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2011年2月26日改訂

今 日

昨 日

♪春の海(正調)

大寒の大波浴びる褌衆  北舟

拡大写真(2000X1270)358KB

Men of loincloth, bathing huge waves in the coldest season.

2000年7月16日開設

二段波の襲来 11:04
二段波の襲来/九十九里浜一宮海岸(千葉県長生郡一宮町 )
2011年の日記  
  1月 2月 3月

目次


 
2011年2月26日(土)晴
 
 
■■■     感動写真集〈 第154集 〉「寒中みそぎ祭'11」 完成! ■■■
 
   この作品は、感動写真集同人・上平明さんの第7作で、平成23年(2011)1月13日(木)〜15日(土)の3日間、北海道上磯郡木古内町に鎮座する佐女川神社で行われた「第181回寒中みそぎ祭り」を密着取材したものである。

4頁67枚の中編となったお時間のあるときに、ごゆるりとご覧下頂きたい。

      感動写真集〈 第154集 〉「寒中みそぎ祭'11」   撮影・原作 : 上平 明  監修:和田義男
  
 
 
撮影・原作:上平 明 (かみひら あきら)

住居:北海道函館市

趣味:パソコン(インターネット)、温泉巡り、スキー

感 想

 寒中みそぎ祭りは、昨年に引き続き2年目の取材となりました。今年は、昨年取材することができなかった3日目の本祭、松前神楽等を中心に紹介しました。
 
 祭りの良さは3年通わなければ分らないといわれるそうですが、私もその言葉を実感する2年目となりました。大変魅力溢れる祭りで、あれもこれも撮りたいとはやる気持ちを抑え、ここだと思う場所で構えてシャッターを切るのですが、なかなか思うように撮れないのが現実です。これも、「来年もまた通って来い」という神様の思し召しなのかもしれません。
謝 辞
 昨年に続き、佐女川神社野村広章宮司様、木古内観光協会様はじめ、「寒中みそぎ祭り」を支えておられる皆様方のご協力を得て、この作品が完結したことを心から御礼申し上げます。
 
 今回は特に野村宮司様から「寒中みそぎまつり」に関する解説と、松前神楽の映像資料をはじめ、数々のご支援をいただきました。ここにあつく御礼申し上げます。有り難うございました。
【取材】 佐女川神社野村広章宮司 【参考資料文献】 図説函館・渡島・檜山の歴史(株式会社 郷土出版社)、まつりと民俗芸能(北の生活文庫企画編集会議編 北海道新聞社)フリー百科事典ウキペディアWeblio 、松前神楽(松前神楽函館連合保存会)

★☆★彡

感動写真集〈 第154集 〉「寒中みそぎ祭'11」

撮影・原作:上平 明    監修: 和田義男

 平成22年(2011)2月24日 作品:第7作  画像:(大65+小2) 頁数:4  ファイル数:151  ファイル容量:44.1MB
 平成12年(2000)〜平成23年(2011) 作品数:456 頁数:1,760 ファイル数:63,694 ファイル容量:9,684MB
 
 
  参籠に命を燃やす寒禊  北舟 

さんろう に いのちをもやす かんみそぎ

Ablutions in the coldest season, burning lives confining in a shrine.

 
 

【編集子が選ぶ名作】 

水を被った行修者の身体から立ち昇る湯気 18:59

水を被った行修者の身体から立ち昇る湯気 18:59

拡大写真(2000X1330)369KB
 
 

編集後記

 平成23年(2011)2月25日(金)、感動写真集同人・上平明さんの第7作「寒中みそぎ祭'11」が完成した。去年も寒いと思ったが、今年は大雪で、禊斎場も雪が積もり、氷柱(つらら)が垂れていた。写真下は、去年と今年の対比だが、今年がいかに厳しかったかが一目瞭然である。
 水垢離(みずごり)だけでなく、3日間の行事が全て大雪の悪条件の中で行われたため、撮影条件が最悪にもかかわらず、昼夜、ご自宅の函館から幾度となく往復して密着取材を敢行された上平さんの情熱と忍耐に敬意を表したい。
 昨年、初めてWa☆Daフォトギャラリーに登場した寒中みそぎ祭りは、全国的に知られるようになり、今年はテレビの全国放映があったという。みそぎ浜の観衆も増え、アマチュア・カメラマンが我先に海に入って撮影するシーンが見られた。御神体に海水をかける最大の見せ場が海に入ったカメラマンに邪魔されてうまく撮れず、今年はアップできなかったのが惜しまれる。私も撮影の先々で、一部の身勝手なアマチュア・カメラマンのマナーの悪さには辟易しており、事前許可者専用席を設定するなど、主催者側の対応が必要となってきている。
 上平さんによると、「祭りの良さは3年通わなければ分らない」そうなので、是非来年は、最高の感動シーンを多数切り取ってきて頂きたい。
 昨年の編集子のコメントを読み返したところ、今年も全く同じ感慨を抱いたので、次項に再掲して編集後記の締めくくりとしたい。〈 完 〉 2011.2.25 監修 和田義男
 
