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はじめに |
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平成17年(2005)9月19日(月)の祭日、横浜市戸塚区舞岡公園でカワセミを撮影して以来5年目となる平成22年(2010)も野鳥を求める旅を続けました。これで三作目となりますが、新しい仲間が素晴らしい姿を見せてくれましたので、ごゆるりとお楽しみ下さい。野鳥は動きが敏捷で、警戒心が強く、木々に隠れてなかなか姿を見せてくれません。今年も根気と忍耐の撮影行でした。 |
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小雨覆:しょうあまおおい
中雨覆:ちゅうあまおおい
大雨覆:おおあまおおい
初列風切:しょれつかざきり
次列風切:じれつかざきり
三列風切:さんれつかざきり
尾羽:おばね
上尾筒:じょうびとう
下尾筒:かびとう
腿:もも
脚:あし
趾:あしゆび
爪:つめ
上腹:じょうふく
下腹:かふく
胸部:きょうぶ
上背:うわぜい
耳羽:みみばね
喉:のど
眼先:めさき
過眼線:かがんせん /
眼の前後方向に入る線
嘴:くちばし
頭頂:とうちょう
冠羽:かんう / 頭頂部から生える細長い羽根
後頭:こうとう
頬:ほお |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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2010.01.25 /
横浜市戸塚区柏尾川 |
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くちばしの上の赤い顎板が特徴、白いオオバンとの区別です。生息環境はオオバンとほぼ同じ湖沼や河川。 |
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ツル目 クイナ科 全長(翼開長)
33-38cm(50-55cm)。夏羽は、嘴の先端部は黄色で、基部から額(ひたい)は赤色。足は黄色で大きい。体は頭部から背の中央部にかけて黒く、脇(わき)と尾の下側は白色で、それ以外はやや褐色味のある黒色。冬羽では夏羽の鮮やかさが消え、各部の色が淡くなってくる。嘴も黒味を帯びる。バンの生活する環境に応じて保護色として役立つ体色となる。雌雄同色。クルルルと鳴く。 |
水面を泳いだり、浮いている植物の上を歩いて水草の葉・茎・種子を食べる。水生昆虫、昆虫、貝、甲殻類、オタマジャクシやミミズも採餌する。4〜8月に、年に1〜2回繁殖するのが基本。沖縄県では1〜9月の繁殖期に1〜4回繁殖する。11月でも雛を連れている番を見る。基本的には一夫一妻であるが、一夫多妻の場合もある。
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2010.01.27 /
神奈川県寒川町 |
▼ トラフズクが7羽来ているという情報で、早朝に行きました。暗くて撮影が難しく、明るくなったら目を閉じてしまいます。諦めかけていたら、通りがかった御婦人が連れていた犬が吼えて、それに反応して眼をパッチリと開けてくれたのです! |
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フクロウ目 フクロウ科
全長(翼開長)35-37cm(90-100cm)。顔は橙褐色で、羽角は長い。上面は灰褐色で濃く褐色の縦斑と薄い黄色の斑がある。下面は薄い褐色に黒褐色の縦斑がある。虹彩はオレンジ色。幼鳥(若鳥)は、全体的に黄褐色味が強い。ウーウーと低い声で鳴き、幼鳥は金属的にキーキー。夜行性で、小哺乳類を好んで餌にする。北海道での食性分析では、エゾヤチネズミなどのネズミ類が最も多く、食虫類や小鳥も含まれる。繁殖は5〜7月に一夫一妻。 |
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寒川町 |
のトラフズク 1/2 (神奈川県) |
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寒川町 |
のトラフズク 2/2 (神奈川県) |
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2010.01.27 / 小田原市酒匂川 |
▼ 20羽近いカワアイサが居るとのことで、酒匂川(さかわがわ)に行きました。カップルが近くに寄ってきた処へ、ウミアイサの雄がやって来ました。よく見ると、眼は赤いし、ボサボサ頭で愛嬌がありますので、その後数回撮影に行きましたが、近くで撮影することは叶いませんでした。川にいることはきわめて珍しいとのことです。 |
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カモ目 カモ科 全長(翼開長) 52-58cm(70-86cm)。雄は、首から上は緑黒色で二段に分かれた冠羽がある。雄は嘴は細長く、先端はかぎ状に曲がる。胸は茶色で黒い斑が入る。背は黒い。翼の上面は雨覆いと次列風切が白く、初列風切が黒い。白色部には2本の横帯がある。虹彩は赤い。雌は頭から首にかけて茶色。のど、首の全部、胸は白っぽく続いている。背は灰褐色。嘴、足は橙赤色。 |
