▲▼ 落下した白い布は、渦の中心に呑み込まれて見えなくなったと思う間もなく、渦の中心が二つに分かれた。

▲▼ 櫓の上から激写していると、右側の渦は、明らかに破り取られた御福布を争う集団であることが分かった。

▼ 御福木が存在すると思われる左側の渦で白い布の争奪戦が激しさを増し、直ぐに右の渦は消えてしまった。

▲▼ 蒸気が立ちのぼるなか、渦の中心に束ねられた白布が見えた。裸男たちが群がり、白布に最も近接する男性が渦に呑み込まれた。このあと、渦は、櫓の左前に立つ大木の陰に入ってしまったので、櫓からの撮影を断念し、地上に降りることにした。

▼ 写真下は、吉田さんが撮影したもので、最初に渦が二つに分かれたときにできた右側の渦の集団で、最終的には、５人が白い御福布を割いて分け合った。

▼ 写真下は、地上に降りて、何とか渦の中心に肉薄し、撮影したもの。御福木は渦の中に完全に呑み込まれて見ることができず、これ以上、近づくことは物理的に不可能だった。この後は、渦の集団に押し潰されないように注意しながら、ノー・ファインダー撮影を続けた。

　地面は、降り続く雨と力水で泥んこになっている。幸い、筆者は、吉田さんが持参してくれた長靴を履いているので、ぬかるみを気にすることなく、左手で傘を持ち、右手で激写するスタイルを続けることができた。