 
  寒みそぎ飛沫に凍むる白ふどし  北舟 

かんみそぎ しぶきにしむる しろふどし

Midwinter ablutions, the white

loincloth being frozen by the splash.
 
 
平成22年(2010)の水垢離

平成22年(2010)の水垢離

拡大写真(2000X1330)522KB

 
平成23年(2011)の水垢離

弁財天の水垢離 13:45

拡大写真(2400X1600)640KB

 
 

極寒北限の寒中禊

 「木古内寒中みそぎ祭」は、僅か4人の若者が3日間寒中禊を行い、最終日に津軽海峡で海中禊をするというとても簡素で小さな神事が、180年という歴史の重みと、木古内町上げての取組みにより、見る者誰しもが感動を禁じ得ない素晴らしい冬祭であり、その完成度の高さは、驚くほどである。
 七福神の中でただ一人女性の神である弁財天(べざいてん)を務めた行修者は初心者で普通の高校生であることに驚く。筆者も東京都中央区の鉄砲洲稲荷神社で寒中水浴を経験しているが水の冷たさには思わず顔をしかめてしまうものだが新人とは思えないほど立派な態度だった。1月の極寒の北海道で4人の若者が平然と冷水を被り終始仏のような穏やかな表情を浮かべまるでプロの修業僧のように粛々と寒中みそぎを完遂する姿は、未だに信じられないほど素晴らしく、見る人全てに元気と感動を分け与えてくれた。
和田義男
 彼らの衣装も申し分ない。みそぎ褌は白の前袋式六尺褌(水褌)であるが何枚も重ね締めをして衣装の乱れを防いでおり、締め方も基本に忠実で美しい。読者は、神社境内での「みそぎ」では、鼻緒が紅白の草履を使用していたが、みそぎ浜での本番は、白い鼻緒の草履だったことにお気付きだろうか。このようなきめ細やかなこだわりは、180年の伝統の重みであると同時に、先祖から受け継いだ文化を変質させることなく受け継いでゆこうとする決意の表れであり、そのセンスの良さが光っている。長老たちの一文字笠、裃、雪下駄も素晴ら
しい文化で、江戸時代から抜け出して来たような光景が現出された。
 「木古内寒中みそぎ祭」は、木古内町の無形民俗文化財に指定されているが、道や国レベルの文化財としての価値が十分にあると思われる。是非、申請して認定を得て欲しいと思う。
 最後に「伝統の神事が町おこしのための観光資源として見せ物になっている」との指摘があることについては、筆者は、有形・無形の文化財を変質させることなく後世に伝えてゆけるのであれば、町おこしや村おこしのために積極的に活用することは、地域住民の伝統文化への認識や連帯感を深め、商目的を超えた文化交流の輪が広がる効果が大きいので、大歓迎であることを付記したい。  平成22年(2010)2月10日  (再掲)
 
 
  神々と禊ぐ海原雪ふどし  北舟 

かみがみと みそぐうなばら ゆきふどし

Snowy loincloths, ablutions with various deities at sea.

 
 

【編集子が選ぶ名作】               ご神体の海のお清め 11:52

ご神体の海のお清め 11:52

拡大写真(1850X1330)336KB
 

 
2011年2月20日(日)曇
 
   
   昨年1年間に日本を旅して野鳥を撮影された横山さんの野鳥シリーズ第三弾、4頁57枚の中編です。5年間に撮り溜めたシーンは150となりました。お時間のあるときに、ごゆるりとご覧下さい。

      感動写真集〈 第153集 〉「日本の野鳥を撮る旅'10」   撮影・原作 : 横山 稔  監修:和田義男
  
 
 
撮影 ・原作 : 横山 稔よこやま みのる
 
お便り大歓迎!

お便り歓迎!

