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はじめに |
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平成24年(2012)7月22日(第4日曜日)、埼玉県秩父市荒川白久(あらかわ・しろく)に鎮座する猪鼻熊野神社(いのはな・くまの・じんじゃ)で、「猪鼻の甘酒こぼし」(埼玉県無形民俗文化財)が開かれたので、昨年に引き続き、甘酒こぼし保存会の後援を受けて密着取材した。 |
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熊野神社や祭の解説については、前作
猪鼻の甘酒こぼし に詳しいので参照して頂き、本作は、必要最小限度の説明に止めた。 |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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和田グループ(第1期)の応援参加 |
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●
天平8年(736)以来今日まで約1300年にわたって「甘酒こぼし」を継承してきた奥秩父の猪鼻地区では、過疎化・高齢化が進み、かつて70軒あった村落が39軒にまで減少し、もはや地元の勢力だけでは祭の催行が難しくなっている。 |
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● 伝統文化の絶滅危惧種とでもいうべき「甘酒こぼし」に加勢するため、Wa☆Daフォトギャラリーに
募集広告
を掲載して全国から参加者を募ったところ、北海道、栃木、埼玉、東京、神奈川から13人の有志が集まり、今回初めて和田グループとして参加した。 |
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▲ 武蔵国(むさしのくに)奥秩父に位置する猪鼻熊野神社の南は、南西から北東に流れる荒川(あらかわ)の源流が深い渓谷を形作り、河岸段丘を形成している。やがて大河となり、東京湾に注ぐ荒川となって太平洋に流入する。 |
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三峰口 |
駅に到着 2012.7.22 09:17 |
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▲
7月19日(木)に梅雨明け宣言が出された関東地方だったが、22日(日)は夏祭には有り難い曇天の涼しい日となった。JR拝島駅07:20発八高線普通電車で世話役をお願いした長谷川昇司さんと合流し、東飯能駅で西武池袋駅07:05発三峰口行き(先頭4輌)に乗り換え、都心部からの参加者たちと共に09:17三峰口駅に到着した。 |
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↓□「甘酒こぼし
」の案内 |
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拡大写真(2600X1800)976KB |
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猪鼻 |
熊野神社へのアクセス(バス5分・徒歩15分) |
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▲▼ 何故かこの西部池袋駅からの直通便のバスの接続が悪く、バスに乗っても歩いても熊野神社に着く時刻は同じだったので、徒歩15分の●印の道を歩くことにした。 |
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バスを諦めて徒歩で熊野神社に向かう 09:21 |
↓帰途、和田グループの直会を開いた福島屋 |
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▼ 去年は気付かなかったが、白川橋欄干の北西端に
「猪鼻の甘酒こぼし」の陶板焼の絵が飾られていた。
教育委員会の説明板と同じく、「甘酒まつり」としている。 |
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▲▼ なかなか良く描けているが、全ての六尺褌の横褌(よこみつ)を綱のように捻(ねじ)って描いている。これは間違いである。褌を極端に捻って締める人は希で、この画家は、先入観を持って描いたに違いなく、蛇足である。 |
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熊野神社参道に着いた頃やってきた路線バス 09:31
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熊野神社参道入口の大幟 09:38 |
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綺麗に清掃された「上の沢放水路」 09:40 |
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拡大写真(2400X1800)1.39MB |
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木の鳥居をくぐり急な石段をのぼる 09:41 |
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拡大写真(1930X2400)1.03MB |
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▲▼
鳥居のそばには、秩父市教育委員会による「甘酒
こぼし」の説明パネルが設置され、祭の起源や概要が紹介されている。教育委員会は、「甘酒こぼし」のことを「甘酒まつり」と呼称している。説明の中で、「カツコミ番」とあるが、これは「かき込み番」の間違いで、「カキコミ」が「カッコミ」として採録され、「ッ」が「ツ」と書かれてしまったのであろう。
(和田説) |
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なお、筆者は、前作から「甘酒まつり」というどこにでもある呼称ではなく、熊野神社や保存会が採用している「甘酒こぼし」という独自の優れた表現に統一している。 |
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秩父市教育委員会による「甘酒こぼし」の説明パネル |
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拡大写真(2000X1200)500KB |
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すっかり祭の準備が整った熊野神社境内 09:42 |
↓神楽殿 |
神札授與所(参加受付所)↓ |
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↓社務所 |
↓熊野神社拝殿 |
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拡大写真(2400X1800)980KB |
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かむにわに つどうむらびと なつまつり |
The summer
festival, villagers gathering at the garden of deities of
Shinto. |
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↑東 |
↓猪鼻区公会堂 |
↓神楽山牧洞院 |
↓甘酒かきこみ所 |
↓水槽 |
南→ |
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パノラマ写真(3000X1600)1.44MB |
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裸祭の参加申込所/神札授與所 09:44 |
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↓熊野神社社務所 |
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拡大写真(2000X1630)505KB |
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▲▼ 神札授與所の受付係に住所・氏名を申告し、御神酒料を納付すると、名刺サイズの名札ケースに入った直会(なおらい)参加章*が交付される。この名札を胸につけておかないと、猪鼻公会堂で行われる直会の弁当や飲み物などがもらえない。無銭飲食を防止する手段として、今年から導入されたもの。 |
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*直会参加章:「熊野神社夏祭り 直会参加章 猪鼻区熊野神社社務所」と書かれた名札。直会終了後要返却。 |
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▲▼ 受付係の後方に配置された御札係は、「熊野神社祈祷神璽(くまのじんじゃきとうしんじ)と墨書された御札に住所(青梅市)氏名(和田義男様)を記入し、直会の際に御札と手拭い(写真下左2点)を手渡してくれる。御神酒料掲示係は、半紙に金額・氏名を墨書し、神楽殿の前に張り出してくれる。 |
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御札 |
手拭い |
六尺褌 |
鉢巻 |
草鞋(わらじ) |
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▲▼ 写真上の六尺褌(白晒木綿布 250x34cm)・鉢巻・草鞋の3点が祭装束で、直会が終わり、更衣のときに一斉に配られる。手拭いと鉢巻は同じものなので、2点もらえるが、御札に付随する手拭いは、持ち帰り用である。 |
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拡大写真(2000X800)219KB |
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写真下は、受付でもらった保存会作成による「甘酒こぼし」のパンフレットである。子供でも分かるように、ルビがふられ、分かりやすく説明されている。 |
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ただ、「ふんどし(パンツ)ひとつで」とあるが、「ふんどし」を知らない子供たちに分かるように(パンツ)とつけたのだろうが、「ふんどし=パンツ」と誤解されそうだし、パンツでも祭に参加できるとも受け取れるので、ふんどし(昔から伝わる帯状の下着)とでもしたらよいと思われる。 |
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拡大写真(2000X1440)363KB |
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