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宮崎県は「神楽（かぐら）なしでは夜の明けぬ国」であり、現在でも県内の200ヵ所以上で様々な形の神楽が行われている。高千穂の夜神楽はその代表格であり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。 |
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高千穂の夜神楽は、毎年晩秋から翌年の早春にかけて開催され、平成17年（2005年）度は、11月19日（土）から翌年２月10日（土）まで、高千穂町内19地区で開催された。 |
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神楽５番「 |
杉登 |
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入鬼神 |
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このうち12月３日（土）に下川登地区（下図11番）で行われた「下川登神楽」に一夜限りの氏子として参加し、その全容を激写してきたので、こゝに紹介したい。 平成17年度高千穂の夜神楽日程表 |
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資料 |
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宮崎県西臼杵郡（にしうすきぐん）高千穂町は、宮崎県の北端部、九州山地の中にある人口15,000人ほどの町。町域の西北部から北部にかけては熊本県に接し、北部から北東部にかけては標高1,756mの祖母山（そぼざん）を挟んで大分県と接する。町の西部から南東部に向かって全長106kmの五ヶ瀬川（ごかせがわ）が流れる。 |
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町の中央部にある高千穂駅周辺地域が町の中心部で、その南にある高千穂峡（たかちほきょう） （正式には五ヶ瀬川渓谷）は観光地として有名。日本神話においては、ニニギの天孫降臨（てんそんこうりん）の地とされ、アマテラスが隠れた天岩戸（あまのいわと）が町内にあり、神話の里として知られる。 高千穂町公式サイト |
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国見ヶ丘から見る高千穂盆地
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日本神話によると、アマテラス（天照大神（あまてらすおおみかみ）の命（みこと））の孫（天孫）のニニギ*（瓊瓊杵尊（ににぎのみこと））は葦原中国（あしはら・なかつくに）を統治するため、高天原**（たかまがはら）から日向国（ひゅうがのくに）の高千穂峰（たかちほのみね）に降り（天孫降臨）、吾田国（あたのくに）（現在の南さつま市）の長屋の笠狭碕（かささのみさき）に到達。そこで大山祇神 （おおやまつみのかみ）の娘である木花之開耶姫（このはなのさくやびめ）を娶（めと）り、ホデリ（海幸）・ホスセリ・ホホデミ（山幸）を生んだ。 |
*ニニギ：日本神話に登場する神「アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ」のこと。「アメニギシクニニギシ」（天にぎし国にぎし）は「天地が豊かに賑う」の意。「アマツヒコ」（天津日高）は天津神のことで、「ヒコ」（日子）は男
性のこと。「ホノニニギ」は稲穂が豊かに実ることの意味である。古事記では天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命、天邇岐志、国邇岐志、天日高日子、日本書紀では天饒石国鐃石天津彦火瓊瓊杵尊、彦火瓊瓊杵、火瓊瓊杵などと表記され、一般には瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）と書かれる。農業の神として信仰されており、霧島神宮（鹿児島県霧島市）、高千穂神社（宮崎県西臼杵郡高千穂町）、新田神社（鹿児島県薩摩川内市）、築土神社（東京都千代田区）などに祀られている。
**高天原：古事記の日本神話と祝詞（のりと）に於ける天津神（あまつかみ 高天原にいる、または高天原から降臨した神の総称。それに対して国津神（くにつかみ）は地 に現れた神々の総称。）の住まう場所。 |
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現存する高千穂峰は、宮崎県南部、鹿児島県境に近くそびえる標高1,574mの火山で、霧島火山群に属する。天孫降臨の伝説の地として知られ、頂上に「天の逆鉾（あまのさかほこ/あめのさかほこ）」がある。 |
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長さ138cmの天の逆鉾は、ニニギ（瓊瓊杵尊）が「浮きたる島の如く見ゆるものを鉾でかきさぐり」高千穂峰の山頂に逆さに立てたものであるといわれ、霧島東神社の社宝とされている。 霧島東神社 高千穂峰 |
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高千穂峰（1,574m） |
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資料 |
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山あいの水の乏しい傾斜地は、本来、稲作に適さない場所である。このような場所で土地をならし、石を運び、水を引いて切り拓いたのが棚田である。高千穂にはこのような棚田が数多く存在する。 |
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高千穂町に鎮座する高千穂神社は垂仁天皇（すいにんてんのう）の時代（紀元前69年-紀元後70年）に創建されたと伝わる。当地は日本神話における天孫降臨の舞台であり、日向三代の宮である高千穂宮が置かれたという。 |
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伝承によると、長年人々を苦しめてきた荒神（こうじん）・鬼八（きはち）を退治した三毛入野命（みけぬのみこと）（神武天皇の兄神）とその妻子神を「十社大明神」として祀ったのが当社の始まりされ、旧郷高千穂八十八社の総鎮守として人々の信仰を集めてきた。 |
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安永７年（1778）に立て替えられた本殿は、九州南部を代表する大規模な五間社流造（ごけんしゃながれづくり）で、国の重要文化財である。本殿のそばにある夫婦杉は、根本が一つになっていることから、夫婦や婚約者などが手をつなぎ、三度廻ると、夫婦円満・家内安全・子孫繁栄の三願がかなうという。 |
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現在、髙千穂神社に祀られている神々は、高千穂皇神（たかちほすめがみ） （ニニギなど日向三代の皇祖神とその配偶神の６柱）と十社大明神（ 三毛野命とその妻子神 の10柱）である。 高千穂神社（フリー百科事典） |
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境内には800年程前に源頼朝（みなもとのよりとも）の命で秩父の畠山重忠が代参して植えたと伝えられる「秩父杉」（町の天然記念物）がある。畠山重忠は高千穂神社への参拝だけを目的に高千穂を訪れたという。 |
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天岩戸神社（あまのいわと・じんじゃ）西本宮前に天力男命の像がある。一般には天岩戸（あまのいわと）といわれている天岩屋戸（あめのいわやど）の戸を抱え上げ、まさに今放り投げようとしている。 |
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神楽歌 |
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萬代の天の岩戸の神かぐら面白かれや末は目出たし
よろずよの あまのいわとの かみかぐら おもしろかれや すえはめでたし |
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The song of kagura,
looking up the mountain peak
the God descended to. |
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かみふりし みねをあおぎつ かぐらうた |
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高千穂町に鎮座する天岩戸神社は、神話の中でもよく知られた天照大神の天岩戸伝説を伝える神社で、東本宮と西本宮があり、どちらも天照皇大神（あまてらす・すめ・おおみかみ）を祀る。西本宮は拝殿のみの社（やしろ）で、側を流れる岩戸川（いわとがわ）の中腹に天照大神が隠れた天岩屋戸（あめのいわやど）を御神体として祀っている。神職の案内で神域にある天岩屋戸を直拝してきたが、写真撮影は禁止されていた。 天岩戸神社 |
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天岩戸神社西本宮拝殿
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