【出身地】 広島県府中市上下町
年 齢】 昭和22年3月生まれの63歳
【現住所】 横浜市戸塚区
【趣 味】
(1) 園芸(良い香りのする野生蘭)
(2) 花好きが嵩じて蝶、蝶は撮影が極めて難しく結局網を持つことに。デジカメの出現で、 改めて撮影を開始し
  ました。いつの日か、蝶の写真を掲載したいですね。
(3) 大賀蓮の撮影を行った後で、偶然カワセミの巣立ち後の情景に遭遇したことから、今では、すっかり小鳥の
  撮影に嵌っております。シャッターを押す瞬間の緊張感は快感です。

あとがき

 今年は珍鳥に遭遇する機会が比較的多い年でした。鳥撮り仲間から、数多くの珍鳥出現情報を頂いたのですが、家事都合等でなかなか対応できませんでした。それでもかなりの鳥を観察できたのは幸運と言えるでしょう。
 
 野鳥の撮影は、超望遠レンズ、最高級カメラを用いれば、現状の私の機材よりは綺麗に、かつ、容易に撮影することが出来るでしょうが、撮影環境、特に光の具合を勘案すれば、偶然的要素は強いながらそれなりの映像を確保できると信じつつ、現状の装備で継続するつもりです。
 
 撮影に当たってはシャッタースピード(SS)を上げるために補正を―2程度にしております。私の機材は基本的にピントが少し甘めに調整されており、花の撮影には極めて効果的であり美しく撮影できるのですが、鳥を撮影する場合には、ほとんどの場合距離が遠くなり鮮明な映像を確保するためには、絞り(F値)を大きくする必要が出てきます。したがって、RAW撮影を行なってこの点を補っているのが現状です。シャープな映像とするために、初期設定で、コントラストをOFFにするほか、全ての設定をニュートラルにして、RAW画像を現像するときに必要な分だけ補正します。現像時には、ノイズリダクション等をOFFにした方がシャープに仕上がる傾向があります。
 
 今までは、鳥撮影の初心者が陥りやすい「追いかけ」を無駄と知りつつ実行し、結果として鳥が飛んでしまうとか逃げてしまうことが多くありました。諸先輩のアドバイスを受けながら、鳥の撮影は待ち受けることが肝要であると理解し、できるだけ自身の姿を隠し、姿勢も低くして待ちうけると意外と鳥が近くに寄ってきてくれるようです。
 
 今年の写真が、比較的トリミングが小さいものになったのはこのためでして、トリミングが少ない分だけ画素数が大きくなり、結果映像も比較的綺麗になってきたように感じております。
 
 とは言うものの、遠い被写体を撮影するには、超望遠レンズが有効であることは自明の理であり、天体望遠鏡を利用した撮影機材の保持者が身近に出てきたところから、今のところこの有効性について勉強を始めたところです。

★☆★彡

感動写真集〈 第153集 〉「日本の野鳥を撮る旅'10」

撮影・原作 : 横山 稔  監修:和田義男

   平成22年(2011)2月20日 作品:第6作  画像:(大56+小1) 頁数:4  ファイル数:399  ファイル容量:95.4MB
  平成12年(2000)〜平成23年(2011) 作品数:455 頁数:1,756 ファイル数:63,736 ファイル容量:9,709MB
 
 
  隼の愛の営み春の島  北舟 

はやぶさの あいのいとなみ はるのしま

A spring island, falcons are in the breeding season.

 
 

【編集子が選ぶ名作】

ハヤブサの愛の営み / 江ノ島 2010.04.19

ハヤブサの愛の営み / 江ノ島 2010.04.19

拡大写真(1800x1200)425KB

 
 
横山稔さんのライフワーク
  本日、感動写真集同人・横山稔さんの第三作となる「野鳥を撮る旅'10」が完成した。「継続は力なり」の諺どおり、野鳥を求めて既に5年目になり、益々コンテンツが充実し、遂に150項目に達したことは、誠に喜ばしい。
  昨年一年間に横山さんが撮り溜めた野鳥の写真は、56枚。もっと沢山の写真を撮影されたことと思われるが、その中から厳選されたものをお送り頂いた。
  ご自宅のある横浜近辺からご実家のある北海道の身近な場所に見られる野鳥を追って撮影を続けてこられた横山さんの根気と忍耐力に脱帽するとともに、これほど多彩で多くの野鳥が我々の生活の場の近くに生息していることを知り、驚きと喜びを禁じ得ない。
和田義男
 
 
  緑陰の洞に寄り添ふ青葉木莵  北舟 

りょくいんの ほらによりそう あおばずく

A shade of a tree, the brown hawk-owls snuggling together in a cave.

