが点在する有数の観光エリアで、夏になると多くのライダーがツーリングに訪れる場所でもある。平成19年(2007)、日本の地質百選に「阿蘇」として選定された。  

阿蘇観光マップ

阿蘇観光マップ

拡大写真(2800X1500)1.23MB

 

あそ望の郷あそぼうのさと

くぎの
 
  ▲▼ 大野観光タクシーによる「阿蘇一日コース」最初の観光地は熊本県阿蘇郡南阿蘇村久木野(くぎの)にある「あそ望の郷(あそぼうのさと)くぎの」である。ここには「あじわい館」「あか牛の館」「くぎのパークゴルフ場」がある。  
   こゝから見る阿蘇中央火口丘(南面)の眺望が素晴らしく大野さんのお薦めスポットである。観光バスはこゝに立ち寄らないので、今のところ穴場的存在だが、南阿蘇の最高のビュー・ポイントであることは間違いない。  

あそ望の郷あそぼうのさと

くぎの」からみた阿蘇中央火口丘(南面) / 南阿蘇村 10:40

「あそ望の郷くぎの」からみた阿蘇中央火口丘(南面) / 南阿蘇村 10:40

パノラマ写真(3000X1200)659KB

 
阿蘇カルデラ
 
  ▲▼ 広大な阿蘇カルデラの北側は、阿蘇谷と呼ばれ阿蘇町(あそまち)、一ノ宮町(いちのみやまち)の2町があったが現在は統合されて阿蘇市となっている。南側は、南郷谷と呼ばれ、高森町(たかもりまち)と白水村・久木野村・長陽村の三村統合により新しく生まれた南阿蘇村の1町1村がある。現在、あわせて約5万人がこのカルデラ内で生活している。  

あそ望の郷あそぼうのさと

くぎの」からみた阿蘇中央火口丘(南面)の説明図

「あそ望の郷くぎの」から見た阿蘇中央火口丘(南面)の説明図

拡大写真(2000x410)112KB

資料

阿蘇五岳あそごがく

▲▼ 阿蘇カルデラの中央にある阿蘇五岳は高岳たかだけ(1,592m/ヒゴクニ)を最高峰に中岳なかだけ(1,506m)、根子岳ねこだけ(1,408m)、烏帽子岳えぼしだけ(1,337.2m)、杵島岳きしまだけ(1,270m)の1,000mを超える5つの秀峰をいうがそれ以外にも阿蘇中央火口丘には御竃門山おかまどやま(1,150m)など立派な山容の山があり阿蘇五岳以外には山がないと思い込んでいた筆者には、新しい発見だった。
雄大な阿蘇中央火口丘をバックにパークゴルフを楽しむ人々 / 

あそ望の郷あそぼうのさと

くぎの

雄大な阿蘇中央火口丘をバックにパークゴルフを楽しむ人々 / あそ望の郷くぎの

パノラマ写真(3000X1400)927KB

▲ 残念ながら、南阿蘇村からは、烏帽子岳の北に位置する杵島岳(きしまだけ)は見えない。この日は気流が不安定で、雲が激しく湧き上がり、高岳と根子岳の山頂は見え隠れしていた。

阿蘇あそ

秋桜コスモス
烏帽子岳(1,337m) 御竈戸山(1,150m)  

阿蘇の秋桜

拡大写真(2100X2400)1.38MB

▲▼ 幸運にも「くぎのパークゴルフ場」の秋桜(しゅうおう)(コスモス)が満開で、阿蘇の連山との対比が素晴らしく、何枚も撮影した。読者は、どの写真がお気に入りだろうか。

阿蘇あそ

の山村と 秋桜コスモス

南阿蘇の山村と秋桜

拡大写真(2400X1800)919KB

  秋桜や湧き立つ雲の阿蘇連山  北舟 

しゅうおうや わきたつくもの あそれんざん

Cosmoses, Aso mountain ranges producing clouds.

