|
|
|
|
|
はじめに |
|
|
平成26年(2014)7月27日(第4日曜日)、埼玉県秩父市荒川白久(あらかわ・しろく)に鎮座する猪鼻熊野神社(いのはな・くまの・じんじゃ)で、「猪鼻の甘酒こぼし」(埼玉県無形民俗文化財)が開かれたので、平成23年(2011)以来連続四度目となる密着取材を行った。 |
|
|
熊野神社や祭の解説については、
猪鼻の甘酒こぼし
に詳しいので参照して頂き、本作は、必要最小限度の説明に止めた。 |
|
|
|
|
|
【凡例】
▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 ●:筆者の私見 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
和田グループの応援参加 |
|
|
● 天平8年(736)以来今日まで約1300年にわたって「甘酒こぼし」を継承してきた奥秩父の猪鼻地区では、過疎化高齢化が進み、かつて70戸あった村落が39戸にまで減少し、もはや地元の氏子だけでは祭の催行が難しくなっている。 |
|
|
伝統文化の絶滅危惧種とでもいうべき「甘酒こぼし」に加勢するため、筆者は、平成24年(2012)からWa☆Daフォトギャラリーに募集広告を掲載して全国から参加者を募って参加取材してきた。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Google Map |
|
|
|
|
|
|
● 平成23年(2011)に初取材してWa☆Daフォトギャラリーに掲載すると、このユニークな「甘酒こぼし」は全国的に知られるようになり、翌年から部外参加者が激増した。そのため、地元では外来者の受入準備が忙しくなり、浅香会長の要望で、去年の二期目から和田グループの定員を5〜6人に限定した。今年の第三期和田グループは、埼玉、東京、愛知、大阪から6人の有志(新人4人)が集まった。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Google Map |
|
|
|
|
|
|
▲ 武蔵国(むさしのくに)奥秩父に位置する猪鼻熊野神社の南には、南西から北東に流れる深い渓谷があり、河岸段丘(かがんだんきゅう)を形成している。荒川(あらかわ)と名付けられたこの川は、やがて大河となって東京湾に注ぎ、太平洋に流入する。 |
|
|
|
|
|
|
|
三峰口 |
駅に到着 2014.7.27 09:23 |
|
|
パノラマ写真(2400X11500)366KB |
|
|
|
|
|
|
▲
7月27日(日)は、夏祭には有り難い美しい晴天となったが、大変な暑さだった。JR拝島駅07:20発八高線普通電車に乗り、東飯能駅で西武池袋駅07:05発三峰口行き快速急行(先頭4輌)に乗り換え、09:17三峰口駅に到着した。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
↓□「甘酒こぼし
」の案内 |
|
|
拡大写真(2600X1800)976KB |
|
|
猪鼻 |
熊野神社へのアクセス(バス5分・徒歩15分) |
|
|
Google Map |
|
|
|
|
|
|
▲▼
三峰口駅前で和田グループ参加者と合流し、駅前から出ている三峰神社行きの路線バスには乗らず、途中の景色を楽しみながら、歩いて猪鼻熊野神社に向かった。白川橋からは深いV字谷を形成する荒川の河岸で猿が遊んでいるのが遠望された。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(2000X1500)107MB |
|
|
|
|
拡大写真(2000X1500)942KB |
|
|
|
|
拡大写真(2000X1500)1.00MB |
|
|
|
|
拡大写真(2000X1500)0.97MB |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
▲▼
神札授與所の受付に行き、住所・氏名を記入し、御燈明料3000円を納めて参加登録を行い、直会参加章をもらった。参加章の交付は、一昨年から始まったもので、直会では、このバッジと引き替えにお弁当がもらえる。奥では、御札に住所・氏名を書く係と御燈明料納付者を半紙に書く人がいる。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
毛筆の達人 |
|
拡大写真(2000X1500)521KB |
|
|
|
|
|
|
▼
神楽殿の前では、御燈明料納付者のはり紙が掲示される。早速、私の名前も張り出された。花火や清酒などの奉納もある。御燈明料は3000円が相場だが、2000円や5000円の人もいる。 |
|
|
|
|
|
|
|
御燈明料の張り出し / 神楽殿前 10:38 |
|
拡大写真(2400X1800)978KB |
|
|
|
|
|
|
▼ 参加者への交付品は5点で、全て猪鼻公会堂で交付される。六尺褌(大小の白晒木綿布)・鉢巻・草鞋の3点が祭装束で、直会が終わり、更衣のときに一斉に配られる。御札の袋に入っている手拭いは持ち帰り用で、手拭いと鉢巻は同じもの。全て記念品として持ち帰ることができるので、筆者は草鞋以外は持ち帰っている。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
御札 |
手拭い |
六尺褌 |
鉢巻 |
草鞋(わらじ) |
|
|
拡大写真(2000X1500)776KB |
|
|
|
|
|
|
▲▼ 御札は、熊野神社祈祷神璽(くまのじんじゃきとうしんじ)で、「神璽」と「宮司之印」の朱印が押されている。商売繁盛・家内安全・無病息災の三種があり、受付のときに希望の種類を申告する。私はいつも家内安全の御札を頂く。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(2000X800)219KB |
|
|
|
|
|
あまざけの しんせんつぼに ほうじたり |
Provisions
for gods, presenting sweet sake in a pot. |
|
|
井上宮司による祝詞奏上 / 熊野神社拝殿 10:18 |
|
拡大写真(2000X1500)424KB |
|
|
|
|
|
|
▼
祭壇には、例年通り、山里の神饌(しんせん)(神々が召し上がる食物)の中に壺入りの甘酒が奉納されていた。井上宮司による祝詞奏上や玉串奉奠(たまぐしほうてん)のあと、君が代が斉唱され、厳かな雰囲気の神事だった。 |
|
|
|
|
|
|
|
祭壇に供えられた甘酒壺 |
|
拡大写真(2000X1500)339KB |
|
|
|
|
|
|
▼
熊野神社の境内で行われる夏祭の準備は既に終わっており、酒樽が置かれる広場の中央には、4本の笹竹に注連縄が張り巡らされた神籬(ひもろぎ)が設営されている。この日は、神々が降臨して神庭(かむにわ)となるこの広場で、1300年前から続く年に一度の夏祭が行われる。 |
|
|
|
|
|
|
|
「甘酒こぼし」が行われる広い境内 / 熊野神社
10:40
|
↑東 |
猪鼻区公会堂 |
神楽山牧洞院 |
甘酒かきこみ所 |
水槽 |
南→ |
|
パノラマ写真(2400X1200)862KB |
|
|
甘酒かきこみ所の朝 |
|
神楽山牧洞院 |
甘酒かきこみ所 |
水槽 |
|
パノラマ写真(3000X1200)1.04MB |
|
|
|
|
|
|
|
|
▲▼
猪鼻熊野神社で醸造する甘酒は、20kgのお米から作ったお粥に10Kgの麦麹(むぎこうじ)を混ぜ合わせただけの素朴なもので、防腐剤などの添加物が一切無いヘルシーなアルコール飲料である。早速、蓋を開けて中を撮影させてもらった。今年の出来栄えも上々で、甘い芳香がプーンと鼻をついた。もろみ混じりの一夜酒を湯飲茶碗に注いで貰い、健康安全を祈願しながら試飲させて頂いた。 |
|
|
|
|
|
|
|
麦麹が浮き上がった甘酒 |
|
拡大写真(2400X1950)898KB |
|
|