「初夜」は、初夜導師が諸仏に一切の所願を祈念するもので、「謹んで守護せん」と唱える。

「佛名（ぶつみょう）」は、導師が賢却千仏（げんごうせんぶつ）（現在の千仏）名を唱えて祈念する。

「法咒師（ほずし）」二師が各々香水棒（こうずいぼう）・刀・鈴を持ち、諸天の真言（しんごん）を唱えて、祈念する。

　神分（しんぶん）バヤシをバックに、院主が務める神分導師が神々の威光増益のために神分経を読誦し、国家安穏・五穀成就・息災延命を祈願する重要な法要。

二人の僧侶が香水棒を持って激しく法舞し、仁聞（にんもん）菩薩の難行と六郷満山建立成就の様相を表す。

　院主と長老の僧が四天王を奉請。東西南北を結界して堂内に魔物が侵入できないようにする。

男女の鬼面を付け、鈴と五色のゴヘイ（御幣）を持って九種の法舞を行う。白い面が女の鬼。最後に鬼を招く。

　鐘がたたかれ、肌色の特殊な襦袢（じゅばん）と股引（ももひき）の上に縄で縛られた鬼役の三人の僧が寺の敷地内の別棟から本堂まで順次カイシャク（介錯）におぶされて登場し、仏前に正座する。

　草で頭を飾りつけ、須弥壇（しゅみだん）に置かれていた鬼面をかぶり、院主から酒を吹きかけられると、鬼となり、九字を切って荒鬼秘法飛行を行い、勢い良く庭に飛び出してゆく。一鬼に二人のカイシャク（介錯）がつく。

　一番鬼（赤） 災払鬼（さいばらおに）・・愛染明王（あいぜんみょうおう）の化身という。
　二番鬼（赤） 荒　鬼（あらおに）・・・・不動明王（ふどうみょうおう）又は仁聞（にんもん）の化身ともいう。
　三番鬼（黒） 鎮　鬼（しずめおに）・・・講堂本尊・千手観世音菩薩。