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和田義男

 旅紀行ジャパン

2007年7月8日改訂

♪箱根八里メドレー

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2005年11月27日作成

関所と御番所茶屋

関所と御番所茶屋(秋の箱根路)

秋の箱根路

杉並木

 

箱 根はこね

 

 箱根は、神奈川県南西端、足柄下郡(あしがらしもぐん)の町で、人口約1万6千。箱根山古期カルデラの外輪山内側一帯を町域とし、全域が富士箱根伊豆国立公園に含まれる。

甘酒茶屋〜元箱根〜箱根

甘酒茶屋〜元箱根〜箱根

                                                                       資料

 

 古代の箱根山は山岳信仰の聖地で、天平宝字元年(757)には箱根三所権現が祀られたと伝わる。中世には鎌倉幕府の庇護のもとに栄え、江戸時代に入ると箱根関が置かれ、中心集落の箱根は宿場町として、元箱根は箱根神社の門前町として、湯本は湯治場として発展した。

富士山と湖中に立つ箱根神社の大鳥居

富士山と湖中に立つ箱根神社の大鳥居

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関東総鎮守の箱根神社

 

三割菊

 
 箱根町元箱根に鎮座する箱根神社は、社伝によると、第五代孝昭天皇の御代、聖占仙人が駒ヶ岳の主峰・神山(1438m)を神体山として奉祀。以来、山岳信仰の一大霊場となったという。
 第46代孝謙天皇の天平宝宇元年、万巻上人が神託によって、現在地に里宮を創建。箱根権現と崇められた。修験道と習合した時代が続いたが、明治の神仏分離によって、箱根神社と改称し、今日に至る。
 

第六十五代花山天皇の皇子・豊覚王が第十五代座主職を継いだことから、社紋は三割菊(みつわりぎく)となった。

鬱蒼とした杜にある箱根神社里宮

鬱蒼とした杜にある箱根神社里宮

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 古色蒼然とした箱根神社は、長い歴史と風格があり、長嶋一茂さんがここで結婚式を挙行されたという。樹齢千二百年と云われる矢立のスギを筆頭に杉の大木に囲まれた境内を歩くと、厳粛な気持ちになる。

杉並木の石段

杉並木の石段

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箱根権現を祀る里宮

 

 杉の大木に囲まれた参道を進むと、やがて約90段の急な石段があり、上り詰めると広場があり、その奥に立派な拝殿や本殿があり、箱根権現を祀っている。参道途中の宝物殿では、曽我兄弟が仇討ちをしたという刀や絵巻などが展示されている。8月1日の例祭は盛大なもので、祭りの前後には芦ノ湖で花火が打ち上げられるという。

箱根権現を祀る箱根神社

箱根権現を祀る箱根神社

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箱根神社の矢立のスギ

 

 平安時代に征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が蝦夷平定に、また、陸奥・源頼義が安部氏追討に際してこのスギに表矢を献納したという。樹高35m、胸高周囲6m、樹齢約1200年(伝承)。かながわの名木100選に選ばれている。

樹齢1200年といわれる矢立の杉

樹齢1200年といわれる矢立の杉

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箱根元宮はこねもとみや

   元箱根からバスで15分の箱根園から駒ヶ岳ロープウェイに乗ると駒ヶ岳山頂(1327m)に登ることができる。山頂は一面熊笹に覆われ、下からは山頂駅しか見えないが、駅の東方に山頂があり、箱根元宮が鎮座する。  

駒ヶ岳頂上の箱根元宮 撮影:2006.3.7

駒ヶ岳頂上の箱根元宮1 駒ヶ岳頂上の箱根元宮2

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元箱根

 

 箱根神社を参拝した後、元箱根のバス停に引き返し、国道1号線を箱根方面に200mほど歩くと箱根神社の一の鳥居に至る。更に進むと左手に旧東海道杉並木(国史跡)があり、箱根恩賜公園まで約500mほど続いている。

元箱根の木々の間から見える富士山

元箱根の木々の間から見える富士山

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  秋の湖富士の嶺白き赤鳥居   北舟

あきのうみ ふじのねしろき あかとりい

 

旧東海道・箱根杉並木

   箱根杉並木は、箱根観光必見のスポットである。街道の入口には、後世に建てた石の一里塚があり、江戸から二十四里と書かれている。この街道で杉の木の間から眺める逆さ富士が有名といわれるが、めったいにお目にかかれない。この日も富士山は見えたが、湖面が波立っているために逆さ富士は見られなかった。  

