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和田義男

 旅紀行ジャパン

2011年12月10日改訂

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♪メドレー「田原坂〜五木の子守歌〜おてもやん」

 

大阿蘇の芒は赤くなりにけり   北舟

2011年12月5日制作

Great Aso Mountains, Japanese pampas grass became red.

阿蘇北外輪から東方・中央火口丘を望む / ミルクロード

拡大写真(2400X1150)630KB

阿蘇北外輪から東方・中央火口丘を望む / ミルクロード(熊本県)

秋の阿蘇路

二重峠

赤水あかみず

西方の展望台(阿蘇市)の位置

赤水展望台(阿蘇市)の位置

Googleマップ
  ▲▼ 阿蘇市赤水から県道23号線に乗って阿蘇北外輪西部の尾根を走るミルクロードに向かった外輪山の中腹に展望台があり、そこから中央火口丘(西面)を撮影した。この展望台は、名前が付いていないが、とても眺めの良いスポットである。  
西外輪から見た阿蘇中央火口丘(西面) / 赤水展望台 2011.10.28 14:27
米塚 杵島岳 烏帽子岳 御竈門山 夜峰山  

西外輪から見た阿蘇中央火口丘(西面) / 赤水展望台 2011.10.28 14:27

拡大写真(2400x1400)532KB

  阿蘇谷を眼下に五岳狭霧立つ  北舟 

あそだにを がんかにごがく さぎりたつ

 Aso Valley under my eyes, raising fogs at five peaks.

ダイナミックな阿蘇の湧き雲 14:31
蛇ノ尾 米塚 往生岳 杵島岳  

ダイナミックな阿蘇の湧き雲 14:31

拡大写真(2130X2400)393KB

  ▲▼ 写真上は、更に外輪山を登り、やや南側の位置から望遠撮影したもの。黒川の向こうに雄大な阿蘇の中央火口丘の山々がそびえ、盛んに雲を湧き上げている様子をうまく切り取ることができた。  
撮影位置
阿蘇西外輪の風の道に設けられた風車

阿蘇西外輪の風の道に設けられた風車

拡大写真(2400X1550)606KB

 

阿蘇車帰あそくるまがえり

風力発電所
 
  ▲▼ 阿蘇北外輪西部の尾根に巨大な風車が立っていた俵山西腹のものとは違いこちらは熊本県企業局所管の阿蘇車帰風力発電所の3基の風車である。企業局では、地球環境に優しい新エネルギーの活用、地球温暖化防止に取組むとした「環境立県くまもと」づくりなどの観点から「阿蘇車帰風力発電所」(阿蘇市) を建設、平成17年(2005)10月から運転を開始している。  阿蘇車帰風力発電所  
三枚羽根の巨大な風車 / 阿蘇西外輪

三枚羽根の巨大な風車 / 阿蘇西外輪

拡大写真(1600X1600)225KB

  ▲ 熊本県の資料によると、風車の高さは約60m、ブレードの直径は47m、最大出力600kW、3基合計の年間発電量は700世帯分の年間消費量に当たる約270万kWh。この事業で、年間原油674kl(ドラム缶約3千本分)を節約でき、二酸化炭素(CO2)を1,473ton削減できるとしている。  

「参勤交代の道」の位置

「参勤交代の道」の位置

Googleマップ
 

二重峠ふたえのとうげ

  / 参勤交代の道
 
  ▲▼ 二重峠(標高683m)は熊本県菊池郡大津町(おおづまち)から阿蘇市に向かう途中の阿蘇北外輪を越える峠で、北外輪西側の最も低い地点にある。その名の由来は、阿蘇神話、健磐龍命(たけいわたつのみこと)が外輪山を蹴破ろうとしても、二重になっているから破れなかったという 伝説に由来するものという。  
   大津町から阿蘇市方面へ通じる豊後街道は、加藤清正によって開かれたもので、熊本から豊後・鶴崎(ぶんご・つるさき)まで豊後街道を使い、鶴崎から大坂まで船で行き、秀吉に仕えた。  
今も残る参勤交代の道(豊後街道)

今も残る参勤交代の道(豊後街道)

拡大写真(2400X1750)481KB

  ▲▼ 江戸時代になると、参勤交代の道として細川氏によって整備された。豊後街道は物資の輸送、遊学、寺社参詣などの旅人の通行路として利用されたが本来の目的は大名の参勤交代や幕府の巡検使の諸国視察などのために整備されたものである。  
参勤交代の道(豊後街道)入口 / 史跡・二重峠(683m)石畳

参勤交代の道(豊後街道)入口 / 史跡・二重峠(683m)石畳

拡大写真(2200X1650)937KB

  ▲▼ 54万石の細川藩の場合、参勤交代の人数は少ない時で600人、多い時には2700人にもなった。熊本から江戸まで、順調に行って1ヶ月を要したというから巨大な出費である。阿蘇地方の農民たちは大津にある熊本藩の米蔵に年貢米を運ぶためにこの峠を越えた。  
参勤交代の道(豊後街道)案内板