沿岸の岩礁地などで潜水して採餌する。水中に頭だけ入れて泳ぎ、狙いをつけると、回転するようにスムーズに潜水する。8〜10cmくらいの魚類を捕まえて、浮上してから飲み込む。小さいものは水中で食べているようである。雛は淡水の水生昆虫を食べる。5〜7月に短期的な一夫一妻で繁殖するものが多い。しかし、一夫多妻や一妻多夫の例もある。抱卵期に番は解消される。 |
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2010.02.07 / 横浜市戸塚区柏尾川 |
▼ 厳しい冬が終わり、春が近づいてくると、小鳥たちも活発に活動を始め、羽根の色も徐々に鮮やかになりますが、この個体も婚姻色が鮮やかでした。 |
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スズメ目 シジュウカラ科
全長(翼開長)14-15cm。首から上が黒く、頬(ほお)は白い。上背は緑黄色で背は青灰色。雨覆と風切は灰青色。体下面は白色。喉(のど)から下尾筒までの中央部分は黒い。この黒線は雄の方が太い。さえずりはツピツピツピツピ。地鳴きはツーツーやヂュクヂュクなど。 |
樹林内の下層部で採餌し、樹木の幹や地上、低木や藪の中などで餌を探す。樹皮につかまって、尾羽の先を樹皮面に押しつけて体を支え、嘴で樹皮をほじくったり、樹皮片をはぎとったりする。アカマツのコルク片も剥ぎ取ることができる。地上では落ち葉などを嘴でひっくり返すこともある。枯れ葉がからみ合った塊に興味を惹かれるらしく、壊して隠れている虫を見つけ出す。他種の鳥の行動をよく観察し、採餌場所に飛びついて他の鳥を追い払って餌を探す。自身は貯えないのに、コガラやヒガラの貯えの現場を狙って、貯蔵した種子などを奪って食べる。昆虫の幼虫・成虫、クモ類、植物の種子、果実を食べる。繁殖は、4〜7月に一夫一妻。約2%ぐらいは一夫二妻や一夫三妻の記録がある。 |
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115 ヤマシギ |
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2010.02.07 / 横浜市戸塚区舞岡公園 |
▼ 例年舞岡公園に姿を見せる珍鳥です。撮影できる環境に出現することは極めて珍しく、ましてやカップルでの出現で、関東一円から撮影者が集まっておりました。見事な保護色というのでしょうか、よく見ないとどこにいるのか分かりません。 |
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チドリ目 シギ科 全長(翼開長)33-35cm(56-60cm)。太っている。嘴は長い。頭にある4つの黒斑のうち額側から1番目と2番目はほぼ同幅。眼は嘴の延長線上にある。過眼線と頬にある線は平行ではない。背は赤褐色味がある。雌雄同色。チキッチキッ、プープー と鳴く。 |
繁殖期には林上を飛びながら鳴く。夕方から夜間にかけて林を出て、河畔、水田、沼沢地などに現れる。薄暗い場所の湧き水、溜り水、細い流れなどがある水湿地の地上で採餌する。猫背で嘴を45度ぐらいにしてゆっくり歩く。水溜りや堀などの軟らかい地面には嘴の三分の一ぐらいを差し込んで探り、虫を探り当てると嘴全体を差し込み、上下に動かし、先端部を開閉して虫を捕らえる。乾いた地面では、落ち葉を嘴でひっくり返したり、動物の糞をひっくり返したりして食べる。動物食で、ミミズや昆虫、とくに甲虫やハエ類の幼虫、ムカデ類、エビなどの甲殻類、軟体動物などを食べる。植物食としてはイネ料やタデ科の種子を食べる。繁殖は4〜6月である。一夫多妻か乱婚形式であろうと考えられている。 |
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2010.02.21 / 北海道苫小牧市ウトナイ湖 |
▼ 札幌に私事で行ったときに撮影したのですが、湖が全面的に氷結し、鳥獣保護センター前だけが割れており、200羽余りの野鳥が集中しておりました。 |
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カモ目 カモ科 全長(翼開長)雄
61-76cm 雌
51-57cm(80-95cm)。雄は体が灰色で細かい模様がある。頭はチョコレート色、頭の後ろから首、胸は白色。腹は白い。尻、脇(わき)は淡黄色、下尾筒は黒色。尾羽の中央2枚が黒色で長い。嘴は上面は黒く側面は青灰色。足は灰黒色。エクリプス*は嘴の両側が青灰色なので区別できる。雌は全体が褐色で黒褐色の斑紋が全身にある。顔は褐色をしている。下尾筒は白い。尾も長い。シイーシイーン、プルップルッという声で鳴く。 |
夜間に水田や湿地に出て採餌する。池などで嘴を水につけて動かし、こしとって食べる。逆立ちして首を入れて水底の堆積物をついばむ。他のカモ類より長い首をもっているため、深い水底を利用できるが、水中に潜って採餌することはない。雑食性で、水草の種子や破片、水生昆虫などを食べる。餌付けをされている姿をよく目にする。
