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緑滴る鎮守の杜の大木の下で、褌一丁の男たちが2時間にわたって境内をかけ巡りながら神輿練りを繰り返す。200年前から続く夏祭りが変質することなく今に再現されていることに、ロマンと感動を覚えるのは筆者だけではないだろう。 |
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加藤良明・氏子会長によると、拝殿のすぐ脇にあるのは榧(カヤ)の木で、あとは椋(ムク)の木や欅(ケヤキ)で周辺に杉の木が植えられているという。鎮守の杜は、夏には広葉樹を主体とした大木の木陰に癒しの空間をもたらす貴重なオアシスで、何とも羨ましい環境である。 |
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神輿揉みは、神輿が傾いた側の担ぎ棒に全体の重量がかかるので、少ない人数では支えきれないことがある。後半の疲労困憊(ひろうこんぱい)したころ、左の先棒(さきぼう)が潰れてしまった。決定的瞬間をうまく切り取ることができたが、幸い、神輿は直ぐにバックアップされ、事なきを得た。 |
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お囃子台では獅子が踊っていた。観客からご祝儀が手渡され、口で受け取るのに手こずっていたが、最後には上手くいった。寄付者にはお礼に大和田囃子の手拭いが渡された。 |
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数度の休憩時間に拝殿前に置かれた神輿をバックに記念写真を撮る光景がみられた。筆者も浅田浩司・法被頭を中心に参加者の記念写真を撮影させていただいた。 |
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荒神輿の現場指揮・浅田浩司 |
法被総頭 |
と記念撮影 |
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4時間に及ぶ神輿練りは、いよいよ最後の段階に入った。神輿を担ぐ男たちは、全身汗と泥にまみれながら、歯を食いしばって最後の力を振り絞っていた。何ともいえない壮絶な姿である。 |
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あらぶれば かみもよろこぶ みこしもみ |
Rough mikoshi carrying, the more the gods rejoice. |
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午後11時過ぎ、祭典実行委員の再三の指示でやっと神輿練りが終わり、御霊還し(みたまがえし)の儀が行われた。宮司が祝詞奏上(のりとそうじょう)の後、マスクをして神輿から神霊を拝殿奥の本殿にお還しし、神事が終った。 |
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最後に加藤良明・氏子会長から無事に夏祭りを終えることができたことの謝辞があり、全ての行事が終了した。 |
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社務所の前にテーブルが出され、4時間の長丁場を乗り切った男たちにスイカやメロンなどが振る舞われた。私もご相伴にあずかったが、汗だくの疲れた身体にとってはどれも瑞々しく、甘くて美味かった。 |
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汗と泥にまみれた白法被を社務所に返納し、褌一丁のままで家路につく氏子たち。裸で公道を歩いて自宅に帰る光景は昔のままで、何とも微笑ましい光景である。 |
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撮 影
2008年7月26日
OLYMPUS
E-3
12-60mm
1000万画素 2,980枚 6.5GB
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汗だくの荒神輿を追って、筆者も汗だくになりながら連写モードで激写を繰り返し、4時間余りの間に1000万画素2,980枚6.5GBを切り取ってきた。 |
夜間の動きの激しい被写体のため、ピンぼけ写真もかなり混じっていたが、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」で、上手く撮影することができた。 |
今回、アニメーション・ジフ Animation GIF という手法を多用し、連写した数枚の写真を交互に表示して、動きを表現してみた。少しは臨場感を伝えることができたものと思う。 |
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感動の荒神輿 |
素晴らしい裸祭りだった。褌一丁の日本男児が渾身の力で荒神輿を練り上げる様子はとても雄々しくて格好良く、かつて多くの女性たちが感動しながら見守り、数多くの恋のロマンが生まれたことだろう。 |
新座市による無形民俗文化財の指定は「大和田氷川神社はだか神輿」となっているが、平凡なネーミングなので、この作品では「大和田の荒神輿」とした。どのような荒々しさかは作品をご覧いただいた読者には十分にお分かりいただけたものと思う。 |
200年もの長い歴史を通じて、ときのリーダーたちが創意工夫を凝らし、失敗に改良を加えて完成させてきたユニークな荒神輿。これほど激しい神輿練りを見たのは初めてで、とても感動した。これからもこの伝統の裸褌文化が末代まで変質することなく伝えられることを衷心より願っている。 |
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日本の裸祭り第78集 「大和田の荒神輿」 |
撮影・制作 : 和田義男 |
平成20年(2008)8月16日 作品:第24作 画像:(大76+小6) 頁数:5 ファイル数:186 ファイル容量:45.2MB
平成12年(2000)〜平成20年(2008) 作品数:295 頁数:1,0470 ファイル数:35,504 ファイル容量:5,475MB |
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【編集子が選ぶ一枚】 |
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まんりょくの みやがぶたいの あれみこし |
The rough mikoshi at the stage of shrine full of green. |
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【編集子が選ぶ一枚】 |
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2008年8月18日(月)晴 kinuko 様より
荒神輿 お早う御座います 伝統美溢れる荒神輿有難う御座います 中でも動きを捉えた神輿は好いですね 初めて見ました 何だか私自身が神輿の所に立って居る様に思いました。素晴らしかったです。神輿担ぎが終り 家族と褌一丁で帰る後ろ姿は何とも微笑ましい光景ですね カメラを向ける優しさが滲み出て居る様に思います。有難う御座いました。
こんにちは。お便り嬉しく拝読しました。祭りが終わって褌一丁のお父さんが家族と一緒に家路につく姿は、本当にほのぼのとしていて、古き良き時代を思い出しますね。有り難うございました。
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2008年8月11日(月)曇 K. S. 様より
はじめまして 大和田の裸神輿の担ぎ手 S. と言います。ホームページ拝見させていただきました。マイナーなお祭りに参加して頂き、大変嬉しく、かつ、宣伝までしていただき、ありがとうございます。
毎年地元の若い担ぎ手が減り 新たに引越しされて来た方々や神輿好きな方々に支えてられます。出来れば地元の人たちだけで担ぎたいのですがもう無理ですね・・・ 私の親父が担いでた時はもっと凄かったんですよ! もんでるときはトンボの人達はもっと高く 神輿は激しく揺れ 差してる時は神輿が90度位に傾いたり! 来年もぜひ祭りに参加してください 心からお待ちしてます!