参勤交代の道(豊後街道)案内板

拡大写真(2000X1300)468KB

  二重峠から坂下までの道は険しくまた、火山灰土であるため、雨が降るたびに道路が痛んだといわれ九十九折れの急坂の道に箱根八里と同じように石畳が敷きつめられている。石畳は長さ2km、幅4m、水切り、水抜きなどが工夫されている。  
二重峠から阿蘇・赤水に下る豊後街道の石畳

二重峠から阿蘇・赤水に下る豊後街道の石畳

拡大写真(2000X1500)900KB

  続いて雄大な北外輪の尾根を走るミルクロード沿いに北上した。景色の良いところで下車し、阿蘇外輪山の秋のダイナミックな景観を切り取った。写真下は、左上に雲が湧き上がる阿蘇中央火口丘が見える。  
  大阿蘇の芒は赤くなりにけり  北舟 

おおあその すすきはあかく なりにけり

Great Aso Mountains, Japanese pampas grass became red.

阿蘇北外輪から東方・中央火口丘を望む / ミルクロード

阿蘇北外輪から東方・中央火口丘を望む / ミルクロード

拡大写真(2400X1150)630KB

阿蘇の野焼き
▼ 阿蘇の大草原は何百年もの間、野焼きによって人工的に作り出されたもので、草原の草は、春から秋に至る放牧の牛馬の飼料となり、冬期の飼料となる干し草の原料となる貴重な資源である。
 阿蘇の野焼きは、外輪山も中央火口丘も2月末から3月いっぱい行われる。あわせて1万6千ヘクタールで行われ、そのうち1万ヘクタールが阿蘇市のエリアである。北外輪山の野焼きが最も規模が大きいという。

阿蘇の野焼き

春の芽生え

阿蘇の野焼き 春の芽生え

拡大写真(690x460)112KB                           拡大写真(710x480)118KB    写真:阿蘇ジオパーク

  ▼ 野焼きによってダニなど人畜に有害な虫を駆除するとともに、牛馬の餌となる草を育てる肥料が生まれる。野焼きを止めると木が生い茂り草原がなくなるので、止める訳にはいかない。  
   写真下の地面が露出したところは、何百年も続けられてきた野焼きにより、表土が黒く焼け焦げている。  
野焼きの痕跡 / ミルクロード

野焼きの痕跡 / ミルクロード

拡大写真(2400X1200)633KB

  ▼ ミルクロードは行けども行けども草原が続き、芒野が続いていた。芒は赤く色づき、秋色を彩り、下界に先んじて訪れる厳しい冬の洗礼を予感させてくれた。この写真を撮影後、Uターンし、阿蘇の取材を終えた。  
秋色の阿蘇北外輪 / ミルクロード  14:56

秋色の阿蘇北外輪 / ミルクロード  14:56

パノラマ写真(2400X1200)633KB

和田義男

 
撮影


 
2011年10月28日
 

 
OLYMPUS
E-5 E-30
 
 
12-60mm 
70-300mm

1230万画素 750枚 1.7GB

 

 平成23年(2011)12月5日(月)、「秋の阿蘇路」が完成した。今年は、6月以降、「旅紀行ジャパン」シリーズがすっかり途絶え、年末にやっと本作を追加することができた。
 丸一日かけても雄大な阿蘇の全てを切り取るのは無謀なことであることは分かっていたが、それを承知で観光タクシーを飛ばし、阿蘇中央火口丘を反時計回りに一巡した。
 午後から気流が悪化し、雲が湧く生憎の気象となり、大観望や草千里、中岳火口といった定番の景観を切り取ることが出来なかったが、internetからフリー写真をお借りして補い、私なりに阿蘇の全貌を描いてみた。
 天候が悪化したお陰で、逆に、普段廻らないスポットにも数多く訪問することが出来た。また、編集に当たってはGoogleマップを多用して、撮影場所や被写体の位置を表示し、広大な阿蘇の何処から何を写したものか分かるように工夫した。バラエティ豊かな阿蘇の表情を多数切り取ることができたのは、勿論、個人で観光タクシーを運営しておられる大野さんのお陰である。この場をお借りして、心より御礼申し上げたい。

旅紀行ジャパン第126集 「秋の阿蘇路」

撮影・制作 : 和田義男

  平成23年(2011)11月22日 作品:第34作  画像:(大79+小29) 頁数:5 ファイル数:231 ファイル容量:86MB
   
平成12年(2000)〜平成23年(2011) 作品数:422 頁数:1,667 ファイル数:70,938 ファイル容量:11,933MB
  秋桜や湧き立つ雲の阿蘇連山  北舟 

しゅうおうや わきたつくもの あそれんざん

Cosmoses, Aso mountain ranges producing clouds.

