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 感動写真集

2008年1月27日改訂

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♪千年女王

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トウバ衆の浄火を浴びる村祭   北舟

2007年12月4日制作

激しい火の粉の洗礼!

激しい火の粉の洗礼!(ケベス祭/国東市国見町櫛来古江)

国選択無形民俗文化財

櫛来社のケベス祭

火の粉

 

火の粉の洗礼

 
 いよいよトウバたちが火のついた生のシダを棒で持ち上げ、境内を徘徊しはじめ、ケベス祭は佳境に入った。

燃えるシダを振り回すトウバ

燃えるシダを振り回すトウバ

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社殿に入るトウバたち

社殿に入るトウバたち

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 櫛来社の境内は、生シダの燃える炎と白煙が充満し、視界が狭まり、炎の祭典は一気に盛り上がりをみせた。

 

炎を振り回す男

炎を振り回す男

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社殿を徘徊する老トウバ

社殿を徘徊する老トウバ

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トウバ衆は社殿になだれ込み、厄払いをすべく参拝者を追いかけ始め、社殿のあちこちで悲鳴が上がった。

 

火の粉をまき散らすトウバ

火の粉をまき散らすトウバ

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 社殿の中で、トウバ衆は火のついたシダの柴木を振り回し、逃げ惑う参拝者の頭上に容赦なく浄火の火の粉を浴びせかける。服に焼き焦げができるのは必至で、タオルやショールで衣服を守る人も見られた。

逃げ惑う参拝者たち

逃げ惑う参拝者たち

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  トウバ衆の浄火を浴びる村祭   北舟

とうばしゅの じょうかをあびる むらまつり

激しい火の粉の洗礼!

激しい火の粉の洗礼!

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 午後8時半ころ、喧噪のうちにケベス祭は終わった。祭りの興奮で顔がほてった子供トウバが二人、アマチュア・カメラマンたちの前で焼けこげた棒を持ったまま、勇姿を披露してくれた。

子供トウバたち

子供トウバたち

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撮影・原作:清原 浩 きよはらひろし

住居:宇佐市(豊後高田市生まれ)

昭和36年生まれ

趣味:写真、流木アート

若宮 秋季大祭 川組後援会 役員

日本の祭り第92集/感動写真集第88集 「櫛来社のケベス祭」

 平成19年(2007)12月4日 作品:第37作 画像:(大28+小1) 頁数:3 総ファイル数:73 ファイル容量:11.3MB
 平成12年(2000)〜平成19年(2007) 作品数:268 頁数:928 ファイル数:31,290 ファイル容量:4,500MB

激しい火祭り

 平成19年(2007)10月14日国見町に伝わる火祭りの撮影に出かけました。その祭りの名前は、『ケベス祭り』
・・・ 起源も意味も全く不明で、奇々怪々な祭りと聞きました。禊も一切の衣類を着けず、頑なに伝統を継承している姿は素晴らしと感じました。
 面をかぶり、松明(たいまつ)を振りかざし、参拝者に火の粉を浴びせかける場面などは、『修正鬼会』に類似したものに思えましたが、鬼会よりも容赦を感じさせない荒々しいものでした。参拝者は、悲鳴をあげ火の粉を避けて逃げまわり、あたり一面に煙がたちこめる中、不気味なケベス面を目にし、しばし呆然となりました。
 このケベス祭は、単なる火祭りでは無く、『奇祭』と言っても過言ではないと思います。参拝に行かれる場合は
焦げても良い服装でお出かけ下さい。一張羅で行くと泣くことに ・・・。 〈 完 〉

【編集子が選ぶ名作】

炎の前の激戦!

ケベスとトウバのせめぎ合い

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神仏混交しんぶつこんこう 神事
 清原浩さんは、平成18年(2006)11月に豊前高田市の「若宮八幡はだか祭り」の取材でお世話になって以来、地元大分県の伝統の祭りを激写された作品を次々とお送り頂いている。
 今回も「ケベス祭」という余り知られていない奇祭を全国に紹介することができた。清原さんのコメントにあるように、前作の「天念寺修正鬼会」の災祓い鬼(さいばらいおに)に当たるケベスやトウバによる炎の洗礼は強烈で、参拝者の衣服に焦げ穴が空いてしまうのは必至である。
和田義男
 天念寺といい、この櫛来社(旧・岩倉社)といい、信仰の地・国東半島に伝わる激しい火祭りは、浄火で災厄を焼き払うもので、日本各地で見られる山伏による柴燈護摩(さいとうごま)と軌を一にしている。しかし、衣装や作法など細部にわたって創意工夫がみられ、当地の気候風土に育まれた独自の祭り文化に発展している。
 この地が神仏混淆と八幡神(はちまんしん)の発祥の地である宇佐神宮に近いことを考えると、櫛来社が仏教や修験道の影響を強く受けて進化してきたことは、その特異な白装束を見ただけでも明らかである。この「ケベス祭」は、神社の神事であるとはとても思えないほどに昇華されており、まさに奇祭である。

★☆★彡

 清原さんは、去年の「若宮八幡はだか祭り」のあと、オリンパスE-500を入手され、見事に和田式撮影術を体得されてロマンと感動あふれる九州の祭を激写しておられる。東京からでは手軽に取材に行けないので、これからも清原さんにお願いして、九州各地の祭文化を多数発信していただきたいと思っている。

   平成19年(2007)12月4日   監修 和田義男

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