箱根杉並木の入口

箱根杉並木の入口

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   杉並木は、旅人に木陰を与えるために街道の両側に植えられたもので、東海道では唯一のものである。この杉並木は幕府の命を受けて元和4年(1618)に川越藩主・松平正綱が箱根宿を設けたときに植林したものという。  

杉並木を行く

杉並木を行く

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   過去に何度か伐採されて数少なくなった杉並木だが、現在では国指定史跡として保護され、芦ノ湖周辺の4地区に樹齢最高350年の杉の大木約420本が残されている。この並木道を500mほど進むと、やがて箱根関に至る。  

大名行列

大名行列

資料
   箱根杉並木は、芦ノ湖沿いの平坦な道であり、木々の間から霊峰・富士の山を拝むことができ、とても見晴らしがよい。唱歌「箱根八里」で歌われた「昼なお暗き杉の並木」は、畑宿一里塚から先の難所・西海子坂(さいかちざか)から先の険しい東坂が最もふさわしい。  

樹齢最高350年の杉並木

樹齢最高350年の杉並木

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   秋の山四百年の杉並木  北舟
 

千人溜りせんにんだまり

御番所茶屋 おばんしょじゃや

   御番所茶屋は、関所の外の通行人の溜まり場である千人溜りにあった新屋町(しんやちょう)の茶屋で、元和5年(1619)に建てられたという。往時には新屋町の茶屋が十数軒あり、関所手形の下見や関所の通り方を手ほどきしたという。
 

 見晴らしのよい高台に建つ御番所茶屋は、芦ノ湖の眺めが一望できる気持ちのいいお茶処。道中だんごや関所だんごを頬張って、一休みをするには丁度良い場所にある。

御番所茶屋で一服

御番所茶屋で一服

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箱根関はこねのせき

   箱根関は、江戸時代に箱根に設けられた東海道の関所で、広義には箱根宿東側の箱根関所と仙石原(せんごくはら)、根府川、川村、矢倉沢、谷ヶ(やが)の脇関所(わきせきしょ)が含まれる。元和5年(1619)現在地に箱根関所が設けられた。
   箱根関所は、茅葺きの江戸口御門と京口御門で仕切られ、門の中・芦ノ湖側に役人の控える大番所(おおばんしょ)と上番休息所(かみばんきゅうそくしょ)、山側に足軽番所と遠見番所があった。江戸口と京口の各門の外には、関所へ入る人の溜り場があり、千人溜りと呼ばれた。
   関所跡は国の特別史跡に指定されており、近くの箱根町立箱根関所資料館に関係資料がある。現在、平成19年春の完成を目指して関所の復元工事が行なわれており、大番所・上番休息所などが一般公開されている。

黒い塗色の箱根関所(右)と御番所茶屋(左)

黒い塗色の箱根関所(右)と御番所茶屋(左)

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   関所の役人はすべて小田原藩士で、定番人(じょうばんにん)の居付き手当は幕府から支給された。関所修理の経費は幕府負担で、人足は駿河国(するがのくに)の小田原領民から出した。
   関所通行のチェックは厳重で周辺の山は要害山として立入禁止、関所を通らない山抜けは発見しだい極刑に処せられた。元禄15年(1702)お玉の処刑が有名。明治2年(1869)に明治政府によって廃止されるまで続いた。

箱根関所の絵図

 

おどし面

江戸口御門(右)と京口御門(左)がある。奥が芦ノ湖。

 

関所の軒下に掲げられ、通行人を威圧した。

箱根関所の絵図 関所の軒下に掲げられたおどし面

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入鉄砲いりでっぽう

出女でおんな

   江戸幕府が設けた関所は全国で53ヵ所。関所が厳重にチェックしたのは「入鉄砲と出女」といわれる。新居(あらい)関所で鉄砲を厳重に検査したので、箱根関所では出女の検査が厳しく行われたという。
 

 出女を検査するのは女性で、人見女(ひとみおんな)・改め女(あらためおんな)・番女(ばんおんな)・改め婆(あらためばば)といわれ、箱根では近在の農家の主婦が二人必要に応じてかけつけ、まず人相・風体(ふうてい)を証文と照らし合わせ、髪を解いて密書の有無まで検査。それでも怪しいときには裸にして性チェックまでしたという。

改め婆による厳しい出女の検査

 

押収された入り鉄砲

改め婆による厳しい出女の検査 押収された入り鉄砲

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