 
 

【編集子が選ぶ名作】

つがい

のエゾフクロウ / 江別市 野幌のっぽろ 森林公園

アオバズクの雛/舞岡公園(横浜市) 2010.07.19

拡大写真(2000x1330)321KB

 
 
 長い時間をかけてシャッターチャンスが来るのを待ち受け、そのときが来たとき、夢中でシャッターを切る快感は横山さんでなければ分からないかも知れないが、その喜びが、更なる感動シーンを求めて旅を続ける原動力になっているに違いない。横山さんが夢中になってシャッターを切った写真を私が夢中で編集したのがこの作品であり、読者の心を捉えない筈はないと思っている。
  年々、横山さんの撮影技術が向上し、より鮮明でビビッドな作品を多数収録することができ、更に高精細画像をアップすることが可能となった。読者におかれては、パソコン・ディスプレーからはみ出してしまうほどの大画像をスクロールさせながら隅から隅までじっくりとご覧いただきたい。
 平凡社の「日本の野鳥590」という本は、日本に生息する野鳥を紹介したものであるが、150という数は、まだその1/4に過ぎない。しかし、このシリーズは、数を狙うのが目的ではなく、ロマンと感動を求める旅であることを大切にしているので、感動シーンであれば、同じ野鳥が何度でも登場する。これからも横山さんのライフワークとして、日本の野鳥を撮る旅を続けて頂き、野鳥図鑑では味わえない大自然の中で躍動する生き生きとした野鳥たちの生態をたっぷりと切り取って魅せていただきたい! 〈 完 〉  2011.2.20 監修 和田義男
 
 
  小春日や蝦夷梟の夢心地  北舟 

こはるびや えぞふくろうの ゆめごこち

A balmy autumn day, the Yezo owls half in a dream.

 
 

【編集子が選ぶ名作】

つがい

のエゾフクロウ / 江別市 野幌のっぽろ 森林公園

番のエゾフクロウ / 江別市野幌森林公園

拡大写真(2400x1600)507KB

 

 
2011年2月12日(土)雪
 
 
■■■     日本の裸祭り第131集 「八海山滝行」 完成! ■■■
 
   本日、今年第5作(通算第454作)の作品をアップした。この作品は、1月29日(土)30日(日)の両日、新潟県南魚沼市に聳える八海山(1778m)の大崎登山口に鎮座する八海山尊神社で行われた寒修行を密着取材したもので、二週間を費やして作成した9頁189枚の感動巨編である。どうかお時間のあるときに、ごゆるりとご覧頂きたい。

               日本の裸祭り第131集 「八海山滝行」      撮影・ 制作:和田義男
  
 
 

和田義男

   
 
撮 影


2011年1月29・30日



OLYMPUS E
-5 E-30  
 
12-60mm  9-18mm


1230万画素 1,980枚 5.1GB
 
 

 2月12日(土)久々の大雪に見舞われた青梅市の我が家の居間で、ベランダ越しに雪景色を眺めながら平成23年(2011) の第5作となる感動巨編「八海山滝行」を約2週間を費やして完成させることができた。
  このたび、八海山尊神社の山田泰利宮司のご高配と、笠原良平さんはじめ四人の先達の方々や山崎寛さんはじめ行者たちのご支援により、大雪に閉ざされた新潟県の雪深い山村で今なお行われている寒修行の一部始終を激写 し、貴重な映像を多数記録することができたことは、筆者の大きな喜びであり、まずもって、心から御礼申し上げたい。
 2010年12月23日(木)、Wa☆Daフォトギャラリーの愛読者である山崎寛さんから初めてメールが届き、突然の寒行の案内という前置きで、「越後ノ國 南魚沼市 八海山尊神社にて1月28日〜2月3日の間寒行が行われる。具体的には滝行になるが、護摩行もある。護摩行は、神道式でもなければ仏式でもなく、八海山尊神社独特のものと思われる。修法については印も結べばお経も唱え祝詞も奏上する。滝行は午前中になるが、夜中1時に行う夜つ行というのもある。他の県ではなかなか無い「寒行」と思われる。もしご予定が合えば一度越後八海山尊神社に如何でしょうか・・・」 という文面であった。
 何度かのメールのやりとりの末、金内文男先達に仲介の労をお願いし最後は、新年早々、山田宮司に直接電話して密着取材のご了解を得てこの作品が生まれた。現地では、山崎さんに終始アテンドしていただき、実地踏査のあと、本番の撮影に臨んだ。滝行と護摩行の最中はフラッシュ撮影は禁止であることと、滝行中は、撮影位置を変えないことなど、寒修行の邪魔をしないことを条件に撮影させていただき、貴重な映像を多数切り取ることができた。初めての取材で、落雪のハプニングがあったものの、これほど行き届いた撮影ができたのは、山崎さんのご尽力が大きく、ここに特筆させていただき、御礼の言葉としたい。