今晩は。お便り有り難うございました。荒神輿の速報版をご覧いただき、光栄です。氏子ではありませんが地元の新座市在住のはっちゃんが「神輿見たまま」に作品をアップしています。 http://homepage2.nifty.com/hattyan/203.htm 詳しく解説されていますので、こちらの方もご覧下さい。
はっちゃんは、荒神輿の大ファンで、来年以降も直接参加されて、祭りを盛り上げて行かれます。私は、全国の祭りを取材していますので、連続して参加する時間はありませんが、これからも応援しています。Wa☆Daフォトギャラリーに発表したことで、来年は参加者や見学者が増えることを祈念しております。いつまでも伝統を変質させることなく、素晴らしい裸祭りを子々孫々に伝えて行って下さい。有り難うございました。
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2008年7月31日(木)晴 kinuko 様より
大和田の荒神輿 勇壮な大和田の荒神輿の送信有難う御座います。真夏日と云うのに暑さを吹っ飛ばす荒神輿ですね 担い手は清潔な真っ白い褌迫力有りますよね。
氷川神社の事ですが歌手の氷川きよしの氷川はこの神社のお名前を貰ったそうです 全然名前も売れて居なかった時にたけしが名付け親になったそうです やはり霊験灼な神様ですね 万緑の宮が舞台の荒神輿 素敵です 有難う御座います 次はどんな俳句を詠まれるのか楽しみです
お便り有り難うございました。氷川きよしの芸名は氷川神社からとられたとのこと、色々な縁があるのですね。フリー百科事典には、「「氷川」は東京都港区赤坂六丁目にある氷川神社から、「きよし」は本名の清志から採った。氷川神社は、たけしがバイク事故にあった時、母が回復を願ってお参りした神社。 」とありました。
拙句「万緑の宮が舞台の荒神輿」をお褒め頂き、光栄です。お便りは私のなによりのビタミン剤です。有り難うございました。
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2008年7月31日(木)晴 Y. T. 様より
Re: 「大和田の荒神輿」速報! 新作のご連絡有難うございます。早速拝見させて頂きました。神輿を担ぐ褌姿の人々の躍動する姿に感動し、法被をはおらないで担ぐことや、ハンダコでなく褌で担ぐことなど安全性に配慮したところなど先人の知恵が生かされているのだろうと思い勉強になりました。
お便り有り難うございました。神輿祭りは一見華やかですが、重量物の運搬というとても危険な作業で、いつも指揮者は事故防止に懸命ですが、矢張り痛ましい事故が起きているんですね。汗と血の代償で現在の安全がはかられているのは、企業活動と変わりないと思います。
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2008年7月30日(水)晴 gon 様より
Re: 「大和田の荒神輿」速報! いつもお世話になっております。群馬の新尺です。大和田はお疲れ様でした。今回は最初の画像からびっくりでした。しかし、いつものように画像がきれいですね。感激します。最後は神輿頭とのショットもいいですね。完成版が楽しみです!
今週末は青森県弘前市のネプタで囃子方:貝役(ホラ貝役)で遊んできます。では。
今晩は。お便り有り難うございました。今回は、冒頭からアップで出演頂き、驚かれたとのこと、申し訳ありません。いつものように、新妻さんとともにあちこちでご出演願っています。お二人とも経験豊富で、身のこなし方が玄人はだしですね。安心して見ていられます。私の写真を見て長谷川さんも来年は土曜日に参加したいと云われています。一人でも多くの参加者が増えれば良いですね。
弘前市のねぷたに参加されるんですね。私たちが行くのは青森のねぶたですので、場所が違いますね。暑さでバテないよう、お気をつけて楽しんで下さい。有り難うございました。
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2008年7月29日(火)晴 長谷川昇司 様より
Re: 「大和田の荒神輿」速報! こんばんわ こんな素晴らしい祭が有ったのですね 知りませんでした 一度は参加をしたい祭です これからも良い写真を撮って我々に見せて下さいね
おはようございます。はっちゃんのご紹介で、大和田の荒神輿を取材しましたが、小規模ながら素晴らしい裸祭りでした。山本グループが参加されておられないのが不思議なくらいです。ご覧のように担ぎ手が少なくて困っていますので、来年は是非加勢して下さい。皆さんが来援されれば、氏子会長はじめ、地元の方々も大変喜ばれることでしょう。有り難うございました。
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