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ファーム富田
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「ハーブの女王」と呼ばれるラベンダーに富田忠雄さんが魅せられたのは昭和28年(1953)、21歳のときだという。以来、彼は十勝連峰に抱かれた富良野の広大な畑でラベンダーひとすじに働いてきた。現在、彼の経営する12ヘクタールの花農場「ファーム富田」は、紫の花の香りに誘われて毎年百万人もの観光客が訪れるラベンダー観光発祥の地である。 ファーム富田公式サイト |
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富良野地方はかって香料を採るためにラベンダーを栽培していた。しかし、海外から安い香料が輸入され、合成香料が出回るようになると、次第に採算がとれなくなり、次々とラベンダー畑が消えていった。 |
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しかし、富田さんは、富良野にラベンダーを残そうと、苦しい中で栽培を続け、昭和58年(1983)オリジナル香水「フラノ」を発表。平成2年(1990年)には南仏・オートプロヴァンス・ラベンダー修道騎士称号を授与されるなど、彼の活動は世界的な評価を受けるに至った。 |
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富良野がドラマ「北の国から」の舞台として知られるようになると、全国から観光客が訪れるようになり、富良野のラベンダーは日本一の知名度を得た。 |
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花人の舎
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花畑のそばにある大きな三角屋根の建物は、花人の舎である。中に入ると、ラベンダー畑やポピー畑を形どったステンドグラスから淡い光が射し込んでいる。ファーム富田のウエルカムハウスである。 |
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広大なラベンダー畑 |
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園内は、ラベンダーの紫色が美しい。広大な花畑をすべてを回るのは大変だ。 |
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ラベンダー
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夏の季語・ラベンダーは、その香りや色、形から、数多い芳香植物の中でも男女を問わず高い人気がある。 |
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世間一般にいうラベンダーは、植物学的には地中海沿岸を原産地とする
Lavandula augustifolia
を指し、別名「トゥルーラベンダー、イングリッシュラベンダー、コモンラベンダー」、和名では「らわんでる」と呼ばれる。 |
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シソ科多年生常緑の亜低木で、灰紫色から濃い紫の花茎20〜30cmの2唇弁の花を穂状に咲かせる。 |
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ラベンダーの精油には殺菌作用と細胞の再生を早める力や鎮静・鎮痛作用、防腐作用、安眠作用などがあるため、古くは古代ギリシャ時代から人々に親しまれてきた。日本でもハーブの代表種として各地で栽培されているが、気候条件の良い北海道が最も有名な栽培地である。 |
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花色は淡紅紫色から濃青紫色まで様々で、株全体に芳香があり、香水やドライフラワーのほか、やけどやニキビの薬、アロマテラピーなどに利用されている。 |
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ポピーとラベンダー畑 |
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赤いポピーと紫のラベンダーが美しい。眼下に富良野盆地が広がる。
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ラベンダーの丘 |
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丘の向こうにもラベンダーの丘が続く。広大なラベンダー畑は、圧巻である。 |
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彩りの丘
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最も人気のある彩りの丘は、多彩な花の絨毯である。その見事な景観に誰しもが言葉を失う。
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赤いポピー
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中でも真っ赤なポピーは、今が盛りと咲き乱れており、短い北国の夏を惜しんでいるかのようだ。
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ヒナゲシ |
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ヒナゲシはケシ科に属する草木で、阿片(アヘン)が採れない種類なので自由に栽培ができる。阿片が採れるケシよりは丈が低く、幾らか分枝しており、全体に粗毛がある。 |
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欧米ではポピーの名で知られており、最近は日本でもポピーと呼ばれることが多い。中国では秦代の実力者・項羽の愛妾であった虞美人が流した血から生まれたという伝説から、別名虞美人草(ぐびじんそう)の名がある。 |
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欧州南部から西アジアに野生していたものが唐時代に中国に伝わったもので、日本へは江戸時代に渡来したといわれる。 |
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ポピーの絨毯
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ピンクのポピー |
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ポピーとケシ坊主 |
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花の絨毯
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ファーム富田最大の呼び物が彩りの丘に咲くこの花の絨毯で、観光パンフレットなどでお馴染みである。向かって左から右上にかけて、コマチソウ(桃)、カリフォルニアポピー(黄)、ポピー一重咲(赤)、ペパーミント(緑)、ヤグルマソウ(青)、カスミソウ(白)、スペアミント(緑)、ビール大麦(黄緑)、ラベンダー(紫)が並ぶ。
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どの花も素晴らしいが、特にポピー、カスミソウ、ラベンダーがこんなにも存在感がある花とは思わなかった。新しい発見である。
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富良野のラベンダーは、この一週間が見頃で、週末のラベンダー祭りが終わると、一雨ごとに色落ちしていくという。適当に選んだ日取りだったが、最高のタイミングで撮影できたことを後で知った。 |
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帯のような花畑
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花の波
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富良野地方は、山と畑しかない典型的な北海道の農村である。そこに拓真館とファーム富田がある。写真家前田真三と富田忠雄さんのお陰で、多くの観光客が注目する観光資源が生まれ、今日の隆盛を迎えた。
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地元の人にはありふれた山と畑の景色が、都会に住む人間には極めて新鮮に映る。過疎化と高齢化の波に洗われながらも、この素晴らしい大自然を誇りに思い、守り続ける人たちがいる。心から敬意を表したい。
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一日中観光バスに揺られて、広大で起伏に富んだ大地を巡った。そこには北海道の素晴らしい麦秋が広がっていた。朝から夕方まで愛機を携え、夢中で北の国の風景を切り取った。その一端をこゝに取り纏めることができた。
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途中下車した「北の国から」のロケ地、千望峠、拓真館、JR、ファーム富田以外は、すべて観光バスの中から窓ガラス越しに撮影したものである。ツアー客がバスの定員の半分以下だったため、前から二列目の左右のシートを私と家内の2人で使うことができたので、バスの進行方向と左右の窓の景色を撮影することができた。
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観光ポイントでは、時間制限のため、走りながらの撮影となった。家内が同行者から「ご主人は下車してもカメラを持って走り回っている(変な人)」と言われた。見学時間が短い団体ツアーの悲哀である。 |
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《 撮影 2003年7月14・15日
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オリンパス
CAMEDIA E-20 500万画素
ワイド・エクステンションレンズ使用
930枚 1,160MB
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車窓からの風景を含め、期待していた以上に素晴らしい撮影ができたのは、CAMEDIA E-20
の力によるところが大きい。 |
フォトショップによるレタッチ処理により、足らないところを補い、作品を完成することができた。 |
撮影した写真を何度見ても、北海道の雄大な自然に感動する。次回は、単独旅行で、前田真三のようにじっくりと北海道に迫ってみたいと思う。〈 完 〉 |
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