日本の裸祭り第131集 「八海山滝行」

撮影・制作 : 和田義男

   平成23年(2011)2月2日 作品:第5作  画像:(大166+小23) 頁数:9  ファイル数:398  ファイル容量:95.4MB
  平成12年(2000)〜平成23年(2011) 作品数:454 頁数:1,752 ファイル数:63,337 ファイル容量:9,613MB
 
 
   先達の夜の滝行寒の山  北舟 

せんだつの よるのたきぎょう かんのやま

The coldest mountain, a master purifying in a waterfall at night.

 
 

編集子の選ぶ傑作

金内岳道先達の滝行 3/3

金内岳道先達の滝行 3/3

拡大写真(1800X1480)282KB

 
 
大自然と対話する

八海山寒修行はっかいさんかんしゅぎょう

 
 司馬遼太郎が愛用した世界大百科事典には、「修験道は、日本古来の山岳信仰が外来の密教、道教、儒教などの影響のもとに、平安時代末に至って一つの宗教体系を作りあげたもので、山岳修行による超自然力の獲得と、その力を用いて呪術宗教的な活動を行うことを旨とする、実践的な儀礼中心の宗教である。」と解説されている。そして、神道と習合した修験道が八海山尊神社で実践されていた。  
    僅か1日に過ぎないが、寒修行に勤(いそ)しむ行者たちと起居を共にして感じたことは、彼らは、我々と変わらない普通の人間であり、特殊な境遇に身を置く、特殊な人々ではないということであった。そして、大自然の中に生身を晒す厳しい修行の中にも、安らぎがあり、ゆとりがあった。  
   大自然から隔絶した都会のオフィスの中で、激しい競争原理の下で経済活動に邁進する我々現代のサラリーマンは、物質的な豊かさがある一方で、失われたものも多々あると思われる。18世紀のフランス人思想家・ジャン・ジャック・ルソー(1712-1778)は「自然に帰れ自然の中の人間こそ真の姿である。」と提唱し、多くの若者たちに影響を与えたが、これは、現代の我々にも通用する警句ではなかろうか。  
 
 
   明王の足下に浴びる寒の水  北舟 

みょうおうの そっかにあびる かんのみず

Bathing water in the coldest season under the deity Fudo.

 
 

編集子の選ぶ傑作

金内岳道先達の滝行 4/4

金内岳道先達の滝行 4/4

拡大写真(2400X1800)520KB

 
 
門戸が広く開放された

八海山尊神社はっかいさんそんじんじゃ

 
 普通、社寺によって、こだわりの作法や修法が定められており、他流を受け入れない風潮があるが、八海山尊神社は、神道、仏教、修験道などの区別なく受け入れているところが素晴らしい。滝行の写真をご覧頂ければ分かるように、ある人は印を結び、ある人は合掌している。ある人は行衣をまとい、ある人は褌一丁である。ある人は読経し、ある人は祝詞をあげている。このこだわりのなさは、山田宮司の懐の深さによるもので、初心者でも快く受け入れて頂けるのは、とても有り難いことである。  
 東京都中央区の鐵砲洲寒中水浴や千葉県一宮町の玉前(たまさき)神社大寒禊で和田グループの世話役を引き受けて頂いている長谷川昇司さんは、今年、南魚沼市の  しおざわ雪譜まつり で、朝10時から行われる里山伏による滝行(山伏水行之儀)への参加を申し込んだところ、断られてしまったという。  
   そこで山田宮司に相談したところ、来年の滝行に長谷川さんを参加させて頂けることになった。ほかにも希望者がいるようであれば、今後、和田グループを編成して参加することもあり得る。一年先のことなので、現時点では私の思いつきに過ぎず、確約できないが、いずれにせよ全国の読者の方々がこの作品をご覧になり女性初心者の見事な滝行に触発されて厳寒の中で滝行を体験し自己の潜在能力を引き出してみたいと思う方がおられれば幸甚である。〈 完 〉 2011.2.12 和田義男  
 
 
   白褌に込めたる気合雪の滝  北舟 

びゃっこんに こめたるきあい ゆきのたき

The snow-covered waterfall, unyielding spirit wearing a white loincloth only.