編集子の選ぶ傑作

秋桜コスモス と阿蘇連山

秋桜と阿蘇連山

拡大写真(3000X1300)879KB

お便りコーナー(抜粋)

2011年12月10日(土)晴  K. H.   様より  香川県高松市からのお便り

 Re: 「秋の阿蘇路」完成! こんにちは、急に寒く成り震えて居ります。先日はご丁寧にお礼のお便り有難う御座いました。秋の阿蘇路拝見、素晴らしいですね。昔旅行で行った事がありますが、随分様変わりした様に思います。赤牛が出て来た時はとても懐かしく、当時の事が思い出されました。写真がとても綺麗で、見て居る人達も阿蘇は行った事があるので、懐かしんで居ました。

大阿蘇や雲に呑まるる芒原 素晴らしい作品ですね。とても気に入りました。おてもやんの歌が流れて来たとき、忘年会をしようと
云う事になり、姥達の宴会が始まり、pcから流れる歌に合わせて手拍子を打ち、お酒も入り、それはそれは賑やかな宴会に変貌しました。これも和田先生の写真のお陰と感謝して居ます。本当に有難う御座いました。皆さんからもお礼を言っといてネと言伝が有りました。お元気でお過ごし下さいませ。
 
今晩は。お便りありがとうございました。早速、皆様方で「秋の阿蘇路」をご覧いただいたとのこと、嬉しく思います。また、鑑賞会が忘年会になったとのこと、素敵な寄り合いですね。これだけ楽しんでいただければ、作者冥利に尽きます。

阿蘇の俳句をお褒めいただき、有り難うございます。なかなか上達せず、数だけは増えている状況ですが、誉めていただくと、やる気もまた出て来ますので、下手な句ではあっても嬉しいです。

お仲間の方々によろしくお伝えください。お元気で、良いお年をお迎え下さい。有り難うございました。
2011年12月7日(水)曇  大野新治   様より  熊本県上益城郡益城町からのお便り

 『秋の阿蘇路』を拝見しました。 ごタクシーのご利用、有り難うございました。『秋の阿蘇路』を拝見しました。

感想: 秀逸なページに仕上がっていると思います。「一般的な旅行ページ」又、貴サイト内でも卓抜している印象です。説明文が簡単明瞭で、意を達していた。俳句創作鍛錬の賜でしょう。

例、『阿蘇山(あそさん)という単独峰は存在せず』

撮影した写真に感心した。私のタクシー案内のテーマである、”『火山性草原』が醸し出す『清涼感、空気感=感覚的な感動』”を写真に上手く結晶させている。景色の切り取り、選択が絶妙。『阿蘇の雰囲気、空気感が、この写真から伝わるものと同等なら、この写真が誇張でないなら、是非観光を計画してみよう』と発想しそうに感じられます。

お許し頂ければ、私の『阿蘇のページ』の基幹説明部にリンクを張りたいと思います。http://www1.bbiq.jp/web416/aso.html  の『重要、注目』部です。よろしくご検討お願いします。
 
こんばんは。お便りありがとうございました。大野さんのご感想はいかばかりかと少し緊張して批評を読ませて頂きました。及第点を頂けたようで、大変光栄に思います。

この作品は、大野さんのお陰で生まれました。本当に感謝しております。この作品をご覧になった読者が正しい阿蘇の認識を持たれ、正しい期待を持って旅されれば、満足感はこれまで以上のものとなることでしょう。

この作品を大野さんのサイトにリンク頂けるとのこと、大変光栄です。よろしくお願いします。

これから厳しい冬が到来しますが、冬の阿蘇もまた格別な趣があると思われます。また、機会がありましたら、再チャレンジしたいと思います。そのときには、また、お世話になりたいと思っております。

これからも、どうかご自愛の上、お元気でご活躍下さい。ありがとうございました。
2011年12月5日(月)晴  根岸福太郎   様より  東京都青梅市からのお便り

 秋の阿蘇路 秋の阿蘇路 冒頭飛行機内からの 富士山の迫力ある映像に 圧倒されました。このような映像をカメラに収めた撮影技術に敬服いたします。

そして晩秋の阿蘇路は広角に収められ 暮れ行く秋の寂しい風景の中へ 見る者を引きずり込んでしまい 彷徨う旅人ととなって 映像のなかを迷っておりました。
 
おはようございます。お久しぶりです。お便りありがとうございました。早々に「秋の阿蘇路」を観賞していただき、作者冥利に尽きます。撮影技術をお褒め頂き、嬉しく思います。ただ、写真は、カメラが撮すもの。私はシャッターを切るだけです。そこに至るまでの熱意は、誰にも負けませんが・・・(^^; 

阿蘇の景は、もう少し青空が多ければ、もっと清々しい作品になったと思いますが、雲が湧き上がるシーンも大阿蘇にふさわしく、ひと味違った作品に仕上がったと自負しています。ありがとうございました。
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