繁殖時期は5〜7月で一夫一妻である番は抱卵期に解消される。 |
*エクリプス:カモ類の雄が繁殖期経過後、一時的に雌のような地味な羽色になる状態。 |
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ウトナイ湖のオナガガモ |
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2010.02.25 / 君津市ふれあい公園 |
▼ 例年だと関東地方には4月上旬から姿を見せるのですが、この個体は南房総で越冬したようです。近年の温暖化傾向の所為でしょうか、平成17年には兵庫県西宮市でも越冬したそうです。私自身、鳥の撮影を始めた平成17年9月に、札幌市円山公園で鳴声を聞いたことがあり、それ以来、関東地方でも二回の飛来情報がありましたが、何れも遭遇することが出来ず、今回初めて撮影。沖縄県西表島、宮古島等では2月頃、3月には鹿児島県薩摩半島に、定期的に数羽の群れで渡ってくるそうです。繁殖地は東北以北からシベリア大陸とされております。 |
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ブッポウソウ目 ヤツガシラ科 全長
26cm
。体は赤色がかった淡い黄褐色で、目立つ長い冠羽がある。翼と尾に黒色と白色の模様がある。嘴は細長く、下に曲がっている。足は黒っぽい。雌雄同色。ボウボウ、ポポ、ポポポッと鳴く。 |
柔らかい土壌に嘴を差し込んで、土壌中で開閉して虫を出して食べる。農耕地や芝生などを歩きながら採餌する。トラクターが耕したあとに採餌することもある。ミミズ、ケラ、ヨトウムシ、甲虫の幼虫などを捕らえるが、樹上からマツカレハの毛虫を採った例もある。コガネムシ、コメツキムシ、ゴミムシなども食べる。4〜8月に、年に1〜2回繁殖する
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ふれあい公園のヤツガシラ / 千葉県君津市 |
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2010.03.12 / 横浜市金沢区長浜公園 |
▼ 海岸に行けば、冬季には容易に見ることができます。キンクロハジロより少し大きく、雄の白い羽の範囲が少し広いのが特徴です。 |
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カモ目 カモ科 全長(翼開長)
40-51cm(72-84cm)。雄は頭から胸が黒く、頭には緑色光沢がある。背は白地に細い黒の波状斑があるため灰色に見える。上尾筒と下尾筒は黒い。虹彩は橙黄色である。雌は全身が褐色で、嘴基部に幅広い白斑がある。 |
ククー、クルルクルルクルルと鳴く。
水中に潜って採餌する。雑食性である。水底の巻貝類や二枚貝などの動物食を特に好む。繁殖: 時期・夫婦
繁殖期は5〜7月、一夫一妻で繁殖する。番は抱卵期に解消される。 |
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長浜公園のスズガモ / 横浜市金沢区 |
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119 コサギ |
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2010.03.12 / 横浜市金沢区長浜公園 |
▼ サギの仲間では、もっとも身近で観察できます。偶然綺麗に撮影できました。 |
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コウノトリ目 サギ科
全長(翼開長)
55-65cm(90-105)。夏羽は、全体に白く、足と嘴は黒い。趾(あしゆび)は黄色い。虹彩は黄色。頭から2本の白い冠羽がある。胸と背にもレース状の飾り羽がでる。この飾り羽は上方にカールしている。冬羽は、頭部の冠羽はなく、胸と背の飾り羽も目立たなくなる。婚姻色は目先と趾が濃いピンク色になる。雌雄同色。ゴァー
ゴァーと鳴く。 |
川の浅瀬や水田を歩いて、ドジョウ、フナ、ウグイ、オイカワカエル、アメリカザリガニなどを嘴ではさみとって食べる。魚群のいる浅瀬を活発に歩き回ったり、岸辺で待ち伏せしたりして捕食する。片足を泥の中に差し込んで泥をかき回し、びっくりして飛び出したドジョウを素早く捕らえたりする。1羽ずつ分散して採餌することが多いが、魚が多い場所では群れて採餌する。4〜9月に年1回の繁殖が普通である。一夫一妻。 |
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しらさぎの はばたきひとつ はるのみず |
The water of spring, a white heron flapped
wings once. |
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コサギの羽ばたき /
長浜公園(横浜市金沢区) |
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