秋桜コスモス と阿蘇連山

秋桜と阿蘇連山

拡大写真(3000X1300)879KB

▲▼ 「くぎのパークゴルフ場」 は、今が満開の花盛りで、この日一番の晴れやかな風景を堪能することができた。

花一杯の南阿蘇

花一杯の南阿蘇

パノラマ写真(3000X1380)1.04MB

  駐車場の北側に阿蘇南外輪水系の天然水が湧き出ており、「くぎの」ではこの水を利用して直径3mと7mの大小二つの水車を回している。大の方は精米に使い、小の方で蕎麦粉(そばこ)を挽(ひ)くという。  

巨大な水車

巨大な水車

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阿蘇あ そ

赤牛あかうし
▼ 阿蘇の赤牛(あかうし)は余分な脂肪分がない赤身で、ほどよい噛みごたえにその特徴がある。噛めば噛むほど「甘み」を感じ、口の中においしい和牛の風味が広がる。別名「ヘルシー牛」とも呼ばれており、松坂牛などに比べて脂肪分が少なく、女性にも人気があるという。
 餌はきな粉や稲藁(いなわら)をブレンドした天然飼料と牧草が中心で阿蘇の湧き水を飲ませて育てられるので安心・安全な肉牛である。平成18年(2006)にオープンした「あか牛の館」では、焼き肉を賞味できる。

阿蘇の赤牛

阿蘇の赤牛

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  ▼ この日の阿蘇一日観光コースは、南阿蘇村を振り出しに、反時計回りに阿蘇中央火口丘を一周するというもの。写真下は、久木野の東方約5kmにある久石(ひさいし)から見た阿蘇中央火口丘(南面)である。  

南阿蘇村久石から望む阿蘇中央火口丘(南面)

南阿蘇村久石から望む阿蘇中央火口丘(南面)

拡大写真(1900X850)248KB ウィキペディア フリー百科事典

南阿蘇村久石の位置

南阿蘇村久石の位置

Googleマップ
白川水源しらかわすいげん
南阿蘇村にある白川水源(旧白水村)では、豊富な阿蘇の伏流水が湧き出ている。白川吉見(しらかわよしみ)神社の境内から年間を通じて14℃、毎分60トンの水が湧き出ており、昭和60年(1985)に名水百選に選定された。

南阿蘇村「白川水源 」の位置

南阿蘇村「白川水源」の位置

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   白川水源は熊本市の中心部を流れて有明海に注ぐ一級河川白川(しらかわ)の水源の一つであり付近の白川沿いには多数の湧水があり南阿蘇村湧水群として「平成の名水百選」に選定されている。また南阿蘇村は、「水の郷百選」に「水の生まれる里」として選ばれている。  
白川水源への道  11:19

白川水源への道  11:19

    熊本平野を潤す白川は、その流水のほとんどが上流域の阿蘇カルデラに降り注いだ雨や湧水を集めたもの。中流域に降った雨は地下に浸透するため、白川にはほとんど流れ込まないので、白川を流れる水は阿蘇カルデラの水といえる。  
山門を通る

山門を通る

   阿蘇カルデラは、北部の阿蘇谷と南部の南郷谷の2つに分かれるが、阿蘇谷の黒川と南郷谷の白川がカルデラの西部で合流し白川として熊本市内に流入する南郷谷を流れる白川の最上流部で忽然と水を噴き上げているのが白川水源である。  

名水・白川水源

名水・白川水源

パノラマ写真(3000X1400)1.40MB

 これだけ広い湧水池で、直接柄杓(ひしゃく)に水を汲んで飲むことができるところは、これまでに見たことが無く、雄大な阿蘇ならではの光景である。

名水を飲む観光客 11:31

名水を飲む観光客 11:31

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五木の子守唄いつきのこもりうた

 BGMに流れる曲は、熊本民謡の「五木の子守唄」で、熊本県球磨郡(くまぐん)五木村(いつきむら)に伝わるもの。「子守唄」とされる歌には、本来の子守唄(子供を寝かしつけるための歌)と、守り子唄(もりこうた)(子どもの守りをする歌)に分かれるが、五木の子守唄は、守り子唄である。 かつて子守の少女たちは、家が貧しいため、口減らしのために、裕福な家に預けられることが多かった。
 歌詞には「おどま勧進勧進」という言葉が出てくる。ここに出てくる「かんじん」とは、「三十三人衆」と呼ばれる地主層に対しての「勧進」(小作人)という意味で、ここでは「物乞い」「乞食」という意味で用いられている。歌の意味は「私は乞食のようなものだ。(それにくらべて)あの人たちは良か衆(お金持ち、旦那衆)で、良い帯を締めて立派な着物を着ている」となる。