 
 

編集子の選ぶ傑作

山崎寛さんの滝行 06

山崎寛さんの滝行 06

拡大写真(1630X2000)505KB

 

 
2011年2月2日(水)晴
 
 
■■■     日本の裸祭り第130集 「玉前神社大寒禊'11」 完成! ■■■
 
   本日、今年第4作(通算第453作)の作品をアップした。 この作品は、正月24日(日)、千葉県長生郡一宮町の九十九里浜一宮海岸で行われた第2回玉前神社大寒禊を密着取材したもので、3頁61枚の中編である。お時間のあるときに、ごゆるりとご覧頂きたい。

               日本の裸祭り第130集 「玉前神社大寒禊'11」      撮影・ 制作:和田義男
  
 
 

和田義男

   
 
撮 影


2011年1月23日


OLYMPUS E-5 E-30 
 
 
9-18mm
12-60mm 70-300mm


1230万画素 1,590枚 3.92GB
 
 

 昨年同様、昼食会のホストは、栗原崇次(くりはら・たかつぐ)宮司が自ら担当され、酒食を共にしながら最後まで歓談させて頂いた。
 今回宮司には、 和田グループ参加者同様、グループ二期生19人の名簿と共に、昨年の大寒禊と夏越の禊を納めたプリントできるスライドショーCDを進呈した。
 和田グループ全員のスピーチに当たっては、宮司は、名簿を見ながら一人づつ応対され、気さくで思いやり溢れるお人柄に感銘を受けた。愛知県や石川県などから遠路はるばる参加された人もおられ、大変喜んで頂いたのが何よりだった。
 玉前神社大寒禊は、緒に就いたばかりだが、太平洋の雄大な大海原を前に荒波に分け入り、大自然と一体となって禊をすることが最大の魅力である。褌一丁の生身の人間の無力さや自然の営みの偉大さを実感することで、貴重な感動体験が得られることは間違いない。
  二回目を迎えた大寒禊は、地元参加者が少ないものの、着実に人数が増えており、大型テントの準備など神社の意気込みが強く感じられた。栗原宮司も去年6月の夏越の禊から禊場に来られて、直接指揮されるようになった。これからも参加者の感想に耳を傾けて頂き、更に充実した行事となるよう、祈念申し上げたい。筆者としては、今後ともWa☆Daフォトギャラリーをポータルサイトとして活用し、毎回参加を呼びかけながら取材を続け、新たな歴史の発展を記録保存するとともに、全国の愛好者との交流の輪を広げて行きたい。
 次回は、6月の日曜日に九十九里浜釣ヶ崎海岸で行われる夏越の禊である。夏の水浴は暖かく、気楽に参加できるので、幼児を含め、更に多くの方々に大海原での禊の醍醐味を体験して頂きたいと思う。

謝  辞

 このたびは、 愛知県豊橋市から参加された大桑英雄さんと静岡県静岡市から参加された池端光春さんには、愛車による駅〜禊会場〜神社を結ぶシャトル便を運行して頂き、和田グループ19人の足となって頂きました。参加者から感謝の声が多々寄せられており、この場をお借りして、心より御礼申し上げます。和田グループ代表としましても、お互いの善意の奉仕が有り難く、交流の輪が更に広がってゆくことに感動しています。これからもどうかよろしくお願いします。ありがとうございました。 〈 拝 〉  2011.2.2  和田義男

日本の裸祭り第130集 「玉前神社大寒禊’11」

撮影・制作 : 和田義男

    平成22年(2011)2月2日 作品:第4作  画像:(大59+小2) 頁数:3  ファイル数:132  ファイル容量:29.8MB
   平成12年(2000)〜平成23年(2011) 作品数:453 頁数:1,743 ファイル数:62,491 ファイル容量:9,488MB
 
 
  大寒の大波浴びる褌衆 北舟 

だいかんの おおなみあびる ふどししゅう

Men of loincloth, bathing huge waves in the coldest season.

 
 

編集子の選ぶ傑作

二段波の襲来 11:04

二段波の襲来 11:04

拡大写真(2000X1270)358KB

 

  1月 2月 3月

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