阿蘇の伏流水が湧き出る場所 / 白川水源

阿蘇の伏流水が湧き出る場所 / 白川水源

拡大写真(2000X1700)1.05MB

   伝承によれば、 平安時代末期の治承4年(1180)から元暦2年(1185)までの6年間にわたる「治承寿永の乱」に敗れた平氏一族が五家荘ごかのしょう(八代市)に落ち延びたので、鎌倉幕府は梶原氏や土肥氏など東国の武士を隣の五木村に住まわせ、平氏の動向を監視させたという。  
   その後、これら武士の子孫を中心として「三十三人衆」と呼ばれる地主層が形成され、「かんじん」と呼ばれた小作人(名子小作)たちは田畑はもちろん、家屋敷から農具に至るまで旦那衆から借り受けて生計を立てなくてはならなかった。娘たちも10歳になると、地主の家や他村へ子守奉公に出された。五木の子守唄はこの悲哀を歌ったものである。  
地底から湧き出る阿蘇伏流水

地底から湧き出る阿蘇伏流水

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   現在一般に「五木の子守唄」として知られているメロディーは、戦後に古関裕而(こせき・ゆうじ)が採譜し、民謡歌手の音丸によって初めてレコーディングされたものである。1953年にキングレコードの日本調歌手照菊が吹き込み大ヒットさせたことで、全国に知られるようになった。この曲調は、お座敷唄と呼ばれる、芸妓が酒席などで歌っているもので、色々なバージョンがある。  
   正調の歌は、五木村在住の堂坂よし子歌唱のものが、CDとして発売されており、五木村公式ホームページ で聴くことができるが、子供の背中を軽く叩きながら、語りかけるように唄うもので、楽譜ではとても書き表せない。  
 

● 歌詞

 
 

おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先きゃおらんと 盆が早よくりゃ 早よもどる
おどま勧進勧進 あん人たちゃよか衆(し) よか衆よか帯 よか着物(きもん)
おどんが打死(うっちん)だば 道端(みちばち)ゃいけろ 通る人ごち 花あげゆ
花は何の花 つんつん椿 水は天から もらい水

 
 

● 意味

 
 

私(の子守奉公)はお盆までお盆まで お盆が過ぎたら居ないよ お盆が早く来れば、早く(家に)帰れる
私は貧乏で乞食のよう あの人たち(奉公先)はお金持ち みんな良い帯や着物を持っている
私が死んだら道端に埋葬して下さい 通る人たちに 花でもあげてもらえるでしょう
花は何の花でもいいのですが(道端にある)椿の花がいいですよ 水が無くても 天から雨が降ってきますから

 

白川吉見しらかわよしみ

神社(左)と白川水源

湧水池

白川吉見神社(左)と白川水源

パノラマ写真(3000X1450)1.44MB

  ▲▼ 清冽で豊富な湧水の守護神として、湧水地には白川吉見(しらかわよしみ)神社が鎮座している。この神社は、元禄年間(1688〜1703)に当時の藩主・細川網利が山狩の際、同社を参拝し、「当社には余が領地、養田の源神にて、その水恩広大なり。速やかに正殿を修造せよ」と郡代に命じ、修理費として特別の手当てを給わったという由緒が残されている。祭神は、国龍大明神(くにたつだいみょうじん)と罔象女命(みずはめのみこと)の二神。  
白川吉見神社

白川吉見神社

月廻り公園つきまわりこうえん

▼ 続いて高森町(たかもりまち)に入り月廻り公園に行った。こゝは正面に阿蘇五岳の一つ・根子岳が真近にそびえる公園で、家族連れで遊べる広大な芝生広場や食事処、温泉施設「月廻り温泉館」などがある。

月廻り公園(高森町高森)の位置

月廻り公園(高森町高森)の位置

Googleマップ
  ▲▼ 月廻り公園は高森町から阿蘇市一の宮町(いちのみやまち)に通じる国道265号線のそばにあり新熊本百景で一位に選ばれた風光明媚な場所。休日には家族連れやカップルが多く訪れるという。  
雲に烟る

根子岳ねこだけ

(南面) / 月廻り公園(高森町高森) 11:50

雲に烟る根子岳(南面) / 月廻り公園(高森町高森)11:50

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  ▲▼ 高森町では、冬に備えて牧草の刈り入れ作業が行われていた。車窓から撮影しながら進んだが、黄色く色づいた牧草の刈り入れから乾燥、ロール化までの作業工程が見られた。  
牧草の刈入れ(高森町) 12:13

牧草の刈入れ(高森町) 12:13

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